アクセスサッポロで今日・明日と開催されているオールニューカーフェスタに行ってきました。
開場20分前に着いたら既に何十人も行列が出来ていました!
10時に開場。
行列中にスタッフからチケットが配られ、それと引き換えに1升の米をゲット。
一番の狙いは試乗です。発売から1年も経っていないDJデミオで買うつもりもないディーラーに試乗を申し込むのは遠慮せざるを得ませんから・・・。
①シエンタ HYBRID G 車輌本体価格2,442,175円(税込)
メーカーオプション:TSS-C、スーパーUVカット&シートヒーターパッケージ、ナビレディパッケージ
10時過ぎにお米をゲットして試乗受付へ駆け込みました。
コンパクトカーと殆ど同じ感覚で運転できて扱いやすかったのが好印象。
スタートダッシュで深くアクセルを踏みこんだ時はエンジンが折角吹け上がっているのに期待しているほど加速がついてこず、エンジンの発生するトルクを活かしきれていないような気がしました。これはECO MODEを切れば満足行くようになるのでしょうか。
プリウスに付いているPWR MODEスイッチをステアリングに付けてくれればいいと思います。
買うならガソリンXですね。TSS-Cをオプション装着して約190万(税込)。TSS標準装備のカローラフィールダー1.5Gよりまだ2万安い。お値打ち感が光ります。
展示車でセカンド、サードシートの居住性をチェックしてみましたが、サードシートも頭上空間、ヒール段差ともしっかり確保してあるので全席ちゃんと座れるのは流石だなーと感じます。
トヨタのコンパクトカー(ガソリン車)は他社と比べて概して値段の高さが気になっていたところでしたが、久々に安いと思わせた車です。
発売1ヶ月間の受注台数49,000台のうちHVとガソリンが半々ということで、どちらに偏るわけでもなく両方とも上手に売るというトヨタの強かさも感じました。
軽のスーパーハイト系と5ナンバーミニバンは限られた寸法で室内の広さを最大限追求しなければならず、ウインドゥグラフィックに至るまで各社似通っていてまるで電器屋で冷蔵庫を選ぶかのように異様に映るのですが、シエンタや対抗のフリードは車体寸法にある程度デザインしろが確保されているので自動車としてはこちらの方が自動車らしい気がします。
そうそう、同乗してくれた営業の男性に、老婆心ながらアドバイスをしてしまいました。
話を聞くと、彼は今年専門学校を卒業して入社した20歳で、まず整備士の研修を受けた後今月からセールスに配属になったばかりでトークが全然ダメ。
入社してヴィッツのTSS付を新車で買ったというのですが、レーンディパーチャーアラートが作動して煩わしいだの、加速が鈍いだの、自動車保険料の支払いが高額で参るだの文句をたれるのです。
新米であることを含んだ上で苦笑いしながら終始会話していましたが、「自社の製品のいい所を伝えないとお客さんに買ってもらえないですよ。TSSだってオプションで追加して、衝突事故を免れれば価値は凄く大きいんですよ!」って・・・上から目線になってしまいましたが。
このシエンタを含め、取り扱い車種を乗り比べたこともまだ無いということです。使ってみて、自分の五感でいい所を見つけないと、ただセールスマニュアルを暗誦したってお客さんには中々伝わらないでしょうね。
試乗コースの道案内も理解していなくて「最終的に帰れればいいです」って・・・。もう私の裁量で走って会場に戻りました。長く試乗させてもらえたと思います。
彼、「最初に来てくれた方がお客さんで良かったです・・・」って言っていました。そうだよね、人によってはトークの稚拙さに立腹してしまうかもしれませんからね。
まあ、いっぱい失敗して最初は顧客や上司にも色々迷惑を掛けるかもしれませんが、この職場に定着して何百人も顧客を抱えるセールスマンになってください。そう願います。
②アウトランダーPHEV G Safety Package 車輌本体価格3,882,600円(税込)
グレード違いでPHEVの試乗車が3台も用意されていました。
メーカー側は海外事業に重点を置いた改革によって経営の立て直しを図っていますが、販社にしてみれば圧倒的に品数不足であり、今回リニューアルしたPHEVはライバル不在の唯一の商品ですから背水の陣の思いで拡販に全力をあげているのでしょう。
走ってみると、意外や意外、アクセルとブレーキを使ったスピードのコントロール感覚が純ガソリン車と何ら変わりませんでした。ブレーキから足を離せば期待通りのスピードでクリープ走行してくれるし、停止する時も違和感が何も無かったのです。
