秋の夕暮れ

IT系の仕事から製造部門を立て直せ、となり…。
毎日、旋盤曳いて、プレス機でプレスして…。
タップ切ったり…。
8mm位の細い鉄線を規定の長さに切断したり…。

でも悲しいかな、素人。
切り粉(切削くず)で手を切って、ぽたぽたと血を流したり…。
3センチ角程度の出血量ですし、ウエスで圧迫すること3分位で止まる程度なので、たいした怪我ではありません。
縫うほどじゃないし…。

…普通の会社ではけっこう大ごとになるのですが、製造最優先という会社で、怪我人は見て見ぬふり。
仕方ないのでばんそうこうを貼って、上からガムテープ巻いて仕事を続けていました。

でも、ポケ手して(ポケットに手を突っ込んだこと)工場巡回して、それがカッコいいとか勘違いしてる頭の弱い人が私を評価してました。
そしてけが人を出すと評価が下がるから、本社には何も言うな、でした。
色々おかしい。

そんな事が続き、嫌気が頂点に達し…。
人生最長在籍記録をたたき出した法人を飛び出して、セールスドライバーしてました。
人が慢性的に足りない仕事しか、内定が出なかったから…。

世間的に老人扱いされる(転職業界では）年齢ゆえ、なかなか次の仕事も見つからず…。
毎日、ハイエースに乗ってブチ切れながら仕事してました。
何故って、仕事は人に押し付けるモノ。
自分は定時で上がるために、人に押し付けてあたりまえ。
幹部もわかっていても何も言いません。

そして俺がやりました！って顔を客にする同僚。
私が行くとお客が、アレ？、違うドライバーさんが来たよ！、って驚かれる事が年中…。
置き配なので正直だれが行っても同じですが、同僚がオレが行きます、大丈夫です！とか言っているため、私が行くと非常に驚かれました。
そんな事が年中では、流石に心も折れていきます。
いくらビジネスとはいえ…。

そんな時のこと。
ステアリングを握り、荷物を届けたあと。
夕暮れの空が輝きを増し…。
ああ～…、デジ一もってねぇ…。
仕方ないのでスマホで撮影しました(営業所に戻る途中)。

そんな色々なドロドロが渦巻いた時の写真ですが…。
やはり写真は恐ろしい…。
根っこに潜む心が写っていました。

見ろ。
感じろ。
刹那の色を記録しろ。
見直した時に、ソレを感じた…。

どんな状況でも本心とは表に出てくるもの。
写真とは素直で恐ろしいものであること。
自分の写真で、そんな事を感じるとは…。

結局はSEという括りの仕事を見つけ…。
サーバー構築したり(全然難しくない簡単な作業ね)、イチ請負労働者がプロパー並みの仕事を求められたりと、これはコレで面倒なのですが…。
まあ、余裕が出たからこそ、この写真の意味が分かるようになりました。