
結論からすれば、買ったのはニコンのD610です。
なんせ、安い、フルサイズセンサーでレンズまで付いて、挙句メモリーカードやらレンズフィルター、液晶フィルム、落下等の一年保証も付いて約8万。中古なんですが、どうにも使った形跡がないのでどっかの展示品とかだったのかも知れません。
ニコンとキャノンは経営が非常に厳しくなっており、デジタル一眼ではいち早くミラーレスに投資したソニーが一歩抜けているのは既に書いた通りです。確かにソニーのα7R4はもはや電子ファインダーのネガを感じない上に、とにかく凄かったのですが如何せんボディに40万円+Gマスターレンズを幾つか揃えないとならないのは、今回の用途(容赦なくガチャガチャ使い、使い果たす)を考えるちょっと向きじゃない・・・
というわけで値段最優先になったらフルサイズセンサーを必須としたらD610しかなかった、というだけの話です。
ネタとしてはつまらない。
申し訳ない気持ちでいっぱいです。ネタで「間違えてライカM10買いました」とか書いたら、やったやっぱりコイツアホだ!!!と喜んでもらえるんでしょうけど。
というわけで、安いのを探し回る相棒に218dを使い果たしていたのですが、ある考え方をすれば良いアイテム、ある考え方によっては乗るのも触るのも苦痛、という結論を弾きました。
原因はBMWであること、というものです。
足として考えた場合、モノフォルムのおかげか、ゴルフやAクラスより広いし、乗り心地や静粛性や装備などはほぼ横並び。燃費はとても良く、高速では飛ばしたくならない雰囲気もあいまってリッター20kmを楽勝でマーク。一応レーダークルーズなんかも付いていて結構便利なわけです。当然、安全ですし、悪いところは特にないです。
こういう安全性が担保された1800mmの幅だけは気になりますが、小型ピープルムーバーは国産では僅少ですから、この車を値段次第で買うのは大いに進められます。
どっこい、別の見方をするとこの車は苦痛でしかないです。
BMWであることがこの車の評価を難しくします。BMWというと、旧来の価値観からすれば良く回る気持ちがいいエンジンと、ハンドルを左右に切ることが楽しくなるハンドリング、メルセデスとは違う方向性で実現している上質な乗り味・・・そういうキャラクターがあったと思います。
そういうものは正直なところ218dアクティブツアラーには存在しません。確かにステアリングは割とキビキビ感があるのですが、別段それが旧来のBMWらしさに直結したものでは無い感じがします。
BMWにしては微妙に甘いロール速度の管理、回しても面白くないエンジン(3シリーズに乗せているとよくなるくせに)、高速でのフラットさに欠けるシャシー(ドイツではどう使われてるんだろう?)、腰掛けスタイルの椅子・・・
ブレットアンドバターみたいな感覚で捉えると良い車なのですが、BMWのバイアスを自分が掛けた途端に嫌になります。
加えて、周りの目も尊敬でもなく見下げるわけでもない不思議な立ち位置にされているのは、何だか微妙な気持ちになります。これはまぁ当初の190EやA160に向けられた「ベンツでこれ?」みたいなものにも共通項が見いだせますが、ハシリやスタイルやエンジンを優先していたBMWのほうがある種のキャラクター立ちがあるせいか、個人的には厳しい気がします。
これ、それこそゴルフ+とか、ヴィッツトールとか、ノートキュービック、みたいな名前でBMWブランドでない何かなら凄く良い気がします。個人的には、この218dにはバッジとグリルは必要ないです。
ちなみに、ウルトラケツカッチンIN山道したんですが、なるほどBMW基準には乗っかっているんだな!と思わせる速さで駆け抜けられました。
駆け抜ける普通。
まぁでも、フルサイズの普通を買ったボクとすると、意外とこの車の普通さは、本来は心に刺さるものかもしれません。
普通のフルサイズ買ったわけで、ボクは普通が似合います。
Posted at 2019/11/28 14:16:12 | |
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