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かわねこのブログ一覧

2023年11月25日 イイね!

秋の東北旅 -3-

秋の東北旅 -3- 翌朝は4時に起床し、ターミナルへ向かいます。

 7月もそうでしたが、マニアとしてはこの狭い秋田港に、1万8000トンのフェリーが、転舵一発で入港する職人技を見ずにおれないのです。(笑
 到着すると、ちょうど「らいらっく」が入港し、転回しているところに間に合いました。
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 ここでもトラックの乗下船が多かったのは、時期的なものでしょう。船会社としては書き入れ時なのでしょうね。
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 ターミナルには工場を出荷してきたらしい、大型重機も下船していて、輸送用のトラックを待っているようです。
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 帰路も同じ船ですが、さらにケチって船室は二段ベッドのB寝台。早朝6時半に出港し、当日夕方17時半に着港するダイヤのため、ほぼ半日過ごしますが、だいたい午前中は爆睡して、午後からはサロンなどの公室でゆっくり読書することが多いので、個室ではなくとも、そこそこつくろげるので。
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 7月もそうでしたが、秋田港外に出ると、日本海らしく風が吹きすさんでかなりうねっています。
 これはこのチャンスにと、波打つお風呂を楽しんでから、Tシャツでベッドに横になると、即座に爆睡。

 フェリーはだいたい沖合を航行するので、携帯の電波は圏外なことが多く、しかも2等船室などは船によっては船体中央部にあったりするので、なおさら。今回の2等B寝台は西側の窓付き部屋でしたが、どうせ電話などかかってこないだろうとのんきに寝ていたら、昼前にまさかの着信があり、起こされました。昨今は、海岸沿いにもアンテナが増えたのでしょうかね。

 電話を終えるとちょうど昼で、レストランオープンの船内放送がかかったので、さっそく昼食に向かいました。
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 新日本海フェリーでの昼食は、いつもラーメン。
 7月は醤油ラーメンだったので、今回は塩ラーメンをチョイス。あっさり系で、美味しいラーメンでした。最近はついついミニチャーハンセットにしてしまいます。(笑

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 食後は、船体横の通路に設けられているプロムナードで読書。大きな窓があって、外が見られるのと明るいので、お気に入りのスペースです。
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 ふと目を上げると、大きな山と岬が迫っています。
 いつの間にか津軽海峡に入り、あれは白神岬でしょうか。後部甲板に出ると、東側には竜飛岬と大間崎らしきものも見えます。
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 さらに進むと、恵山岬も見えました。

 この航路が楽しいのがこの景色。意外なほど陸地に近いところを航行しますが、7月の時は、濃霧に覆われてほとんど見えなかったので、今回は景色を堪能できました。

 持ってきた本を読み終えてしまい、と言って、入港までに読み終えられそうにないので、別の本に手を付けるのもなんだかなあ、と、思ったその時、フォワードサロンのことを思い出しました。
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 これ、船の最前にある横長な部屋で、30名は余裕で入れる広さ。特徴は前面に窓が付いていることで、甲板と水平線を見られるので、マニア的にはたまりません。(笑
 3階と4階の2箇所に設けられており、3階のそれは喫煙室になっていました。4階は操舵室の直下なので眺めも良く、意外と知られていないので、いつもほとんど人はいません。今回もわずかに3名ほどしかおらず、静かに過ごせました。

 この部屋は新日本海フェリーならではで、苫小牧~八戸航路のシルバーフェリーとか、苫小牧~大洗航路のさんふらわあにはありません。
 ちなみに苫小牧~仙台~名古屋航路の太平洋フェリーは、特等室を取ると、この部分が個室船室になり、部屋に居ながら前方と甲板が見えるので、ものすごく得した気分になれます。(笑
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 これまでは年末年始に乗船していて、冬期はこの窓に鉄板で覆いがされてしまい、中が暗くて閉塞感があるので、これまであまり利用していませんでした。覆いを付ける理由は、かつて時化の時に大波をかぶったら、窓が割れてしまったことがあったからだそうで、冬の日本海の厳しさがわかるエピソードです。
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 そんなわけで、久しぶりにかわねこ的特等席でくつろぐことができました。船は恵山沖からは、もう陸地は見えませんが、眼の前に広がる水平線を、ただぼーっと見ているだけでも楽しいのです。キャンプの焚き火もそうですが、波も常にかたちが変わることから、見ていても飽きることがない、ぜいたくなひとときを過ごせたのです。
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 結局、着港直前までフォワードサロンを離れずに過ごしましたが、やがて前方に苫小牧の街が見えてきました。
 今回は往きと違って、5分ほど入港が遅れるとのアナウンスでしたが、船好きにはむしろもっと遅れてもいいくらい。(笑
 まだまだ乗っていたかったけれど、やがて船は苫小牧東港に入港。
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 苫小牧東港では、秋田港のように転回せず、オモテ(船首方向)から着岸します。
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 最後に後部デッキに出てみると、7月の着港の際は、タグボートがいて着岸補助をしていましたが、今回は自力着岸です。たぶん、7月の時は強い東風が吹いていたので、自力着岸が難しかったのでしょう。

