2列目シート空間論（3）:中国

おぼろげながら2列目シート空間が人気のポイントのような気がしてきました（JADEをのぞいて）！！

では、外車はどうなっているのでしょうか。ちょっと視点を変えて巨大な中国市場をみると、中国でのコンパクトモデルのホイルベースは：

アウディ--------A4L-------------------------------291.0cm
メルセデス-----新AクラスLモデル(2018)----278.9cm
BMW-----------118i-------------------------------269.0cm

ネットでキーワードを集めると、「足を組めるというのが中国の基準」、「室内長にこだわる中国市場」、「Ｌ（ロングホイールベースのこと）では物足りない、ということで LL、さらにはLLL」。これは、もう「2列目シート空間」競争が始まっている！ということなのでしょう。上の数値ではBMW 1シリーズはそれほど長くはありませんが。

ホンダのジェイドは中国で売れていると言われているのだが、「2列目シート空間」競争の真っ只中の勝ち組だったわけです。しかし、ジェイドの日本でのマーケッティングタームが「新感覚ワゴン」、「新価値ミニバン」で、「新」の意味は「立体駐車場にもパーキング可能」「スタイリッシュなデザイン」と説明されていて、これでは、中国発の「2列目シート空間」競争での勝ち組の価値がまったく伝わらない。できるかどうかわからないけど「足が組める」などと言えばよいかもしれません。

日本の評論家は、「日本では後席膝まわりのスペースについてはあまり注目されていないが、いずれ、日本でもロングホイールベース化の波が起こるかもしれない」などと呑気にかまえているが、日本では、既に、nboxが軽で実現し、火付けになって「2列目シート空間」競争が始まり、1リットルカーに飛び火しつつあるわけです。
1リットルカーで対抗馬のない車メーカーは、寝た子を起こしたくないかもしれないが、座席前の空間が広いことは普遍的な価値です。「2列目シート空間」競争が日本でもっと盛り上がって、選択肢が増えればと思います。