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イイね!
2014年02月16日

スタッドレスについて

スタッドレスについて 皆さん雪かきお疲れさまです。

まさかの2週連続の大雪。

今年は豊作ですね(違)





さて、大雪を機にスタッドレスについて色々語ってみましょうか。

雪道にはスタッドレスが必須。雪の降る地域の人は知っている当然のことですね。

降らない地域の人は夏タイヤで走って事故るわけですが。

無知って怖い。

夏タイヤと冬タイヤの違いを知らないからそういうことをするんです。

※雪道でチェーンやスタッドレスを使用せずに走ることは違反ですからね。
※というかスタッドレスでも滑るのに夏タイヤなんて以ての外。


という事でスタッドレスの原理を知りましょう。

そうすれば夏タイヤでなんて走れないことがわかるでしょう。


ではスタッドレスはなぜ雪道を走れるのか?


まずスタッドレスは夏タイヤに比べてトレッドパターンが違います。





溝は大きく深く、細かいサイプが入っていて、ゴム質もやわらかいものとなっています。


まずは「なぜ滑るのか?」ってのを先に話しましょうか。


※夏タイヤでの説明


①凍結路面(アイスバーン)

タイヤと氷の間にある水膜により滑る。

※極低速であってもハイドロプレーニング現象と同様の事が起きる

ヨコハマタイヤのCMで織田裕二が「乾いた氷は滑らない」って言っていましたね。

裏を返せば「濡れた氷は滑る」んです。

※乾いた氷であっても夏タイヤでは走ってはいけません。そもそも乾いた氷とはいえμ(摩擦)は低いのですから。



②積雪路面


降ったばかりの雪、踏み均されていない雪の路面です。

雪そのものが潤滑剤として働く為、滑ります。

又、やわらかい積雪はスタックの原因となります。



③圧雪路面

殆ど上記①のものと同様です。雪と言うよりは氷に近い存在。



④湿雪路面(シャーベット)


雪と水の混ざったものが、タイヤのグリップを奪います。

また、水分を含み重くなった雪は抵抗が大きく進むのに力が必要なためグリップしない夏タイヤでは前に進めなくなります。

※案外抵抗で止まることは出来たりする場合もあります。



と言う事で①~④まで例を挙げましたが、結局はどれも路面とタイヤの間に水/雪が入り込むことで滑ります。


ではようやくスタッドレスの話しに。

各例をスタッドレスに置き換えてみましょう。



①凍結路面(アイスバーン)

ゴムに含まれる撥水剤とサイプにより水膜を除去し「乾いた氷」を作り出します。

またブリジストンは吸水ゴムを使用しておりそれによって水膜の除去を行う。

各社によりますが滑り止め効果のある材質をゴムに混ぜており、μの低い氷の上でもグリップ能力を確保します。

また、サイプがある事により多くのカドで氷を引っかくことが出来る。


②積雪路面

大きく深い溝が雪を銜え込み、車重で圧縮することにより雪とタイヤが歯車のように噛み合うようになる。

圧縮された雪の剪断力を利用しタイヤをグリップさせる。

溝に入った雪は回転に伴い排出され、連続してこれを繰り返す。


③圧雪路面

これは①と同じ要領です。

氷よりは表層に水が少ないのでいくらか滑りにくい事が多いです。


④湿雪路面(シャーベット)


これが割と厄介で、水が多すぎて排水できず滑る。圧縮しての剪断力も期待できない。

湿雪の下のグリップできる路面までタイヤが到達することを祈る。

できなければスタッドレスでも普通に滑ります。到達できるくらいなら割と普通に走れます。

しかし湿雪の下がアイスバーンとかだとダメダメです。



と、言うことでスタッドレスの場合での解説でした。


まとめると↓

①水膜を除去することでグリップする
②サイプによりカドを多く使用する
③ゴム中に摩擦しやすい材質を含んでいる
④深い溝により雪の剪断力を利用する


というのがスタッドレスの原理です。

※又、スタッドレスは低温でも硬くなり難いゴムとなっています。


ちなみにスタッドレスタイヤにスリップサインの他にプラットフォームが設定されているのは、
溝が浅くなると雪の剪断力を利用できなくなるためスリップサインの前にプラットフォームが設定されています。


ここまで知っていれば、夏タイヤで雪道を走ろうなんて思わないでしょう?

「ちょっとだけなら」とか「自分は大丈夫」なんて考えは止めましょう。


機械は人を裏切りません。

良い意味でも悪い意味でも・・・ね。

人間の気持ちの持ちようなんてのは物理法則にはこれっぽちも関与しません。

雪道での夏タイヤなんてソリみたいなもんです。滑って当然。




あとはスタッドレスでも過信しないことですかね。

駆動形式ごとに軽く補足しておきましょうか。


①FF

誤解があるかも知れませんがFFは別に滑りにくいわけじゃないのでお気をつけを。

重いフロントが駆動しているので多少グリップしやすいだけですので、荷重が後ろに行くシーンなどでは空転します。

しかも基本オープンデフなのが普通なので、片方でも空転すれば進めなくなります。

※2輪のうち片方でも滑ると前に進めなくなるという事はデフやLSDの原理を知ってる人しか知らない傾向が多いので要注意。


コーナーで滑った際は直進する傾向が強いです。(ガードレールに向かって直進していく)

というかFFの特性がそのまま出ます。ひたすらアンダー傾向。

※最近は横滑り防止機能搭載車が増えてきたのでFFでも曲がれるようにはなってます。


②FR

今FRに乗っている人に説明は不要でしょう。

雪道には一番つらいですが一番面白い駆動形式です。

滑るときは大抵スピンとなる傾向です。


③AWD

進む事に関しては不自由しません。

LSDが入っていれば空転しながらでも無理くり進めます。

ただし2駆よりも車重が重い傾向の為、止まるのには気を使います。

4駆は進む能力には長けますが止まるのは苦手。これだけは覚えておきましょう。



ちなみにエンジンブレーキは駆動輪にしか掛からないのでちょっと注意が必要。

FFであれば前輪のみ、FRであれば後輪のみ。AWDは4輪に掛かります。



最後にちょっとした小細工の話です。

雪道では通常より幅の狭いタイヤを装着した方がグリップしやすい傾向です。

※235なら225~205を履く等

なぜかって言うと面圧を稼げるからです。

車重は変わらないですから、面圧を上げるには面積を小さくすれば良い。という話し。




以上。みなさん雪道の運転は気をつけましょう。

※普段雪の降らない地域の人は特に油断なきよう。
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Posted at 2014/02/16 17:58:56

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