
わが家で使っている掃除機はダイソンdc26モーターヘッド・コンプリートの2009年モデル。2010年に購入してかれこれ5年弱。
つい最近トラブル発生、「ヘッドの回転ブラシが急に回らなくなった」と家人曰く。
結果的には軽症?、2時間程度のDIYで修理成功した。
以下経緯。
「掃除機のヘッドの電動式回転ブラシが回らなくなる」関連の情報をネットで見ると、しばしばある症例のよう。
通説?として、この手の回転ブラシの故障は「モーターの焼き付き」で原因は「毛髪や糸くずの絡み付きによるモーターの過負荷」とされている場合が多いようだが、
しかしわが家ではペットも飼っていないし、絡んだ毛髪はマメに取っているから、過負荷でモーターが焼き付いたとは考えにくい。
ヘッド部分だけの新品購入はダイソンの直販サイトから現時点では可能だが、値段は送料含めて¥9000ちょっとする。ヘッドだけでこの出費は正直痛いところ。
よく吸うと話題?の非純正ヘッド・ミラクルジェットなんたらでも買った方がまだ安い(笑)。
http://www.dyson.co.jp/spares/m/motorhead-assembly/dc26motorhead.aspx?pid=DC26-Motorhead-Complete
まぁ最悪は純正ヘッドを買うにしても、せめて被疑箇所の切り分け~あわよくば自力解決で出費を抑えられないか、DIYしてみることにした。
ブラシが回転しない原因がヘッド側にあると判っていれば、通販でヘッドだけ購入すればいい。しかし、もし故障がヘッドでなくホース~ハンドル~本体側だったらメーカー送りしかなく二度手間になるから、せめてそれだけは避けたく。
故障がヘッド側なのか本体+ホース側なのかの切り分けは、テスターがあれば容易。
ヘッドと伸縮パイプを外した本体側ホース先端に、モーターヘッドへの電源供給用の2ピン(穴)のジャックがあるから、ここの線間電圧を測ってみればよい。
掃除機に電源を入れて作動させ、ハンドルのブラシON←→OFFボタンで、そこに出てくる電圧が100V←→数Vに変化する・しかしそこにヘッドを繋いで床に付けてもブラシが全く回らない、だったらヘッドがクロで確定。
これがダメ=ホース先端に100Vの電圧が来ない場合、ヘッドを交換しても直る可能性はなく、本体一式をメーカー送りするしかない。仮にホース~ハンドルがダメだと切り分けられても、ダイソンはそこだけの部品売りはしていないので。
幸い、うちの個体は上記ホース先端でのチェックはOKだった。
なれば、あとはダメ元でヘッドをバラしてみるのみ。
結局調べてみたら、ヘッドが床面から離れたときブラシを止める安全機構(ヘッドの床面側の赤い車輪が押されないとブラシが回転しない仕掛け)の故障と判明。
赤い車輪の内側にマイクロスイッチが仕込んであり、そのスイッチからモーター駆動回路の基板に配線が繋がっている。
試しにその配線を短絡してやると、ブラシを回すモーターは何事も無かったように回転した。モーターは健在と判り一安心。
赤い車輪周りを分解して、そこに使われているレバー式のマイクロスイッチを取り出し、スイッチ自体の導通テスト。レバーを動かしてカチカチやってもまったく導通しないので故障と確定。
原因箇所のピンポイント特定はこれで完了。
更にこのスイッチ自体も分解して、内部の接点付近に手を入れ復活させて問題解決。
スイッチの動作にカチカチと節度感を与えているバネが長年の反復動作で変形、可動接点は一応動くも、その変形したバネの末端が邪魔してちゃんと閉じない状態だった。
ピンセットでそのバネを整形したら直った。
いつまでもつか判らないが、とりあえず¥9000の出費は回避できた。何ら部品交換はせずに済んだから、出費なし。
カミさんの機嫌も損ねずに済んだ(もともと自分が指名買いしたものだけに、何かあるとトバッチリを食らう不条理・・苦笑)。
もしまたこのスイッチが調子悪い/壊れたら、そこのスイッチだけ電子部品屋で売っている類似品に交換すれば良さそう。そのものズバリの品名やメーカーは外形と刻印から特定出来たが、どうやら日本国内では入手できそうにない中国メーカー製だった。
スイッチ自体は国内メーカー製の類似品でも¥100前後で手に入る代物。これの故障だけでヘッドを丸ごと買うのは、どう見ても馬鹿らしい(笑)。
参考、
(同様な状況でどうしてもDIYしたい)愛用中ユーザーへのアドバイス、そしてダイソンの関係者へ苦言。
上記修理を試すべく、モーターヘッドを分解するにはプラスドライバーNo.2とトルクス・レンチくらいで可能。
一部にハメ殺し箇所があり(深く爪が掛かっていて少々の力では外せない)、部品を全く破壊せずに完全分解するのは無理な構造っぽいので、頑張って完全分解しようとは思わない方がいい。
