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2013年04月25日

C63の騒音規制

C63の騒音規制 今度、代替するクルマはC63
エキゾーストノート(排気音)が今まで乗ったクルマよりちょっと大きめ。
フェラーリのような甲高いサウンドも好きですが、C63のようなアメリカンV8のような低音の響きも大好き。
この点もこのクルマに惚れた部分です♪

でもこのサウンド、一説によると・・・
外国からの圧力で例外的に認められた代物という意見も聞かれます。。。
日本の型式も取れているので、例外でも特別でも・・・それはそれで一向に構いません。
でもそれが本当であれば「法外のクルマ」に乗っている」ということになります。。。

以前からちょっと気になっていた部分ですので、自分なりに調べてみました。

--------------------
<長文(汗)なので、興味の無い方はスルーしてください。>

公道を走るクルマの騒音はどのように規制されているのでしょうか?

日本で生産(輸入)され公道を走る車には、道路運送車両法に基き保安基準の遵守が求められています。
その保安基準において騒音の関する記述は65条2。
そこでは「告示で定める基準」に適合する消音器(マフラー)の装備を義務付けられています。

その「告示で定める基準」の最新版は「平成11年規制」と呼ばれています。
その中で乗用車だと下記の数値以下の騒音とすることが求められています。
・近接排気騒音規制値 96db
・定常走行騒音規制値 72db
・加速走行騒音規制値 76db


輸入車に対して日本は自動車の国際基準調和と相互承認の拡充という大方針があります。
その為、騒音規制に関して言えば「国連欧州経済委員会規則(ECE 規則)」または欧州連合指令(EU 指令)」に適合していれば、保安基準に適合とみなしています。

当然、C63もフェラーリもそのECE 規則に適合した車両です。
でもC63やフェラーリのエキゾーストノートは日本車などと比較してちょっと大きめ。
ってことは、ECE 規則と日本の保安基準は、相当、乖離しているのでしょうか?

答えはNO!です。

日本の保安基準は、上記に述べた「自動車の国際基準調和」という方針があります。
その為、策定する際には最大限歩み寄った内容にしています。

騒音規制に関して言えば、まったく同じ測定方式を採用。
規制値そのものは、厳密に見ていくと車両区分など軽微な部分で相違はあるものの、ほとんど同等レベルです。

では何故、C63やフェラーリのようなエキゾーストノート(排気音)でも規制値をクリアしているのでしょうか?
その答えは測定方式そのものにあるのでは?と思っています。

規制値をもう一度見ながら・・・

<近接排気騒音規制値 96db>
これは、ギアがニュートラル状態のいわゆる「空ぶかし」の規制値です。
車両・マフラーともに暖機した後、停車・ニュートラルギア位置。
最高出力回転数の75%の回転数までエンジンを回した状態を5秒以上保持。
その後、急激にアクセルを離した時点の最大音量値(A特性)を測定します。

この規制値、96dbってどのくらいの数字なのでしょうか?
100dbが「電車通過時のガード下」、90dbが「騒々しい工場内」と言われています。
その中間あたりの音量、長く聞くなら耳を塞ぎたくなるくらい大きい音ですよね。。。
そのくらいまでの音量がOKということです。

また、測定する騒音計の周波数補正が「A特性」である点に注目。
「A特性」というのは人間の耳で感じる周波数の強弱を勘案した方式です。
一般的な環境騒音を測定する場合の特性で、2Kから4k(可聴周波数の真ん中あたり)を辛めに(割増)します。
逆にそれ以外の低音、高音は甘めに(割引)測定する方式です。
C63の低音の響き、フェラーリのような甲高い高音双方共に・・・割り引いて測定されますね。

<定常走行騒音規制値 72db>
50km/hもしくは最大回転数60%のどちらか低い車速で走った時の騒音値です。
測定するギアは50km/hで通常使用する位置を用います。