 そんなこんなで無事入港。楽しかった船旅も終わりです。
 今年はイレギュラー的に、船に乗る機会が多かったのですが、今後は帰省する理由もあまりなくなったので、激減するでしょうね。

 さて、次回はいつ船旅ができるでしょうか。
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-おわり-





Posted at 2023/11/25 21:36:26 | コメント(1) | トラックバック(0) | 旅路 | クルマ
2023年11月24日 イイね!

秋の東北旅 -2-

秋の東北旅 -2- 秋田市内で降っていた雨もやがてやみ、峠を越える頃には晴れ間も見えてきました。

 法事にも無事間に合い、従兄弟たちとにぎやかに話に興じた1日を過ごしまして。

 翌日。帰路のフェリーは、翌々日早朝6時半出港なので、秋田に前泊するため、この日はまた秋田へ戻ります。
 
 てことで、来た道をそのまま戻ってもつまらないので、国道282号線を北上。
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 の前に、これまたここへ来たら寄らずにおれない、福田パンで今日のお昼を確保。
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 このコッペパンはスーパーなどでも売られていますが、直売店ではその場で中身を挟んでくれることもあり、美味しさが違うのと、オーソドックスなジャムやクリームなどの他に、キーマカリーやサラダなど中身のバリエーションが豊富なのは、直売店ならでは。
 しかも組み合わせ自由なので、バナナとメロンクリームのように、ダブルのオーダーも可能。

 無事お昼と翌朝分を仕入れて、当初は八幡平の山岳地帯を抜けようかとも思いましたが、天気が今ひとつなこともあり、めったになく国道を真っ当に走ることにしました。
 八幡平あたりの風景は、それまで東北道を北上する時に眼下に見えていて、あそこをのんびり走ってみるのもいいかなあと思っていたので、並走する東北道を見上げながら走るのも、なかなかに楽しいものでした。
 走るのに集中したので、途中写真を撮るのを完璧に忘れていたので、写真はありません。^^;

 平日でしたが、国道は意外とクルマが多いこともあり、あまり流れが良くありません。そこで、鹿角市内には入らず、八幡平市から県道22号に入り、大館までショートカットすることに。

 県道は趣はあったものの、なにしろ道が狭く、途中で停まれそうな場所がまったくありません。どこかで停まって昼食をのんびり摂ろう、と思っていたのですが、これは想定外でした。

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 結局、国道へ復帰したところで駐車帯を見つけ、ここで遅いお昼となりました。
 道路沿いですが、山に向けてクルマを停め、コッペパンを味わえたので良しとしましょう。(笑

 そんなわけで、途中トイレもないまま走っていると、道の駅の標識を見つけたので、トイレ休憩に寄ることに。
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 標識どおりに左折して敷地に入ってみると。おお、これは大館能代空港ではありませんか。
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 なんと、能代の道の駅は、大館能代空港併設なのです。
 秋田港のセリオンとか、網走のように港に隣接というパターンは識っていますが、空港と道の駅のコラボは全国的にも珍しく、ここと能登の2か所しかないとか。

 なので、駐車場は空港のもの。もちろん無料。
 そしてターミナルビルが、道の駅になっています。そのため、当たり前ですがあまり道の駅っぽくありません。(笑
 とは言え、お土産の売店や、レストランも当然併設されています。

 せっかくなので、トイレを借りたついでに、展望デッキへ上がってみました。
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 と、フューエラーが来たので、これはもしかして…と思ったら。
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 ANAのA320が降りてきました。
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 ちょうど羽田からの便が、到着する時刻だったようです。これはラッキー。

