久々にJR鶴見線に乗りに行って来ました
前に乗ったのは103系が走ってた頃なので、おそらく20年以上ぶりです。
工業地帯を走る通勤路線ですが、それゆえに休日は都会のローカル線と化します。
この鶴見駅ホームの雰囲気からしてどことなく"国鉄"っぽくありませんが、それもそのはず、戦前は
鶴見臨港鉄道という私鉄でした。
鶴見までは車で行き、そこから乗り歩きを始めることにします。
鶴見駅の改札口を入ると、鶴見線乗り場に「のりかえ口」という改札がもう一つありました。
鶴見線は鶴見以外が無人駅なのでおそらくそのためなのかと思います。
現在走っているのは205系の3両編成。先頭車は全て中間車から改造された1100番台です。
ただ、JR東日本は205系の淘汰を進めているので、ここもそう遠くない将来に新しい車両に置き換えられるのでしょう。
鶴見線は途中で枝分かれした支線を合わせても全線10kmに満たない路線ですが、武蔵白石行や浜川崎行と言った途中駅止まりが数多く設定されています。
そのため、鶴見を発車する電車は日中20分おきでも、終点の扇町や海芝浦へまで行く電車は時間帯によっては1時間に1本程度だったりします。
なので「横浜市内だから」「川崎市内だから」とか油断してると、周りが工場だらけでコンビニもない駅で長時間待たされることになります。
まずは、海芝浦行の1本前の浜川崎行に乗って、海芝浦支線が分岐する浅野まで向かいます。
休日の日中なのでガラガラだと思ってたのですが、鶴見を発車する頃には座席の8割方は埋まっていました。子供連れの家族や学生さんなど工場職員には見えない人が殆どだったのですが、二つ先の鶴見小野で大勢が下車していきました。
鶴見小野の近くに住宅街があるようです。
浅野駅
浅野に到着後、程なくやってきた対向電車の鶴見行をやり過ごし…
海芝浦方面のホームを眺めてみます。
線路は構内の鶴見寄りで分岐し、海芝浦方面へ大きく右へ曲がったカーブ上にホームがあります。
どこかで見た感じがすると思ったのですが、近鉄内部線の日永駅に似た雰囲気です。
線路に生えた雑草も相まってさながらローカル線の様相です。
約20分待ちで次の海芝浦行がやって来ました。
浅野から新芝浦を経て3分ほどで海芝浦へ到着。
ホームは京浜運河に面しています。
海芝浦駅
この駅は東芝エネルギーシステムズの敷地内にあり、社員および関係者でないと改札口の外に出ることができません。
昔は到着してもそのままホームにいて、折り返し電車で帰るしかなかったのですが、今は東芝の計らいでホームの先に「海芝公園」という小さな公園が設置されています。
簡易Suika改札機にタッチして公園へ。
運河沿いに設けられた遊歩道になっています。
東京湾を一望できて鶴見つばさ橋なども見ることができ、景色はいいです。
海を眺めていると青空の下を船が横切っていきました。
来た電車が15分ほどで折り返すのでそれに乗って戻ることにします。
これを逃すと次の電車は1時間20分後。タクシーを呼ぶことも出来ない場所なのでかなりしんどいことになります。
乗客がいない間に撮った鶴見線205系の車内。
見慣れたこの光景も近い将来に見られなくなるのでしょう。
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次は鶴見の方に戻り…
国道駅
国道と交差した場所にあるので「国道」という駅名になったらしいです。
鶴見の次にある駅ですが昭和初期の開業以来ほぼ手付かずで、ミステリーゾーンみたいになってしまっています。
ホームから階段を降りていくと昼でも薄暗い感じです。
ホーム方面に昇る階段を見上げたところ。
エスカレーターやエレベータなどのバリアフリーは一切なしです。
アーチ型の柱は作られた当時の洒落っ気だと思いますが、薄暗く閑散としているので独特な雰囲気です。
ここに商店街があったことがある?とかいう話も聞きますが、今でも店舗が数店あるようです。休日だからかいずれも閉まってました。
国道駅の入口。駅を出ると文字通り国道です。
こんな静かな駅ですが、今日見ていた感じでは電車が来ると1人か2人は乗り降りしてた感じでした。
国道を横切る鶴見線の電車
ホームへの階段を昇るのがしんどかったので鶴見まで市バスで戻ったのですが、バス待ちの時に咄嗟に撮った写真。
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そして次は
武蔵白石駅
行ったり来たりになってしまってますが、何故この駅に立寄ったかと言えば…
大川支線の分岐を見たかったから。
路線図では手前の「安善駅」が大川支線への分岐駅となっていますが、線路は武蔵白石駅の構内で分岐します。
かつては武蔵白石駅のこの右カーブ上に大川支線のホームがありました。
1996年2月 武蔵白石駅
ところが、急カーブ上のホームに全長20mの103系などが停車できないため、戦前生まれで短い17m車のクモハ12が運行し続けることになりました。当時の大川支線は武蔵白石~大川間の折り返し運転。
その後、クモハ12の老朽化とともに、大川支線の武蔵白石駅ホームを撤去し、現在のように本線から20m車が直通運転することになりました。
大川支線の電車は休日3往復のみのため、今日は電車で行くのを断念。
ひとまず本線の終点「扇町駅」へ
扇町駅
駅構内へ進入する電車から見た風景ですが、ここも"川崎市川崎区"とは思えないほど線路の草がボーボーなのがすごいです。
扇町も日中1時間に1本程度なのですが、ここは折り返し時間が3分ほどと短いです。
乗り遅れないように、急いで改札機にタッチしてまた電車に戻りました。
…と、駆け足気味の鶴見線乗り歩きでしたが、電車では行けなかった大川駅へ最後に車で立ち寄りました。
大川駅
昔はクモハ12が1両で行ったり来たりしていたこの駅も、今は205系の3両編成が発着しています。
鶴見線で一番本数が少ない駅で、平日でも朝と夕~夜のみの運転。それでも合わせて9本ほどしかありません。
1996年2月 大川駅
最後に大川駅にクモハ12が発着していた頃の姿を。
この写真の約1ヶ月後にクモハ12は運転を終了することになります。
密にならない場所でどこかないかと考えていて、ふと思い立って行った鶴見線乗り歩きですが、たまには近場の路線にも目を向けてみるのもいいかなと思いました。
Posted at 2021/07/24 00:35:27 | |
鉄道 | 日記