乗り換えて暫く経ちました。知り合いには大体「かっこいい」と評価を頂いております。
ふーむ・・・。カッコいいの?本当に。
というわけで、デザインは個々の好みが一番に影響するところですが、敢えて評価をしてみたいと思います。
これは日本にないS5スポーツバックです。
さて、このスポーツバックの他にクーペとカブリオレの二種類、計三種類が存在する5シリーズ。現在は普通なAとちょっと速いS、そしてクーペだけにRSが存在します。そして、つい最近フェイスリフトしました。
うーん・・・。個人的にはこのヘッドライトとグリル、そしてフォグランプはアウトですが・・・。まぁそれは置いといて、全体的にどうなのか考えてみます。
まず、一般的にカッコいいと言われる要因の一つは広くて低いことにある気がします。例えば、ミドルサイズクーペの代表であるBMW3シリーズクーペは4610mm×1780mm×1400mmというスリーサイズです。どっこいS5はというと、4635mm×1855mm×1375mm。なんとM3でさえ1805mmしかない幅がS5とA5はA6や5シリーズ並みです。そして低いんだからまぁかっこよく見えやすいでしょうね。そもそも最初から低い、というディメンションはスポーツクーペの見た目には有利でしょうね。
もう一つは、グラスエリアが狭い。実寸以上に低く見えます。この手法、ちょい昔のBMWが好んで使った方法で、ドア上下高を大きくとって、グラスエリアを小さ目にする、すると実際の車高以上に低く見えます。代表例はE38型の7シリーズです。中は狭くないけど、見た目はスポーティ。E38は上手い事やってます(実は同じ手法をトヨタが初代カリーナEDでやっていますが、あれは如何せん小さすぎて害が出てました)。
あとはサイドのキャラクターラインの入れ方が何とも狙ったような雰囲気です。特にフェンダーラインのプレス加工はRの入れ方がちょいと特殊。これはアルファロメオの166でうまいことやったヴァルター・デ・シルバの得意技ですね。間延びさせないサイドからの風景、実に見事。
あと、最終的に言えるのはホイールベースが一般的になったのが大きいと思います。2750mmってほとんど3シリーズのクーペと変わりません。一見すると、アリクイみたいなノーズがぺろーんと伸びていたような雰囲気があんまりないです。
というわけで、形が一般的になったわけで、普通からみてカッコいいと言えるようになったのでしょう。仮にダブルフレームグリルであっても、カッコいいんじゃないでしょうか。
でもですよ・・・個人的な一番カッコいいアウディは、これじゃない。何?
先代RS6セダンですね。もしくば、ビッククアトロか初代100クーペ。
個人的にはアウディ的なカッコよさってS5じゃないんですよ、買っておいてなんですけど。アウディって、ちょっとジキルとハイド的な冷静と狂気みたいなカオス的風合いがあってこそカッコいいって思っちゃうんですね。BMWのMやベンツのAMGには普通の方法では勝てないので、キチガイ一歩手前みたいな方法で強烈なパンチをお見舞いするべく登場させるモデルが前はちょいちょいありました。RS4しかり、RS2しかり、C4型のS4とかも変です。
RS6は実にすばらしく、そもそもC5型はV8なんか乗る予定ないのに、S6で積んでみて既に限界、だけどこれじゃM5(E39)倒せないからターボ付ける、結果隠しきれない狂気の沙汰。
アウディのある種の劣等感から来る凄まじい気合いがたまらんです・・・。RS6セダン、本当にカッコいい・・・。てか欲しい・・・。
そういえば、フェラーリの365BBだってよく見れば妙にフロントオーバーハングが長くて変です。でも、変だからカッコ悪いわけじゃなく、むしろカッコいい。
結論:セオリーを踏めば最高にカッコいいもんでもない。
結論2:S5は余裕がある雰囲気で、何ともアウディらしからぬカッコよさだが、うなるV8がやや変態を残しており、良い車である。
Posted at 2011/09/29 23:36:09 | |
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