
我が家のリビングに鎮座するHDDレコーダーのソニーnasne。購入&稼働開始から既に10年。
初登場から数えて確か2世代目の、HDD容量1TBモデル。
幸いこの10年間無障害で使ってきたのだが、ここに来て俄に録画失敗するとかLAN経由でアクセス不能になるとかトラブル発生、とりあえず電源再投入して様子見をとやってみたところ、電源オンの初っぱなから電源ランプが1秒点滅=起動処理中が延々続くだけの、正常起動しない状況に陥った。
背面最上部の電源ボタン長押しにも無反応。うっ、こりゃ不味い。。
コンセント/ACアダプタ抜き差しで電源再投入した直後のHDD稼働音に聞き耳を立てると、ウィーンカタカタトン・・・みたくの延々繰り返し。
内部的にHDDを読みにいくも正常に読めず先に進まない「無限ループ」な様子。
被疑はHDDが濃厚、但しそれが論理的なもの=データエラーなのか物理的なもの=ハード故障なのかは、この時点ではなんとも。
という事で、 内蔵HDDを機体の外に出して調べることに。
nasne機体をバラして内蔵HDD(2.5" SATA 1TB)を取り出し、手持ちのUSB外付けケースに入れて手持ちのPCで読んでみる。
nasneはLinuxマシンだから、それの内蔵HDDの中身を外でどうこうするにはLinux環境が無難ってか必須。よって手持ちのWindows PCを一時的にLinuxマシンにするため、USBメモリーに入れたブータブルなLinux(Ubuntu)を挿して起動する。
それのディスクマネージャー的なアプリでHDDの中身を読んでみると、中身のパーティション構成やディレクトリ等は一応読めた。
もしやデータが論理的に一部分か飛んだだだけかも?を期待、そのツールでエラーチェックと修復を試みる。
3つ切られているパーティション(sys1/sys2/user)のうち、sys1と2でデータの破損を検出。それぞれ修復を実行。数分間かで修復完了。
そしてそのHDDをnasne基板に繋いで起動してみる。おお起動するじゃん、解決だ(笑)。。。と思ったのも束の間、電源ランプが緑点灯から赤点灯に変わり、無反応に。やはりダメだったか。
ダメ元で再度エラーチェックを掛けると、またエラーが検出される。
もう当該HDDが物理的に逝き掛けていて、使うにつれ不良セクタが生じて~増えてしまうんだろう。おそらく。
ここ10年の稼働を経た旧いHDDをどうにかするのは潔く諦め、別の新しいHDDで立ち上げ直すことにした。
内蔵HDDに録り溜めていたTV番組も諦めて。
ネットであちこち調べると「まっさらなHDDにVer1.5未満の旧FWを書いて云々すれば」で、内蔵HDDの交換はできるっぽい。
手間もさほどではなく、そう高度なことではなさそう。ならばやってみよう。
#詳細はググれば出てくるので割愛。
手持ちに容量750GBのHDDが余っていたので、それをネットで見たごとく、上記LinuxなPCでパーティションを3つ切ってフォーマットして必要なファイルやフォルダを書いて、nasne基板に繋いで起動。
結果的にそのHDDにて起動はでき、オンラインにてFWを最新最終の2.60にアップできて無事稼働した。おお、やれば出来るのね(笑)。
実際にやったことはこんなシンプルじゃなくて色々あったのだがそこは割愛し(興味本位であれこれ余計に弄ったばかりに手順をややこしくした自業自得…笑)、
その中で判ったこと一点。
nasneの内蔵HDDを換装を成功させるコツは「交換用HDDは2台以上:本命と控えを用意すること」。
元々ついてたHDDがまだ使えるなら、それにもう1台手持ちを足しての計2台でもいい。もし元のHDDがハード的故障で既に全く使えないなら、手持ちで2台以上用意すべし。
というのは、
