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2013年07月18日 イイね!

C63CoupePP、慣らし後のファーストインプレッション

 C63CoupePP、慣らし後のファーストインプレッション5月上旬に納車されたC63CoupePP、走行距離が2000キロを超えました。
「慣らし」は一応、これで終りにしたいと思います。

今回の慣らしは以前と比べあまりストレスは溜まりませんでした。排気量が大きく、レスポンスがいいエンジンだからかも知れません。


しかしそうは言ってもエンジンの回転を気にしつつ、つま先をコントロール。
それから開放され、これでやっと気ままにドライブすることが出来るようになりました。

そんな状況の中、先日、ワインディングも含めちょっと長めに走りました。
少しだけ限界付近まで回したりもして見ました。
これまで書き綴ってきた内容や自分自身感じた整理も兼ね、C63のファーストインプレッションを思うがまま記述してみました。

だらだら(笑)と書き綴った長文。
ですので興味のない方はスルーしてください。
また、私の個人的な想いが色濃く出ていますので、話半分と思ってください。




<目次>
・エクステリアデザイン
・インテリア
・エンジン
・トランスミッション
・サスペンションと乗り心地
・ハンドリング・ブレーキング
・レーダーセーフティー
・その他

<エクステリアデザイン>
ひょうたん型のヘッドライト形状のW203から一転、キリッとした顔つきになったW204。
W202を思い起こさせるデザインで、「回顧的」と思ったのがデビュー時の第一印象。
フロントグリルが従来デザインのエレガンス仕様はクラシカルで本当に美しい。
一方、アバンギャルドはフロントグリルに大きなスリーポインテッドスター。
これは歴代のクーペなどスポーティーな車種のデザイン上のアイデンティティーだったはず。
デビュー当時はSLK350に乗っていた。
複雑な心境で、いい気分ではなかった(笑)のが正直な気持ち。
でも、こっちの方が従来型のエレガンスより数段、カッコいい。
旧知派か革新派か、併売を通して顧客に選択権を与えるメルセデスらしい巧みなマーケティング。
結果は「革新派」の一人勝ち。

初めて見たW204の想い出話はそのくらい。
さて、C63クーペ。
このクルマのデザインの真骨頂は「四角い」ところ。
直線を多用し巧みにブルーノ・サッコの流れを汲むデザインへの回帰を感じる。
四隅の張り出しや二本のパワーバルジに心が躍り、そこに垣間見える原点回帰。
時間が経っても陳腐化しないクラシカルさを併せ持つ。
一過性ではないメルセデスの普遍的なデザインとして歴史に、と一人悦に入る。

前期型はアグレッシブ感が強く、まとまり感のあるデザイン。
後期型になって曲線を取り入れ若返りを試みるも「四角い」という、その原点は変わらない。
アグレッシブという意味では後期型に移行し、多少牙が抜かれた。
しかし、クーペのデザインに重ね合わせると後期型特有のデザインで優雅さが薫りだす。

個人的なベストポジションは少し離れた斜め後ろ。
ここからの眺めにうっとり。
ウェッジシェイプが効いた抑揚のあるリアセクションの塊感。
フロントフェンダーからクーペの大きなドアをまたいで更に伸びるサーフェースライン。
そのラインが塊感のあるリアまで到達後、トランクで終結を迎える軌跡が美しい。


<インテリア>
BMWから乗換えて一番に感じるのは個々のデザイン云々というより全体の包まれ感。
意味するところはホールド感より安心感。
ガッチリした手のひらに包まれた、この感じに感慨ひとしお。
「あぁ~、メルセデスに戻ってきたぁな~。」
メルセデスを敬遠する方のほとんどはこの感覚がうっとうしい。
この押し付けがましさが嫌いなところ。

深くシートに腰を落とし、自然に手足を伸ばすとそこにはステアリングとペダル類。
シート位置、ハンドルのチルトや奥行き調整などすべて電動で細かく調節できる安楽さ。
このあたりに負担をかけないのがメルセデス流の機能デザイン。

ステアリングを決めるとその隙間からはメーター類がきちんと視認。
埋没式の3連メーターは、メルセデスの見慣れた風景。
左側に燃料・水温計、右側にはタコメーター。
そして中央にはメルセデスの常としてひと回り大きな速度計。
中心には高精細なグラフィカル性能を誇る美しいフルカラー液晶ディスプレイ。
メーターの製造元はドイツ名門計器メーカー「VDO」社。
いかにも高価と思わせる精密部品。

