
先日、我が家のテラス窓=開口部が大人の背丈くらい~足下まである窓に「窓用エアコン」を設置した。
マンション住まいの我が家では、南側のバルコニーに面した一室を自身がテレワークする用に使っている。
#狭い我が家に専用の書斎なる空間はなく。。。(苦笑)
その一室の空調は、襖を隔てたリビングに設置しているエアコン頼み。
普段は襖を開け放ってリビングとの続き間として家族共用のスペースとしているので、空調はリビングのそれを稼働させればいい。しかしテレワークのときは自身と家人とで互いの物音を遮る都合上、襖を閉めざるを得ない結果、リビング頼みの空調も断たれてしまう。
そんなテレワーク環境で、夏場の暑さをどうにかしたくて今回選んだ手段が、その一室への「窓用エアコン」設置だった。
既存の窓に付属の取り付け枠を据えるに小一時間か掛かるも(個人差あり)、あとは室内機・室外機の機能が一体化しているエアコン本体をその枠に嵌め込み、コンセントに電源プラグを挿すだけで済む。
専門業者を呼んで工事してもらう必要もない。添付の説明書の内容を理解し、ネジの緩めや締め・必要な穴明けができ、20kg超のそこそこ重いエアコン本体を自力で抱え上げることさえ出来れば「一人作業」で済む。
購入したのは窓用エアコンの一式と、それをテラス窓に据えるための別売オプション部材一式。
コロナ
CW-1622R(WS) と WT-8。
各々の購入価格は¥38,280と¥8,470の合計¥46,750。近所のホムセンで買い、自車VOXYで速攻の持ち帰り。
既に暑いなかの思いつきな買い物(暑さに我慢できなくなっての衝動買い)ゆえ、店に在庫があったものを即決で買ってきた。値段は二の次で。
オプション部材WT-8は店舗在庫無しの取り寄せ≒数日待ち?通販購入?も覚悟だったが、偶々そこの店に1つだけ在庫があって待ち無しで済んだ。
窓用エアコン一式についてくる取り付け枠部材は、いわゆる腰高窓=開口部が大人の背丈~腰くらいまである窓に据えられるようになっている。
更に別売りの部材を組み合わせて使えば、冒頭のごとくテラス窓にも据えることが可能な作り。
コロナの上記にては、本体付属品のみで窓の開口部の高さ方向77~140cm範囲、WT-8を足すと同140~190cm範囲に対応できる。我が家の取り付けたい窓は開口部高さが182cmほどで、適合範囲内だった。
取り付け可否の条件は同社Webサイト↓に詳しく書いてある。
https://www.corona.co.jp/aircon/wind/howto_m_waircon.html
手順云々はメーカーサイトや取説に記載の通りなので敢えて詳しくは書かないが、メーカーサイトの情報では事前に把握できない?注意点として以下2つ挙げておく。
(1)用いる工具類として、電動ドリルドライバーの類+鉄工用ドリル刃先 がほぼマスト。
アルミや木材の穴明け作業が高確率で必要になるから、それ用に使える電動工具とΦ3.2~3.5のドリル刃先(を含む鉄工用ドリル刃先のセットもの)は要準備だ。
上記メーカーサイトや取説の「用意する主な工具類」にはドライバーとメジャーとハサミ/カッターしか記載はないが、取説の中身をよくよく読むと、設置する窓・窓枠まわりの作り次第で、窓枠への穴明け・ネジ切りが必要なことが文中に書いてある。
実際、我が家のテラス窓のサッシ枠には穴明け+ネジ止め加工が必要で、手持ちの電動ドリルドライバー+ドリル刃を使った。
我が家のサッシ枠下部は「立ち上がり」部分がほぼ無いタイプ(上部には立ち上がり有り)。もし元々「立ち上がり」がある窓枠ならば無加工でいけるのだが、無い場合だとWT-8の下端部分を窓枠周りに直接ネジ止めするか、または窓枠に付属パーツを取り付けることで「立ち上がり」を作る→WT-8の下部をその「立ち上がり」に乗っけてネジで固定するか、の二択になる。
#この辺、WT-8の取説とエアコン本体添付の「標準枠 据付説明書」とを突き合わせてよーく読み込む必要有り。 2枚を見ないといけない微妙な判りにくさ、なんとかならんのかい>コロナ
