からけんのブログ一覧

←部隊鍋（ブデチゲ）

料理の話で締めようと思う。締めるというのは僕が日本を離れるから。





よくも悪しくも日本は変わらない。福岡では10年ぶりに地下鉄が2キロ伸びたと話題になった。田舎をバイクで走るととにかくさみしい。これといった変化は全くなく山河はそのままだ。

釜山は加速度がついている。行くたびに複雑になる地下鉄路線図。今回の韓国シリーズはだいぶ韓国びいきの表現になった。日本は太平の眠りから覚めないといけないと思ったから。

じつは、あと100年しても韓国が追いつけないものがある。それは生活関連社会資本が充実したのちに時間をかけて醸成されるソフトパワー。

日本人はここで勝負すべきだ。戦うアイテムを間違えてはいけない。



中国が安上がりな製品を作る。日本も対抗してコストカットに努める社会になった。頭が悪いのよ。コストカットで勝つには賃金カットだろ。そしたら結末は見えている。低賃金リストラのあらしの中で中国との競争にも負ける。


先進国が後進国のルールで勝負？　　これは勉強エリートがそこらの町のチンピラとけんかで勝とうとすることだ。

僕らは僕らが獲得した武器、すなはち豊かさの中でしか生み出されない文学、音楽、芸術、エンタメ、モノを誇らない心の豊かさ、教養に裏打ちされた人間力。こういうソフトの戦いでこそ日本は勝たねばならない。

一人一人がいかほどの文章を書けるか。ウクライナ戦争に深い関心を持ち心を痛めているか。そういう人間力が問題なのだ。

それはまた先に豊かになった日本人の責務でもある。GDPが世界一になった時点で日本は人間力とか精神性とかを高めることができる世界でもまれな立ち位置にいた。せっかくゼニ儲けから離れもう一段高いレベルの競争ができたのに。

日本は下品にも後進国と同列になってゼニ競争を始めた。それでは負ける。僕らはもはやハングリーではない。


音楽の世界。世界の指揮者はNHK交響楽団の指揮をすることを誇りにしている。その国ニッポンで。バイオリンを弾きピアノを奏でる人の層は世界最高水準だ。高層アパートをいくら立ててもこの文化水準に追いつくには100年かかる。

守るべき日本の価値を取り違えてはならない。



韓国料理を少し紹介。

タイトル画像のブデチゲ。いろんなところに料理の説明はある。が、肝心なところが欠落している。米軍の横流し品を集めてごった煮にしたもの、とある。たしかにそれもある。しかし問題はそうではないところ。

韓国は朝鮮戦争後、世界最貧国だった。国民は餓死していた。そのとき夢のような食事をしていたのは在韓米軍。米軍基地の周囲にはレーションの食い残しがあふれていた。これ以上書くとブデチゲを嫌いになる人が出そうなのでやめる。

画像はネットから。

最近はインスタントラーメンを入れる。一人分は作ってくれない。たいてい3～4人分から。ソウル北方、ムンサンのブデチゲが安くて量が多い。




釜山、西面（ソミョン）　チェーユクトッパプというのを発見した。豚肉重ね丼ともいうか。ご飯のおかわり可能。豚肉がぶ厚いので噛み応えがある。スープの出汁とか肉のタレにおそろしく手間がかかっている。基本韓国料理は女の涙でできている。


これは小分けしたもの。




見かけよりも辛い。





キムチ類は無料。おかわりも無料。




日本でも定番料理となった純豆腐（スンドゥブ）。梁山の駅前。金浦空港のある金浦。名店が並ぶ。海岸で食べるとよい。貝がたくさんないと味が単純化する。





おまけ
韓国の理髪店　痒い所をガリガリ掻いてくれるからシャンプーが楽しみだ。隔靴掻痒の日本の床屋は嫌だ。



以前のようなエロ床屋はなくなった。探せばあるかな。


7月下旬に会いましょう。それまでフォローをやめないでください。

車を借りて釜山まで行った。韓国に行くようになって何十年にもなるが、まともな観光はしたことがない。

直接見たことがなかった月見峠（タルマジコゲ）。およびその周辺の高層マンション群。





なぜここまで人は重なって住みたいのか、わからない。日本の長屋を縦にしたようで、ゆうに100階を超える。ペントハウスに行くまで狭いエレベーターの中で退屈だろう。晩御飯の材料が指に食い込むだろう。・・・

なんて考えるのは、イソップの「酸っぱいブドウ」そのもの。ブドウが獲れないキツネは言い逃れが上手だ。そのうち心からそう考えるようになる。自分をだますのだ。見苦しい。