センターコンソールのデザインはテンキー(数字キー)など操作スイッチを多めに配置。
ゴチャゴチャしていない配置デザインは合格点。
個人的には独立したテンキーはナビ設定など使いやすい。

ナビ画面はメーター類の脇にビルトイン。
コンソールの空調操作系下に配置された汎用位置搭載のナビは視線移動が多く、安全上問題。
製造コストがあがっても初めからナビ画面を組み込んだデザインは大歓迎。
画面そのものはBMWに比較し小さいが精細に描画。
機能については欲を言えばキリが無い。
道案内という本来機能としては必要にして十分だ。

驚いたのはサイドのダッシュボートやセンターコンソールなどの内装の噛み合わせ。
樹脂同士が重なるあやゆる部分がケバケバなどで軋み音の防止加工。
この気づき難い部分こそに細かい配慮。
質実剛健の真骨頂を垣間見た。


<エンジン>
メルセデス車のエンジンは黒子に徹し、決して目立たず縁の下の力持ち。
しかし、AMG車は真逆でエンジン主役。

C63のエンジンはM156と呼ばれている。
AMG念願の同社として初めて部品レベルから設計した自然吸気6.3リッターのV8。
そのパフォーマンスは457(PP:487)PS/6,800rpm、600Nm / 5,000rpm。
PPは鍛造製のピストンとコネクティングロッド、それに軽量クランクシャフトがSLSから移植された。
このエンジンを補修部品として注文すると補器なしで700万円オーバー。
C63の最大の魅力はこのエンジンであること、「推して知るべし」。
まさにエンジンが中心のクルマそのもの。

このエンジンの開発責任者はベルント ラムラー(Bernd Ramler)。
メルセデスでDTM等のレーシングエンジンを作っていた方。
1996年にポルシェに移籍しカレラGT5.7LのV10を開発。
2003年からAMGで新エンジンの設計に従事。
なるほど、実はポルシェと兄弟エンジン?!
大排気量としてはショートストロークで高回転が身の上。

そんなAMGの意気込みを感じさせるこのエンジンは、レーシングテクノロジー満載。
軽く紹介してみると、
○エンジンブロックは、最近の高性能エンジンでもまれな剛性重視のクローズドデッキ構造。
○そのブロックの形状もクランクキャップをロアスカートと一体設計、クランクの支持剛性を高めている。
○各シリンダー間のブロック厚はわずかに6.8mmで、アルミブロックとして限界まで軽量化。
○その為シリンダーはライナーレスとし、内壁をツインワイヤー・アークコーティングと呼ばれる高価な独自技術でコーティング。
○ヘッドのカムはロッカーアームなど駆動部品を使わず、高回転域での信頼性重視した直打式。
○インテークポートはレスポンスと高回転(最高回転数7200rpm)の両立を狙い、レーシングエンジン並みのストレート形状。
・・・などなど。

吸排気バルブにはタイミングを最適に制御する可変バルブコントロールが装備。
それに加え、吸気管長を2段階に切り替える電子制御可変吸気マニホールドも加わる。
低回転時のトルク不足を補うこれらの機構は街乗りも重視するAMGの良心。

泣き所はエンジンルームに納める為、エキゾーストマニホールドの形状制限。
Cクラスのプラットホームに自然吸気6.3リッターV8型という過剰なエンジン。
致し方ない部分だと納得。

巷ではC63、エキゾーストノートが大きめのクルマと言われている。
納車時、ワクワクしながら期待を込めて「エンジンスタート」。
はっきり言うと・・・期待はずれ(笑)。
アイドリングもおとなしく、後期型になって環境重視にリセッティング?
側にいた嫁さんに言わせると、相当やかましい。
どこまで期待していたの?と笑われた。

慣らしも終りに近づいた頃、V8特有のドロドロと響くノートに吼え始めた。
街中を流している時でも感じるくらいの音量変化。
手組エンジンだからなのか、これほど育つエンジンも珍しい。
ナビの嫁さんもこの音は嫌いじゃならしい。
事実、このクルマに変わってから音楽をかけたことが無いことに気付き、驚いた。

