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とうふ@TW2のブログ一覧

2019年07月28日 イイね!

Vivio KK3研究所 その15 ブローバイの改善と検証

タイトルが堅苦しくて申し訳ありません・・・けっこう真面目に取組んだ研究の報告ですが
ウンチクがダラダラと続くつまらないものなので、興味のない方はスルーでお願いします・・・
さて、お題目のヴィヴィオのブローバイに悩まれている方はいらっしゃると思います
私の車はオーバーホール後2.5万kmの「若いエンジン」なので、まだマシな方でしたが
エマルジョン(乳化した油)とガスによるエアクリーナーエレメントの汚損が見られ
ブローバイ管路もエマルジョンで狭まって、決して良くない状態でした
ヴィヴィオでは、特にPCVのない前期型でこの問題が深刻なようです・・・私の車もA型・・・
極上なエンジンを壊したくないので、納車後の早期から改善に取組みました
尚、この改善はエンジンが正常であることが前提になります
ブローバイ量がやたらと多いエンジン、エンジン内ブローバイ回路が詰まっている
オイル上がり、オイル下がりが激しい・・・
などの整備不良エンジンには効果がありませんのでご注意ください







ブローバイの恐ろしさは、管路詰まりによるエンジン内圧上昇からのシール破損によるオイル漏れ
酷い場合はオイルがダダ漏れになりエンジンブロー・・・何台ものブローを見てきました
もうひとつはオイルの早期劣化(ガソリン希釈、燃焼ガス混入など)と思われるエンジンブロー
これもたくさん見てきました
ブローバイの整備はパフォーマンスやルックスに繋がらないためか?注目されないのですが
地味にエンジン生命に効いてくる重要なものと考えています・・・写真は某P氏 KK3 A型です
エンジンが健康で、正常でも、エアクリーナーがグチャグチャになる個体も珍しくないようです






ところでブローバイとは・・・? Wiki先生に訊いてみます↓
『ブローバイガスは、内燃機関においてピストンとシリンダー壁の間隙から漏れ出す気体である
燃焼行程で高圧となった燃焼ガス(排気)や未燃焼の混合気がピストンリングのシール能力を超えて間隙からクランクケースに漏れ出したものである
古くはブリーザーパイプを通じて大気に解放されていたが
大気汚染の原因になることから、公道を走行する自動車では
クランクケースを密閉式として内部に溜まるブローバイガスを吸気管に還流させ
新しい吸気と混ぜて再び燃焼室に送る構造を採ることが法律で定められている
日本工業規格 (JIS D0108) では「ブローバイガス」と定められている』←Wiki先生ココまで
 ・・・とされている、エンジンにも環境にも悪い有害物質になります
このブローバイガスに油や水分も含まれてエアクリーナーをグチャグチャにし
管路を詰まらせる原因になっていますが
これらを総称して「ブローバイ」と呼ぶことが一般的なようです






で、そのブローバイ対策を模索するのですが・・・
はいそこのアナタ!「大気解放すればオッケーだぜ!」なんてのは、ダメよ~ダメダメ(古っ!)
エンジン内換気が不十分になり、エンジンオイルの劣化が加速度的に進んでしまいます
つまり、オイルがあっという間にヘタって、エンジンブローの危機に瀕することになります
また、ブローバイガスの匂いを嗅いでみてください・・・ヤ~バいっす!(ガレドリさん風)
これをタレ流すなんて言語道断!満員電車の中でオナラをするくらい罪深い違法行為です(笑)
「百害あって一利なし」「電車オナラ級の違法行為」なので、大気解放はやめましょう






「じゃあ、ドライサンプにしてブローバイ問題を一気に解決してやるゼ!」・・・オトコであります
が・・・技術的にも金額的にも非現実的・・・いいクルマ買えちゃいます(笑)
やはり一般的で、できるだけ簡単な方法で改善していくのが現実的と言えるでしょう






というわけで対策①・・・まずは基本中の基本と考える、エンジンオイルの見直し
ガレージKM1の100%化学合成油 5W-50を入れました・・・これだけでもブローバイは軽減しました
恐らくピストンのシール性が向上することでブローバイガスが減るのでしょう
ところで・・・オイル粘度が高いとエンジンが重くなり、始動性が悪くなり、油温が上がりやすくなり
燃費が悪化する・・・などの弊害が出ると言われていますが、それは少し違うと思います
良いオイルは粘度が高くてもエンジンフィーリングが向上し、始動性も良く、油温も変わらず
燃費も向上・・・加えてオイル寿命が向上し、ブローバイを減少させてくれていいことづくめ・・・
良いオイルの選定は大事ですね







対策② オイルキャッチタンクです・・・
私と実弟で設計した高性能タンクで油分、水分を限りなく100%近く回収することで
エアクリーナー汚損問題は見事解消・・・ロングライフになりました
キャッチしたオイルはオイルパンにリターンしてメンテフリーにしています
しかし、ガス(気体)がエアクリーナーを汚して徐々に色を付けていきます
エンジン内換気は不十分なので化学合成油といえどもオイル寿命はそれほど長くはありません
これではまだ改善が不十分なので、次の対策を考えます






