
今回はストラットタワーバーの取り付けです。
前車GDBインプレッサには最初から付いていましたが、86(穹)は非装着。
代わりに純正で斜めのバーが2本付いてます。
いろんな名前があって正式名称が何なのか良く分かりませんが「Vバー」って呼び方が一番しっくりきますかね。
※STIはフレキシブルVバーって商品名で出してるので。
86(穹)は最近の車だしフレームの剛性もGDBインプレッサの時代よりも上がっています。(GDBインプレッサもかなり高剛性な車でしたが)
はっきり言ってタワーバーが必要か?って言われると、無くてもいいんじゃない?って私は思ってるのですけど(笑)
サスをサーキット用にしたりハイグリップタイヤ履かせたりして負荷掛ける乗り方(セッティング)してるのならあった方がいいかもですが。
なんて言いながらタワーバーを付けようとしているのは、単なる見た目の問題です(爆)
何と言うか…エンジンルームの見た目が物足りない(笑)
GDBインプレッサのぎっしり詰まったエンジンルームを見慣れていると、86(穹)のエンジンルームは物が少ないというか…。
タワーバーでも付けたら少し華やかになるかなと。そんなに高いものでもないですし。
で、クスコのタワーバー(BCS付)を購入。アルミパイプにカーボンが巻いてあるアルカーボンというモデルをチョイスです。
クスコ製品ならブラケットは定番の青色かと思いきや、アルカーボンモデルはチタンカラー(材質はスチール)という。
おとなしめなカラーですが、空色のボディカラーにクスコのザ・青色って色は悪目立ちしそうなので私には都合がよかったです。
WRブルーの車にはクスコの青色は丁度良いんですけどね。
取り付けはアッパーマウントに共締めなので特に難しい事はなく。
BCS(ブレーキシリンダーストッパー)がブラケット一体式で付いてます。
ブレ-キマスターシリンダーを抑えるようにボルト位置を調整してセットします。
シリンダーに当てるカラーはなぜか青色ではなく赤色が付属します。ここくらいクスコらしく青色でもいいのでは…?
ボルトは普通のユニクロ(亜鉛メッキ+クロメート処理)ですね。こういうものってステンレスボルトに交換したくなる所ですが…ブラケットがスチールなのでステンレスはやめときます。
〇電触(異種金属接触腐食)の関係
→ユニクロとスチールだとユニクロ側(亜鉛)が腐食する=ボルトは簡単に交換できる。
→ステンレスとスチールだとスチール側が腐食する=ブラケット交換になる。
なんでもかんでもボルトをステンレスに差し替えたくなる人って偶にいますが、ボルトナットの材質選定って色々意味があるんですよ。
ボルトが錆びないようにとステンレスボルトに交換したら、鉄製のメネジ側が腐食してダメになったりします。
ボルトは簡単に交換できますがメネジ側は交換できない事が多いので注意したい所ですね。
また、鉄とステンレスのそれぞれの特性の違いにも気を使いたい。鉄<ステンレスって考えている人が存外多いので…。
ステンレスは鉄に対して単純な上位素材ではありません。適材適所使い分けましょう。
話が脱線しました(笑)
という事でタワーバ-取り付け完了です。
派手さはないですが、タワーバーの存在感はしっかりあります。
こうして遠目な写真だとカーボンっぽさも見え難いですが、肉眼では丁度良い感じに主張してくれてます。
タワーバーを付けて乗ってみた感想ですが…
ブレーキが前より利くようになりました。今まで通りに踏むとカックンブレーキ気味になる時が(爆)
後期86はブレーキの踏力がバーグラフで見れるのですが、同じ踏み方でも前より力が伝わっている事を確認できます。
という事はマスターシリンダー付近の歪みで結構力が逃げていたんですね。
86(穹)はハードブレーキング時の制動力はGDBインプレッサ(※)に及ばないけど常用域でのコントロール性は良いなぁという評価でしたが、これなら結構改善しそうですね。(ハードブレーキングはまだ試してません)
※ブレンボキャリパー + 2ピーススリットローター + セミメタリックパッド(セラミックカーボンメタル)だったインプレッサと比べるのもナンセンスですが(笑)
はい、タワーバーの感想以上。
え?
タワーバーの感想じゃないって?