慣らしも終り、スタートから力を込めてアクセルを踏み込む。
跳ね上がるタコメーターの動きに同期して間髪入れず湧き出すトルク。
あっと言う間にリミット付近まで吹けあがり、ショックも無くシフトアップ。
自分の鼓動と共鳴するかのようにビートするV8サウンドが車内を包み込む。
先行車に近づき、アクセルオフし軽くブレーキ。
何事も無かったようにクールダウン。

高速道路でアクセルをちょっと強めに踏み込んでみる。
瞬時に5速にシフトダウン。
同時にドドドドッという低音の響きで戦闘態勢。
この鋭いレスポンスはターボなど過吸気エンジンでは成し得ない。
緻密な部品が詰まった大排気量エンジンの回転が五感を通して伝えてくる。
こんな大きなエンジンなのに、「対話しながら走れるエンジン」。

つま先のわずかな動きで躍動する態勢に変化。
それも魅惑的なサウンドを伴って。
これまで所有したエンジンでは感じ得なかった、なんとも言えない高揚感に虜になった。
上見たらキリが無い。
だが、今の自分にとってのベストエンジン。
自身のエンジンへのベンチマークが塗り変わった。

良いことずくめのはずは無い。
燃費は計算しないことにした。
自動車税や任意保険、すべてはこのクルマを楽しむためのペナルティー。
甘んじて受け止めるしかない。


<トランスミッション>
後期型のトランスミッションは、AMGスピードシフトMCT7。
トルコンを取り除いてかわりに湿式多板クラッチに置き換えた7段AT。

発進時のアクセルは、トルコンのトルク増幅効果が無いため多めの踏み込み量。
しかし、一端動き始めれば湿式多板クラッチゆえのダイレクト感が勝ってくる。
エンジン回転とスピードの一致が気持ちいい。
その後もギアチェンジ時のショックもなく、ダイレクト感だけを感じさせながら速度が増してゆく。
DCT(ダブル・クラッチ・トランスミッション)のような発進時のデリケートさは一切感じない。
滑らかなギアチェンジのATとダイレクト感のDCT、「良いとこ取り」のミッションだ。

ハイライトはブリッピング。
走行モードを「S」または「S+」にセット。
スピードに乗ったところでカーブ手前で強めのブレーキ。
カーブを抜けるちょっと手前のベストなタイミングでバァオンバァオンと大きめのエキゾースト。
ダブルクラッチでブリッピングし、瞬時に自動ダウンシフト。
DCTの苦手な飛ばし(6速から4速など)も見事に披露。

その見事さと咆えまくるサウンドに言葉は不要、ほれぼれ。
その時の恍惚感はどんな言葉を使って形容しても嘘になる。
パドル操作の機会が激減。
このミッション、エンジン含めてまさに私のような「ジジ殺し」(笑)。
諸手を挙げて降参だ。


<サスペンションと乗り心地>
前期型の初期サスペンションはかなりレーシーだったとの情報。
ちょっとした段差でも跳ねてトラクションが抜けるくらいだと聞く。
年々見直され後期型になって快適性が増し、角が取れ丸くなったと聞いていた。
嫁さんは柔らかいサスが苦手なので、あまり快適が増すのも如何な物かと心配した。
しかし、それはまったくの杞憂。

納車直後の町乗り(低速)は、堅くも柔らかくもない中庸の味付けだと感じていた。
神経質さが皆無のサス設定。
ダンピングの効いた堅めの乗り心地にただただ感心。

首都高(中高速)に乗ったとたん感触が一変。
うねりを伴うカーブでは正確に追従し、トラクションを逃がさないように路面に張り付く。
リアのグリップ感を腰で感じ、ロールという言葉を忘れたような姿勢に感動だ。

平坦な路面ではあまり感じないその堅さ。
だが、路面のつなぎ目のような段差には「ビシッ!」と一発。
この時ばかりはかなり強めのダイレクト感。
ミシリとも言わない車体剛性。
角が取れ、一発で収縮が収まるダンパー特性に感動。
後期型で快適性が増した、といわれている。
しかし、歴代乗り継いだクルマの中で一番の堅さを感じるシチュエーション。

凸凹する山道を走行した際、ナビシートの嫁に異変発生。
下からの突き上げで胃のあたりが気持ちが悪くなったとのこと。
堅さに慣れている嫁ですら初めての出来事。
慣れない親など乗せる時は注意だな。