対策③ PCVに着手しました・・・PCVとはpositive crankcase ventilationの略です
吸気負圧を利用してブローバイガスを引き抜き、燃焼させるエミッションコントロールのひとつで
ブリーザーから新気を吸込んでケース内を換気、冷却、エンジンオイル劣化を防ぐ役割もあります
正確にはわかりませんが、ヴィヴィオの後期型にはこれが付いており
この年代以降のガソリンエンジン車には法的に義務化されて、100%付いているものです
PCVが付くと、ブローバイ回路はブリーザーとPCVの2回路になります






まずはミストセパレーターを利用してオイルフィラーに付けてみました
SF5のPCVバルブを介してスロットル以降のサクションに接続・・・
PCVを付けるとブリーザーから新気を吸い込むので、元のブリーザー穴を塞ぎ
エアクリーナー以降の位置にニップルを付けてブリーザーホースを繋ぎます
PCVの負圧は強烈なので、潰れ対策のシリコンブレードホースを使いました
PCVが積極的にガスを抜き、換気するのでエアクリーナーのガス汚れは殆ど無くなります
また、エンジン内のガスも減るのでオイルの劣化が抑えられて長寿命化できました
(ガソリン希釈などが殆どなくなります)






しかし問題も発生しました・・・
高回転高負荷でPCVがオイルミストを吸うため、ALTでマフラーから白煙が出やすくなりました・・・
ある程度予測していましたが、オイルフィラーの位置は失敗でした・・・残念? いや、ラッキーです
サーキットを走ると、普段乗りではわかりにくい問題もはっきりとわかりますから
大変有効な整備、チューニングの確認の場になっています
もっとも、一番の目的は「ストレス解消」「運ちゃんの老化防止」 ですけどね(笑)
というわけでオイルを吸いにくい位置を検討していきました






対策④ PCV位置変更
カムカバー内を観察すると、この位置がブローバイガスを吸いやすく、オイルを吸いにくいようなので
これでトライしてみました・・・・
注意点は、カムカバー内のブローバイ経路に詰まりがあるとPCVが全く機能しなくなるので
詰まりがないことをよく確認して、詰まりがあるようなら清掃してから取出し口を付けることです
市街地、一般路の低負荷走行は全く問題なく良好です






ALTでもテスト・・・いつもと同じく9000rpmオーバーまで踏み抜いて走りましたが
高回転高負荷でオイルを殆ど吸わなくなったため
一度たりとも白煙が出ることなく走行を終えました・・・やった~!成功だ!(ピット内小躍り)
約一年・・・多少の時間がかかりましたが、ブローバイ問題を解消することができたようです






改善効果の検証です
久し振りにエアクリーナーを見てみました・・・12000km走行、サーキットは4回です
埃、タイヤカス汚れ程度・・・まだ何の問題もありません
オイルも5000kmでは異臭もなく、ヘタりもなく、減りも殆どなく・・・
市街地走行だけならばエンジンオイルは10000km使えそうなくらい良い状態です






12000km放置したエアクリーナーボックス内も油分、水分はなく清潔です
エンジンをかけて観察してみると、ブリーザーからブローバイガスが出てきますが
目視、手感では油、水は全く出てきません・・・
やっと今時の車同様のクリーンなブローバイ系になりました






サクションパイプの油滲みはどうか??
改善前はブローバイの油分で常にベトベトして真っ黒になっていましたが、それが激減しました
うんうん・・・いいぞ






インタークーラーの油溜まりは??
改善前はインタークーラーを外すと油が流れ落ちてきたのですが、それが激減しました
今はインタークーラーを立てて内部の油を流し出しています
出てくる油の量はかなり減っています






マフラーを見てみます・・・交換後8000km、清掃なしでこの状態・・・
対策前のノーマルマフラーは排気口に分厚く堆積したカーボンが湿り気を帯びてオイル臭がありましたが
対策後はカーボンがうっすら付く程度に激減・・・カーボンの湿り気とオイル臭も激減しています







排気口をサッとひと拭きすると、チタンの地金が見えました・・・
拭き取ったカーボンは湿り気や粘り気がないドライな状態です
PCVが引き抜いたガスと油分を気体のうちに燃焼させていることが効いていると思います







プラグは非常に綺麗な焼け具合・・・スラッジは殆どありません、いい燃焼具合です
ガソリンはレギュラーです






エンジン的にはどうか??
エンジン内圧が適正にコントロールされることで、低回転トルクが少し増えて乗りやすい
5速35km/hから加速できるので、市街地の運転が楽チンで、燃費も少し向上
心配していたエンジンブレーキの効き具合は特に変化なし
換気によりエンジン内を冷却するので水温、油温の上昇が穏やか
中高回転のアクセル踏み返しのレスポンスが向上・・・などなどフィーリングが向上しています
トップエンドまで回した感じでは、馬力的には殆ど変わらないように思いますが
フィーリングは誰でもわかるくらい良くなって嬉しいものです