じゃあくれるといっても要らないかい。


僕は欲しいよ。しかも日本の同等のタワマンの半額と聞いたらどうだい。たしかにこのマンションは価格ではなく高さが高すぎる。

少し行くと月見峠。日本人の感覚にも合う現実的なマンション群がある。




素敵なお店がある。



このごろ、からけんは本当に韓国にいるのかい？　と疑問をお持ちの向きがいらっしゃる。いい質問だ。

その言葉に反応したからけんが、初めて写真に登場。歩く理性と呼んでください。



大声で唾を飛ばして自己主張ばかりするみだらな韓国人。そういったみだらという言葉がぴったりの韓国人は見なくなって久しい。

逆に日本が劣化している。犯罪が増えている。日本の夜道は安心かい。CCTVですべてを監視する社会の良しあしはあっても、とにかくチンピラが付け入るスキなんてこの町にはない。

経済だな。経済。これよ。これしかないのよ。戦後の日本にあふれたスリ、インチキ、泥棒、チンピラ。高度成長、所得向上とともに減少した。そして最近の貧困化とともに再び増えた。日本は今や子供の7人に一人は飯が食えないのだよ。昔あった言葉が復活。欠食児童。


こういう発言は見ないことに、読み飛ばすことに、せいぜい良くても反感を持つ。そんな人ばかりが増えたね。

そのひとたちは低能と貧乏の悪循環のなかにいるのだよ。無限地獄。


最低賃金が1000円にも満たない日本なんてかわいそう。という声に感情的に反発することはしても正直にその原因を考えようとはしないだろ。

今韓国の最低賃金は1500円。韓国から日本に来た留学生は日本でバイトしない。夏休みに自国に帰ってする。コンビニバイトの韓国人が消えただろ。


僕は日本でも学校の先生をしていた。ことあるごとにこの危機について発言してきた。東大はソウル大学に抜かれる。日本の給与水準は韓国にはもちろん抜かれフィリッピン水準になる。研究者は海外に逃げる。IT産業は中国の下請けになる。・・・


きちんとこのことを考えた学生はいなかった。


世の中全体が劣化している。

物事を分析するとき、正直にきちんとしたファクトを積み重ね合理的に結合させる思考をしない。過去の栄光にすがりプライドだけが高い。実学実用のみを優先し基礎研究や教育をおろそかにする。目先の選挙用の餌をばらまき財政の跛行性を修正できない。そんな政党が選挙で勝ち続ける。巨大な行政組織は複雑で無駄な無責任ことなかれ主義のるつぼだ。


自業自得だし、こんな国が立ち直るわけがない。

今回は走る韓国のバイク。

←GV250　（ヒョースンKOREA）今までと同様に寄せ集めてんこ盛りの分類不能なバイク。倒立サスが自己主張をしています。途中で一本になるダブルクレードル。アメリカンスタイルで6段ギア。

今までの概念にとらわれない斬新なバイクだ。シティクルーザーだと。空冷油冷にしては風通しが悪そうなエンジン前のでかいプラ。この上なくカッコ悪い。が、きっと深いお考えがあったのだろう。

僕は理解できない。したくない。きっと理解してはいけないものだろうと思う。


はっきり言えるのは価格が高すぎ。それと、韓国でシティクルーズはあり得ない。死ぬよ。よく言えば、交通マナーは日本と異なる。正しく言うと、交通マナーはない。


だから僕はもっぱらバス。昨日の記事のように。大学前のバス停が近いが公園を抜けて公園前バス停へ。



舗装のない道路は足に優しい。



何より心に優しい。僕らは何と引き換えに地面を歩く権利を失くしたのか。舗装路を歩くといらだつ自分を感じる。日本には土の地面がない。



おととい、その道を歩いているとヨモギを摘んでいるおばさんに会った。舗装路にはいないだろ。ヨモギを摘む婆あなんて必要ないと思うだろ。

ちがう。人は元気な時ばかりではない。香りがいいでしょ、とか日本でもこの時期餅に入れますよ、とか・・・。

平和な会話はこころの万能薬だ。舗装路にいるか。




たまにはみんカラらしく乗り物ネタ。

で、走る韓国の走るバイク。とくにおじさんのバイク。


これどうみても250．ところが125.しかも2気筒。当分給油の心配なさそう。何か言いたそうなバンパー。





若いのが乗っていた。こんなふうにべっとり暑苦しくプラでバイクを覆うのがはやりのようだ。汚い。





タンクの大きさ、2気筒、深いフェンダー。これだけは共通する韓国のバイク。





久々見たまともなベスパ。天使に見えた。

ぼくがなぜ韓国にいるか。ちょっとこの説明から。

韓国は自国の大学進学率を高く見せようとしている。そこで何でもかんでも見境なく大学という名をかぶせている。

日本でいうところの専門学校も韓国では大学という。そうして大学全入を制度化したもんだから大学のレベルは地に落ちる。（アメリカのように）


で、僕に講義を頼もうというところは大学と言っても最下層である。日本でいうところの○○大学とか○○専門学校。

ぼくの給料が安いのは当然だ。だって、来年は存在しているかどうか分からないところだから。大学は申し訳なく思って学内のゲストハウスを無料で使える配慮をしてくれた。

そんなこんなで韓国の○○どもを教えることになった。



日本人は間違った断定を植え付けられている。

「韓国は競争社会で大学入試は大変厳しく入学後も就職のための競争がある。就職しても競争に勝たないと生き残れない。だから全員が大学入試共通テストに血眼（ちまなこ）になる。」