 飛行機成分(笑)を補給したので、さらに西へと進みます。

 最初は、男鹿半島あたりにでも立ち寄ろうかと思っていて、それは時間的にも可能ではあったのですが、日暮れが早くなったのであまり楽しめる時間がなさそうなのと、意外と全体にクルマが多く、流れがあまり良くなかったことと、今回はちょっとお疲れ気味なこともあって、珍しくまっすぐ秋田市内へ向かいました。

 このあたりを走るのは、数年以上ぶり。国道をそのまま進むつもりでしたが、秋田自動車道が並走していたので、これを使うことにしました。
 てなわけで、このあとはひたすら走ったので、写真はありません。

 今日の宿は、7月にも泊まったスーパー銭湯内に併設のカプセルホテル。
 前回は安けりゃなんでいい、で、利用したのですが、駅前のホテルよりフェリーターミナルに近い、宿泊者用の広い休憩スペースにマンガがたくさん置いてあってくつろげる、居酒屋風の飲食コーナーの料理が意外なほど美味しい、もちろん温泉も好きなだけ入れる、とあって気に入ったので、今回も利用することにしました。どうせ翌朝4時には起きなくてはならず、船でゆっくり眠れるのでカプセルでの仮眠程度で良いのです。
 施設内の仮眠スペースだとさらに安いのですが、カプセルスペースだとテレビもあり、何と言っても静かなので、ひとり旅ならコスパは良いと思います。
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 ゆっくり温泉に浸かって、夕食は唐揚げ定食をオーダーしてから、そう言えば昨日の夕メシも唐揚げだったと気づいたり。(笑
 おなかを満たしたあとは、22時の消灯時刻まで、休憩スペースでのんびりマンガを読んで、久しぶりにゆっくり過ごせた夜だったのでした。


-つづく- 





Posted at 2023/11/24 21:48:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旅路 | クルマ
2023年11月23日 イイね!

秋の東北旅 -1-

秋の東北旅 -1- すでにふた月近く前の話ですが、10月初旬に法事で実家へ帰ることになりました。
 当初は弾丸帰省のつもりで、苫小牧~八戸のフェリーと、八戸でのレンタカーも予約していたのですが。

 たまたまスケジュールに少し余裕があり、これなら1日休みを増やせば、苫小牧東~秋田のフェリーに乗るのもアリかなあなどと、当初は漠然と考えていました。
 試しに費用をキッチリ試算してみると、秋田航路を使うと、八戸航路に比べて航送料がかなり安くなること、高速に乗らずに済むこと、帰りの秋田出港は早朝なので、前泊が必要になりますが、ちょうどポイントが貯まっていたので、安宿なら手出し無しで泊まれそうなことから、軽自動車のあ~るくんで行けば、差額はわずが3000円ほどで済むことが判明しました。
 さらにこの時期、いつも親戚には北海道の農産物を送っていますが、送料が高騰した昨今、これも積んで行ってしまえば、送料が浮くぶん、むしろ安くつくかも、と気づいたのです。

 問題は例の補修失敗で、あ~るくんの外装がかなり酷い状態のままだったことですが、やはりクルマごとフェリーに乗船できる利便性には代えられず、ここはガマンして当初の予定を変更し、あ~るくんでの帰省となりました。

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 出発が土曜日だったため、少し早めの午前中から基地を出発。
 せっかくなので、ひさしぶりに十勝港にも寄ってみました。
 ちょうど漁船が水揚げをしていたこともあり、なんだかヒッチコック映画ばりの様相。クルマに爆弾を落とされないか、ちょっと心配なほどでした。
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 そしてこちら方面へ来たならば、寄らずにおれない、ねこや食堂。
 時刻が15時台とあって、さすがにうどんのオーダーはしませんでしたが、コーヒーと焼きプリンを堪能。
 ここ、コーヒーが美味しいうえに、ポットで出て来るので、たっぷり2杯分楽しめるのです。
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 海沿いの景色を堪能しつつも、日が落ちるのが早く、暗くなってくると途中で遊ぶ気もなくなって来るので、のんびり走っても、苫小牧東港新日本海フェリーターミナルに到着したのは、出港の2時間以上前の17時半。

 さすがにお腹も空いてきましたが、いつも通りなら、出港1時間前の18時20分には乗船できるはず。乗船してしまえば、船内のレストランもオープンしているので、出港前に夕ご飯が食べられそう。
 と目論んで、コンビニに買い出しにも出かけず。この港、近くにコンビニもないので買い物をするには、10㎞ほど離れたむかわ町内まで戻らねばならないのです。
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 しかし。
 ちょうど農産物の出荷時期なこともあってか、大型トレーラーがひっきりなしに乗船していきます。
 ふだんならトレーラーを含む、大型トラックは1階甲板に積まれ、スロープを上がる、2階甲板は乗用車と、せいぜい2t車くらいの乗船なのですが、この日は大型トレーラーもさかんに2階甲板へ登って行き、やっと乗船開始になったのは、なんと出港の15分前。この15分で、待機していた乗用車30台ほどすべてを乗船させたのは、さすがですが。

