
当別町のロイズ太美工場で開催中のクラシックカーフェスティバルを見に行ってきました。
奥に見えるのは一面にペインティングがなされた倉庫。2000GTが描かれています。この倉庫にヒストリックカーが保管されているのでしょうか。そう考えたらロイズの経営者はコレクターか!?
初めて生で見るクルマが盛りだくさんで非常に楽しめました。簡単に紹介。
(1)コスモスポーツ
高度経済成長時代の名作。
昭和の名車としてはトヨタ2000GTに比肩する存在だと思います。私は。
リヤはバンパーを境にデッキが上下対称になっているのが奇妙ではあります。水に浮きそうです。
(2)コスモAP
オイルショック、排出ガス規制を乗り越えたコスモ。
「排ガス規制合格車」の大きな文字が環境に優しい次世代のロータリーであることを誇示しています。
ブリキの弁当箱みたいな角形エキゾーストパイプが泣かせます。ロータリー独自の排ガス浄化装置が詰まっているのでしょうか。
(3)ユーノスコスモ
バブル景気時代の名作。2ドアの国産ラグジュアリーカーは現在レクサスRCとスカイラインクーペしかありません。
3ローターREのエンブレムが輝く!
インパネは空調パネルが蓋付き。如何にもバブリー。閉じて使う人は果たしているのでしょうか。
(4)サバンナ
コスモAPと同様の角形エキゾーストパイプ!
mazDaのロゴは2010年代からマツダ車から外されましたが、ディーラーなどの建物には健在。40年も前のデザインなんですよ!全く古さが感じられません。デザイナーに拍手です。
(5)ルーチェロータリークーペ
名前以外は4ドアのルーチェとの機構上の共通点が皆無というクルマ!価格も素のルーチェの2倍だったとか。
もしルーチェではなく別の車名を与えられていたら将来どんな歴史を歩んだのだろう・・・。
(6)ファミリアカブリオレ
MTのシフトノブはDWデミオと一緒でした。間違いない!
ブーツは違っていたような気がします。
リヤウインドーに邪魔に見えるほど鎮座するABSとフルオートエアコンのラベルに注目。当時は憧れの装備だったのでしょうね。
(7)T2000
オート三輪までラインナップしているとは!
北海道でも短いながらもオート三輪が活躍した時代がありました。昭和30年前後の古い写真に度々見られます。
車検は10年以上前に切れているようです。
酷使される貨物車でありながら不自然に綺麗な外板は大部分がレストアを受けたように思われます。
(8)シャンテ
1ローター360ccのロータリーエンジン・・・市販化して欲しかったです。
他社の反対に遭って断念したとか。最近ではスズキが軽にハイブリッドの名を付けることが同様に反対され、Sエネチャージの名で市販した話は有名ですね。
(9)パトロール
T2000と同じ色に塗られていました。
フロントバンパーの真上にクランク棒を挿しこむ穴が開いています!流石にセルスターターは付いているでしょうけどバッテリーが上がった時はクランク棒を回してエンジンを掛けることが出来たのでしょうか?
(10)フェアレディZ(初代)
同じカラーで2シーターと2 by 2の貴重な2ショット。
(11)プレジデント
年式は1989年。平成への改元を乗り越えたのが信じられないクラシカルなスタイリングとキャバレーみたいな内装。
リヤを見ると確かに、80~90年代の「NISSAN」のロゴが付いていました。
(12)スカイライン(R32)
オーテックジャパンのコンプリートカー?車名が「スカイライン26」となっています。
ボンネットにはエアスクープが無い。インパネには何と桜井眞一郎氏のサインが!
(13)ベレル
この車を知っている人はかなりのマニアックではないでしょうか。
(14)117クーペ
Wikipediaを見て驚きました。これは手造りモデルだったのです。
有鉛ガソリン指定のラベルは初めて見ました。オレンジ色なんですね。
ガラスのデカさとピラーの細さ、トランクフードの大きな湾曲に驚きました。
1960年代のイタリアンな日本車はいずれも線が少なく面がスッキリしていて非常に美しいので気に入っています。
(15)タフト
ホイールがジムニー。
(16)コンテッサ(2代目)
リヤのエンジンフードのリンク構造を見たら、トーションバーが付いていました。それで軽い力で開けられるという仕組みだったんですね!
とすると現代の3ボックスセダンのトランクリッドもガスステーでなければトーションバーが隠れているということか・・・。
(17)トヨペットクラウン(初代)
ピカピカに磨きこまれた漆黒のボディーに映えるメッキのコントラストが美しい。
テールランプ周りの突起の成型、大きく曲げられたリヤウインドーの成型技術には目を見張るものがあります。
そして燦然と輝くOverdriveのエンブレム。当時のクルマはギヤ比1以下が無かったのか?
(18)トヨペットコロナ(2代目)
オートマチックの黎明期、サキソマット搭載車!!気になった方は各自ググッてみてください。
自動クラッチの操作に役立つと思われる負圧計とタコメーターが一体となった「ドライブメーター」は何とソニー製!カーAVだけじゃなかった事実に驚き。ソニーのロゴも今と変わっていません!
(19)2000GT
私以上に実車を見て喜んでいたのは50~60代の先輩たちでした。
(20)セリカ(初代)
同じボディーカラーでクーペとリフトバックが並ぶ貴重な2ショットをゲット。
案内板を見るとクーペは‘73年でリフトバックが’75年。グレードはどちらも1600GT。リフトバックのスタイリッシュさが際立ちます。ダックテールって流行ってたんですね。
リヤフェンダー上のロゴはクーペがブロック体なのに対しリフトバックは筆記体でしたが、ボディタイプで変えているのではなくモデル年次で変わっているのかもしれません。
さらにドアガラスも微妙に違っていました。
(21)ソアラ(初代)
フルコンシールドワイパーが泣かせます!!
おまけにウォッシャーノズルもガラリと同化していて、「意地でも隠してやる!」とデザイナーが生産技術部署と喧嘩しながら量産化を実現したストーリーが想像されます。
(22)MR2 GT Tバールーフ
年式は1999年!90年代前半のクルマだと思っていたら99年まで、つまりMR-Sに引き継ぐまで販売していたとは意外でした。てっきり96~97年あたりで生産中止になっていたのかと。
デュアルエアバッグもしっかり付いていました。
(23)M422マイティマイト
ミリタリー界には疎い私はこの車の存在はこの場で知りました。
これを見て喜ぶ人は相当なマニアックでしょう。むしろ誰得・・・?
窓ガラスにはエンジンの掛け方と止め方が図示されていました。現代の車と同じように扱えるとは思えません。
来場者を見ていると、昭和40年頃には成人となっていたであろう方が何人も、展示車の前で「この車○○さんが乗っていた」という思い出や搭載しているエンジン等のウンチクを熱く語っていたのが印象的。
高齢者には懐かしく、若い人には新鮮に楽しめるクラシックカーのイベントは全世代でのお出かけに最適と感じました。
明日までですので気になった方はお出かけしてみては・・・?