
我が家で日々稼働中のドラム式洗濯乾燥機:シャープES-V600。既に購入から5年。
最近家族に「乾燥の自動運転で以前のように十分乾かない」「乾燥運転するとエラーU04を常に表示している」と言われるようになったため、試しに 槽洗浄 をやってみることにした。
乾燥機能エラーのU04表示=埃詰まりで乾燥フィルターを清掃してもダメなら槽洗浄を、という記述と共に手順説明が取説内にあるのは知っていた。
しかし実行しようにも、所要時間が取説曰く8時間?と長いのがネック。日々需要が途絶えることのない生活家電=洗濯機のことゆえに、メンテするタイミングを計るのも難しく、結果的にこれまで一度もやってこなかった。只の言い訳だが(笑)。
必要になるのは槽洗浄用のクリーナー薬剤。塩素系の専用洗剤である。
買ったのは、日立のSK-1。
以前調べてみたら、シャープ純正品番はES-Cながら、実はシャープ製だろうがパナ・日立・東芝製だろうが、家電各社が指定する純正クリーナー薬剤は中身も出所メーカーも一緒ということが判明してたので(パナだけは最近見た目を違えたようだが)、実勢で最安値な日立のそれにした。
日立SK-1はヨドバシ通販で¥1790税込送込。2020/12時点。
お約束で、発注の翌日には到着。いつもながら、ヨドバシ通販はこの手の小物買いにも安くて便利だ。宿敵amazonでは小物単品は高上がりなことが多いので敬遠している(都度比べてはみるも)。
#(2021/09/03追記)日立SK-1は2021/6に生産終了、現行後継はSK-1500:パナN-W1Aのブランド違い。
amazonでN-W1Aを買うのが¥1,900前後で実勢最安っぽいが、
メーカー指示を無視しボトルを寝かせた状態で梱包発送→箱の中で液漏れして届く場合があるらしく、他物品との合わせ買いには注意したほうがいい。
数日後、今日なら一晩≒12時間くらい洗濯/衣類乾燥しなくていいって日が出来たため、槽洗浄を実行に移した。
洗濯機取説の記載通り、時間掛けてもしっかり効果が出ることを期待して 8時間洗浄+槽乾燥あり のコースに設定、買っておいた日立SK-1の一本全量を投入して運転スタート。
総所要時間は9時間半を表示し、カウントダウンを開始。
スタートが夜8時過ぎだったので、翌朝の6時頃には終わる計算。
その数時間か経った時々に、槽内の水を懐中電灯で照らして見ると、綿ゴミの濡れた塊が水の流れと共に漂っているのが見えている。某か効果が出そうな良い感触(笑)。
翌朝6時頃、トラブル発生。。すんなり行かないもので。
もう終わってる頃かと思ったら、先に起床してた家族曰く「表示E03で止まってるよ」。
様子を見に行くと、確かにそのとおり。
表示E03は排水エラー=排水口/ホースが詰まった? 排水ホースが潰れている?排水フィルターが詰まった?排水弁が詰まった/作動不良?のどれか、である。
排水口は前日に掃除してるのでOK、排水ホースは折れや潰れもないので推定OK、排水弁は作動している(排水行程で普段通りギヤードモーターのジジジ…作動音がしている)ので推定OK、となると、排水フィルターが詰まったってところか。
とはいえ、目下内部から排水できないでいる状況では、排水フィルターを外す訳にいかない。
下手に外せば、ドラム内の大量の水が同フィルターの取り出し口から吹き出し、足元に溢れてしまう。
出るであろう水の量が大方判れば、それなりの大きさの洗面器かタライかで受け止めれば良いのだが、我が家にそんな大きな器もない。
ならば奥の手、機体内部の排水系統を直接弄って何とかすることにした。
運転を中止して電源オフし、本体の正面下部のカバーを外す→制御基板部分を外す、で機体下部の排水系統にアクセス可能になる。なお、ここまでの手順は取説に記載がある(本来は排水ホースを機体の真下で排水口に繋ぎたい=「真下排水」設置時用の作業手順である)。
機体内の排水の経路は、洗濯槽下部の排水口→排水フィルター→排水弁→排水ホースで機外へ、と、各々ゴムホースで繋がっている。
この辺は以前の排水弁の作動不良~修理のときに確認済み。
機体の現状を詳しく把握するため、
その下半身をバラした状態で(ホントはユーザー自らでやっちゃダメなんだろうが)、水濡れが無いか等安全を確認→機体の電源をオン→脱水行程のみを選択→運転スタートしてみる。
排水弁は、ギヤードモーターのジジジ音と共にワイヤーで引かれ、正常に開閉している。
排水弁の前後のゴムホースを手で揺すったり数回握り潰したりしてみたが、それで水が動くような音はせずスカスカ。故に排水弁の前後には水が無い=詰まってない、と断定。
同様に上流のゴムホース部分を各々数回握って、その時の音から、水が溜まっている洗濯槽下部→排水フィルターの間には水があり、排水フィルター→排水弁の間には水が無い、と判明。
故に排水されない原因は「排水フィルターの詰まり」で確定。
しかし上述のごとく、直ぐには排水フィルターを外せない。現状で何とかして槽内の水を抜くしかない。
結局、機体を脱水運転状態で作動→排水行程で足踏みしている状態にて、洗濯槽下部~排水フィルター間のゴムホースを手で握っては緩めるの繰り返し=「開胸式心臓マッサージ」の如くで水を抜くことが出来た。詰まった排水フィルターにホースへの握力で水圧を掛ける→フィルターの先へ水を押し出した格好。若干時間は掛かったが。