 到着が早かったかわねこは、比較的早めに乗船できましたが、ふだんなら船室に荷物を置いてひと息ついてから、ゆっくり甲板へ出て出港風景を眺めるのですが、この時はベッドに荷物を置いて甲板へ出るとゲートが閉まり、まさに出港が始まったところでした。
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 主機の振動が伝わり、街明かりが遠のいていくこの瞬間が、旅を実感させるので、かわねこはもっとも好きなひとときです。

 さすがに腹ペコなので、あまりのんびりはせず、さっそくレストランへ。
 長い時間航海するフェリーの食事は、煮込み料理が美味しいのが定番です。その昔は、揚げ物とかサラダ類はあまり美味しくなかったのですが、近年は冷蔵設備やフライヤーの性能向上もあって、ほとんど外れはなくなったのは、ありがたいところ。
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 今宵は美味しそうな香りに惹かれて、カレーをチョイス。今回ばかりはオーダーを大盛りにしてしまいました。(笑
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 船室はここ最近定番の2等A寝台。その昔、余裕があった時代は個室の1等を取っていましたが、日中を過ごすのならさて、この航路は夜に出港して朝に着くので、ケチって寝台です。

 新日本海フェリーの寝台席、現在の呼称は「ツーリスト」なのですが、未だに呼びつけないので、ここでは寝台と呼びますが、昔ながらの二段ベッド式のB寝台と、近年の改修で取り入れられた、カプセルホテル的なA寝台、さらに天井が高い、一段ベッドのS寝台があります。

 S寝台は、昔は新潟航路などで個室より安いことから使っていました。天井が高く、開放感はありますが、近年はケチって使わなくなりました。

 そして今回は、ひと晩過ごすので、少しだけグレードの高いA寝台にしました。
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 二段ベッドのB寝台でも、最繁忙期の盆休み時期でもない限り、同じベッドの他の段に人が入ることはほとんどありませんが、A寝台のメリットは、導風口が付いていること。船の空調って、個室以外では個別の調整はできず、全体に暑いことがデフォルトです。おそらくは、寒いと体調を崩す乗客もいる可能性があるため、薄着にすれば済む、暑め寄りに設定しているのではと思います。

 そのため、昔ながらの大部屋2等も、新日本海航路にはわずかに残されていますが、夜間は消灯されてしまうことと、消灯しても防犯灯が点いているので、真っ暗じゃないと寝付けないこと、二段ベッドのB寝台は、Tシャツでも暑くて寝苦しいことが多いことから、船内で一泊する場合は、数百円ほどの差額なので、最低でも少し快適なA寝台を取るようにしています。

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 ちなみに夜出港の翌日夕方到着、と言った長時間航路ならば、数千円の差額を払っても、個室(新日本海フェリーでの呼称は、1等が「ステート」特等が「デラックス」を取るのがオススメ。ビジホに一泊したと思えば、個室でゆっくりできるメリットは大きいと思います。写真は以前利用した1等和室のもの。
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 大風呂も、昔は窓のない船体中央に、味気ないステンレスの浴槽が置いてあり、3人も入ればいっぱい、なかんじでしたが、現在ではどの航路でも風呂のスペースは大きく取ってあり、大きな窓が付いていて、日中なら海を見ながら入浴できるのが、特長です。
 お風呂も大概は、出港前から開放されていますが、どうせ入るなら外洋に出て、波打つ湯船に浸かりたいのが船マニア。(笑

 ちなみに画像は、さすがに浴室の撮影はできないので、公式のもの。

 唯一、出港後のお風呂だと、売店が営業終了しているので、お風呂上がりのアイスクリームが自販機ものになるのが惜しい。でも、自販機があるだけマシですが。
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 ちなみに夜行航路の場合、ほとんどのフェリーは22時で消灯になります。
 ロビーなどの公室や通路は明るいままですが、大部屋やベッド室も部屋全体が消灯になります。もっとも、ベッドには明るい読書灯が備えられていて、どうせ寝転がって読書することが多いので、消灯になってもなんら問題はありませんが。もちろん、個室だと消灯は自由です。

