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イイね!
2020年10月27日

大井川源流の旅 第3日



10/27(地図 緑線)
4時半起床、まだ薄暗いが今日も良い天気になりそうだ。


焚火で出来るだけ乾かしたが、やはり水気が残っていた。
渓流シューズはコチコチに凍って、とても履けない。
靴の中にバーナーの熱気を送り込み、じっくりと溶かす。


06:20 素晴らしかった標高2450mの極楽の一夜。
荷物を纏め、源頭の一滴を求めてさぁ出発!


さすがにこの高さになると流れは細くなり、岩魚の姿も見えない。


岸辺の岳樺の林を歩いたり


水の消えた渓の岩を越えたりしていくと


ちょっとした岳樺の藪に突入。


この藪を抜けると這松帯、眼前に広くなだらかなカール状の地形が拡がる。
三国平から農鳥岳に向けて間ノ岳の山腹を真一文字に横切るトラバース道が
見える。


07:30 標高2750m、トラバース道に出る、ここからは一般登山道だ。


途中で一旦消えた水流は、ここで復活。
さらに上に続いている。


荷物を置いて、流れを追ってみる。
最初の一滴はどうも2800m以上にありそうだが、岩場の傾斜も強くなるし
時間的にもあまり遊んでいられない。
2775mで大井川源頭の水を口に含み、ボトルを満タンにする。
これは、山神様とゴローへのお土産。
(ゴローは水道水が嫌いなのだ。)


遡行してきた大井川東俣が眼下にうねる。


間ノ岳の山腹の向こうに農鳥岳が見える。
あそこまで、山腹を横切る道を辿っていく。


トレースは、まったく無い。
10月中旬に雪が降ってから入山者はなかったということだ。


予想以上に雪が硬いのでスリップが怖い。
チェーンスパイクを装着。


トラバース道からもう一度三国沢を俯瞰する。
奥の二股からの岳樺帯。

中間部の這松帯。

カール地形の源頭部とトラバース道。


望遠で極楽の幕営地。
もう、あんなに遠くなってしまった。
この年齢だ、もう一度訪れることができるだろうか・・・ちょっと胸が
熱くなる。


三国沢と別れ、道は農鳥沢カールへと急降下。
ところどころ這松に乗った雪を踏み抜くので転倒せぬよう細心の注意。
年寄りは鈍いのですぐ転ぶ・・・。


農鳥沢の底に降りた。
北側に間ノ岳山頂。


南側に西農鳥岳が聳える。
ここから農鳥岳へ続く主稜線へ登り返す。


主稜線分岐点。
来た道が三国平へのトラバース道。
北へ行けば間ノ岳、南がこれから辿る農鳥方面だ。
一昨日の午後から渓に下りたので通信圏外だった、ここで予定通り進んで
来たことを山神様と息子達に連絡。


10:00 農鳥小屋。
もちろん無人、今年はコロナで全面休業。
ま、通常シーズンでも、もう冬季休業の時期。


一棟だけ施錠されていない冬季避難小屋で大休止させて貰う。


11:30 西農鳥岳山頂より北方。
本邦第3位3190m間ノ岳、右肩に本邦第2位3193m北岳。



右下に農鳥小屋の赤い屋根、左に農鳥沢。
さらに左、雪稜越しに三国沢源頭部。
あそこからほぼ水平にトラバースしてきたわけだ。


北西には北アルプス。
穂高、槍の主稜線。さらに遠く白いのは立山か?


南方。
これから向かう農鳥岳と富士。


南西。
辿って来た大井川東俣本谷越しに塩見岳、遠く荒川三山、赤石岳、聖岳の
南部3千mのジャイアント達。


12:30 農鳥岳山頂。
山頂には、一人の軽装の若者がいた。
トレイルランナーで奈良田から日帰りだと言う、丁度息子くらいの年頃だ。
こちらも辿ってきたルートを説明するがよく理解できなかったようだ。
お互いにシャッターを押し合うと、彼は猛スピードで下山していった。


南方に広河内岳、その先に前回歩いた白根南嶺方面。


13:10 一昨日通過した広河内岳手前の下降点から広河内の渓へ下る。
あとは、約2000mの激下り。


広河内はすでに陽射しが失せ、東の山が茜色に染まり出した。


光の無い紅葉は、ちょっと発色が冴えないのが惜しい。


15:30 計画では今宵はこちらの小屋に投宿の予定だったのだが、1時間
早く到着した。
どうするか悩んでいたら、そこに一人の登山者が上がってきた。
これで独りだけの夜とはいかなくなった・・・帰ろう。


渓が開けている辺りは、明るいが


深い森の中には、夕闇が迫る。


ヘッドランプが必要になりかけた頃、取水堰堤が見えた。
ここからは、文明圏だ。


何とか足元が見えるうちに最後の渡渉。


林道に出ると東の空に真ん丸な月が昇った。


いくら疲れていようとも、あとは林道を歩くだけ。
食料が余ったので、明日の行動食だったドーナツやチョコクッキーを惜しげも
無く口いっぱいに頬張りながら歩く。


17:50 お待ちどう!こんなところで3日間も寒かっただろ?
今回も楽しかったよ、さぁ帰ろう。


予定外の農鳥岳山頂からの一気の下山。
足の指先にちょっと違和感を感じていたので帰宅して良く見ると、爪が1本
黒い。
つまりこれが治るまで、何度も初冬の東俣を反芻して楽しめるという訳だ。


生きている間に果たしたい山の旅、またひとつ存分に味わうことが出来た。
最後まで動いてくれた脚に感謝。


























ブログ一覧 | 日記
Posted at 2020/11/01 20:03:34

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この記事へのコメント

2020年11月2日 11:51
初めて、そして、自分では見る事の出来ない景色に、U-TANさんに軽い嫉妬を覚えつつも、羨ましくて仕方ない

な~るほど、凍傷(?)とは、そのように、お付き合いするんだね。
指が無くならなくて良かったね
コメントへの返答
2020年11月2日 12:27
若かりし頃、春の雪崩に怯えながら登った山。
夏は、家族登山もしましたが、雪は久しぶりでした。
足は、凍傷ではないよ。今回、登山靴を新調したんだけど、左足の方が少しだけ大きいので慣らしで問題ないと思っていたんだけど一気に2000m以上下ったことで爪が根元から死にました。
ま、楽しい旅の代償です。
2020年11月2日 20:19
今年から山歩きを新しい人生の楽しみに加えようと思っていたら、右足骨折で順延となりました。
来年こそは、U-TANさんのように山歩きを楽しめるようになりたいな。
コメントへの返答
2020年11月2日 21:45
山は逃げません。
ゆっくり治して日帰りトレッキングから始めましょう。

プロフィール

「桜日記 http://cvw.jp/b/1240840/47719389/
何シテル?   05/14 23:14
U-TAN(う~たん)です。 見た目は可愛い性悪娘エリに苦労してます。 よろしくお願いします。
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