耳栓をしてガソリン車を運転している印象でした。
これで当たり前のように感じるかもしれませんが、きっと相当な技術的努力があったに違いありません。
エネルギーフローモニターを観ながら会場に戻ってきて、結局エンジンが始動することはありませんでした。
このモニターのページ切替がステアリング上で出来ないのと、サイドブレーキがスイッチ式にならなかったのはやや時代遅れか。それでもあと3年は市場で十分優位に立っていられるのではないでしょうか。
予算があれば購入検討リストに十分入れられる車だと思いました。
三菱ディーラーは非常に経営が苦しいと思いますが、メーカー(益子氏)に頼らなくてもオーナーミーティングを開いたり、ミラージュ、RVRなど陳腐化してしまっている車種に販社独自の特別仕様車で商品力を与えたりして顧客の入口を作ることは出来るでしょう。1990年代の栄光を取り戻せる時が来るまで長い目で見守っていきます。
③オーリス 120T 車輌本体価格2,722,877円(税込)
メーカーオプション:225/45R17タイヤ&アルミホイール
ステアリングとシートの調整幅がDJデミオ以上に大きくちょっとした驚きでした。流石はワールドカーです。
ルームミラーに映るリヤウインドー越しの視界が小さすぎてイライラ。ハイエースのような遠近感がありました。目線を下げなければならないカーナビの配置もひと昔前の車みたいです。
直噴ターボの刺激的性能を味わってみたかったですが法定速度さえ到達できず「普通に走る車だね」という印象で終わってしまいました。
CVTのフィーリングは数年前のトヨタ車に比べかなり改善され自然になっていました。具体的にはアクセルを深く踏みこまないと加速を始めなかったり、停止直前に突然エンジンブレーキがなくなったり、どう頑張ってもカックンブレーキになったり。これらが一掃されており、CVTを嫌っていた私でも「最新型の車種ならCVTでも満足に運転できるな」と思わせられました。
ただ、同じ1.2ターボのVWゴルフのトレンドラインの方が安いとなるとゴルフの方が遥かに商品力が上だし、同じ価格帯で5人乗りの車なら輸入車も含めて選びたい放題なので、オーリスは確実に選に漏れるでしょう。
④WRX S4 2.0GT-S EyeSight 車輌本体価格3,618,000円(税込)
メーカーオプション:245/40R18タイヤ&アルミホイール
タイヤの幅が何と245もあって圧倒的な迫力。クロカン並みです。ビッグホーンも245幅だったなあ。
アイサイトVer.3が標準で付いていて、速く快適に移動できるスーパースポーツセダン。試乗車を用意してくれるなんて感激です。WRX STIも屋内展示されていました。
まず運転席に座ってみて、第一印象が「Aピラー細い!」ということ。視界を広げることは安全デバイス以上にアクティブセーフティの第一歩ではないかと思います。いつの時代も視界に徹底的にこだわるスバルの真面目さが大好きです。
オーリスと同様、エンジンは目を覚まさぬまま終わってしまいました。ボクサーサウンドは鳴りを潜め、ミッションはCVTのため乗りこなすのに何の苦労も要りません。
助手席のセールスの方が「ちょっと無理やりコーナーを攻めてみてもタイヤはキュッとも言いませんでした」と語っていました。
⑤ハリアー ELEGANCE(2.0ガソリン4WD) 車輌本体価格3,108,960円(税込)
一度乗ってみたかったのです。
運転席の調整が電動だったので上級グレードかとセールスさんに尋ねたら「下から2番目です」とのこと。
下から2番目というと上位に対して装備の落差が大きく劣等感にあふれるというのがトヨタ車のよくあるグレード展開なのですが、装備水準の高さが期待以上で驚きます。
メーターは綺麗だしインパネやシートの仕立も上等に感じました。
CVTはオーリスと同様にごく自然な運転感覚。2Lエンジンも何の不満も感じませんでした。
ガソリン4WD車のカタログ燃費は15.2km/Lであり、新型シエンタは4WDですとエンジンの刷新が見送られた影響で15.4km/Lという体たらくであるのに対してクラストップではなくても十分優秀です。
あとは速やかにTSS-Pを用意してくれれば完璧な車になると感じました。
トヨタ車は普及グレードが300万を超えてくると商品作りの上手さが際立ってきます。中でもハリアーのガソリン車はベストではないかと思います。
最後に試乗した回数分の福引きをして、UHB北海道文化放送のボールペンを4本ゲットしてきました。
楽しい試乗会でした。