可変機構を持たないコンベンショナルなサスペンション。
それでこの味付けはマーケティングを通じて時間とコストをかけて煮詰めた結果。
サスの馴染みは最低でも5000キロを超えてから。
その頃はまた印象が変わると思う。
本領発揮が楽しみだ。


<ハンドリング・ブレーキング>
矢のように走るドッシリ感で高速時のステアリングは手を添えるだけ。
一般的なメルセデス車のハンドリングはそんな感じで、直進安定性抜群。

C63は比較的敏感な味付け。
高速で手を添えるだけではなく握らされるが、中立付近の神経質さは無いので疲労せず。

100km/hの定速走行は安心感に包まれ、平和そのもの。
息づくエンジンなど車外音は踏んだ時に比べ想像がつかない穏やかさ。
その時のロードノーズも低めに聞こえる。
車体の機密性・遮音性、タイヤ(ヨコハマアドバンスポーツ)性能の高さが貢献。
まさにメルセデスという手のひらの中で走っている感覚。

ここからアクセルを踏むだけでアグレッシブな性格に一変。
まさにジキルとハイドの二面性。
この変化を楽しんでこそ、C63。

路面コンディションはステアリングより腰から伝えて来る感じ。
この感覚はAMGというよりメルセデスそのもの。
ハンドルインフォメーションが強めのBMWとは明らかに違う設計思想。
ここでもAMG車とはいえメルセデスベースの車体だと感じさせる。

ブレーキはスピードが上がっても踏めば踏むだけじわりと効くリニアな設定。
ブレンボ製は伊達ではなく、剛性感の塊そのもの。
ピーキーさとは無縁の効き味で、その気になって踏んでもミシリとも言わない。
シートベルトに体が押さえられながらムギューとクールに減速。
これなら不安なく躊躇せず踏んでいける。

C63でサーキットを走るとまず始めにブレーキの熱ダレでタイムが落ちると聞く。
フロントブレーキへのクーリング機構が備わっていないのが最大の原因。
しかし、高速も含めた一般使いには充分過ぎるほどのパフォーマンス。
サーキットを楽しむのならブラックシリーズ。
これがAMGの回答だろう。


<レーダーセーフティー>
2013年型からCクラスにもレーダーセーフティーが選べるようになった。
せっかくの本国発注なので装備に加えて注文。
使い始めると、もう戻れない。
装備されていないクルマには乗れなくなるのはナビと一緒。
まんまとメルセデスの罠にはまったか。

アクティブブラインドスポットアシストは脇の死角に物体が入るとサイドミラーに小さな赤マーク。
これを無視してぶつかりそうになると警告音と共に片側車輪へ補正ブレーキでコース修正。
車線変更時、ミラーをちょい見し、赤ければ諦め、赤くなければきちんと確認して変更。
「赤ければ諦め」のちょっと見が、ブラインド部分も反応するので楽チンそのもの。
二輪にも赤く伝えてくれるので巻き込みも防止。

また、これまでオートクルーズ機能はあまり使ったことが無い。
直ぐにキャンセルしなければならないシチュエーションが多いから。
しかし、ディストロニックプラスを備えたオートクルーズはまるで別格。
速度を変えながら一定の車間距離を保った状態で前車に追従。
高速道路で設定すると面白いように追従する。
日本車のように時速100キロまでという制限もなく実用的(~時速200キロ)。
車間距離は手元ダイヤルで自由自在。
首都高では詰め気味に、高速道路では優雅に広め、が今のお好み。

30km/h以内なら衝突回避などの機能も付属。
これらの機能は付いていて安心・・・と特段感じたことは無い。
なるべくお世話になりたくない機能。
助けられた時に初めてそのありがたさが実感される、そんな装備なんだろう。


<その他>
今回C63への箱替は、これまでの「メルセデス・BMW順番の法則(※)」通りだった。
(※)メルセデスに乗るとBMWの活発さで元気が欲しくなり、BMWに乗るとメルセデスの安心感で包まれたくなる。

今回選んだC63は、BMWとメルセデスの良い所両方を兼ね備え。
安心感とドキドキ感、この真逆の二面性が自分にとって最高のクルマだと自覚。
堪能し尽したい。

Posted at 2013/07/18 08:22:18 | コメント(10) | トラックバック(0) | メルセデス・ベンツ C63AMG | クルマ

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