
先日シュレッダーを購入した。
以前から家にはアイリスオーヤマ製の小型のA6用シュレッダーはあったが、
- B5~A4サイズの紙は実質1~2枚単位でしか処理できず効率悪い、いちいち折るのが面倒。
- うるさい。
- 過熱ですぐ止まる。
- 紙以外のメディアが切れない。
で、いま進めている家中の片づけの用に全然足らない、と家内に言われて、 色々比較検討の末に買い替え(買い増し)を決断。
カードでボーナス払いが使えるヤマダウェブコムで購入。
チャットで値切り、税込¥12,960+ポイント2% で発注。
ネットでは何かと不評な同社サイトだが (24h以内出荷の約束を守らない、遅延連絡も来ないとか散々書かれている)、 幸い?自社在庫が有ったらしく注文後中1日で無事到着。
到着した荷物も問題なし。段ボール二重梱包で届いた。
で、早速開梱して使ってみた。
結論としては総じて、家庭用でもまともなシュレッダーがほしいならお勧めの一品だと言える。
以下所感。
●外観
デザイン的には地味に黒+シルバーメッキのアクセントは悪くない。
ちょっと家庭用には大きすぎ?の感はあるが、実際使ってみると性能見合いで適正のようだ。
定格の8分間をめいっぱい続けて使ったら、このサイズのボックスでも紙屑で一杯になる。
これより小さいと紙屑の処理頻度が増えて手間がかかり、効率悪いだろう。
●処理能力
A4で同時7枚、紙送り2.1m/分で家庭用としては十二分だ。
毎分A4用紙50枚相当、連続稼働時間8分で400枚は一気に処理できる計算。
何より、B5やA4の紙を折らないそのままで数枚まとめて突っ込めるのが楽。
処理後の紙片は2×8mmでほぼ「粉砕」レベルだから、セキュリティは万全で文句なし。
メディア細断は幅8mmの千切り。
ハサミで切るよりマシ程度のぶつ切りにしかしてくれない他機種の大方よりは、遥かに使える。
●騒音性能
この手の機械モノにしては静か。期待以上。
昼夜問わず家庭の室内でもなんら問題ないレベル。
粛々?と紙を食べてくれる。
騒音レベルの公称値は55dB。
作動音はたとえるなら掃除機のサイレントモードくらい、 空気を吸う訳でもないので、低いグーンって感じの音で耳障りでない。
空転時でもコピー用紙1枚程度のときも最大の7枚にしても、騒音レベルにはほとんど変化はない。クレジットカードでもしかり。
スペック上消費電力が他機種に比べ多めだが、その分強力・余裕のあるモーターを使っていると思われる。
但し紙を斜め挿しすると、投入口の端で紙が引き込まれるときに撚れて 「バリバリ」と大きな音を立てる。これはどこの機種でもそうだと思うが。
夜中にこっそり処理したければ、この点だけ要注意。
●機能、安全性
投入口周囲のメッキ部分に手指が触れると止まる「セーフセンス」がついていて、子供の指詰めの危険も低い。
もしセーフセンスが不要なら外部側面のスイッチでキャンセルも可能。幼児には操作しにくいスイッチ形状でマル。
なお投入口から刃先までの深さは実測4cmくらいあり、うちの3歳児の指でも刃先には届かなさそう。
詰め過ぎでの自動反転もあり。カタログには書いていなかったが、説明書に書いてある。 確かに詰めすぎると、処理し掛けた紙の束が押し戻されてくる。
ごみ箱が正しくセットされないと動かない設計もOK。
手動送り・戻し、のボタンも普通にある。
4輪キャスターで移動可能なのも便利。
強いて言えば、ごみ箱フルで運転停止/警告表示する機能がないのが、唯一残念なところ。この価格クラスで備えている機種は皆無だが。
●ごみ処理、メンテ
最初からごみ袋が5枚添付されている。何気に親切。
メンテ用オイルも試供品が添付されている。
市販の30Lごみ袋をボックスにかけておけるので、屑の始末は楽。 薄手のごみ袋をボックスにセットした状態で、ちゃんとボックスが本体に納まる。
他社機種だと袋を掛けるとちゃんとボックスが閉まらない、センサーが作動して使えない、とかいう不評があったりするが、最初から袋を掛けて使う前提のこれは問題ない。
普段の紙裁断のときメディア細断用の小トレーに紙屑が少々入り込むが、まぁ許容範囲。