バカ言ってんじゃないよ。

農耕馬がダービーに出ようなんて。ありえない。入試ごっこ。記念お受験をするだけ。ままごと努力でバカが改善するはずない。ソウル、高麗、延世を除いて。



ここからは僕の日常の出来事。　走る韓国を走るバス。

いくら宿所が提供されているからと言ってずっと大学の中にいると気がめいってくる。近くの梁山（ヤンサン）市の中心までバスに乗ることに。

今日はホテルでちょっとリッチに過ごす。それを楽しみに学校前のバス停に。


バスはすぐ来た。ところが乗ってびっくり。スーツ姿のおじさんばっかり5,6人。じっとぼくを見ている。バスカードも読み込まない。降りようとしたが無理やり座席に押し込められた。

韓国人は力が強い。そのうえ兵役で格闘技が得意だ。まさか僕を拉致しても価値はないぞと思いつつ、怖いからおとなしくしていた。もちろん誰も乗ってこない。


どこまで行きたいか聞いて来たので梁山と答える。じゃあじっとしていろと言う。怖いからじっとしていた。


大学から15分ぐらい。マジカルミステリーバスは梁山に着いた。

降りた。

「今度からよく見て乗れよ。ゼニは要らない。」　横着な発言だ。


降りて走り去るバスをよく見ると。なんと教習車。


ネットで拾った韓国のバス。（↑このバスの写真をとれるはずないだろ）

韓国は走っている。どの町に行こうと工事が多い。

走ってから考える。石橋はたたかないで渡る。

70年代、韓国は世界最貧国だった。至る所でケンカが始まる。スリ、泥棒が視界に入らない日はなかった。乞食、売春婦、垂れ流しの下水、排煙、悪臭・・・。


以来、ずっと走り続けている。


先日、浦項（POSCO,　日韓癒着時代に新日本製鉄の技術移転で完成した）の工場見学をした。製鉄所の様子は後日書きます。僕は守秘義務は守らない。この世には人間性の発揚を阻害する秘密などあってはならぬ。

そこの重役（と言っても200人いる）の一人が面白いことを言った。

「今この製鉄所の稼働率は103％です」つまり既定の安全性や耐久性を無視していると公言した。

こんなところと競っても勝ち目はない。が、そんなところを育てたのも日本だ。

ぼくが、「サイコロを振る経営ですね」というと、「経営とはそんなもんでしょう」。


これは聞いた話だが、
「不良品率が3％のとき日本はその3％の原因を徹底的に探るでしょう」というある会社の経営者が言った。彼は続けて、
「だから日本はやることが遅くなるんですよ。103％作ればいいんです。」


韓国は走り続ける。




北朝鮮に比べはるかに貧しかった韓国。今は昔の日々だ。貧困の出口はどこにもなく絶望の妖気が蔓延していた。若者の表情がとにかく暗い。餓死の恐怖と戦っていた。

失業者の群れはどんな劣悪な餌でも食いつく。ひとを使う側としてはこんな面白い社会はない。わずかの撒き餌に失業ダボハゼは食いつく。



今変わったのか。韓国は発展しGDPが日本を抜いたのだという。最低賃金は1500円/時。詳しくは書かないが、GDPも最低賃金も統計の詐術にすぎぬ。

というように韓国をこき下ろすと日本の低能右翼は喜ぶ。○○ね。実に○○。


目を覚ましてごらんよ。たいていこの一言で目が覚める。



お前、日本でいくらもらってんの。人生と精神をすりつぶして命がけで働いてんだろ。それが現実だろ。だあから、一か月不愉快を我慢して仕事中毒になっていくらもらってんの。


分かりやすく言うと、こういうこと。走る韓国と、日本。どこが違うの？



あとは気楽に最近の韓国の様子をご覧ください。


海洋博に向けて工事が進む。いつも工事、ずっと工事。奥の建物は釜山駅。



日本に行く日、時間があったので太宗台（テジョンデー、展望台）に行った。望遠鏡をのぞくと対馬のローカルバスが見える。



途中、貝殻博物館に行った。（無料）　食い物とコスメに狂うバカ女たち、おっと訂正、○○女。こんなところこそ行くべきなんだよ。BUT　休館日。





入口で、クルマはここまでで後は展望台まで歩けと言われた。僕は、そんなこと言うもんじゃあない、外国人を粗末に扱うのは先進国じゃあないぞ、というと、それもそうだといって車を通してくれた。

このおおらかさはこの国特有だ。その展望台。展望は全く効かなかった。雨だったので。