
先日、
BMW M4に試乗してきました。
C63の前車はBMWの335iカブリオレに乗っていました。
その担当営業から電話を頂き、
「M4に乗ってみませんか?」
とのお誘い。
ありがたいですね。
むろん断る訳がなく、ふたつ返事でOKです。
久しぶりにBMWディーラーへ入って見ると・・・懐かしい(笑)。
コーヒーなど頂きながら担当営業としばしマッタリ世間話。
お店の景気はそこそこみたいです。
リーズナブルな車両と高額車両の両極端な売れ方だそう。
そんな話をしていると
試乗の準備が整いました
とサービスフロントが駆け寄ってきました。
いよいよ試乗するM4とご対面です。
エントランスに鎮座するM4。
スタイリングは先代からキープコンセプト。
ルーフラインはクーペの命。
うっとりするそのデザインにやっぱりクーペ好きな私がいました。
V8のビート音と違いモーターが回るような唸り音。
アイドリングするエンジン音、それだけで
オーラを感じます。
まずはエンジンを拝ませて頂きます。
先代の4リッターV8自然吸気からスイッチされた新開発、直6の3リッターエンジン。
ツインターボで武装されています。
先代から比較して+11PS、最大トルクも40%近くも向上。
性能アップは嬉しいですが、問題はターボラグなどのフィーリング。
さっそく試乗開始です。
その前にスペックのおさらいです。
■M4
4685×1870×1385mm 1610kg
431ps(317kW)/7300rpm
56.1kgm(550Nm)/1850-5500rpm
■M3(先代)
4620×1805×1425mm 1650kg
420ps(309kW)/8300rpm
40.8kgm(400Nm)/3900rpm
■C63AMGcoupePP(私のクルマ)
4710×1795×1390mm 1800kg
487ps(358kW)/6800rpm
61.2kgm(600Nm)/5000rpm
そうそう、乗り込む前にタイヤを見たらなんと残溝が5部山以下。
このタイヤ、そろそろ終わりでしょ、と言うと、
担当営業はタイヤ圧はきちんと基準内を確認していますのでと苦笑気味。
試乗ではそのあたりも考慮ですね。
いよいよ
試乗開始です。
発進時、C63のように踏んだつもりでもちょっと急発進。
私のC63はトルコンレスのATベースの変速機。
一方、M4はMTベースのDCT。
なのでよりダイレクト感がありますね。
でも走ってしまえば気まずさは一切なく、トルコンのようにとてもスムーズに変速します。
乗ってすぐ感じるのは厚くなったトルク。
C63より
極低速からしっかりとトルクを感じます。
レスポンスも良好。
気なったターボラグはほとんど体感できません。
走行モードを色々変えてみました。
街乗りでもよりレスポンスのいい「スポーツ」がイイ感じです。
どっしりとした厚いトルクと塊のような剛性感。
高級感というよりしっかり作っているという意味の
いいクルマに乗っている感、たっぷり。
しいて贅沢を言わせてもらえれば…
回転が上がるにしたがってトルクが太くなる自然吸気と違い低回転からフラットトルク。
街中で流すくらいではドラマチックな盛り上がり感ばなく、力を持て余す感じ。
おまけに唸るエンジンサウンドが踏め踏めと誘います。
この誘惑に負けると、免許が何枚あっても足りませんね。。。
ハンドルの電動アシストは重めの設定。
ヤワなクルマではないと主張します。
この重さを腕に感じてM4を操っている自分。
自己陶酔できるかも(笑)。
直進安定性が抜群で通常は手を添えておくだけ。
道の形状に沿って重さを感じて微修正すると、すかさず向きが変わろうとします。
クルマを操るこの感覚と味付けはBMWそのもの、最高ですね。
街を流すだけでも楽しいです。
足回りは私の後期型C63(前期型よりは柔らか目)と比較して、硬めです。
その硬さも不快なものではなく、緻密なダンパーが成せる技。
スポーツカーに乗っている感、たっぷりです。
でもコツコツ感がやや強めなのが気がかり。
このあたりはタイヤの影響もありそうです。
ハンドルから路面状況が把握できるのがBMWの特徴。
そのインフォメーションと共にタイヤのグリップ感が下半身伝わる感じ。
低回転からでも響くエンジンと共に安心していつでも来いと誘われます。
ちょい登り勾配の幹線道路で前が空き、すかさずアクセルオン。
その動きにシンクロしてすかさず吠えだすエンジン。
室内に響き渡るエグゾーストサウンドは淀みのない直6そのもの。
思わずにやり。
格別ですね。
そんなサウンドに耳をとられていると、あっと言う間に前車接近。
右に車線変更し、もう少し加速を楽しみますがそれもそこまで。
いやぁ、それにしても安定感抜群。
クルマが軽くて速い。
重さは1.5トン。
0-100km/h加速の公表値は4.1秒。
C63は1.8トンで4.4秒。
C63より50PS以上馬力が低いにも関わらず0.3秒も速い。
軽さが際立つ訳ですね。
元気がもらえるクルマでした。
降りた後でもニコニコ顔です。
担当営業から買うならどんな色でどんなオプションが必要か試に言ってみてくださいと。
カタログを見ながら営業とああでもなこうでもないと楽しい時間。
決まったら、ちょっと待ってと奥に行って、戻ってきたら
「やりましたね、一台船に乗っています(笑)」
わぁ~い、なんて思う訳ありません。
M3の車幅は1870㎜。
悲しいことに我が駐車場の制限は1850㎜まででアウト。
営業もご存じできつい冗談。
引っ越ししてまで買う気は…ほんの少しあったり?!して(笑)
いやいや起らなかったことにしておいてください。
私にはこのクルマちょっと元気過ぎるかも。。。ぼそっ
最後にエンジンサウンドというかエキゾーストサウンドでちょっと。
走行モードや速度に関わらず、アイドリング状態でも室内に響き渡っています。
どうやらM5で採用されたアクティブサウンドデザインシステムを搭載している模様。
このシステム、スピーカーからエンジンサウンドを疑似的に作り出しています。
排気圧をも動力に利用する過給器エンジン。
そのエキゾーストサウンドを官能的に鳴かすのはなかなか困難。
そのBMWの答えがアクティブサウンドデザインシステムだと言えそうです。
好き嫌いあると思いますがこのサウンド、人工的とは思えないナチュラルそのもの。
聞いているうちに脳内アドレナリンが湧き出します。
四六時中奏でるこのサウンド、元気な時はいいけど疲れている時は辛いかも。
オフスイッチがあると便利なのですが…
BMWとしてはシステムそのものをあまり公表したがらないようなのできっと無理ですね。。。