松本零士先生が死去されました。
「いつかこの日が来ると分かっていた」けど
来てみればそれはとてもとても悲しいことで。
「」内の言葉はメーテルの台詞です。
永遠の別れというのは、本当に。。。
私の松本零士御大との出会いは
映画版「銀河鉄道999」でした。
「宇宙戦艦ヤマト(松本零士監修・キャラデザ)」は
まだ松本御大を意識していなかった。
999のストーリーとスケール感、
キャラクターの魅力、
その全てに衝撃を受けた小学生の私。
中でもメーテルへの憧れは半端なく。
以降、私の中では
1番美しい女性はメーテルと
強く強く心に刻まれました。
そこからが凄かった。
古本屋で999の発行済みの単行本を揃え
以後、新刊が出るごとに購入。
夢中になって読みました。
TV版の999も欠かさず視聴。
塾に通ってたので
叔父にビデオに録画してもらって
毎週見に行きました。
そうこうしてると
「さよなら銀河鉄道999」の上映が決まり
イベントも目白押し。
当時は観客の入れ替えがなかったので
映画館に3回も通い、一日中見続けました。
さらに、999と言えば機関車。
機関車といえば静岡の大井川鐵道。
静岡在住の私が行かないわけがありません。
参加費を出してもらう代わりに
(親が忙しいから)1人で行ってこい
と言われ、ドキドキしながら行ってきました。
周りは親子連れのなか、
たった1人での参加はすごく不安でしたが
そんなことより御大先生に会えることの方が
銀河に行くほど大事だった。
もしものことを考えて
手作りのメーテルマスコットを作り
いざ機関車に乗ると
なんと御大先生と背中合わせの席!!!!!!!
人生最大のチャンスです。
勇気を出して後ろの席に行き、
マスコットを渡して
「一緒に写真を撮っていただけますか」
とお願いしてみる。
もう心臓バクバクですよ。
御大先生は「いいですよ」と
笑顔で快諾してくださり
スタッフの方が私のカメラで
撮影してくれました。
御大先生は
「メーテルさんを作ってくれたの。
ありがとうね^^」
と優しく話しかけてくれて
マスコットも一緒に写真に収まりました。
思えば銀河鉄道999が
私がアニメを熱心に観るきっかけだった。
作画監督や声優さんに興味を持ったのも
この作品でした。
とにかく、メーテルが美しかった。
多感な子供の頃に出会ったものは
その後の人生に大きな影響を与えます。
つまり、そのまま大人になった↓
映画版2作は、故・小松原一男氏が作画監督をしていて
松本作品とのマッチ度がとても高かった。
自分の中のメーテルは
あの2作が基準なので
それはそれは清廉で美しい女性と刷り込まれています。
きっと私は、メーテルになりたかったのかもしれない。
憧れて、憧れて
並の女性じゃなれない聡明な美女に
今でも憧れているんだろう。
このコートの凄いところは
公式で発売されていたということ。
高飛車なメーカー(←)とのコラボで
つまりこれが公式が認めたメーテルのコート。
そんなの欲しいやん!
しかもこれ、3着しか作られてない。
早い者勝ちやん!
情報解禁の翌日、速攻で新宿に向かったですよ。
高飛車メーカーだから
お値段も●●マンエンと高飛車で
流石に屋根無くんのお世話にはなれず
自分のなけなしの貯金で購入したわ。
公式衣装を着たからと言って
メーテルになれるわけじゃない。
でも、私には
子供の頃から延々と積み重ねた
メーテルへの並ならぬ想いがある。
メーテルというキャラは知ってても
作品そのものも知らずに
その時限りのコスプレのなりきりとは違うのよ。
メーテルという美しいキャラに「なりきる」ことで
自分の可愛さをアピールするなんて
メーテル信者にとっては許せない蛮行。←
ペラッペラのコスプレ衣装とは違う重厚感が
メーテルの存在に現実感を与えてくれる。
公式衣装とはそういうもの。
値段の問題じゃないのよ愛なのよ。
そして、この公式コートで
もう一度御大先生に会いたかった(つд`。)
一緒に撮った写真を持ってって
「あの時の小娘は
そのまま大人になりましたよ」
って言いたかった。
あの写真見ると涙が出てくる。
「親から子へ
子から孫へとその血は流れる。
それが永遠の命だと、俺は思う」
これはさよなら999のラストに
ハーロックが言うセリフ。
これね私は子供を産んだ時に
本当の意味がわかった。
ただの血統ではなくてね。
まだ幼い息子の無意識にする行動が
母親とそっくりだったのね。
「血」と言うのはそのものだけではなく
先祖からこうやって
いろんなものを引き継いでいき、
未来へ繋いでいくことが
長い長い「人生」なんだなと。
自分はその人生のいっときを
預かって生きるんだな、と。
それは花でも虫でも動物でも
同じなんだよね。
そんな哲学を、御大から教えてもらったように思います。
漫画やアニメで見た御大の言葉は
大人になって真意に気づくことが多く
何度でも噛み締められます。
やっぱり長くなってしまった。。。
まだ語り尽くしてないけど
今日は御大が宇宙へ旅立ったことを
静かに心巡らせたい。
どうぞ安らかに。
999の旅を楽しんでください。
いつか、「遠く時の輪の接するところ」で
また会えますように。
Posted at 2023/02/20 14:49:18 | |
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