確かに。
タワーバーね…うん。はい。
車に乗りこんだだけで剛性が上がっている事に気が付きました。
これはすごいです。まるで別の車に乗り込んだかのように錯覚します。
駐車場から車を発進させ、タイヤが一回転しただけで路面の凹凸がはっきりとわかるくらいにサスペンションが仕事をしている事を実感します。
国道に出るとタワ-バーの効果がよりはっきりと現れます。車の直進安定性が向上しました。ハンドルを握っていなくても車がブレなく真っすぐ走っていくのです。
そしてコーナ-でステアリングを切った瞬間、この車は別の車になったんだと確信しました。まるでロールケージを組んだレーシングカーのように車体がまったくよれる事なく曲がっていくのです。
路面からのインフォメーションも鮮明になり、タイヤのグリップを最大限に使って走る事が可能になりました。
ステアリングを切るのが楽しいです。まさにオンザレール。狙ったラインに狙った通りに車が進んでいきます。
そしてこれは全くの予想外でした。なんとブレーキの性能まで上がっていたのです。
これは恐らく今までサスペンションが上手く仕事をできていなかったのが剛性が上がった事で仕事が出来るようになり限界までブレーキを使えるようになったのでしょう。
ブレーキのタッチも向上し精密なコントロール性を得られました。体感ですが制動距離は10%は縮まったのではないでしょうか。
また剛性が上がったからか、エンジンの音も静かになったような気がします。86はスポーツカーですが、まるで高級外車に乗っているかのような静寂に包まれます。
タワーバーは取り付けると振動が増える場合があるとの事でしたが、まったくの逆でした。振動は微塵も感じられないどころか体感で30%くらいは減ったと思います。これは水平対向エンジンを積む86だからかもしれません。
そして振動と一緒にロードノイズも減りました。今までは走行中はゴーとタイヤがアスファルトを叩く音が聞こえていましたが、半分くらいの音量でサーという音に変わりました。
安物タイヤから高級タイヤに変えたかのような変化に驚きです。
更にリッター0.5km程度ですが燃費も向上しました。剛性が上がり車が本来の性能を発揮できるようになったのでしょう。
まだタワーバーを取り付けたばかりなので、これから更に燃費は良くなり正確な値が出ることでしょう。
スピードを上げていくと空気抵抗が減った事を感じます。おそらく剛性が上がったことで車体がブレなくなり余計な抵抗を生まなくなったのでしょう。
憶測ですがストラット上部をタワーバーで繋いだ事でボディ左右で不均一になっていた静電気が除電されボディの抵抗が減った事も推測されます。よく分かりませんがアルミテープと同じ理論だと思います。
タワーバー1つでこんなに良い事があるなんて思いもしませんでした。もっと早く付けておけばよかったです。
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これくらい褒めておけばOK??
まぁ流石に嘘です(笑)。こんな効果があったらすごいですね。
まじめに書くと、左右輪で違うギャップを拾った時の動きが気持ち大きくなった…ような気がします。
コーナリングでの剛性感は…上がった分かりません(爆)
って言うのが正直な所(爆)
プラシーボ効果なしで公道走って評価したらこんなもんですよ。元々Vバーも付いてますし。
多くの方が効果に期待して過大評価を付けがちですが、タワーバーの効果なんてそんなに分かりますかね?(古い車を除いて)
タワーバーなんかは結構メジャーなもので「効果はコレ」ってはっきり言われてしまっているから、皆「きっとこの効果がある」「効果がある気がする」で物を判断しがちになっているのだと思うのです。
私の場合は逆にプラシーボ効果を意識しすぎてる面もあるので、それはそれで問題アリ…なのかもしれませんが。
できるだけ公表されている内容や一般論だけに囚われず、何が変わった?どうして変わった?って色々な知識を使って正確に判断するようには努めてますが…。
さて、今回のタワーバー取り付けはあくまでファッション要素だったので、効果云々はオマケ程度でしかありません。
その中で効果があったなと間違いなく言えるのはBCS(ブレーキシリンダーストッパー)でした。
…タワーバー本体ではなく付随要素ですが。
ブレーキマスターシリンダー(もとい取付されているバルクヘッド)の歪みを抑える部品ですが、ブレーキの限界(性能)を上げるものではありません。あくまでブレーキタッチをカッチリさせるというもの。
別にBCSが無くてもブレーキペダルを強く踏めば、BCS付きと同じだけの踏力がブレーキに掛けられ制動力を出せます。
このあたりは感触の好みの差ですので、各々好きなようにすれば良いかと思います。
BCS単体でも売ってたりしますので、タワーバーを丸ごと買わずともBCSを取り付ける事も可能ですから気になったら試してみるのもアリかと思います。
~~おまけ~~
おまけと言いつつタワーバー取付けよりも手間のかかるミッション & リアデフのオイル交換
入れるのはいつものRG8090R。
ネットで注文したら1ヵ月待たされた挙句「メーカー欠品中・次回納期未定」でキャンセルを食らったという無駄なプロセスを踏んでます(爆)
で、店頭在庫ありの所に発注して購入したらすぐに届きました(爆)
WAKOSさんRG8090R廃盤にする訳じゃないですよね……。
ミッションは結構車両の奥まった所(中央寄り)にあるので、GDBインプレッサよりも作業性がちょっと悪いです。2柱リフト欲しい…。
ドレンボルトを外すのにドレンプラグリムーバーがあるとちょっとだけ便利です。
プラグを外した時にドバっと出てきたオイルで手汚す心配をしなくてよくなります。
オイルの補給は本当はオイルサクションガンで車両下から入れますが、面倒なのでホースで上から入れてます。
難点はホ-スの太さが限られるので入っていくのに時間が掛かる事ですね。
リアデフはオイルサクションガンで入れます。
あっという間に入れられますが、使用後に洗うのが面倒なのであまり使いたい気にならない道具です。
抜いた廃油です。
左がリアデフ。右がミッション。
前回2月に交換していて7ヵ月、約9000km使用でこんな感じ。
RG8090Rはきちんと汚れてくれるオイルです。
これで先日行ったエンジンオイルと合わせてミッション/リアデフオイルの3種オイル交換が完了です。