
車の新しいボディーカラーが発売されると、自動車メーカーは塗料メーカーへ
色味サンプルを提出します。塗料メーカーこのサンプルの色味を
マスターカラーと呼びます。
塗料メーカーは、おおよそ150色近い「原色」をもっています。これらの原色を独自技術で組み合わせ、マスターカラーの色味を再現させた配合データを作成します。作成されたこのデータを
マスターカラーデータと呼びます。
Webで調べてみると、マスターカラーデータを開示している塗料メーカーの
Webサイトがありました。
クルマのメーカーとカラー番号さえわかれば、マスターカラーデータが即座にわかります。
私のC63の
ボディーカラーはポーラーホワイト。
2013年式から
アラバスターホワイトから変更になりました。
色味はアラバスターより白味が強めです。
同じホワイトの仲間ですが、
具体的にどのような違いがあるのか?
知りたくなったので、上記のWebサイトに問い合わせていろいろ調べてみました。
結果は下記のよう。
参考までに主要な欧州車メーカーのホワイトについてもあわせて調べてみました。
この表をみてわかることは…
塗料の調色って、ほんと繊細で微妙なんですね!
小数点二桁の数字です。
メルセデスのポーラーホワイトの
オーカーの0.04ってなんですか、これ。
この数字は
10リッターの塗料に対してわずか4ccですよ。
これで色味が変わるんですね!
全体を俯瞰できるようにグラフ化したのがこちら。
白味が強いのがメルセデスのポーラーとポルシェのキャララ。
アラバスターは石膏という名の通り一番白味が弱いのがわかります。
この色はSLK350で乗っていました。
もう少しオーカー(黄土色)が強いと思いましたが、ブラックの割合が多いんですね!
こう見るとメーカー毎に微妙な違いが面白いですね。
イエローを加えるのはなんとなくわかるですが、BMWやポルシェの
レッドが加えられているのにびっくり。Audi&VWはなんと
グリーンですよ。
一言でホワイトといっても車塗装の調色(色合わせ)はこれほど微妙なんですね。
比較的色合わせが簡単なソリッドのホワイトでもこのようです。
メタリック(パール)系になると、更に繊細で微妙であることがわかります。
比較しやすい無彩色のブラックで比較表を作ってみました。
メタリック系になったとたん、加える原色が一気に増えますね。
メタリックやパールは色合わせが難しいと言われます。
特に
フレークと呼ばれる粒度の異なるメタリック系塗料で色味がガラッと変わるとか。
また塗り方次第で仕上がりが変化するのも特徴です。
無彩色の黒でさえ、こんな感じです。
有彩色ではもっと繊細で微妙な組み合わせなんでしょうね。
いやぁ~、
奥深い世界です。
実際の塗装は基準色を作って、塗装職人が現車で色合わせをします。
数滴ずつ加えては比較。
それを繰り返し、色味を揃えるなんて聞いたことがあります。
あながち嘘じゃない事がわかりました。
車塗装の調色(色合わせ)は、こんなにも微妙な世界。
職人技が光る作業なんですね!
ぜひご自分のクルマの色で
問い合わせしてみてください。
こんな色が加わっていたんだ、なんて発見が面白いですよ。
カラー番号がわからない方は
こちらを参考にしてください。
(注)ホワイトの一部データに間違いがあった為、修正しました。
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クルマ | 日記
Posted at
2014/08/13 10:22:12