ブローバイの改善はうまくいきました・・・
ルックスもパフォーマンスも目に見える変化が少ないわりに手間暇がかかる
かなり地味なものですが、たいへん良い整備?チューニング?になりました
ヴィヴィオに限らずですが、ブローバイでお悩みの方はトライされてはいかがでしょうか?
また、この件に関して建設的なご意見などがありましたらコメント等お願いいたします


Posted at 2019/07/29 20:15:32 | コメント(3) | トラックバック(0) | ヴィヴィオあれこれ | 日記
2019年07月21日 イイね!

ボディ補強の準備

スポット増し等を進めるにあたって溶接機の検討をしていましたが
性能、コスト、メンテナンスなどを考慮してアストロ インバーター半自動溶接機SAW-75Aをチョイスしました







新旧比較・・・デザインなどに時代の差を感じます
インバーター機の重量は従来機の約半分・・・10kg程度で持ち運びも楽です
性能は勿論新しい方に軍配が上がります・・・アポロ君、今までありがとう







今回のチョイスはただ新しくしただけでなく、直流インバーター制御というところがミソです
アークが安定するので綺麗な溶接ができる憧れの溶接機・・・今までは高いのがネックでした
これは海外製なのでしょう・・・インバーター機も安くなったものです







使用率は電流Maxで35%、Minで100%・・・
ボディに使うことが殆どなので、使用率を気にせず使えそうです







冷却ファンが付いているので安心感があります、アフタークールもするようです







運転テストを行います
ワイヤーを入れて、電源を繋ぎ、電流と送給を大体の位置に合わせてテストピースt=2.6に溶接してみます







上のスパッタが多い方はアポロ君、ビードが出ている方がインバーター
今時の100Vインバーターは凄いです・・・
今までの苦労は何だったんだろう?と思うほど綺麗で溶け込みも良好
溶接が上手くなったと勘違いしそうです(笑)







インバーター制御は、アークが安定し、スパッタが少なく綺麗にできます
これも嬉しいポイント







t=0.5の薄板も綺麗にできます・・・バックアップなしです・・・一か所の穴はわざと開けてみました
バックアップを入れなくてもボディ鋼板にスポットが入れられそうです







ノズル、チップはこのような感じ、ノンガスなのでシンプルです
ディップを付ければスパッタ付着はほぼありません







写真はフレーム修整、フロントメンバー交換の時のもの・・・
この一年でフレームを始め、ボディの修理をアポロで進めてきましたが、けっこう苦労しました(笑)
今後はインバーター機でスポット増し、ガゼットなどボディ補強を進めていきます







ボディの強さを求めて・・・これからの進化が楽しみです
Posted at 2019/07/21 23:19:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | ヴィヴィオあれこれ | 日記
2019年07月01日 イイね!

ホワイトアウト

所用のため名古屋に行くと、黒く厚い雲がやってきて豪雨になりました
凄まじい雨と、反対車線から飛んでくる水しぶき・・・周囲の車は挙動不審になります
どうやらワイパーが追い付かなくて見えないようです






瞬く間に渋滞が始まりました・・・動きません・・・都会は天変地異に弱いですね(笑)
私の車は雨の快適化を施してありますから、どんなに雨が強くても視界はクリア
こんな状況でも、いつもと変わらず走れるので、都心環状に上がってさっさと帰ります






が・・・都心環状は通行止になってしまったモヨウ・・・都会はひ弱です(笑)
しょうがないので渋滞回避しながら、やっとの思いでバイパスに上がって一安心・・・できんぞ!
雨はさらにパワーアップしました(笑)・・・周囲の車は40kmも出せない様子です
私は一番右の車線に入ってハイビームON・・・一気にパスしていきます







そして遂にホワイトアウトしました・・・
路面の水量が増加して床下はジャバジャバと音をたて、水の抵抗で速度が落ちてしまいます
エンジンルームに大量の水が入って水温、油温が急降下・・・頼む!止まるなよ!
さすがに心細くなりましたが、私の心配をよそにヴィヴィオは快調そのもの・・・
GT-Rをも蹴散らして右車線を走り続けます






無事に帰宅して、ほっと一息・・・疲れた~
近頃の車でさえ止まってしまうほどの豪雨でも、ヴィヴィオは安全に私を運んでくれました
雨に弱かった車でも一生懸命整備をすれば、こんなにも強くなるんだな・・・と、ちょっと感激・・・
迷惑ですが、ちょぴり嬉しいホワイトアウトでした・・・でも、あんな雨はもう結構です(笑)
Posted at 2019/07/01 20:03:49 | コメント(1) | トラックバック(0) | ヴィヴィオあれこれ | 日記

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「整備」
何シテル?   10/01 22:24
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