
マツダの新型SUVであるCX-60が、ボクの予想と少し違う形で発表されました。
というのも、てっきり新世代スカイアクティブエンジンである6気筒のガソリン・ディーゼルが登場した後にPHVだと思ったら、その逆で、まずPHVから登場しました。
時代を考えると、むしろそれが当たり前だし、今になってみれば「そりゃそうか」と思えるわけですが、何となく6気筒のFRベースという固定概念があったようで、予想と違う登場となりました。
見た目は顔にやや煩雑さを感じつつ、後ろやサイドはマセラティ・グレカーレやアルファロメオ・ステルビオのテイストを感じさせつつ、CX-5の流れも感じさせるラテン風味と個人的には思いました。
実物は印象が変わりそうですが、何となく思ったのはこれまで個人的にマツダのデザインは「デザイン自体は良いんだけど細かくボディの処理を見ていくと安っぽい」というのが第一印象。初代CX-5など、Bピラーの素材感や段差のデカさなどが惜しいなぁ・・・と思ったものです。
それが段々と良くなってきて今回のCX-60では相当に品質が高そうに見えなくもない。
替わりに値段は上がりそうで、トップグレードは700万円を超えるという話まで出ています。
価格を上げる事に関して言えば、マツダの規模からして当たり前というか、台数で稼げない以上は一台辺りの利幅を取るしかないわけで、この流れは独立系または今後合併したとしてもそれなりにグループ内でイニシアチブが取れる立場で居たい場合当たり前の判断になります(VWグループ内のポルシェがそうですね)。
よって、マツダとしてみれば「安物(といっても、アテンザで考えれば値上がりしているし、モノも良くして来たから準備はしていた)ばかり売っていても生き残れないから、生き残る為にはこれしかない」という彼らなりの合理的判断におけるターニングポイントがまさにCX-60の登場なんだと思います。
話によればこの車、発売は去年の予定だったそうですが、それが伸びて今になったそうです。コロナも関係しているようですが、それ以上にPHVの改良が重要点だったようです。
現在、ただのハイブリッドだとエコカー認定されない欧米において、PHVは必須のグレードですし、あっという間に欧米メーカーが日本勢に追いつき追い越しの状況では、当初考えていたものでは性能が不十分だったのでしょう。
結果としてトヨタのRAV4のPHVより高性能なものが出てきました。RAV4がFFベースであるとはいえ、CX-60がそれより高い意味を数値上でも表すのは必要不可欠だったのでしょう
先に書いたように見た目の品質も1ランク上がっているようですし、内装にしても同様に品質が上がったように見えます。パワーパックも今後の展開が楽しみなものです。
あとは顧客が付いてくるか、、、です。
現在のマツダユーザーがスライド出来るか、そしてジャーマン3が作っているようなプレミアムSUVのユーザーを奪い取れるか、新たな顧客層を掘り出せるか・・・まったく予想が付きません。
実際乗ってみて、例えば組成が似ているBMWのX3やメルセデスのGLCに比べても明らかに優れている部分が散見されれば、一定のスタートダッシュは効くと思います。あとは販売力ですが、ショールームの改装などに力を入れていたのはそういうのも多少は見越したものだったのでしょう。
噂では3リッターガソリン及び3.3リッターディーゼルの6気筒エンジンが今後乗る様なので、じわじわと商品展開を広げて行って戦うのでしょう。
個人的には大丈夫なのか、会社が今度こそ消えるんじゃないか、、、と思わせなくもないマツダの戦略ですが、そこはマツダも承知の上なのかもしれません。
どっかのメーカーのやっちゃえ、より遥かにやってしまった感がありますが、やってしまった以上は勝って欲しいものです。
蛇足
個人的にはSUVにあまり触手が動かないので、買わないですが、これをベースにしたサルーンは見てみたいですね。
Posted at 2022/03/23 10:14:52 | |
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