定常走行が50km/hという点に注目。
高馬力車はアクセルの上に軽く足を乗せているだけの状態でしょう。
そのような時の車の状態はエンジン回転も低めだし、騒音もきっとかなり抑えられている状態だと思います。

<加速走行騒音規制値 76db>
50km/hもしくは最大回転数75%のどちらか低い車速から加速した時の騒音値を測定します。
ギアはATであればDレンジの状態です。

計測位置は上↑の画像を見てください。
車速はどちらか低い方なので、ほとんどの車は50km/h。
測定ポイント10m手前まで50km/hで低速走行し、そこから全開で加速。
その先、たった10m走った時点を一瞬のピンポイントの値として測定します。

フェラーリなど高馬力車を想像してみてください。
50km/hからの全開加速の10m先の地点。
エキゾーストサウンドの美味しい部分は・・・どう考えてもその10mのず~と先ですよね!
加速後、たった10m先の測定。
明らかに高馬力車に有利です。


以上のように保安基準の騒音規制値とはそんなピンポイントの値
そのピンポイントの値さえクリアしていれば保安基準適合車となります。
現行の保安基準の騒音規制は明らかに高馬力車に有利な方式です。
それ故、C63やフェラーリのようなエキゾーストノートを響かせていても「保安基準適合車」なのだと思います。

その裏づけとして、かなり以前から国連など国際会議の場で以下のような意見が交わされています。
「車の騒音測定方式は、パワーウエイトレシオの高い車(高馬力車)の実際の市街地走行と明らかに異なっている。このことが自動車の度重なる騒音規制強化にもかかわらず、道路交通騒音が改善されない理由のひとつ。使用頻度の高いエンジン回転域や加速度などを勘案し、万遍に測定すべきだ。」

この意見を受け、国際会議において「測定方式を変更する方向」で議論され始めています。
具体的には・・・
測定方式を個々の車の性能に合わせ、パワーウエイトレシオから求めた加速度を目標加速度として定める。この目標加速度での走行時の騒音を加速走行騒音値とする。
加速走行騒音のギヤ位置は、その目標加速度に最も早く加速度が得られるギヤ位置とする。また、定常走行騒音は、加速走行騒音と同じギヤ位置で実施する。

これは・・・現行に較べて明らかに高馬力車に厳しい方式ですね。
この測定方式が適用されると・・・
寂しいですが、官能的なエキゾーストノートの新型車は存在しなくなるかも。。。
まぁ、各国各メーカーの利害が絡んで調整に時間がかかりそうだし、策定されるのはガソリンエンジンが主流でなくなる頃?!

まぁ、それは置いといて・・・
では何故、GT-RやLFAなど日本を代表するスポーツカーのエキゾーストノートは比較的大人しいのでしょうか?

これは社会道徳や文化の違い(お国柄)だと思います。
日本で販売される日本車は保安基準というピンポイントの値のクリアは当たり前。
その保安基準の意味合いまで解釈し、すべての走行状態で「ルール(規制値)」を守ったセッティング。
それでなければ日本社会では色々な意味で存在価値が認められません・・・よね。。。

一方、欧州は車文化が根付いたお国柄。
ルールとしてのピンポイントの規制値をクリアした上で、それ以外の条件ではクルマの嗜好性に従って「悦び」を優先したチューニングが可能なのでしょう。
日本においてはそんなクルマが輸入されても村八分にされることなく
「あれは外車だから・・・まぁしょうがない・・。。。」と。
このあたりが外圧で認められたと言われる所以でしょうか(笑)。

