2022年06月13日
現在、トヨタ(含むレクサス)で国内購入可能な車のうち、まともな受注を受け付けているのは車種の割合でいうと25%程度とも聞きます。
10車種あったら2~3車種くらいしか、まともな発注が出来てないとすれば、異常事態なわけですが、半導体不足、コロナ、ウクライナの三重苦という前代未聞の対策しきれない状態であること考えるとそれも仕方ない、と思えます。
あと、個人的に思うのは日本限定であり得そうな要因は円安。
というのも、例えばランドクルーザーなんかの納期が長いのは海外に出す数の方が圧倒的に多いからです。
需要の問題もありますが、もっとシンプルに言えば「日本で売っても儲からないから」ということがデカいです。
メーカーサイドは「国から外貨稼いで来いと言われているから仕方ない」みたいなニュアンスを聞きますが、メーカーの本音は「ランドクルーザーを日本で売ると全然儲からないから日本なんかに出したくない」だと思われます。
勝手な推測から考えると、海外で売られているランクルの値段と為替と輸送コストなども勘案すると、もし日本にも潤沢にタマ数を、と思うならランクル300の定価はアンダーグレード800万円くらいのスタートで、ZXなどの高級グレードは1200万円、それのレクサス版であるLX600は1700万円でも安いくらいかもしれません。
なので、新しいレンジローバーが1700万円スタートというのが納得出来てしまうわけです。値上がっているんじゃなくて、為替や国力の問題でそういうもんになっちゃった、と言う事だと思います(700万円で2rdレンジが買えた時代は日本も日本円も強かった、と言う事です)。
例えばこれまで日本から見て後進国と思ってきた東南アジアの一線級の国(タイとかマレーシアとか)は、過去セルシオなどは当時のレートで1200万円くらいで売っていました。日本で600万円の時代に倍なわけです。
何故か、個人的なイメージだと、基本的にはその国の通貨で決済が行われるわけですが、そういう意味で考えると当時の感覚からするとタイバーツなどで払ってもらうリスクがあるわけで、高くしたいわけです。今でも東南アジアでは結構割高で売ってますが、それでもよく売れていますね。
色々な理由あれど、未だにアジア圏でアルファードなどが無茶苦茶高い理由はそんな事もあると思います。もちろん、関税などの問題もあります。ただ、そういった国は経済も人口も伸びていて、しかも販売堅調となると本来余りタマを回していなかったはずが、今となっては日本よりそちらを優先する可能性さえ出てきます。
現状に立ち替わると、今の日本の為替や今後の動きを考えると、正直他の国でも売れるクルマがあるなら他で売って儲けたいというのがメーカーの本音ではないでしょうか?事実上国際基軸通貨はドルなので、過度な円安が結果的に言うと損する可能性が高いとなれば、じゃぁアメリカなどの主要国と伸びている準先進国に売るべきだと思う気がします。余計に日本向けのタマを減らして国内専用車を減らすでしょう。
いずれにせよ、今の日本の状況はほぼ八方塞で、やるとなったら中小企業の経営者などが何人自殺しようが知らんとばかりに金利を上げて取引先のトリアージをし、健全な金融体制を敷き、意味のない国債発行を止めることくらいしかありませんが、これをやっても資源が無い技術もないし人口も減っているのを考えると、多分長期的に見ればどうにもならないと思います。
依然として1億人以上の人口があるからこそ、厳しい部分もある日本。車の販売においても、国内メーカーがどんな施策を取るかで先々の経済予測も付く気がします。
Posted at 2022/06/13 12:27:06 | |
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