同じHDDを使い回して最新FWから旧FWに戻すなどして試行錯誤するうちに、中身は間違ってない(お作法通りにパーティションを切り、フォルダを作り、旧FW等を書いた)にも拘らず正常起動しなくなる=1回目の起動を経て2回目の起動で電源ランプ緑点滅→赤点灯で固まってしまった→そのHDDで何度書き直して繋いでも同じ、で、もしや詰んだか?な状況になったのだが、HDDを別物(お作法通りに旧FWを書き込んだもの)に替えてみたら正常起動した、という経緯から。
もし手元にHDDが1台しかなかったら、幾ら試行錯誤すれど起動不能でハマっていた筈。
もし「(二度目の)電源オン→緑点滅→赤点灯で固まってしまう」から抜け出せなくなったら、一旦「別の(=控えの)」HDD個体+旧FWを繋いで起動させる※→先の起動しないHDD+旧FWを書いて繋く→今度は正常起動する、って感じ。
※控えのそれは、一度まっさらにしてお作法通り旧FWを書いた直後なものでも、その後nasne基板に繋いで起動×2回を経て正常作動する状態にしたものでもいい。但し後者なら、
オンラインでのFWアップデートはしないで旧FWのままにしておくのがポイント。
おそらく、ながら、
HDDの個体を基板側で識別していて、(自分みたく)怪しげな試行錯誤?を繰り返したHDDにては、ある時点以降中身の状態で関わらず正常起動させないってなロックが掛かる(らしい)→HDDそのものを替えて初期ファームで起動させればそのロックが解除される(同)、ってことのようだ。
あともうひとつ注意点?な話、これは おま環 かもながら。
旧FWにて無事起動できたら次はnasneのWeb管理画面「nasne HOME」にアクセスする→使える状態にすべくチャンネルサーチ等初期設定やらFWアップデートやらすることになるが、これに《PC》がないとダメっぽい。本来ならPCでもスマホ/タブレットでも、Webブラウザでアクセスできる手段ならどれでもいいのだが。
自身の普段使いのAndroidスマホやタブレットにて元々nasneを使う用にインストールしているVideo&TV Sideviewやtorne mobileアプリを経由して、旧FWで動いているnasneの nasne HOMEを開こうとすると、何故か開けない。ブラウザが起動された後、当該アドレスが見つからない、とエラーが出てしまう。
そこで代わりにWindows PCのEdgeブラウザを使ってみると、何のことは無く繋がり、FW2.60へのアップデートも出来た。
最新FW2.60で起動して以降は、手持ちのAndroidスマホやタブレットでも問題なくnasne HOMEにアクセスできた。
何故かわからないが、ともあれ「スマホやタブレットでダメならPCで」も、頭の片隅に置いておくといいだろう。
#もしかすると機体が?OSが?じゃなく、それで使ってるWebブラウザが最新のChromeだとダメっていう話かも。まーChromeも色々やらかしてくれるしな。。。未検証ながら。
加えて、この手のnasne内蔵HDD換装に関する記事でほとんど触れられていない事項:「過去の録画データはどうなる?」について。
我が実機で確認した限りは「外付けHDDについては復活」できた。内蔵HDDについては不詳。最初から諦めモードで素っ空にしちゃったため確かめていない。
#おいおい中途半端だな>俺
上記にて内蔵HDDを換装した後も、内蔵HDDが素っ空な状態になってほぼ初期状態で立ち上がっているにも拘らず、かつて紐付いていた外付けHDDの情報はクリアされずに残っていた。
よって、外付けHDDについては特に手を掛けず、HDD交換して立ち上がったnasneへ単に物理的に繋いだだけで、以前同様に使えている。
録画番組のリスト表示、再生視聴も出来、更に新たに空き容量へ追加で録画したりするのも問題なし。
一連の作業で内蔵HDDは素っ空になってしまったが、外付けHDDが引き続き使えたのだけは救いだった。
なお、もし元々の内蔵HDDの3つ目のパーティション(user)のデータを丸ごと抜き出して新たな内蔵HDDに移してたら、内蔵HDDに溜めていた録画も引き継げたのでは?については、試していないので不詳。悪しからず。