
2万キロをやっと超えました。
多分、日本でも有数の低走行なZ4MCpかと。左MTの黒・黒組み合わせは日本に5台ないし2台と聞いています。非常に少ない車です。
思えば、一年半ほど前に手にした極上の認定中古車。丸餅との同居が始まり、丸餅よりこっちの方が面白い・・・などと口走り、そしたら丸餅はご機嫌斜めになりました。それにしても、丸餅のメーカーは都合5台乗りましたが、どれも壊れました。どの個体も「何で?」という壊れ方をしました。それでも買ったのは好きなメーカーだから。
でも壊れるものは壊れる。壊れない物は壊れない。プロペラマークことBMWは経験上、くだらない故障はなかったです。パーツも意外と丸餅ことアウディより安かったり。案の定、激しい運転に終始しがちなZ4MCpも故障はなく、定期的なメンテナンスで買った時より好調です。
Mのエンジンは回せば回すほどにパワーを絞り出し、粒が揃っていく回転フィール・・・。もう新車では味わえないノンターボエンジンの醍醐味が全部詰まったようなエンジンです。もちろん、これがパーフェクトとは思いませんが、それでも最高峰のスポーツエンジンだと思います。
蛇足ながら、ライトシックスの中でもっともスウィートなエンジンはE36型M3の初期型に積んであった3リッター鋳鉄ブロックのツインカムエンジンだ、という話をちょいちょい聞きますが、Z4MCpにも積まれているS54エンジンはどっちかと言うと「回して鍛えないとただの渋いエンジン」なんだと思われます。これでもか!と踏み切る事を繰り返し、全力の対話を繰り返すと、とても良いエンジンになります。
なので、ボクの個体はオイルも減らないし、マフラーからは即座にお水が出てきて燃焼状況が最適であることが解ります。アイドリング振動もスポーツエンジンとは思えないくらいに行儀良いのです。
エンジンの話ばかりですが、この車はボディの内容も良くて、BMWにしては異例のクイックなギア比のステアリングを受け止めるサスペンションはまさにスポーツカー的な動き方をします。ただ、荒れた路面での追従性や超超高速域での挙動はやや不安定なので、ここは気の利いた足に替えたらさらにやばくなるはず。好戦的且つ効きが強いLSDをもってして最高のコーナリングFRカーになるかと思われます。
ようするに、これはスポーツカーです。
BMWは正直どれをとってもスポーツカーと言える車種が一般的には無くて、例えばM1なんかを外すとどっかしら「出目はセダン」みたいな、如何ともならないネガが混在していました。逆を言えば、それがポルシェを代表とするスポーツカーにケンカを売っているようで、気持ちいい部分もあり、Eナンバーの時代のBMWはボクの好きな車でした。
そんなBMWの社内で、やっぱりいたんだなぁ・・・と思われるスポーツカー信奉者が作り上げたのがZ4MCpなのだと思います。正直、デザインコンシャスでややナンパな南カリフォルニアカーだと思われていたZ4をこんなにしてしまうとは・・・
ただただ、今も感心しています。
そして、今、もしかするとコイツを手放すかもしれないのです。
こいつの替りはない、というのは間違いないことです。しかし、コイツを手放して買わなきゃならない車に内金を突っ込む、という愚行を12月に犯したのです。とはいえ、それ当たるか解りません。
もし、良い時代の、素晴らしくアホなBMWに興味があれば現行3シリーズを買うより遥かにリーズナブルな値段でお譲りします。といっても、外れたら乗り続けるのですが。
変わらないのは、自分なりの走りの楽しさを常に追い求める事。
追記
丸餅は既にいません。治らない車はやっぱり愛せない。車を愛せないお店も愛せない。
Posted at 2015/12/29 02:45:00 | |
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