完全分解はしないでも、上記修理に必要な範囲の分解なら破壊無しにできた。
また、ヘッド内部にモーター駆動用の回路基板が内蔵されているが、今回分解してみた所この基板がまたひどい綿ゴミまみれ状態。
基板上の部品の放熱の為か、この基板周りは密閉されておらず、たぶん本体の吸気で周囲の空気と一緒にゴミを基板周囲に吸い込んで溜めていた模様。
上述のようにブラシ稼働中にはヘッド内部にも100V近い電圧が加わっていることから、下手したら掃除中にヘッド内部のゴミと湿気が元で基板上でリーク→発煙・発火しても不思議でない状況だ。構造的にうまくない設計と言わざるを得ない。
テクノロジー的な目の付け所はいいのかもしれないが、この辺の当たり前な作り込みの甘さが所詮ダイソン品質なようで(苦笑)。
この際なので内部に溜まっていたゴミをしっかり除去したのは言うまでもない。
長年モーターヘッドモデルを使っているユーザー各位にも、自分のように分解して掃除することをお勧めしたいところ。
とはいえ万人向けの方法ではないのは確か、
せめて次善の策、たまにヘッド自体に掃除機のブラシノズルを当てて、ヘッド各所の内部に通じている通気孔からホコリを吸い出しておくとか、
あるいは「家電修理・メンテ専門」を掲げる業者にでも、分解清掃を依頼してみるのがいいかもしれない。
どうせダイソンに頼んでも、こんな保証切れの数年落ち旧機種だと故障箇所不問の一律修理費3万円なにがしを吹っ掛けられるか、あるいは型落ち新品の特価?下取り購入を勧められるかの二択。前に使ってたdc05がそうだったので。
といっても故障を騙し騙し使ってたそのdc05に
リコールが掛かり、破格値の引き取り代替購入¥15000で手にしたのが今のdc26なのだが(苦笑)。
(2015/11/13追記)
その後半年あまり過ぎたが、今のところ再発せず好調。
週3回程度、70平米足らずのマンションの掃除に活躍中。
(2017/8/17追記)
その後2年経過するも問題なく現役続行中。
(2021/6/30追記)
ほぼ同様の症状が再発し、同様に修理した。
購入から11年目、前回の修理から6年も経ってて「再発」という表現が正しいかは微妙だが。
今回の症状は、モーターヘッドのブラシを床面に付けて本体始動→直後約5秒だけブラシが回って勝手に止まる→以後ブラシ回転ON/OFFボタンを押す度に5秒だけ回転して止まる、の繰り返し。
調べると、今回も上記のスイッチ内部接点の接触不良になってたのに加え、そのスイッチの端子に半田付けされた配線が切れかかっていた。
それも半田付けし直し、機能的には以前同様に復帰。
スイッチ周りの配線が切れかかって余分な抵抗を持ったことで、モーターヘッドを繋いでいるか否かを検出する(繋いでいないならヘッド部への給電を自動的に止める)機能/回路が誤作動したと思われる。
我が家のdc26、購入から11年経ってなお現役続行中。
小故障こそするも大事はなく、アタリ機体だったらしい。
クリアビンの容量が少なく頻繁なゴミ捨てを要し、半年かに1回のフィルター清掃が不可欠(さもないと全然吸わなくなる→モーター過熱→自動停止に至る:ダイソンらしからぬことに)って難点はあるも、もうしばらく使い続けることになりそうだ。
(2021/7/13追記)
その後数日、ハンドル部直近でホースが割れてしまったのを機に買い換えた。
市販の補修用テープを買ってきて試すも、割れた場所が悪く、ハンドル部分とホースとの接合部を分離しないことにはテープがうまく巻けず。しかし我がdc26のそれは「嵌め殺し」構造で壊さずに分離する方法が見いだせず、諦めた。
ダイソンに問い合わせるも、ホース部分のみの部品在庫は既に無く、預かり修理も無理とのゼロ回答。使用年数からして想定済みだったが。
同社にはお約束?の下取り交換を提案され、結局提案された中で唯一キャニスター式が V4 Digital Fluffy+ CY29 FF だったのでそれに決定。¥39,600税込。
今まで使ってた上記dc26一式は上記と引き換えで、同社へ下取り(無料回収)に出すことになった。
自分としては掃除機に¥4万も出さんでいい・この際ダイソンから訣別し他社製品にしたいという気持ちはあったが、日々使う家族の「やっぱりダイソンがいい」という声には逆らえず。
ダイソンにするにせよコードレス充電式はやめとけ(=持ち運びが楽な以外にメリットが何一つなし→分譲マンションのワンフロアな我が家でそれを重視する理由がない)、の持論だけは通した格好。
dc05(8年使用)→dc26(12年使用)→CY29と結局ダイソンを3代乗り継ぐことになったが、今度のCY29で何がどう改善されたのか・どのくらいもつか、が見ものである。