ただし紙屑用のボックスがフルになると、この入り込みがどっと増える。構造的に紙屑のオーバーフローの受け皿になるため仕方ないところか。
メディア細断しないときはトレーを外して別保管するか、前面の覗き窓が全面「白」=紙屑フルになるより少し前で袋交換してしまうのが無難。
紙屑をカッターに巻き込んでマシントラブルを起こさないためにも。
ゴミも細かくて嵩張らないゆえ、一杯になった袋を廃棄するときに余分な空気を抜く手間もほぼ無い(塊の中からはほとんど余分な空気は出ない)。袋から空気を抜こうとして、周囲に紙屑を撒き散らす失敗も避けられる。
ただしボックスから袋を抜くときの要注意が一点、
ボックス部分と本体とが噛み合う凸凹部分に袋が挟まっているので、それを確実に外して引っかけないようにすること。
うっかり引っかかったまま袋をボックスから引き出すと、袋に穴が開いてしまい紙屑を散らす原因になる。
自分も初回にやらかしてしまい、ガムテープの世話になった(苦笑)。2×8mmの紙片は小穴から漏れやすく、拾いにくい。
刃への注油はメーカーいわく運転30分に1回が目安、意外に高頻度の注油が必要のようだ。使わなくても月1回は注油したほうがいいらしい。
刃やモーターを長持ちさせるには忘れないようにしたい。
注油は説明書記載のごとく、適当なA4用紙にオイル差しから専用オイルをジグザグに振り掛け、 もう1枚紙を重ねて挟み全体にしみこませたら、それを普通に刻めばいい。
別売りのメンテ用オイルは380ml入りと大量で且つ、一本¥1000前後。
市販のメンテ用シートなんて使うよりは、純正オイルのほうが断然安上がり(たぶん)。
植物性・難燃性オイルらしいし。
なお CRC 5-56 などスプレー式潤滑剤の吹付けは禁忌事項、本体や説明書にも明示されているとおり。
可燃性ガスの本体内吹き込み・残留は引火爆発の原因になる。
内部の静電気発生と過熱を考えれば当たり前だが。
●難点
以上のごとく仕様や性能には概ね納得なのだが、1点だけ、構造に難あり。
電源コードの本体からの引き出し方がいまいち。
本体後方へ水平にコードが突き出していて、 コードの自重が付け根を折り曲げる方向にかかる。
コードは消費電力350Wに相応の太めのモノが使われているのでそれなりに重く、 未使用時にコードを束ねておく使い方だと付け根がしなって、耐久性が心配になる。
コードは本体作り付けで、バラさない限り交換できない構造。
#少々のトラブルをバラして直すのは得意なので個人的には問題ないが。
この手の海外もののコードは被覆素材の経時劣化(硬化・脆化)が速かったりするので、 負担のかかる構造だと新しくて柔軟なうちはいいが、そのうち折れて断線しがち。
せめてコードを下向きに出してほしかったし、更に言えばPCのACコード同様の プラグイン式だと尚よかった。
最悪断線してもコードだけ抜いて安価に交換できるので。
この商品の評判でしばしば聞かれる「1年もしたら電源が入らなくなった」の類はたぶん、 このコード損傷/切断か、刃のメンテ不足による過負荷の連続でヒューズ断になったか、のどちらかの可能性が高そうだ。
もう一つ難を挙げれば、セーフセンスの感度が少し良すぎかもしれない。
メッキ部分に手指が触れるとその間運転が止まる機能に問題はないが、 まとまった枚数の紙を突っ込んで処理させると、差込口のメッキに処理中の紙が触れただけで止まってしまうことがある。
傾向は掴みきれてないが、突っ込んだ紙が両面印刷?で裏面に黒を多用?している場合に起きる気がする。
(後日談:結局手指以外の接触では止まらなくなった。末尾記載の如く本体外側の静電気対策をして以降?謎ながら)
まぁセーフセンスは「キャンセル」もできるので、様子を見てみるが。
袋に穴が開くのに要注意なのは上述のごとく。
耐久性や寿命は未だなんとも言えないので、また後日に。
「大陸品質」はどこまでもつか、が最大の関心事。
安物買い・・でないと信じたい(笑)。
ps. プラスチック製本体の外側につく埃が気になっていたが、「エレガード」の類の静電気防止剤を吹き付けたら収まった。
無論可燃性スプレーなので、運転直前や直後には吹き付けないこと、本体内には吹き込まないこと、吹き付けたら充分乾かし部屋を換気することに要注意。