まぁ、そうは言っても欧州車でも社会との調和は命題になりつつあるようですね。
M5など車内のスピーカーでエキゾーストノートを聞かせるくらいですから。

そういう意味では今回のC63、個人の自覚と責任において維持、保有するクルマ。
そのことを認識した上で楽しみたいと思っています。


ブログ一覧 | メルセデス・ベンツ C63AMG | 日記
Posted at 2013/04/25 08:07:31

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この記事へのコメント

2013年4月25日 10:34
いつも仕事で使ってる、「dB」「A特性」「騒音レベル」・・・(笑

気持ちいいサウンド、必要ですよね。

でも、好きな人以外には騒音以外の何物でもない。。。
芸術的、素晴らしいクラシックの演奏、大音響、、、好きな人にはたまらない♪
嫌いな人にはうるさくてたまらない。。。

難しいですね。

日本ではなんでも控えめが良いのでしょうか。。。

いっそ、M5の延長(スピーカー)で、、、社外は静かで、車内に爆音を、、、ってのはどうでしょう?(笑
コメントへの返答
2013年4月25日 17:15
コメント、ありがとうございます。
お仕事、そっち系(どっち系?)なんですね!
クロウトの方に素人ブログでお恥ずかしい。。。

排気音、車好きはエキゾーストノートなんて言いますが、そうでない方々からは単なる騒音。。。
日本は国土が狭いせいもあり、音に関してはシビアですよね。
そういう私も深夜で寝ている時のエキゾーストノート、自己中ですが不快に感じてしまいます・・・。
なので、今度のクルマ、自覚をもって接していきたいと思っています。

>いっそ、M5の延長(スピーカー)で、、、社外は静かで、車内に爆音
賛成!そうなれば、社内音楽と一緒で思いっきり自己満足の世界に浸れます♪
2013年4月25日 14:13
大変勉強になりました!

私は経済的にも6気筒までですかねぇ
これからも、おとなしく静かに走ります

C63エキゾーストうらやまし~いです
コメントへの返答
2013年4月25日 17:16
コメント、ありがとうございます。
勉強だなんて、とんでもないです。

BMWパフォーマンスのマフラー、いい音醸し出していますよね。
N55系にはもう販売していないので、貴重な存在!
おとなしく走っているのは市内。
人里離れたワインディングでは今までどおり、いい音聞かせてくださ~い♪
2013年4月25日 17:57
勉強になりますね(o^∀^o)
バイクもいまいちわからず・・・・と言う感じですね(^_^)v
やはりC63AMGの音は好きです(^_^)v
コメントへの返答
2013年4月26日 8:32
コメント、ありがとうございます。
勉強だなんて、お恥ずかしいです。

バイクも基本的に規制値そのものは違いますが、同じ考え方だと思います。
ただバイクは空冷が多く、エンジンそのものからの騒音も多いのでコストを考えるとなかなか難しいのが実情だと思います。
2013年4月25日 19:34
規制値の件、色々な側面が有るのですね。よく解りました。明らかに音圧の大きな、多気筒車でも法規に適応出来るのですね。国内のアフターマーケット用のマフラーも新規制対応で静かですね。
コメントへの返答
2013年4月26日 8:33
ありがとうございます。
平成11年度規制そのものは変わらないのですが、車検の実務取り扱いが変わったらしく使用過程車の騒音防止性能の義務付けが加わった模様です。それらもあり、ちょっと前のものより静かな製品が増えたのではないかと思っています。
2013年4月25日 22:05
こんばんは(゚▽゚)/

とても勉強になりました!ありがとうございました♪

C63AMGのV8サウンドは最高ですよね~o(^-^)o
コメントへの返答
2013年4月26日 8:33
コメント、ありがとうございます。

C63のサウンド、ときめきました。
これも購入の決め手です♪
でもブログに書きましたが、自覚をもって大人のドライブを心掛けていきたいと思います!
2013年4月26日 15:30
お疲れ様です(*^^*)
仕事上、関係している分野なので少しだけ補足を入れさせて頂きますと、新車登録時外車と並行輸入車でマフラーにeマークが記載されていてeマークの書類があれば加速騒音が免除されます。

近接と排ガスは実試験は必須です。

eマークは正直かなり甘いです。日本の加速騒音試験をパスする車はかなり稀です。

それ故に今の車両でマフラー交換を考える輸入車乗りの方はeマーク付きのマフラーがよろしいと思いますよ!