 いつも本を読んでいるうちに、心地よい揺れで寝落ちするパターンで、今回も23時前に寝落ちし、翌朝は6時に起床。
 天気が良いと、水平線上から昇ってくる朝日を拝めるのですが、この日は残念ながらどんにょり天気で陸地も見えず。
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 秋田港入港時も小雨の中だったのが残念ですが、こればかりは仕方ありません。

 海上のうねりなどの関係でしょう。今回は予定より5分ほど早着、とのアナウンスがありました。フェリーではたまにあることで、マニア的にはふだんならちょっと損な気がしますが、今日は法事の予定があり、遅れるわけにはいかなかったので、ありがたいところ。

 無事下船して、お遊び無しでまっすぐ目的地へ向かいます。

 
-つづく-





Posted at 2023/11/23 21:28:45 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旅路 | クルマ
2022年11月22日 イイね!

みちのくひとり旅 -2-

みちのくひとり旅 -2- そんな半介護帰省ですが、それでも幸か不幸か親は足が痛むらしく、あまりひょこひょこ歩けなくなったのと、立ち上がるのがしんどいらしくて徘徊したりはなく、炬燵でのんびりテレビを見ていれば機嫌が良いのは助かるところ。

 三日目、墓参りも済ませたので、帰途へ就きます。
 八戸までは、高速を使えば2時間あればじゅうぶんですが、思ったより親も元気だったので、早めに出て、東北路を楽しむことにしました。

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 時間があれば、男鹿半島あたりを回りたかったのですが、さすがにソレは無理なので、仙岩峠を越えて田沢湖をかすめてから、北上します。
 思えば田沢湖も、その昔81スイスポで来て以来なので、ずいぶんと久しぶりでした。

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 この日もあいにくのどんにょり天気が続きましたが、湖畔のあたりでは少しだけ陽が差して、紅葉の山々を照らしてくれました。

 国道105号を北上し始めたのはいいとして、そういえば昼を食べていません。
 どこかお店を、と思いながら走りますが、このあたり意外なほど店がなく、飲食店どころかコンビニすらありません。

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 と、仙北市の道沿いに建つ会館のトイレを借りに入ると、隣になにやらお店が出ています。
 外のテーブルで、ご夫婦が蕎麦をすすっているのが見え、なんだかその雰囲気が良かったので、わたしもここで昼食にしました。

 おばあちゃんふたりがやっている店で、食べるところはオープンなテーブル。イートイン、なんてお洒落なものではありませんが、この雰囲気が良いのです。

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 フードコートの蕎麦だと、だいたい出来合いの汁と麺で、どこで食べても味気ないものが多いですが、ここのはさすがに素朴ながら味わいあるものでした。
 蕎麦ももちろんですが、付け合せの白菜漬けがことのほか美味しかった。^^

 お腹を満たしてさらにのんびり北上し、北秋田市で、国道105号から285号に乗り換え、東へ向かう…はずだったのですが、なんか変。
 時折差し始めた太陽の位置から、どうも西へ進んでいるな、と気づいて見かけた駐車帯へ入って、地図を確認すると、やっぱり右折ポイントを思い切り過ぎて直進していました。^^;

 すぐに気づいて良かった、と、Uターンしようとした際に、脇にある石碑に気付きました。

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 よく見ると「庚申」と刻んであります。注連縄も張ってあるので、道祖神かなにかと思って、帰投後調べてみると庚申塔という、まあ記念碑のようなもの、らしいです。

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 さらに東へ進み、本当ならちょっと十和田湖にも寄ってみようかな、とも思っていましたが、遅くなりそうだったのでパスし、国道から県道128号に入ってみると、なかなかに景色の良い道で、走りがいがありました。
 国道454号へ接続してからも、楽しめるワインディングで、ルート選択は正解でした。

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 と、道端に「大石神ピラミッド」の看板があり、陽はだいぶ傾いて来ていたものの、ちょっと気になって行ってみることに。

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 林道のような細い道を登ったところに、それはありました。

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 うーん、大石と言うか大岩はともかくピラミッド、と言われても…というかんじでしたが。^^;

 暮れかかった山中の静かな雰囲気は、悪くないものでしたが。

 近くには「キリストの墓」なるものもあり、テレビで紹介されているのを見たことがあるので、こちらもちょっと気になりましたが、陽が沈み、どんどん暗くなってきていたので、ここはパス。

