
現在、クルマのガソリンエンジンの熱交換率は頑張って37%前後だったと思います。ボクはそっち方面詳しくないのですが、言ってみればガソリンが一滴爆発して100カロリー熱が発生したら、動力に移行出来たのは37カロリー、そんな感じなんでしょうか。現在、発電所などで利用されているジェネレーターの中には熱交換率65%とかいうのを見た事がありますが、同じように比べられるものでは無いと思うのですが、何となく「エンジンまで行けるんじゃない?」と勝手に自分は思っています。
蛇足ながら、外燃機関である蒸気機関車は交換率が一桁だった気がします。
で、最初から効率に優れているディーゼルエンジンに対して積極的なアプローチを掛けているのがMazdaです。CX-5で相当な反響を呼んだのは車好きの間では周知の事実なわけですが、ここにきて新型になったアテンザにも2.2リッターのディーゼルターボが乗ってきました。
グレード名がXDというわけなんですが、読み方は「エックスディー」じゃなくて「クロスディ」ってカタログに書いてあります。なんでですかね?多分に予想ですが、ディーゼルの存在感を増すための方策に思えます。
で、本来であればコストも高いディーゼルエンジンですから、ガソリンも売り込みたいはずのアテンザですが、試乗車は自慢のXDでした。Lパッケージ付きの車両でお値段340万円なり。白いレザーシートは結構質感も良く、4.8M超えの全長を活かしたボディはデザインもなかなかですし、中も広くて快適な4ドアセダンだと直ぐに認識できました。
じゃぁ走ってみればどうなんだ?というと個人的にはLパッケージに付く19インチは不要に思えました。とはいえ、この19インチホイールはレスOP出来るので、そんなに問題ないです。標準の17インチの方が全体的なバランスはベターなんじゃないかと思います。5万円安くなるし、お勧めのOPです。
そんな19インチホイールが低速域ではゴツゴツとするわけですが、ボディは屈強できちんと受け止めます。全体的な操作系は重くも無く軽くも無く、フィーリングの欠如も見られず300万円台のクルマとすれば十分に合格点を与えられます。それ以上のものがあるかどうか、と問われると・・・難しいですね。個人的な意見でいえば、中立付近からの切りはじめにもう少しはっきりしたロードインフォメーションが欲しいです。特に小さな舵角でS時切り替えしをする時などの、電動パワステで最も不得意な部分が「素晴らしい」と手放し出来るレベルでなかったのは事実です。
とはいえ、ネガっぽいネガもないんです。アイドリングストップは自慢の通り速いし、作動条件なども吟味されておりなかなかの出来。キャパシタを利用した回生エネルギー回収はとてもうまく行っていて、停車時に電気が落ちてエアコンが効かなくなるとか、そういうネガ部分が全くないのには感心しました。
意外なのは、エンジン音。すげぇディーゼルっぽい。
ただ、ディーゼルっぽいのは音だけで、キックダウンスイッチまで踏むとかなり爽快に吹け上がります。その時のサウンドは案外いいかも、個人的には嫌いじゃないです。変な振動も皆無なので、結構いいと思います。
ちなみに、新型アテンザはガソリン車も頑張っていて、2リッターにはミラーサイクルを積んだり2.5リッターは18馬力パワーを旧来から上げつつ燃費も上げていて、これはこれでいいよなぁ・・・と思いました。
XDが光るのは案外「マニュアルシフト」が選べることかもしれませんね。
マツダは第三者公募増資で資金調達をして頑張っていまして、一時期ガタガタに落ちた株価も段々戻ってきてはいます。確か売り出し124円だったので、そのラインには乗って来ていた記憶があります。株価が表わす通り、マツダの努力が結実している印象を持ちます。
トヨタや日産とは違うベクトルで車つくりをするマツダには好感を持ちます。CX-5は欲しいジャンルじゃないので、いいなぁとは思ったけど欲しくなかったのですが、アテンザなら足に良いかもしれません。ちょっと欲しいなぁ・・・と思っています。
さて、こうなると他のホンダや三菱の動きも気になりますが・・・とりあえずはアテンザが売れてくれることを願いますか。頑張れ日本の企業(まじめにアテンザは購入したい)。
Posted at 2012/11/29 03:28:10 | |
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