自身の状況では上記二者のどちらも可能だったが、後者を選んだ。その「立ち上がり」を設けるための『補助金具』の取り付けに伴い、下穴Φ3.2×深さ約2cmをアルミのサッシ枠~その下の木材部にかけて3箇所明け、付属の木ネジで固定している。
後者とした理由は、当該エアコン+取り付け枠を一時撤去/再取り付けするに、後者だとWT-8の下部とその「立ち上がり」との固定はネジ1本締めるのみで、作業が容易であるため。夏休み中に数日間だけ泊まりがけで訪れる客人のため、その滞在している数日間だけはこのエアコン一式を別部屋に移設して使う目論見でいる故、取り付け枠の付け外し作業が容易であるに越したことはない、という事情もあって。
#そのうち標準枠だけ買い増しするんでないの>俺
また、その一時撤去している間の元の設置場所には「補助金具」だけ残すことになるが、普段はデッドスペースな位置に据えているので問題はない。
画像は本体添付「標準枠 据付説明書」から抜粋。
また、エアコン使用時に半開きにするガラス窓を半開き状態で固定する用に付属する「補助鍵」の取り付けにも、窓自体の外周部への穴明け・ネジ切りが必要になる(なお付属品以外の市販の補助鍵には粘着テープの類で取り付けられるものもあるので、付属するそれを使わずに市販品を使う=窓への穴明けはしない、という選択もアリ)。
下記も「標準枠 据付説明書」から抜粋。
#コロナに苦言というか課題提起。上記を「状況により必要になるもの」とでも囲み入りにするかで、ドリルドライバーやドリル刃についてもサイト上の説明や設置説明書に表記すべきだ。
この手のDIYで困るのは、いざ主役の部材を買って帰って現物合わせしてみた→工具や部材のアレが足りない・コレが合わない が発覚→作業を中断して調達しに走らなきゃならない、で慌てること。
設置環境のレアケースまで網羅した「最大限でここまで必要」ってな情報までは当然要らないが(際限無くなるし)、せめて上記くらいはほぼ確実~高確率で使うものとして、予め明示していて然るべきだろう。
##パッと見の「簡単さ」アピールのため=正直に書いて「興味をもった客」に面倒がられる・敬遠されるのを防ぎたい、っていう下心から敢えて書いてないんだとしたら、それはメーカーとして誠実さに欠ける論外なことである。
もうひとつ苦言を呈すなら、
同社サイトの商品説明に「既存の窓枠回りに一切傷を付けずに取り付けるのは不可能=某か傷は付く~穴明け加工を伴う」ということを、もっと明確に謳うべきだろう。メーカーの良心として。
もし賃貸物件にてこれらを取り付けるとなると、サッシやその周囲に穴明けはおろか傷つけても不味い、って場合が殆どな筈で、そうなるとこれみたく窓用エアコンを一式買ってきた所で、結局取り付け出来ず挫折することになる。
薄い金属板みたく挟みモノを介してネジ締めするといった、傷つきを防ぐ小手先な工夫くらいで済めばいいが、穴明けやネジ切り等必要なケースならばお手上げだ。
#我が家は分譲物件ゆえ、穴明けも傷つきも気にせずの「やっちゃえ◯◯」で済んでいるが(笑)。
(2)テラス窓に設置したエアコン本体の高さが意外に?低い。
標準の取り付け枠にWT-8を継ぎ足して出来たテラス窓対応な取り付け枠における、エアコン本体がハマる位置は、下側に位置するWT-8部分の直ぐ上。すなわちエアコン本体の下端がテラス窓の窓枠開口部の下端≒床の高さから約50cmの位置にくる。
従い、エアコン本体の高さ位置は、立った大人のおよそ胸~膝頭の上になる。
エアコン冷房っていうと、人の頭の高さかそれより高い位置に据わるのを期待してしまうが、これらの組み合わせではそうはならない。テラス窓開口部のちょうど中間付近の高さ、ぱっと見に中途半端とも言える位置に据わる。本体を据える高さに調整代(しろ)は無い。