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 ただこの通りに限らず、北東北圏って、道沿いに神社の鳥居をずいぶんたくさん見かけました。
 新郷村のこのあたりだと、1㎞もない間隔で次々に鳥居が現れる印象で、土着信仰の強さをうかがわせます。
 道を走っていても、それが独特の良い雰囲気を醸し出しているような気がします。


 そんなこんなで、すっかり陽も暮れた八戸市に到着。レンタカーの返却時刻までまだ少しあるため、どこかで夕食を、と思いましたが、八戸駅へ向かう道筋には、見事に飲食店がありません。
 街道沿いなのになあ、と思いつつ、ないものは仕方ないので、官庁街の方へ走ってみましたが、こちらもお店が見つからず。
 八戸では、なんどか乗船前に夕食を食べていますが、いつもこれという店が見つからず、ウロウロするのが常です。(単に店を知らないだけですが)

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 スマホで検索してみると、近くにとんかつ屋さんがあるらしい、と、行ってみると、これまた昭和な佇まいのお店が。^^;

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 昔ながらの、大将ひとりでやっているかんじが懐かしい。壁に貼られた手書きのメニューもそそります。

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 とんかつ定食が、ずいぶんお安いなあ、と、注文してみると大将から「ごはんの量は?」と聞かれたので「あ、普通で」と答えたのですが、出てきたのはどう見てもどんぶり飯。これで普通なの…。良かった、勢いづいて大盛りで、とか言わなくて。^^;

 とんかつは、有り体に言えば、特に美味い!と褒めるほどではありませんでしたが、さすがに揚げたてのサクサクなので、それなりに楽しめました。意地汚いのでごはんを残せず完食したら、さすがに苦しかったけど。(笑

 食べている最中に、地元の方と思しきお客さんが次々と入ってきました。後ろの席に着いたカップルと大将が
「わかります?私○○の娘です。」
「おお、久しぶりだねえ!」
「小さい頃は、よく親に連れられて来ましたねえ。」
 などと、昔ながらのお店らしい会話をしていたりするのも楽しい。

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 夕食を終えると、3日間付き合ってくれたデイズともお別れ。 東北路には、軽くらいのサイズが走りやすくていいのかもしれません。
 フェリーターミナルまで向かいましたが、シャトルバスと言えば聞こえは良いものの、実際はただの路線バス。繁華街などを通り、小1時間ほどもかけてターミナルへ到着。途中、大きな飲食店が並ぶ広い通りを横切ったのだけれど、あれ、どこだったんだろう。こんど調べておかなくては。^^;

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 帰りの船は、なんどか乗船している「シルバーエイト」。2013年就航の一隻で、他船がすべて新造船に入れ替わったので、今やシルバーフェリーでは最古参になってしまいましたが、これも快適な船です。

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 この船の寝台はB寝台がなく、A寝台のみ。
 しかし個室なので快適です。狭いながらもデスクと椅子もあり、確かこれまでなかったはずの、船内用のサンダルまで装備されていました。わざわざサンダルを持ってきたのに。^^;

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 そして八戸港が離れていきます。
 帰りもゆっくり揺れるお風呂に入って、のんびり読書して爆睡。

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 翌朝6時、定時に苫小牧港入港です。
 朝焼けがとても綺麗でした。

 こうしてどたばた帰省は終わり、よりどたばたな日常に戻っていくのでした。^^;

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おわり




 
Posted at 2022/11/22 23:17:54 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旅路 | 日記
2022年11月21日 イイね!

みちのくひとり旅 -1-

みちのくひとり旅 -1- 私的な話でなんですが、かわねこの親も既に齢90を超え、しっかり認知症が出ています。
 この歳にして医者通いをしておらず、健康診断をしても認知以外どこも悪くないという、健康優良老人ですが、とは言え老い先長いとは思えず、コロナの状況などから、年末年始より今の時期に帰省しておくべきかと判断しました。そこで文化の日後に休みをはさみ、急遽帰省することにしたのです。

 そんなわけで、ほぼ半分くらい介護をしに帰省しているようなものなので、昔のように実家でのんびり、などというのはもうありません。実家での話を書いても面白くもなんともないので、その途上のあれこれなど。

 この帰省、小改修を終えて好調になったエスクで行きたかったのはやまやまですが、問題は費用。エスクを積むとフェリー代がけっこう嵩むのです。今回のように実質3日の帰省だと、以前にもなんどか利用したことのある、人だけ乗船して八戸からレンタカーを使う方が、コスト的に有利なので、今回もこれ。

