
トヨタ本社をリアシートから眺める。さて、これなんだ?最後に書きます。
1,現行ホンダ・シビックタイプR
実は買った、、、、なんてね。
FL5と呼ばれる現行のシビックタイプRですが、基本的には先代の「ターボタイプR」の進化版なわけでして、当初はさほど興味ありませんでした。
というのも、先代のタイプRはそれまでのNAでFFで最速!から、ターボトルクで押し出すFFに変り、しかもルノー・メガーヌRSを相当に意識したのかエンジンパフォーマンスがかなり向上していて、ちょっとした上り坂でフル加速させるとトラクションが抜け気味になったり、加速しつつ左右に車体を振ると何となくおぼつかない感じ、それを抑え込もうとする足回りの硬さは、それまでのFF最速Vテック!なタイプRよりも疲れる感じが個人的にはしました。
ふと、興味がわいたのは、まず価格。
499万円、タイプRも高くなったなぁ・・・と。ところが、RSという普通のマニュアル1.5リッターターボエンジンのモデルとの実質価格差って60万とかそんなもん、というのに気が付いて「タイプRはとんでもないバーゲンプライスじゃない?」と思ったわけです。
そして、タイヤ。先代タイプRはコンチネンタルだった気がしますが、今回はミシュランのPS4Sです。これば、主査が拘った点みたいで、ミシュランに拘る理由って大体いい意味のはず。。。
というわけで乗ってみたら、これが良い。
というか、多分これは素のシビック自体が相当にいいはず。素、乗ってないから解らないけど、、、でも素がしっかりしているお陰で足回りがとても良い。
当然硬いんですけど、硬い中に動く足である実感が伴う、スポーツサスとしては非常に良いモノに仕上がっています。多分、幅が1890mmととんでもなく拡大されたおかげで、確かに小回り絶望的ながら、サスペンションのアームなども併せて長くなったはずなので、色々な意味で走りの部分はプラス作用が多いのでしょう。
タイプRに使った事が無い、しっとり、という単語を使ってもいいくらいに良い感じです。
ただ、エンジンに関しては良い2リッターターボ、というところで、S2000の初期型とか、テンハチやテンロクのVTECみたいな、脳天を突き抜ける快感!みたいなものはありません。エンジンの回転落ちなんかは、ターボです、みたいな感じの落ちかたなので、シフトを素早く叩き込むみたいな動作をするよりはスムースにシームレスなシフト操作を心がけようと思う感じの特性です。
ただ、現実的には無茶苦茶に速いです。
良い足で気持ちよく曲がり、トルキーなエンジンで、シームレスなシフト操作をしてスムースに加速させ、、、、気が付くととんでもない速度でとんでもないペースを維持している事に気が付きます。
そうだ、これFF最速なんだよな、、、
あとからそれに気が付くような、赤いバケットシートから来る印象とはちょっと違う、存外にクールな熱さを体現している事に、おおホンダってこんな事も出来たのね、、、と感じました。
類似品はレクサスLBXモリゾーRRですね。全然違うけど、でも共通項が案外あるな、と感じました。
ちなみに、現在は黒い内装とバックスキン張りダッシュに変った「ブラックエディション」が599万円で販売中。499万で赤いバケット仕様を買えたとしたら、それは超ラッキーと言えそうです。
2,レクサスIS500年次改良版
一瞬止まり、内装色追加とホイール変更で登場したIS500ですが、友人が納車になり横に乗りました。
あ、なんかしらんが初期の500より良いかも、、、と。
初期の500は試乗しましたが、いわゆる「F」と違い、FパフォーマンスはFじゃない。そのせいか、記憶の片隅にある最後のほうのIS-Fや、最後の方のRC-Fと違い、全力走行するとリアタイヤのトラクション抜けが普通のクルマっぽいところがあって、ああこれは良くも悪くもFじゃない、と思ったわけです。
年次改良といっても、足回りが良くなったことは無いと思うのですが、何となくそこらのまとまりが最新モデルの方が良くなったように感じました。
この車、元をただすと2005年くらいに出た先代ISのシャシーから20年も改良を続けているもの。さらに言えば、その前には出ていたゼロクラウン由来のもの。
もはや、このシャシーを使う車はISとRCと、後これを大幅に大型車用に改良しているセンチュリーセダンくらいで、しかしISもRCも終わりが見えているくらいの「老舗の味」状態。
その弊害はフロントバルクヘッドの高さとかに出ていて、ISとかに乗ると「なんでダッシュボードが二段みたいなってるんだろう」と思うのですが、これは確かこのシャシーの設計上、バルクヘッドが下げられないとかが関係していたはず。
そういうわけで、全車速追従クルーズなどは最後の最後で付いてくれて、とはいえ他のレクサスチームメイトみたいな装備は付けられない弊害があるのですが、走る事に関して言うと、例えば今ある最新FRシャシーのトヨタにもない味があるのも事実。
ラージFRシャシーのLSやクラウンは、パワーパックがもれなく「マルチステージCVT」か2.5リッターのTHS2なので、重たいのに段付き加速という何だかなぁ感が伴うわけでして。。。ってか現行のクラウンセダンは2.5のマルチステージだから、、、
それと比べると、確かにネガはあるものの、IS500なんかに乗ると、ボクの様な古来の生き物が覚えている「スポーツFRセダンはこう操作する」という教本が活きるのはIS500の方でして。
