
手持ちのシガライターUSB電源(百円)、AndroidタブレットNexus7の充電に使おうと手持ちの通信・充電兼用ケーブルで接続してみるも、Nexus7が充電器に繋がったとは認識してくれず、使えない※。
別々の百円ショップで買った2種類とも同様だ。
※12/19追記 Android4.1.2では充電不可だったが、4.2以降にアップデート後は同じ環境でも充電可能になっている。以下は4.1.2での状況なので悪しからず。
先日USB充電の規格を調べた通り(ネットでも散々既出のことながら)、
最低限で通信用の信号線D+とD-とが、電源内部で短絡されていれば、市販の通信・充電兼用ケーブルを使ってNexus7にも充電できていいはずなのだが、どうもそうはなっていないようだ。
そこで試しに二つともバラしてみた。
見るとどっちの個体も同じく、D+とD-でそれぞれに、+5V出力・GNDとの間にチップ抵抗が入っている。計4個。
確かに短絡されていないのは予想通り。
iPod対応とするのに必要な既定の2Vだったか2.6Vだったかの電位を、抵抗分圧で与えているようだ。
そういえば確かに、買ったときのパッケージに「iPod対応」って書いてあったような気がする。
それがこれなんだな、と勝手に解釈(笑)。
あいにく、乱視と老眼でチップ抵抗の定数が読みとれない(苦笑)ので詳細は未確認。
とはいえ、最大0.5AのNexus7対応低速充電器として使う分には、これらのチップ抵抗4個を取り払って、更にD+とD-を短絡してやればいいはず。
まずは実用優先、近々やってみよう。
何でiPod対応の回路構成・定数でNexus7に充電できないのか、も理論検証してみないといけないが、まぁそこは気が向いたらってことで(笑)。
(12/14追記)
と、言いながら気になって、もう一度先のUSB充電の規格を覗いてみた。
やはり状況に説明がつく記載があった。
充電される側から見てD-の電位が高い場合(0.8V以上)、充電可能な電源ではないと判断して充電を開始しないこと、と規定されている。
従って冒頭のようなiPod対応充電器を、通信用ケーブルでNexus7に繋いだ場合、これに引っかかってしまう。あくまでNexus7が真面目に作ってあれば、だが。
この規定は何のため?も説明されていて、
昔のPC用キーボードやマウスのようなPS/2規格(丸いプラグ)の機器をPS/2-USB変換プラグ・アダプタの類を介して接続した場合、D-がそれら機器の内部でPull-Upされているため高い電圧が見えるはず、という点に着目して、それらと「充電可能な電源」との区別をする、というのが目的。
単純にD+~D-を折り返ししてある充電用電源・ケーブル使用時ならば、D-が0.8Vを越えることはない。充電される側がD+に送り出す電圧が規格上0.5~0.7Vゆえ。
一方、iPodなどAppleの機器に対応した電源ではD-に2.6~2.8Vを与えるから、これはUSB充電の規格に照らすと、充電される側からは「充電には使えない」と見なされてしまうことになる。
従って、
もし、Appleの機器も持っているし充電器自体はNexus7と共用したい、となると、充電器内部で改造してしまう方法はちょっと難しい。
やはり既出のごとく、ケーブルを使い分けるのが無難そうだ。
うちの場合は、電源内部でD+~D-を短絡してしまっても問題ない、と言うか、そうするつもり。
Apple製品には縁がない上、むしろ今持っている/近い将来入手するであろうどのケーブルでも、スマホだろうとNexus7だろうと区別なく使えるようにしておいた方が、間違いなく便利なので(笑)。
参考、
百円ショップ「シルク」で売られている「充電専用」のケーブル※を使うと、上記未改造の電源でもNexus7に充電できた。
※メーカー・型番:コアウェーブ CW-139MC
http://www.cw.skr.jp/USBcable.html
ノーマルUSB-Aプラグ~MicroBプラグのスパイラルケーブル。
ケーブル自体は電源・GNDのみがプラグ両端間で繋がっていて、MicroB側プラグ内でD+~D-が短絡されている。
ただしスパイラル故に弾力があり且つ線長が短いため、机上の平置きならともかく、車内使用や携行使用には使いにくい。ついでにUSB延長ケーブルを買って継ぎ足すといいだろう。こちらも百円で買える。
なおケーブルの説明書にも注意書きがあるとおり、電源/充電器は出力定格0.5A以上のモノを使うべし。さもないと充電できないか又は供給元の電源を壊してしまう可能性あり。
今時のUSB電源/充電器ならたいてい問題ない筈だが。
(12/16追記)
実際に改造してみた。
ダイソーで入手したカラフルなタイプの百円シガライターUSB電源にて(出力5.0V、max1A)、上記4箇所のチップ抵抗を外しD+~D-のピン間を短絡。
写真上がBefore、下がAfter。
採光の関係で見にくいが、写真中央左寄りに横向きに付いている抵抗1個、右寄りに2×2個縦向きに並んでいる抵抗のうち右下を除いた3個を取り外し、
その2×2個の左隣にプリント板背面から抜けてきているUSBジャックのピン4本のうち、真ん中寄りの2本のランドを、ハンダでブリッジさせている。
結果は思惑どおり。ケーブルを選ばずスマホでもNexus7でも充電できるようになった。
冒頭の写真が改造後の動作テスト中の様子。
左上に見えるピンク色のが改造済み電源、外部から12Vを掛けている。そのUSB出力側からASUS純正ケーブルで右側のNexus7に給電している。画面には「充電しています」表示(笑)。
「設定」→「電池」画面で見ても確かに、AC充電中、になっている。
ちなみにNexus7充電中で12V入力側に電流0.5Aが流れている。ってことは5V出力側に1A近く流れている?あくまで計算上の話、5V出力側では未測定ながら。
規格からすれば5V出力側でmax0.5Aしか要求されないはず、12V入力側ではせいぜい0.3Aかそこらしか流れないはずなのだが。この電源の中身はスイッチング電源ゆえ、変換効率が少々悪かったにしても(謎)。
比較まで、ドコモのスマホN-01Dでは0.5A弱でほぼNexus7同様、パナの補助バッテリーPL201で0.2A台。但しPL201は満充電に近い緑ランプ点灯状態だったので、たまたま電流が少なめだった可能性はある。
とはいえ元々製品仕様に出力max1.0Aって書いてるし、まぁ放置でいいか(笑)。
(余談は12/18分に移動しました)
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Posted at
2012/12/13 09:58:58