 残念だったのは、全国旅行割でのフェリー代割引を目論んでいたのですが、GOTOが政府主導だったのに対し、全国旅行割は、各自治体での対応のため手続きが煩雑になるそうで、苫小牧~八戸のシルバーフェリーは「対応せず」、新日本海フェリーも帰省を計画した時点では「対応協議中」となっていて、利用が望めなかったことですが、ぼやいても仕方ないので、順当に八戸~苫小牧のシルバーフェリーを予約。

 八戸のレンタカーも、連休中とあっていつものニコニコレンタカーは、時既に遅しで空いていません。しかし探してみると、八戸駅前のタイムズレンタカーで、幸いに軽クラスが空いていたので、早速予約。

 で、日程は決まったものの、実はこの週は31日月曜から、いつもの萌街定期便出張に行っていました。
 2日昼に十勝に戻り、夕方いったん基地に戻ってスーツケースのなかみを入れ替え、夜にそのまま出発、のタッチアンドゴー。(笑
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 朝から200㎞弱を走って十勝に戻り、さらにそれに近い距離を夜走りかけるのは、若かりし頃ならさて、さすがにちょっと億劫だなあと思いつつ出発したものの、穏やかな月夜と、明るくなったLEDヘッドライトのおかげで、意外なほど楽しく走れたのは幸いでした。

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 苫小牧西港の駐車場は、その昔は無料でしたが、そのぶん薄暗くて治安も悪く、大事な愛車を置いていくのは若干抵抗があったものでしたが、3年ほど前からタイムズパーキングの管理となり、ごらんの明るさ。
 スペースも十分にあり、安心感はかなり増しました。ちなみに料金は1泊500円の良心価格なので、安心料と考えても安いもの。
 もっともこの照明、最終便が出港してターミナルがクローズされても夜通し点灯しているのか不明なんですが、それでもなるべくライト下の明るいところに停めました。気休めで、なんちゃってですが、簡易セキュリティもONに。

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 今回の船は、「シルバーティアラ」で、2018年に就航した、シルバーフェリーでは2番めに新しい船です。乗船した時は、初めてかも、と思っていましたが、2019年に既に乗船していました。^^;
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 乗降口付近では、ガラス越しですがゴツい油圧シリンダーで舷側扉が閉まるのが見られるのは、機械マニア的に嬉しい。(笑

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 出港時には、いつも後部デッキから出帆風景を眺めていますが、久しぶりの船旅に、やっぱり少しだけですが、心が弾みます。
 出港して船が動き出すこの瞬間が、いつもいちばん楽しい瞬間かもしれません。

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 リーズナブルな2等寝台は、二段ベッド個室のA寝台と、カーテンで仕切るB寝台があり、今回は旅費をケチってB寝台にしました。最近主流の設計で、階段式二段ベッドに、無料のロッカーまで装備されているのがありがたい。
 通路側には仕切りのドアもあるので、閉めてしまえば廊下を歩く人の足音も響かず、静かです。

 ベッドは横幅が狭めなものの、昔のギシギシ言う木造ベッドに比べれば、飛躍的に快適度があがっています。
 驚くべきは、かつてはこのクラスでは考えられなかった、空調が付いていること。吹き出し口の開け閉めで、ある程度温度調整ができるようになっていました。ただそれでも船内は寒いとクレームが来るからか、暖房が強めなので、送風全開でも半袖で寝られるほど暑かったのは、ちょっと残念でした。
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 若い頃は、雑魚寝の二等室利用が定番でしたが、時代は変わり二等室もベッド位置は指定になり、昔のようにスペース争奪戦の心配はなくなりました。さらに女性専用室も用意されています。ちなみに新日本海フェリーに至っては、最低クラスがベッド室で、雑魚寝の二等室は廃止されて久しいです。
 ただ、かわねこがプラスフィーを払ってもベッドを取るのは、二等室の場合、消灯時刻を過ぎても、安全上真っ暗にならず常夜灯が点いているので、熟睡できないからなんですよね。ベッド代は1400円なので、そう高いものでもないと思います。ちなみに個室のA寝台でもプラス2800円なので、カプセルホテルより安い。(笑

