
写真はウィキペディアより。
ガキの頃、最初見た時は「なんじゃこのボコボコのビルは・・・」とあ然としました。静岡新聞東京支社もビビったけど、それ以上にカプセルタワーには驚きました。
70年代初頭の建築物は、難しい事はさっぱり解りませんが「大阪万博」エッセンスが織り交ざった建物が多い気がします。熱海なんかのホテルもそんな雰囲気のが多いですし、建築基準法が今ほど厳密でなかった為なのか、色々なデザインアプローチがあって楽しい雰囲気の建物が多い気がします。
基準と技術の老成によって、何となくどれも似てきたのはクルマも同じですよね。
さて、そんな万博風建築?の代表選手である中銀カプセルタワーですが、07年辺りには閉館して立て直す方向と聞いていました。あー、確かにボロくなったし、そもそも地震にメチャ弱そうだし、仕方ないか・・・と思っていました。が、仕事で東京に行ってたまに通りかかっても別段変化なし。最近、ネットが掛かったのを見て「ついに来たか!!!」と思ったら、そうじゃなくてボロくなって外壁が剥がれ落ちそうなので、安全の為に掛けたんだとか。
頑張るなぁ・・・そう思っていたら新情報で「カプセル交換をして存続をする」かもしれないそうだ。
そうだ、この建物はカプセルの集合体で、付けたり外したり出来るのも一つのウリでした。黒川先生の起案(奇案)であります。まぁ一度も結局交換したことないのですが、なんとまぁ21世紀になってついぞ見積もりしてみたんだそうです。結果として1カプセルにつき600万円で出来るんだそうな。
・・・安くない?
ちなみに、公式フェイスブックによれば新築当時の売り出し価格は400万円オーバーとのこと。72年の竣工ですから、今の感覚にしてみれば3000万円くらいだったんじゃないでしょうか?初任給は4万5000円くらいだと思いますが、当時の感覚としてはどうだったんでしょう?ちなみに、トヨタ・クラウンはまだトップグレードでも100万円台だったはずです(クジラクラウン)。2000GTが240万円くらいでした。
うーん・・・ちょっと住んでみたい。不思議なのは、2000GTはクラシックカー的カッコよさでありますが、カプセルタワーには全然それが無い。言い方悪いと、3連キャブの古臭いクーペと、超前衛建築でアヴァンギャルドな感じとも言えます。つまり、カプセルタワーに2000GTは合わない気がします。
逆に、価格対比に出したクジラクラウンなんかは、妙にアヴァンギャルドな形がカプセルタワーに合いそうです。特に2ドアの方。あれ、実物そうとうに変な形です。あと、テッパンながら「東洋工業コスモスポーツ」も合いそうです。
日本車だとそんなくらいですか。輸入車なら・・・
これは?
うぃきより。
もし、当時ボクの年収が1000万円くらいで、アヴァンギャルドな生活をしていたら、中銀カプセルタワーに住んで、DSに乗って、毎日六本木赤坂に繰り出して、今は亡きカウンター式キャバレーでツィギーな女の子といちゃついていたことでしょう。出来たばかりのニューオータニタワー館で大人の火遊びしてたかもしれません。
もう少しまじめエッセンスがあればこっちかな。
これまたうぃきより。
正確にはこれは生産型じゃないです。イギリスのローパーが一時期推し進めていたガスタービン車です。この車の形をかなり似せて作ったのがローバーP6で、あれかなり先進的です。ちなみに、このP6は「ソリハル(ローバー本社のある場所)シトロエン」なんてあだ名があったくらいで、実は設計者が結構シトロエンを意識していたのであります。
正直、この未来テイストを見ると同時期のドイツ車なんかが古代の生き物に見えてきます。
というわけで、ガチなスポーツカーも好きだし、クラシックカーも好きですが、こういうレトロフィーチャーな空気も大好きです。というか、一番好きかも・・・。今日、アルカンタラのルーフをぼんやり見ながら、ふいにタイムスリップこのまましてしまったら・・・なんてことを考えちゃいました。
ちなみに、この空気を映像で味わいたい場合はジュードロウがカッコよく出演している「Gattaca」を見ることをお勧めします。なんと、DSとP6がお揃いで出てきます。これ見た時はホントたまげた・・・。
というわけで、ちょいとレトロフィーチャーな日記でした。
Posted at 2013/03/28 04:04:59 | |
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