
さ~って、久々に小難しい話でもしましょうか(笑)
始めに注意をしておきます。画像は一切ありません。文字のみなので読む際は心して(?)お読みになるように。
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ガソリンですが、皆さん
レギュラーと
ハイオクどちらが
燃えやすいか知ってますか?
結構、知らない人って多いんじゃないでしょうか。
さて、どっち?
①レギュラーだよ。
②ハイオクさ。
できるだけ難しい数字・計算式は使わずに大雑把に説明していきたいと思います。
まずガソリンってそもそも何?って言うと化学的には
炭化水素です。H(水素)とC(炭素)の繋がり。
"
C3H8"とか書きますね(これはプロパンです)
略すと
C3って書きます。Cの数だけ言えばHの数は書かなくても分かりますからね。
石油燃料はすべて基本、炭化水素です。
C1:メタン
C2:エタン
C3:プロパン
C4:ブタン
C5:ペンタン
C6:ヘキサン
:
:
:
:
と続いていくわけです。
で、
ガソリンはC幾つなの?って言うと。
C5~10のあたりです。
では代表的な他の石油製品も見てみましょうか。
灯油は、C10~14
軽油は、C14~20
重油は、C20~70
多少前後しますが、大体このあたりの炭素数です。
まとめると。
C1:メタン
C2:エタン
C3:プロパン
C4:ブタン
C5~10:ガソリン
C10~14:灯油
C14~20:軽油
C20~70:重油
となります。
*C1~4まではLNG~LPGと呼ばれるものです。
さて、話が脱線したように見えるでしょうが、脱線してませんよ。
問題です!この中で燃えやすいモノってどれでしょう?
燃えやすい順番に並べてみてください。
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:
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:
:
はい解答です↓
C1~4:LNG/LPG
C5~10:ガソリン
C10~14:灯油
C14~20:軽油
C20~70:重油
おっと、そのままの順番ですね。
一般的に軽いもの(炭素数が少ない)の方が燃えやすい性質を持っています。
家庭用ガスコンロに使われているのは
C1~C4あたりです。なぜって着火が容易だからですね。
火花一発で点火します。
火花一発といえばガソリンも火花で点火しますね。
ガソリンの引火点は約-40℃ですので、常温でも火元があれば火が着きます。
じゃあストーブで使う灯油はどうでしょうね?
灯油の引火点は40℃以上です。
常温では灯油に火は着きません。(ストーブは点火前に予熱工程がありますよね。)
バケツに灯油を汲んで、そこに火の点いたマッチを放り込んでも「ジュッ」って消えます。
*万が一もあり危険ですので試さないで下さいね。
さ、これで燃えやすい順番が分かりましたね。ではガソリンに焦点を当てましょう。
レギュラーとハイオクどちらが燃えやすいのか??
ではまずレギュラーとハイオクの違いってなんでしょうね?
違いは
「オクタン価」というものです。
オクタン価が
96以上のものをハイオク(ハイオクタン価ガソリン)と呼びます。
*大手メーカーのプレミアムガソリン(ハイオク)は98~99以上あります。
次にオクタンって何っていうと、オクト(ギリシャ語で8)の意味するとおり
C8の事です。
ガソリンはC5~10といいましたが
大部分はC7~C8です。
その中でC8が多いものをハイオクといいます。
※オクタン価はイソオクタン(C8H18)を100。ノルマルヘプタン(C7H16)を0としてガソリンのアンチノック性を示すものです。
すごく
大雑把に言うと、
レギュラーはC7多め。
ハイオクはC8多めです
さ、どっちが燃えやすいですか?
:
:
:
:
答えは
レギュラーですね。
と言う事で、レギュラーVSハイオクどちらが燃えやすい?対決は
レギュラーの勝利となりました。
ちゃんちゃん♪
って、お~い!?
コレじゃ尚更謎が増えたのでは?
ハイオク仕様車=高性能、高出力エンジンですよね。なのに
”燃えにくい”ハイオクを使うのは何で?って。
ま、簡単に言うとハイオクは
対ノッキング性能がレギュラーより高いからなんですがね。
燃えにくいから圧縮しても
異常燃焼を起こしにくいんですよ。そしてその余裕分、圧縮比を上げることができます。
基本的にハイオク仕様車の方が圧縮比が高いですよね。
※最近はレギュラーでも高い圧縮比のエンジンが増えてきましたが・・・(これはミラーサイクルの所為なので実際の圧縮比はもっと低い)
なぜ圧縮比を上げたいかというと、圧縮比を上げると高出力化が図れる為です。
だから高出力エンジンはハイオク仕様なのですね。
と、ここまではよく言われる一般論です。
一般論だけ言って終わるのもつまらないので、
余談をしましょう。
ディーゼルエンジンの話です。
燃料は
軽油。これはガソリンよりも燃え・・・
”にくい”ですね。ガソリンより重い油ですから。
さてディーゼルというと、トラックに多く使われていますね。
なぜでしょう??
ガソリンエンジンよりも
トルクが大きいからです。
はて、なぜでしょうね?
ディーゼルエンジンはスパークプラグを使わずに高圧縮による圧縮熱で着火爆発させます。つまり圧縮比が高いですね。
しかし高い圧縮比に耐える為、エンジンは重く頑丈な作りになります。その重さの所為で高回転まで回らなくなります。
ではなぜトルクが大きいのか?
軽油はガソリンよりも発熱量が大きいんです。
つまり同じ量を燃やしたときに得られるエネルギーが軽油の方が大きいんです。
(大きい爆発力に耐える為にも重く頑丈な作り)
重い油の方が発熱量が大きい傾向にあるんですね。
重い油ほど熱量が欲しい所で使われます
LPG:家庭用コンロ
ガソリン:乗用車
灯油:暖房、ジェット機
軽油:トラック
重油:火力発電
といった具合ですね。
言い換えると
”燃えにくい”油の方が熱量が大きいんです。
と言う事はレギュラーとハイオクでは?
ハイオクの方が持っている熱量が大きいので、レギュラーよりも大きい力(爆発力)を出せるのです。(極僅かですけどね)
ハイオクは熱量が大きく、圧縮比も高くできる、と良い事尽くしな訳です。
ちなみにレギュラーVSハイオクで燃費対決をするとハイオクの方が燃費は良くなる事が多いです
ハイオクと同じ熱量をレギュラーで出すには、より多く燃料を使用しなければいけなくなりますからね。
※ハイオクはレギュラーに比べ約
3%ほど熱量が多いので燃費も3%程度向上します(同条件における比較で)
ま、金額で言えばハイオクで燃費が良くなっても、単価の差がありますからあまり意味はないのですが(笑)
ま、色々書きましたが・・・
とりあえず、ハイオクとはちょっと燃えにくいガソリンである。と覚えておけばOK♪
※ここまで説明しておいてそれでいいのか(爆)
参考資料(標準発熱量)
LPG:23.3MJ/l
レギュラー:34.5MJ/l
ハイオク:35.1MJ/l
灯油:36.7MJ/l
軽油:37.7MJ/l
重油(A~B):39.1~40.4MJ/l
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Posted at
2013/10/30 22:04:48