春に向けて、車の整備と並行してフライフィッシングの準備を進めており
主に手芸的なものを手がけています
小さなフライ(毛鉤)から60Lザックに至るまで・・・「山賊の手芸」とはいかなるものか?
これがなかなかに面白い世界なのです
まずはフライ(毛鉤)
フライフィッシングは魚の食性に合わせてフライをセレクトする釣りになります
私は渓流に棲む鱒を狙うので、水棲昆虫、陸生昆虫を模したフライを造ります
ユスリカ(ミッジ)→カゲロウ(メイフライ)→トビケラ(カディス)→陸生昆虫(テレストリアル)・・・
イミテーション性、堅牢性、飛行姿勢、着水姿勢、スタビリティ・・・
良いフライにするために工夫を凝らすところに面白さがあります
春はユスリカ(ミッジ)から・・・
「カ」の名前が付いていますが、吸血性はなく、川を浄化してくれる極小の昆虫です
羽化の時期になると、ユスリカの蛹は川底から泳ぎ登り、水面で脱皮して飛んでいきます
鱒は、気泡を纏って輝きながら泳ぎ登る蛹を好みますから、これを模したフライを造ります
ユスリカ(ミッジ)の蛹(ピューパ)=ミッジピューパです
材料、道具を準備・・・
フック(釣針)、スレッド(糸)、鳥の羽類、ティンセル(光る糸)、その他ケミカルなど
ところで、フックがどこにあるかわかります?
フックはコレです、米粒と並べてみましたが、ハナクソサイズです(笑)
場合によってはさらに小さいものも使います
真夏の銀山イワナフライを並べて・・・ティペット(先糸)を通すのも困難なサイズです
ティペットは8X(約0.3号)、9X(0.2号)と極細なので、合せ切れが頻発・・・
荒くれモノの山賊には厳しいのです・・・というか、ヘタクソなだけです(笑)
そして、初春の山はまだ真冬・・・下手すりゃ吹雪に見舞われます
フライが凍る、ラインが凍る、シューズが凍る、服が凍る、滑ってコケる・・・ま~大変です
ですからミッジング(ユスリカの釣り)を避けていたのですが
やらねば上達しないので克服することに・・・25年振りにミッジフライを造ります(笑)
フックをバイスに付けるところから真剣モード・・・
眉間に皺を寄せてミッジピューパ(ユスリカの蛹)を巻きます
川の状況によっては極小メイフライ(カゲロウ)もあり得るので巻き足して
春用に60本準備・・・秋の終盤まで年間300~500本ほど巻いていきます
全てフライパターンブックに載っていない開発フライ・・・
創意工夫が大変面白く、実釣で成果を確かめるのが楽しみなのです
新しいマテリアルを入手したので試し巻き
♯10の最新キールフックを使ってみました・・・リアル過ぎて気持ち悪い(笑)
ドライフライではないので積極的に使いませんが
どうにもならない時の切り札として活躍してもらいます
それにしても・・・スーパーリアルフライは、ホント気持ち悪いな~
続いては釣具
新たにシューティングスペイライン(シューティングヘッドフライライン)を接続
ついでにフライライン巻取り具を新作
リールを収められるラインストッカーも新作・・・
普段は大きな輪にフライラインを巻いておくことで巻き癖がつかないようにして保管
釣りに行く時に巻取り具でリールにフライラインを巻き込んで持ち出します
釣りから帰ってくると、リールとラインのメンテナンスをして、ラインストック&保管です
源流ショートロッド用リール(SUSSEX45)専用ラインストッカーも新作・・・
ラインストッカー×2個、巻取り具 の開発は2日間の試行錯誤の末 完成です(笑)
市販品に気に入ったものがないなら造ればよろしい・・・というスタンスです
手芸は続きます
これまで使っていたフライフィッシングベスト・・・30年モノ(笑)
傷んだところを直し直し使ってきた、未だ現役の逸品なのですが・・・
60Lザックを背負って使いやすいバッグorベストを検討
ネット、登山用品店など方々を探して、いいモノが見つからなかったのですが
Ken-Cube杉坂プロに相談すると、コレの現物解説を頂いて納得、その場で買いました
3ウェイフライフィッシングバッグです
プロは頼りになりますね・・・検討前に相談すべきでした
3ウェイを試すとこんな感じ・・・
ザックを背負わない管釣りではウェスト、ショルダーバッグとして使い
ザックを背負う渓流、源流ではチェストをザックに装着・・・
この機能が欲しかったのです
60Lザックのフィッティングも素晴らしい・・・
源流までの長いアプローチで嵩張るベストも、バッグならコンパクトに仕舞えるし
ザックを背負って釣り上がる時の、ベストの煩わしさもありません
フィッティングついでにザックの気になる部分を縫製補強・・・手芸しました
25Lザックもフィッティング&縫製補強・・・
190gの軽量化もできました・・・
たかが190gですが、登山以上に体力消耗が激しい源流釣りでは軽量化が大きな命題
使い勝手の向上による疲労軽減に加え、軽量化による疲労軽減も得られます
ベストに収納していたアイテム・・・これをバッグに収納してみます
見事に収まりました・・・さすがフライフィッシング専用品です
ウェーディングシューズも見直しします
これまで使ってきたPazdesignは使いやすさもデザインも申し分ないのですが
大柄で重い造りが気になります・・・サイズは27cm、重量は1260g
そこで最新のシマノ製ローカットをチョイス・・・ちょっとゴツいスニーカーのように見えます
横から見るとフェルトソールが見えるので、ウェーディングシューズとわかります
ソールにピンスパイク、ラバーピンが打込んであり、フェルトにカットが入っています
従来のフェルトソールの欠点が補われて、性能はPazdesignを上回ると思われます
さらにフェルトはワンタッチ交換可能・・・サイズは27cm、重量は920g
ザックの収納性が上がり、340gの軽量化もできました
性能、サイズ、重量など進化が凄いです
ミニアイゼン(4本爪)からチェーンスパイク(6本爪)に変更したのでフィッティング
源流でウェーディングシューズを履いたまま、難所や雪渓を安全に越えることができます
シューズに合わせてベルトを調整及び縫製補強しました
安全装備の選定とセッティングは慎重に・・・造りの良いメーカー品をチョイスしています
ヴィンテージなアルミロッドケースを庭から発掘・・・
今や希少となって高額取引されている逸品なのですが・・・
ブッタ切って改造(笑)・・・ストラップ取付・・・60Lザックにフィッティング
源流ショートロッドとダブルハンドスイッチロッドを仕舞って背負えるようにしたので
年老いたロッドケースの余生は激しい源流釣りで働いてもらことになりました(笑)
春近し・・・様々に手を入れたアイテムでトレーニングを行って
初夏からの山賊活動を素晴らしいものにしていきたいと考えています
車も釣りも・・・まだ暫くのメンテナンスが続きます