車検の時の制動力の検査結果で後輪の左右差が大きめだったので、一旦キャリパーを外してピストンのメンテをしたいと思います。
フルードは抜かずにピストンを動かして作動確認と清掃が今回の作業内容です。
<車検時の計測値>
右前:2730N
左前:2480N
右後:2040N
左後:1620N
前左右差:250N→0.34N/kg
後左右差:420N→0.77N/kg
※左右差の基準値≧0.78n/kg
マスターシリンダーから遠くなるごとに値が下がっているので、まぁそんなもんか。って部分もあるのですがそれにしても後ろの差が基準値ギリギリですからね。
後ろのキャリパーです。ホイールを外して、パッドを抜いてキャリパーを外します。
ピストン周辺の汚れは相応程度。特にひどいとかもなく、オイルシールからの漏れなども見当たりません。
ブレーキピストンプライヤーでピストンをグリグリ動かしてやると、最初の動きが結構硬かったですね。
一度動いてしまえばもう問題なし。
ピストンをある程度引き出して(完全に抜かないように)、ピストンを清掃。
ピストンにはグリスは塗らずに、このままピストンを奥まで押し込んで復旧します。
ちなみにグリスを塗らない理由はグリスを塗るとオイルシールが滑るから。滑るとピストンの戻り方向の力が無くなる(※1)のでブレーキの引きずりの原因になったり、すぐにまた固着したりする可能性があるからです。
※1)ピストンを押すのはフルードの力、ピストンが戻るのはオイルシールの弾性による為。
※2)ピストンにグリスを塗るのは最初の組み付け時にオイルシールを傷つけないようにする為。
こちらはフロントキャリパー。
ピストンを引き出した状態ですが、汚れは前後4キャリパーとも同じ程度ですね。
後キャリパーと比べて前キャリパーの方が固着はなく、スルっとピストンが動きました。
綺麗にしました。2年少々の使用期間ですし、軽く汚れを取るだけでピカピカになりますね。
ピストンの表面処理も良いのかな?
とはいえ、ダストブーツがピストン摺動部を覆い隠すタイプではないのでピストン表面の汚れや劣化は早いかもしれませんね。
ピストンは力ずくで戻してもいいけどツールがあると楽できます。
キャリパー4つともすべてピストンの作動確認と清掃を実施
前2つは最初から作動良好で、後ろ2つが固めでしたね。前ばかり動いて後ろ2つは動き難い状態になっていたのであの測定結果になったのでしょう。まぁそうだろうなという予想通りの結果で一安心です。
ブレーキテスターは流石に持って無いのでメンテ後の数値は出しませんが、これでブレーキバランスも元に戻った事でしょう。
普通に乗っていてもブレーキバランスは体感で分からないので、たまには今回のように作動確認と清掃をしたほうが良いのでしょうね。
という事で、86(穹)のブレーキメンテでした。
Posted at 2023/01/07 20:38:02 |
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