
高級車こそエコを示せ!
リーマンショック後、どのメーカーもクラス問わずエコカーを作り始めました。BMWもサッサとV10エンジンを捨て、AMGも初めての自社開発V8を捨て、アウディはRS6にV10ビターボを積んでいたことを忘れてしまいました。
とはいえ、ぱっとみエコでも、本当は凄いのが良いというのが、金持ちといいますか高い車買う連中が望む本心でもあります。表向き、うんうん贅沢はよくないね、と言いつつ、裏の顔は「ふざけんな、ガソリン代なんて耳クソ程度じゃねぇか」と悪びれるわけです。多分。
BMWにはそんな連中の望みをかなえるクルマがあったのを思い出しました。
水色の巨体が凄い勢いでカッ飛んでいく、初代X6をベースに作ったアクティブハイブリッドX6。数回しか実物は見た事ないのですが、確か勝手にインディビ内装になっていて、左ハンドルだった気がします。
今更調べてみると、当時F01にあったアクティブ7と違い(あれはマイルドハイブリッド)、X6のHVシステムは超複雑でV8ツインターボに2個のモーターを使い、2個のクラッチを使うという謎の無段変速HVで、GMとの共同開発だったようです。そういえば、同時期にタホだか何かにHVありました、あちらはV8の6.2OHVエンジンだったかな・・・。
恐ろしいのはそのX6の重量で2.6t、、、、家族四人でお出かけしたらガソリン満タンで3t弱ですよ・・・。まさに偽エコカー、金持ちの為のアウタースキンです。
座っただけで動かせなかったので性能は想像でしかないのですが、100kmhまでは5.6秒で到達することから、この秒数は現在のハイパフォーマンスSUVと比べても結構速いほう(最近、異常な奴がいるから、これでも結構くらいになってしまった)。
F01前期アクティブ7に乗った経験はあるので、あれの感想からすると「同じタイムを出せるE92M3より速く(怖く)感じる」加速感がX6AHVにもあったはずです。
ただ、AH7よりもシステムが複雑なので、ぶっ壊れた時が恐ろしいらしく、10年経った今、中古市場には2~3台しか存在しません。しかも安い。
インディビジュアル内装に豪奢な車体をリーズナブルに乗りこなせる夢がありますが、パワートレーンにダメージがあった場合は200万円、バッテリーに80万円、重たいので当然制御機能が入っている足回りも150万円、、、、ギョっとするトラブルが待ち構えているとすると、おいそれと200万円で買えたとしても・・・。
ただ、仮に全部ぶち壊れて、+他の部材にもダメージがあったとして100万円余計に掛かったとして200万円+500万円ということは700万円なので、カイエンターボとか買うこと考えたら同じくらい速い燃費がそこそこ良い(実燃費は8kmリッターくらいだったらしい)のを安く買ったと思えば・・・
まぁでも、下取りゼロですけどね。カイエンなら売れるもんなぁ。そう考えると、やっぱり高い。すごく高い。でも、形含めてカッコいいと思うし、現行X6よりある種おしゃれです。
酔狂な趣味人の方、是非X6AHVを買ってフルレストアしてください、贅沢は敵だなんて言いませんので。
Posted at 2020/04/16 16:16:38 | |
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