それで機体内の水が抜け、水位が下がったのを検知し脱水運転のドラム回転が始まったところで運転中止→電源オフし、漸く排水フィルターを取り出した。
排水フィルター内はとんでもない状態だった。目論見的には期待通り?ながら。
長方形のゴミ受け部分は綿ゴミその他のヘドロで埋まり満杯状態、水も含んでいるのでずっしりした重さに。これでは排水不能も無理はない。
フィルター内のヘドロを除去して再装着後、試しに濯ぎ→脱水運転をしてみると、今度は正常に排水されて脱水行程に移った。
これで排水のトラブルは解決。1時間半ほどタイムロスしたが。
機体を元通り組み戻し、再び 槽洗浄 モードを設定。
一晩掛けた 8時間洗浄+乾燥コース の最後の1時間分(たぶん濯ぎ~排水~脱水+乾燥 の行程)が中途半端に未完了な筈なので、今度は 2時間洗浄+乾燥 コースを選択して運転開始。
なお槽洗浄コースは普通の洗濯運転コースと違い、「洗い行程無し」とかいうアレンジはできない。
よって今回みたく槽洗浄コースの途中でエラー終了→その場で再開できず電源オフ→オンして振り出しに戻った場合には、再び 8時間or2時間洗浄(+乾燥ありor無し)のいずれかの 槽洗浄 コースを最初からやり直すしかない。
まぁ特殊な・たまにしか使わない機能だし、トラブルで止まる事まで想定して小回りの効く設計にはしてなくて当然ではある。
専用クリーナーは全量使用済み故に、水だけでの2時間漬けおき運転は半分無駄な気もするが、槽洗浄コースならではの最後に行う高温乾燥の行程を外したくないので、やむ無し。
再試行から2時間が経過。
排水も脱水も無事に終え、最終の乾燥運転に進めたはいいのだが、その直前までの様子を見るに排水の出があまり良くなく、排水ホースの水流が細きチョロチョロ程度で普通でない。排水エラーE03こそ吐かないものの。
もしや、と、ここで手動中断し排水フィルターを取り出して状態を確認してみると。。。心配が的中。これまたヘドロ満載状態ときた(苦笑)。
直前に満杯なヘドロを落としてキレイにしたにも関わらず、直後で再びこれ↓である。中にはどんだけ溜め込んでたのやら。
排水フィルターを清掃し再び空の状態にして、もう一回「2時間洗浄+乾燥」コースでやり直すことにした。
追加2時間の「濯ぎ」でこれだけの量が排出されるのでは、まだ残があっても可笑しくない。
もし次回がほぼ空で終わってくれたら御の字、次工程の乾燥へ進めていいが、またも満載だったらもう一度やるしかない。
半日か掛け、ふやけて出やすい状態になった~出掛かったゴミを内部に留め置く理由はない。
まぁ蓄積されてた5年分の綿ゴミを排出させるとなれば、一筋縄にはいかないだろうことは想定内だったとはいえ、これ程とは。。。
結局丸一日の大仕事、といっても人はほぼ端で見てるだけながら。
#自身が在宅な日で良かった。
さて、再び2時間を経過。
無事に乾燥運転に入ったところで中断し、排水フィルタの様子を見てみた。
今度は濡れた綿ゴミが若干量溜まった程度で、前みたく溢れるほどではなかった。先の2回目で中の綿ゴミはほぼ出尽くしてた模様、これで安心した。
最終行程の乾燥へ進むことにした。
再び排水フィルターをきれいに洗って再装着し、「槽洗浄」運転を再開させた。残るは乾燥運転、残り時間表示は60分を切った。
昨日までは、乾燥運転を始めると間もなく?エラーU04を表示して回り続けていたが、今日はU04と表示することもなく※、淡々と残時間をカウントダウン表示している。これだけでも好感触、時間と手間を掛けただけあったか(笑)。
その後、無事に1時間の高温乾燥運転を完走した。
最後に、排水フィルターと乾燥フィルターとドアパッキン周囲の埃を取った。取説に書かれている手順通り。
あとは家族の指示通り、普段使いの洗濯洗剤を入れてカラの洗濯~乾燥運転してみた。
これで一連の作業を完了、と思ったら、乾燥運転中にU04表示が出現してしまった。
うーん5年の蓄積はやはり手強いか。
※槽洗浄の乾燥行程でU04表示しなかったのは単に、表示しない仕様だったってだけの糠喜びだったか。。
とりあえず今日のところは終了。
洗濯開始を待つ家族へ引き渡した。
その後に洗濯~乾燥に使った家族曰く、「槽内のカビ臭さが全く無くなった」「自動の乾燥運転でも久々にパリッと乾いた」とのこと、一応それなりの効果はあったようだ。
エラー表示U04の撲滅とまではいかなかったが。
ダメ元で後日もう一度、槽洗浄 をやってみようと思う。
日立SK-1をもう一回購入すべく手配した。ヨドバシで¥1700税込送込、微妙に値下げしてた。
なお、この手の家電メーカー製専用クリーナーを使った場合、塩素系薬剤である故にカビ自体は完全分解されてしまう。よって、排水あるいは事後の槽内にワカメ状?のカビの塊は残ったり浮いてきたりはせず、事後の始末に面倒がないのが美点。
排水フィルターに溜まるのは繊維質のもの(濡れた綿ゴミ)だけ。泥々してて気味は悪いが。
また、
既に予約してあるシャープ技術者来訪によるメンテ作業は 、とりあえず予定通りにしておくことに。
なお、その来訪メンテとは別に、修理依頼もすることにした。詳細は
こちらの後半にて。
今回の教訓:
- 槽洗浄する前に、排水フィルターは完全なカラにしておくべし。
- 数年間放置しての槽洗浄は侮るなかれ:排水詰まりエラー発生も想定内で実行すべし。
- 乾燥エラー頻発時の槽洗浄は効果アリ(機種による?)。