2025年02月16日
自分の知り合いに、頑なに新しいクルマを認めない人がいます。
業務上、最新型のメルセデスを多く乗る事が多かった時期に、それを見るたびに彼は「どこも魅力を感じない」というところから、否定が始まります。
要するに、コストダウンとか工作的な手抜きだとか、スタイルだなんだとダメなわけです。
まぁW124信者みたい、と言えばいいでしょう。
このブログでも何度も書いている通り、W124は確かに名車かもしれませんが、それは相応の整備コストと手間暇を掛けて維持が出来ている場合に限ると思っています。W210比で多い足回りのブッシュの整備であるとか、直6エンジンのパッキンであるとか、機械式ミッションのオイル管理であるとか、そういうのをきちんとやっていれば、確かに新車から比べても劣化の少ない個体として残っている可能性が高いし、その乗り味には価値があるとボクも思います。
どっこい、こういうことを頑なに主張する人の乗っている個体って、あんまそういうの無い気がする。お金があるないじゃないくて、なんかいまいちパリッとしてないというか・・・。
その人のも、いつだかお尻ぶつけられて保険金貰って、それより安い修理で誤魔化してあるとこがあったり、点火系もいっぺんにやればいいのに悪いとこだけ治していくので、次々と壊れて入庫回数が妙に増えたり、、、
よく言えば拘り、と言えるかもしれませんが、そもそも「拘り」という言葉の意味ってネガティブな意味合いも含まれていて、過度な固執も「拘り」なんだそうです。車だけでなく、他の部分でも拘りが多い場合も多く、正直同じ車好きでも付き合いづらいです。
さて、そこで思うのが「寛容性」という言葉なのですが、こんな事書いていてボクも正直拘りが多い人です、多分。
とにかく有無を言わさずディズニーランドは嫌いだし、油が弱い以上に次郎系ラーメンは嫌いです。そこらに関して言うと、全く合理的な答えは持っていなくて、もう感覚的に嫌いな事に固執しています。
まぁ、だからW124信者もそういう事なんでしょう。
だって、過去の自分は「ポルシェは嫌い」でしたし。あんなもん高いから良いに決まっているから、ボクはアウディでポルシェ追い回すし、BMWのMとか乗ってるやつはみんなデシャバリ下手くそだから、アウディで潰す、と決めてました。
そして、じじぃ臭いのは嫌いでした。ミニバンなんか見たくも無かった分けです。
そんな自分も、いまじゃじじ臭いセダンに乗り、業務用にアルファードを考え、ステアリングフィールがうんたらとか、ブレーキのタッチや効く位置がうんたらとか、あんま言わなくなりました。
そもそも、見た目とかもそんな趣味以外であれば気にしないし、まぁ、、、例えばクソだ嫌いだと大騒ぎしている現代のBMWであっても、仮に今の5シリーズに535dAWDとか日本に来て、しかもそれが認定中古で二年落ち300万なら買うかもしれません。
昔は足であろうが何だろうが、ある種の美意識みたいなのを貫き通す事こそが自分の美学だと思っていたわけですが、今じゃ「足なら安全快適で許容範囲の経費コストで収まれば何でもわりといいんじゃね」と思い始めたわけです。
随分長い時間が掛かりましたが、まぁ妙な美学とか美意識ってのは邪魔ですね。
どうでも良いとこはどうでも良いと割り切って、むしろそこに割く意識を違うところに差し向けると、もっとハッピーになる気がするわけです。
趣味にしても、これまではある種の背伸びや到達点に拘っていたのですが、アストンマーティンに乗った経験は何物にも代えがたいボクの宝物の時間で、それを過ぎたら特段の意識が随分薄れました。
変な話、DB9からアルピナになった時、周りの人に「なんでよ」といぶかしがられたわけですが、まぁほんとこれ自然な選択なだけで何の意味もないわけでして。
一般的に、ああ金なくなったのか、、、という視点が多いのですが、まぁそれは今に始まった事ではないので、正解でもあり不正解でもあります。きわめてオンザエッジの資本力でぶっ飛んでいるのは毎度おなじみなのです。
シンプルに、DB9に回していたものを心も資本も違うものに移し、余ったものでアルピナ…という選択だっただけなのです。
まぁ、、、アルピナまさかのいきなり150万円整備は考えてませんでしたが、、、
そういう意味で、自分が車に乗って醸成された憧れを本気で到達すると、結構その分野に関しては寛容性が生まれるのでは?と思います。
夢を味わうと、まぁほんと、どうでも良いのはどうでも良い、と割り切りが効くようになる気がします。
アルピナに関しては、自分が車に乗る前、買える前からの憧れだったので、DB9とは違う憧れの達成なんです。そういう意味でアストンを通って、古めのアルピナというのは実に自分の中で腑に落ちる選択です。
ほんだから、LSとかに「それステアリングフィールが」とか、「それ見た目が」とかボクに言う人いるんですけど、まじでどうでも良いのよ、、、そこは。
一台しか乗れないなら、もうそれは間違いなく妥協点をどこに見出すか非常に困難な作業になるだろうし、多分現行のアルピナを乗る事になると思いますが、多数持てるなら、絶対どれかは「何も考えない」のがあると凄く気持ちが楽です。
車庫がポルシェだけの知り合いがいて、とにかくアジェイルなハンドリングであること、というのか解りませんが、パナメーラに乗り、スキーはカイエンで、奥様マカンで、GT3RSとGT4RSがあるわけなのですが、、、
まぁ彼はそれで良いんでしょうけど、ボクからすると、なんやそれ疲れないのか、、、と思ってしまうのです。ちなみに、彼はボクのレクサスの助手席に乗っても不満たらたら言いそうなので、載せない、笑。
そういう意味ではボクはそこまで車好きじゃないかもしれないし、彼は凄く好きだし、最初のオールドメルセデスファンの人も、僕より車好きなんでしょう。
で、何が言いたいのか、、、
達観しつつある自分、911、レガシー、ボクスター、アルピナ、全てを投げ払う意識さえ浮かびつつあり、、、
最終ヴァンキッシュS買えないかな・・・。
Posted at 2025/02/16 22:18:39 | |
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