本体の冷気吹き出し口には風向を変える手動のフラップが付いていて、風向を斜め上向きに(も)出来るので、同吹き出し口の位置が低いのは何とでもなるとして、室内で結構目につく高さに本体が据わる、という点については事前に認識?してたほうが良いだろう。
まぁ、なるようにしかならないことながら。
また、幼少児がいて走り回る環境に据えるなら、係る安全確保にも要注意だ。
当該エアコンを設置している窓辺に囲いをするとかで、幼少児がエアコン本体(or 大人の背丈ほどある細長な取り付け枠)に突進~衝突することの無いように。
取り付け枠の骨組みはアルミ材ゆえに、さほど頑丈とは思えず(メーカーもそれなりに強度設計している筈ながら)、それに乗っかるエアコン本体の重量も20kg超あるから、万が一に気を遣うに越したことはないだろう。
更に言えば、本体前面に唯一ある操作ボタン「自動運転 入/切」が子供にも届く高さになる故、イタズラの対象になり得る。とはいえ、冷房専用機ゆえに触ったから熱風が出て火傷するとかいう直接的な危険はなく、「こらっ!触っちゃダメ!」ってな躾の範囲であろう。
#冷暖房兼用機だとこの辺はどうなのか不詳。
で、据えて・使ってみての感想。
総じて、我が家的には十分有用な冷房機である、と感じている。以下主なところで。
●冷房能力:設置環境への依存性大なことに留意。
エアコンとしての能力云々は、まぁ値段なり・(セパレート型に比べての)手軽さなり、と言えなくもない。
上述のとおり、本来なら室外機が担う「室外へ熱を放出する」機能と室内機の「室内の空気から熱を吸いとって冷やす」が機能が表裏一体となった機器ゆえ、設置する窓への日当たり/風通し具合には注意が要る。もしその窓辺が南向き~西向きで日中常に陽が当たってしまうようだと、冷房機としての本領発揮は難しいだろう。機体背面が日光で煽られると冷房能力は低下し、最悪は過熱防止機能が働いて稼働停止するから、そうならない為には某かの「日除け」の工夫が不可避。専ら日差しのない夜間早朝に稼働させる用なら、どっち向きの窓であれ問題ないが。
幸い我が家の窓辺は南南西向きながら「バルコニー」=上階のそれが大きな庇となっていて、真夏時期の日中には直射日光が当たらない故に、特段問題なく稼働している。
●虫侵入対策:設置の際に気遣い必要。
窓を中途半端に開けた状態で使う機器故に、各所にできる隙間からの「虫の侵入」も気になるところ。地上一階や二階で使うなら、取説の記載に従うのは当然でそれ以上の気遣い/工夫が必要だろう。
我が家はそもそも屋外に飛び交う虫が少ない高さ(地上4階以上=そもそも蚊が殆どいない)に位置しているので、施工時の隙間埋めは多少いい加減ながら実害なく済んでいる。
●騒音:暑さで寝苦しいよりは遥かにマシ。
セパレート型なら室外機として屋外に置かれる機能部分までを含めて窓辺の室内に置かれる作り故に、室内での稼働音がそれなりにするのは割り切りが必要だ。
なお稼働音は以下3つからなる。
①冷媒回路が作動して冷やしているときのグー音(鳴ってるとき・止まってるときの2状態を周期的に繰り返す)
②①が止まるときのゴトン音(一瞬だけ、①の周期で繰り返し)
③送風のフー音(稼働中は常時、送風の強さにより音量は上下)
総じて、寝室にて夜通し稼働させても寝られないってほど煩くはなく、静かでも冷房なしの暑く寝苦しい状況に比べたら、稼働音はあれど涼しく寝られるほうが遥かにいいと思う。感じ方には個人差あるところだが。
また昨今見かける、近くの窓まで太い排気(排熱)ホースを引いて使う、(なんちゃって)「冷風除湿機」の類よりは、これみたく窓用エアコンのほうが遥かに使えると見る。熱を室外へ放出する仕組みが最短距離にできており確実性があるので。
あくまでもここの部屋しか冷えんでいい、中途半端な可搬性なんて要らん・とにかく最小限の工事で確実な涼しさを、ってな考えなら、同じくらいの出費?少々お高くても?迷わずこの類いの窓用エアコンを買うべきだろう。
上述のとおり、ネジ留めによる傷つきや穴明けが許されるならば、だが。
#まー自己満足のために買った手前、不満だとは言えんだろ>俺。