
この車の判断は非常に難しいのです。
こういうもんだから、いや、高級車なんだからおかしい、これがクラウン、いやレクサスならどうなんだ・・・
人それぞれのクラウン像があると思います。憧れまではいかなくても、欲しい車であったり高級車であるという見方もあれば、メルセデスで言えばCクラスにも満たない実力の車であったり、ただのゴテゴテしたダサい車である、という見方もあると思います。
これはあくまで、オーナーであるボクが感じた部分であり、クラウンという車を一つの視点から見た時の判断であることを理解してほしいです。卑下するわけでもなく、褒めるわけでもなく、ただただ冷静に見た結果です。
まず、冒頭の写真ですが、これは後部ドアを支えているヒンジのボルトです。4年目にして錆びてます。他のクルマでも錆びは見たことありますが、こういうのは初めてです。これが品質が悪いのか、問題があるのかは解りませんが、目につく保安部品的なものが錆びるのは事実です。
さて、お次はフロントドアヒンジ。
そして次は後部ドアヒンジ
フロントドアはプレス部品で支えており、リアドアはキャスト部品。欧州車は多くの高級車はキャスト部品のごついヤツがドアを支えますが、クラウンはフロントがプレス部品。これが良いか悪いかは個々の判断に任せますが、ドアの開閉感に差が出たり安全性に差が出るのでしょうか?
ちなみに、レクサスLSは前後キャスト部品、GSから下はクラウンと同じ構成、CTはプリウスと同じです。
さて、次はこの画像。
フロントサスペンションのアッパーアームです。見えにくいですが、アームが鍛造部品でもなく、プレス部品のような鋼板で出来ているのが確認出来ます。
ちなみに、同一シャシーと思われるレクサスGSは鍛造アルミ製。しかもAピラー根元にも補強材が入って居ます。レクサスは「クラウンとGSは別物」と言い張っていますが、個人的な見解はオオモトは変わりないと思っています。
ただ、このような事実を並べると、いくらクラウンに市販品を突っ込んでもレクサスGSばりの走りにはならない、という事は解ると思います。鉄板剥いで補強材をいれて、前後のアーム類を変えてサブフレームも下手したら替えなきゃならない。100万円は掛かるでしょうね。
レクサスGSとの価格差が正当化出来そうですよね。まぁ・・・オオモトでやっているんだからそこまで差を付けるなよ・・・とは思いますが、笑。
個人的には、このクラウンの組成は0kmから10万キロまでヤレを感じさせない、そういう目的もあるように感じます。絶対的な安全性能も欧州規格より日本規格に近いのかもしれません。
さて、これを高級車と呼べるのか。値段からしたら高級なのは間違いないと思います。新車で600万もすれば、一般的には高級車です。なんせ日本の平均年収を上回るわけですし。ただ、部材を細かく見ていくと、決してそうも言えない、というのは欧州車を愛用してきた立場からしての本音としてどうしても出てきます。
ただ、クラウンの所定の目標はクリアしているでしょうし、メインユーザーから文句が出ることも無いと思います。むしろ、ユーザーの文句は欧州車ユーザーなんかからは考えられない軋み音だとか細かい部分に出るので、こういう部材関連の質感や品質に関してはあまり目が向かないし、目が向く人は違う車を買うから問題が無いのです。
自分で言うのもなんだけど、クラウンユーザーとしては自分は珍しい人種なんだと思います。
そんな自分の答えは、ずっと変わらずです。350馬力の車がリッター10kmを切らずにはしり、600万円台の車なのに装備は欧州車でいえば1000万円クラスのものまで付いている、おまけに目立たないしやっかみもない。走りだって組成を考えたら驚異的に良く走ります。奥行きが無いのは、仕方のない話で、その先の事はレクサスGSの受け持ちだと理解出来ます。
というわけで、写真を交えてクラウンを解説してみました。
買い換えるわけじゃないですよ。決してさようならクラウン日記ではないですよ。
Posted at 2015/06/17 14:35:36 | |
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