ちょっと前に乗っていたLS500HVなんかだと、旧来の常識から考えた操作をすると最新のリアステアが作動して、且つバリアブルステアで先を予測したり、気が付かない四輪駆動制御などを入れて、ボクが思うようなことの数歩先の事をあらかじめやってくれるので、そうなるとボクは「そち、よきにはからえ」となって、ほぼほぼ何も考えずにとりあえずハンドル左右に振ってアクセルとブレーキを何となく操作して、クルマにお任せ状態になります。
そういう意味ではIS500はそうならないし、運転している実感も伴います。
もちろん、もっとリアルで、もっと肉肉しいのがありますが、レクサスほどの維持の安易さや販売網の安定感はないので、趣味性を第一面に持ってこない限りは運転する実感あるセダンが欲しい場合、この車は小さいから嫌だ、みたいな事以外、第一候補に挙げていい気がします。
そして思った、超巨大ESがやってくる、LSは風前の灯火、ISは無くなる、、、旧LSやGS、現ES、IS、HSオーナーはどうするんだろうか?ちょっと心配です。
3,991.1カレラ
PCCB、PTVプラス、スポクロ、、、、他にもなんかついていたけど、全部付いて、でもカレラ。
一体なぜそうなったのか解らないのですが、これは良かった。。。
カレラSの3.8は素晴らしいエンジンですが、3.4を思い切り楽しめる環境は、これはこれで良い世界だなぁと。
そして、997に直近まで乗っていた身からすると、ああボクこっちの方が良いなぁと。
997は例えアンダーグレードであっても、リアエンジンリアドライブを隠そうとしない挙動や味付けが魅力でもあり、短所でもあろうとおもっています。
ボクの場合は、それまでの運転の仕方が通用しない997はあまり好きにならず、そこいくと991.1はターボが無いけど操縦性はミドに寄っている、そこが良いのです。
ボクスターと比べると、991.1といえどエンジンがリアにある事を意識するべきだし、左右に曲がりつつ加速を繰り返すと、トラクションの掛かり方は明らかにRRなので、8割から先に入る時は普通のFR車の10倍は気を付けた方が良いとは思いますが、それでも997と比べればピリピリ感は相当軽くなっていて、極端にRRを意識しないで済むようになっています。
PTVプラスの影響もデカいのか、とにかく駆動力がリアに掛かっている限りは、極端なアンダーやオーバーが出ないし、脱出加速時はRRらしい蹴っ飛ばし感もあるので、個人的にはPTVプラスは合った方が良い、と思います。
マイナス面は、あるとすれば、もはやこれ小さくない、という事くらいかなぁと。
元をただせばナローは5ナンバーサイズ。997までは明らかに「小さい」。964など、今見ると「え?これ5ナンバー?」くらい思える小ささ。それこそが911という意見もあるわけで、991はそこより遥かにGT寄りです。
というわけで、911って、ホント人によって好きなの違うんだな、と思いました。ボクの場合はピンポイントで991.1がよくて、後はそんなでもなさそうです。
4,初代トヨタ・セルシオ
はい、リアウィンドは、それでした。
B仕様なのでピエゾテムス仕様の足回りですが、、、さすがにまぁ抜け気味でしょう。
友人がレンタカーで持ってきてくれて、それに便乗したのですが、乗った瞬間に思ったのは「小さい、狭い」でした。あれ?もっとデカいクルマだったような、、、今更ですが、もはやこの車はこの前見たアウディA5と変わらないAnd幅はあちらのがあるくらいです。
なので、小さい狭い、は間違いですが、これがLSになるのか、、、と思うと、LS600hに比べると本当に小さくて狭い。
そして、天井を見て思ったのは、これ作りが120系とか130系のクラウンみたいだ、、、ということ。ピラーの、まるで木目込み人形みたいな部品のはめ込み方や、そこに天井をはめ込んでいるというか、天井の布を挟み込んでいるように見える工法?はその後の20系には見られないものだと思います。
それまでのトヨタを全部かなぐり捨てた、と思っていましたが、そのママの部分もあるのね、と。
LS600hを友人に任せて運転してみると、ああ確かにヤレはあるけど、ブッシュがダメなのかアッパーマウントがダメなのか、ただショックアブソーバーはまだ多少生きているのか、B仕様のピエゾテムス表示がピコピコしつつ、思ったよりはフラットに動くさまが「いい感じ」でした。
エンジンは260馬力しかない、4速ATなのでまぁしれてます。が、これほんとV8か?と思わせる、いい意味でのV8ビートの無さに驚きます。とにかくシューンシューンと回る。ダラララ!!!!とか、ヴォロロロロ!なんて、どこにもない。
LS600hでさえもっと吠えるのに、これはむしろ凄いぞ、と。
このV8フィーリングを、ジャパンV8として売り出して、そのままこれで良かったんじゃないかなぁと。
シート滑るし、なんか100系新幹線みたいな匂いだし、なんかあれなんだけど、エアコン無茶苦茶静かだし、挙句レンタカーだから最後給油したら何故かリッター10km走っているし、一体この車はなんなんだ・・・と驚きしかありませんでした。
初代セルシオ買ってLS600hと並べたら、トヨタから「公認トヨタファン」にさせてもらえるだろうか?
蛇足
レンタカーしているところに、クラウンクーペSLが置いてあった。あれ、欲しいなぁ。。。