ただ音のない車やバイクって個人的には面白くないっす!
コメントへの返答
2013年4月26日 16:49
コメント、ありがとうございます。

専門家からの補足、ありがたいです。
eマークってことは欧州連合指令(EU指令)適合品ですね。
その場合でも近接は型式を取るときに実地あり、なんですね!
勉強になります。
なるほど、欧州のテストは方式がいっしょにもかかわらず日本でやると不合格。
ってことは・・・かなり甘ちゃんなんですね(苦笑)。
本国からクレームが出ないのも・・・このあたりもお国柄なんでしょうね。

私も音の無いEVには・・・ためらいがあります。
でも乗ると目から鱗と聞きますが(笑)。
2013年4月26日 17:39
続きを記載して申し訳ないのですが「Eマークの国番号って現在37ヶ国」あると思います。ご存じの通り、「ゆるい国」もあれば「かたい国」もありますので、、

かたい国の筆頭ははやりドイツ「E1」ですね。しかし現在ドイツ車でもE1マークがないメーカーが実は多くなっています。アフターパーツも同様です。

アフターの話をいうと「インナーバッフル脱着タイプ」も認証を通ってしまう国が存在します。しかし日本では「インナーバッフル非溶接」の物はたしか2007以降の新車登録車両は車検で落とされます。性能等関係なく「簡単に脱着できる物はアウト」としておりますのでご注意くださいね。。

私の知人もC63PPですが「センターパイプも交換した爆音仕様」に乗っており車検時に交換と開き直っております。

しかし車検でノーマルの車両が落とされる可能性もかなりありますので「絶対に車検に通るマフラー」って存在しないことを一応お伝えします。

陸運局、認証工場も解っているので「片目を瞑りながら検査をする程度」の寛大な試験官は多いと思いますよ。。しかし度が外れた車両や「人」の場合には徹底的に調べられますのでご注意を、、、

EVは本当にこれからだと思いますよ!先日トミーカイラーでも発売予約を開始したそうですが「楽しめるEV」が出ると価値観は変わるのでしょう。

余談ですが車の内燃機関の効率は100年程度掛かって今現在は15%程度と言われております。(残りの85%は熱と音、摩擦力等) しかしモーターは生まれた瞬間から30%以上なので「バッテリー問題と人を楽しくさせるシーケンス」を盛り込めば更なる進化になるでしょうね。。

長文で失礼しました。
コメントへの返答
2013年4月27日 5:35
追加コメント、ありがとうございます。
ブログが充実、うれしいです。

今度はEマークってことは国連欧州経済委員会規則の方ですね。ドイツのE1はよく聞きます。なるほど、です。
アフターの「簡単に脱着できる物はアウト」話、規則改正歯されていないのですが実務規則でそのような方向になったと聞いたことがあります。一時的な車検対策の排除ですよね。

純正なら認証工場でOKだと思う危険性、了解。やはり時代ですね。。。
2013年4月26日 19:13
こんばんわ。
マフラーの音、なんていうか、品のある低音とただやかましいだけの
騒音と・・・・・いろいろありますよね。
私は大きくても、よく耳になじむ音が好きですね~☆
コメントへの返答
2013年4月27日 5:35
コメント、ありがとうございます。
音の問題、これは個人差が大きいので難しいですよね。
今回のクルマ、ちょっと音が大きめなので、自覚して維持して行きたいと思います!
2013年4月26日 21:50
C63のV8サウンド、イイですよね♪

今度のLuci号は・・・(謎)w
コメントへの返答
2013年4月27日 5:36
ありがとうございます!

さてさて、次期Luci号♪
そろそろ発表時期近し?!ですか?
Luciさんのお目にかなったクルマ、すっごく楽しみです!

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