
昔、地元にインド人がちっとも日本人の口に合わせるつもりもなく、ただひたすらに作りたいようにカレーを作り続けている店がありました。
甘口ー、というもんで、その甘口ってヤツを頼んで食べたら、その後二日ほど胃がおかしかったです。辛い物得意な自分をここまで破滅に追い込む「あまくち」とは何だったんだか。
とはいえ、自分も相当に甘口になったり、辛口になります。車の評価のことですけどね。そして、その評価基準は決してメーカー単位じゃなく、車種、いや、その乗った個体ごとに揺れます。
例えば、V70T6には結果的に見れば非常に辛口な論評になっています。なのに、それよりも遥かに劣るS60Rに対しては無茶苦茶に甘口です。いくらS60Rのキャラが際立っていて、あばたもえくぼ状態であったにしろ、どう考えても甘すぎです。
アウディだって結構評価が分かれます。不思議なことに、同じ先代のA6の3.2にしたって、初めて乗った試乗車のベージュレザー仕様には憧れ、その後乗ったブラックレザーのヤツはちっとも欲しいと思わないどころか「やすっぽいな」と思ったのでした。しかし、その後乗ったスポーツシートのオールロードは「素晴らしい!」と思ったのです。
ブラックレザーとコンの外装だったA6には、大変申し訳ないほど辛口で、ごめんなさい・・・としきりに思うのです。乗り心地さえも「こいつぁダメだ!」と風潮した記憶があります。
適当だねぇ、俺。
ところが、前にそんな話をしていたら、知り合いが「それ正しいよ」と弁護してくれました。なんでも、その知り合いが言うには、同じ964のポルシェ911だって、同じグレードで同じ仕様を5台並べたら、絶対その中で美人とブスに解れるっていうんです。走行0kmからスタートする条件でそろえても、同じなんですって。
それは964が991に変わったとしても、差はあるにせよ絶対に消えない事象なんだ、というんです。当たりとかハズレとか、そういう話とも違うんだと。まぁさすがに名だたるポルシェをずらりと乗ってきた人(914/6から993の911RSなどなど)ですから、あながち無視もできません。
ふーむ・・・そんなもん?
しかし、確かに大した性能でもなきゃ故障も多い、客観的に見ればごみカス程度の車と長く付き合ったり、運転も楽しいしカッコいいくせに一瞬で売った、まさかこんなところで事故になるなんて、あんなに乱暴していたのに事故がなかった、なんて類の話はよく聞きます。
恋愛ってのも、現段階ではまだ脳科学なども極められてはいないので、理屈で処理できないことがたくさんあります。車ってのも、そういうもんなんですかね。
もし、そうであって、もし、そういう経験が自分にあったとしたら・・・そんなあなたは間違いなく本当に車が好きなんじゃないかな、そう思います。
PS
写真はお気に入りのRで走った、早朝の箱根。
Posted at 2011/12/20 01:52:39 | |
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