 この日沖合はそこそこうねっていて、船らしい揺れを楽しめましたが、それでも穏やかな方。お疲れだったかわねこは爆睡でした。

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 どんにょりなのがちょっと残念でしたが、ひさびさの八戸港へ入港です。
 クルマを載せていると、着港後すぐ下船が始まるので、のんびり入港作業を眺めていると船内放送でクルマに戻れ、と、怒られます(後続の迷惑になるので当然ですが)が、徒歩下船だとデッキが接続されないと下船できないので、着港まで眺めても大丈夫。

 下船後は、最寄り駅までシャトルバスが出ていますが、なぜか「八戸駅」までは運行してくれず「本八戸駅」止まり。本八戸駅から八戸駅までは、とても歩いていける距離ではないし、逆にフェリーターミナル行きのバスは八戸駅発なのに不親切。どうも地元のバス会社の路線ダイヤに組み込まれている関係ではないかと思います。
 仕方ないので、本八戸駅から八戸駅まではJR移動。めんどくさい。

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 タイムズレンタカーの八戸駅前店は、駅東口を出てすぐにあるので便利。
 指定料がかかるので、今回あえて車種指定をせず、何に乗れるか楽しみにしていたところ、事務所前には、ワゴンRが待機していたので、やった!と喜んだら、それは先客のクルマで、こっちは日産デイズになりました。^^;

 タイヤはスタッドレスタイヤでしたが、この時期は、追加料金無しで装備されます。
 ただ、予約サイトでは4WDを指定すると指定料がかかることになっていたので、FWDでもいいやと、あえて指定しませんでしたが、土地柄やっぱり4WD仕様でした。

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 高速代をケチるのと、景色を眺めながらのんびり走りたかったので、一般道でてこてこと盛岡を目指します。
 ルートは内陸の340号線と150号線の乗り継ぎルート。
 しかし初っ端にやらかしました。左折と右折を間違え、どんどん西へ。(笑
 タイムズは、これも追加料金無しでナビ付きなので、ふだん使わないナビを頼りました。仕事で乗るハイエースにも付いているのと同じ、カロッツェリアのナビだったので、操作しやすかったのも幸い。

 八戸はなんども訪れていますが、城下町なので市内はけっこう入り組んでおり、未だにフェリーターミナルから海沿いに北上する県道と、本八戸駅間くらいしか、道がよくわかっていません。^^;

 デイズは、3年前にも旧型に乗っていますが、このデイズは令和元年登録の現行モデルだったので、オートライトに時間調整間欠ワイパーなど、じゅうぶんな装備が付いていました。
 走ってみた感想は、ノンターボの軽自動車なので、まあ、そういうもんだよね、という走りで、いちどスピードが乗ってしまえば、さほどストレスはありませんが、発進からの加速はCVTの特性や4WDの駆動抵抗もあると見えて、かなりもっさりしたものでしたが、これは仕方のないところでしょう。

 ただこれMTで引っ張れれば、それなりにキビキビ走るのではという印象で、デイズ/EKワゴンにはありませんが、スズキのワゴンRだとMT仕様があるので、乗ってみたい気はします。もっともレンタカーには望むべくもありませんが。^^;

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 てなことで、のんびりと南下します。
 九戸村あたりの集落は、国道ながら昔の街道のままの狭さ。両脇の商店の雰囲気が、とても懐かしいかんじです。
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 国道281号から4号線に乗ったあたりで、とうとう雨が降り出し、ちょうど昼になったので、どこかで昼食を食べようかと思いながら走っていると。

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 おお、これぞ「昭和のドライブイン」。昔は街道沿いに、こういうお店がよくありましたねえ。
 広い駐車場には、トラックも数台停まっており、これは、と、入店してみました。

 店内の造りも、昔ながらの広いホール形式でした。
 お客さんがけっこういたので、さすがに写真は撮れませんでした。このあたり、あまり飲食店がないので、今でも繁盛しているようです。
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 レジ脇の棚がこれまたザ・昭和。レトロ気分を盛り立てます。(笑

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 メニューを眺めて目に付きオーダーしたのは、豆腐ラーメン。地域によっては「マーボーラーメン」とも呼ばれますが、麻婆豆腐に麺を入れるこれって、岩手北部?では昔からよく飲食店で出されていたので、岩手の食文化のような気がします。
 その昔にわたしが住んでいた地域で提供されていたものは、もう少しとろみが強かったような記憶がありますが、細い縮れ麺の味は懐かしいものでした。^^

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 てなことで、どんにょり天気ではありましたが、紅葉も盛りのひさびさみちのく路、少しだけ愉しんだのでした。


ーつづくー 

Posted at 2022/11/21 22:49:18 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旅路 | 日記

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