
我々はリスクテイクなくして生き残れない
N社のエンジニアから聞かれた言葉ですが、確かにここはそうかもな、と思いました。
今回の目玉車種は?と聞かれたら、まぁこのエルグランドとか、レクサスのコンセプトなんでしょう。ただ、あまりメーカーブースを回ってもなんか面白くなかったです。
というのも、例えば20年前であれば車の個体の進歩がまだまだあったので、モーターショーでは自分の想定を超えて来る何かを見る事が出来ました。だから、意地でも初日に行こう!と気合が入ったものです。
ところが、ここ最近はメーカーブースのどこを回っても、事前情報から察せられる範囲を超えて来る展示とか提案がメーカーからはあんまりないんですよね。面白くない。
そこいくと、サプライヤーの変化は面白かったです。
回を増すごとになんだか車以外の提案多いなぁと思っていたのですが、今回は本当に車以外が多くて、むしろクルマからの脱却をクルマの展示会でやっている感さえあるといいますか、サプライヤーが自動車産業だけにはもう頼っていかない決意表明の場みたいな感じを受けました。
具体的には農業分野や介護分野、医療分野や運送事業への挑戦を多く見ましたが、どれをとっても場違いと言って良いほどなわけです。建築資材とかへの挑戦も見受けられましたし(建材屋よりもステンレス加工が上手だったことに最近気が付いた、とのこと)、まぁ兎に角サプライヤーの話は本当に面白いです。
そして、オフレコにするべき案件がメーカーより圧倒的にサプライヤーのほうが多いんです。
トヨタに関して言えば、まぁさすがにそこはトヨタ、引き出しの多さはさすがだな、と思えるんですが、他のメーカーはサプライヤーから発せられる以上の情報をメーカーが持ってないというか、おいほんと車のこと分かってる?みたいなのがエンジニア顔しているので、結構驚きます。
そこ行くと、過去戦ってきたような主査クラスは違いますけどね、それでも思うのは日本のメーカーはメーカー上位でサプライヤーは下、という構図が強いなぁという事です。
過去の主査は確かに知見あるものの、この意識が強いので、サプライヤーの何社が口にした「他国のメーカーは同格で扱ってくれる」という概念が通用しないってのがいまいち伸びしろ感じない理由の一つかなぁと思いました。
あと、チャイナ勢、これに関しては結構脅威でもあり、でもここは存外に終わっている、という実に不思議な風合いを感じました。が、エンジニアは皆賢く、日本と違い母国語、日本語、英語と最低三か国語は話せる人が多いのは、差を感じました。そして、表面上は謙虚で、ボクのコメントなんぞをメモ取るなんて、恐ろしいなぁと思いました。
キャッチアップの速さは凄いけど、でも入り込んでくる分野は意外と限定してくるのかな?と感じたりしましたね。
というわけで、あんまマジで今回はメーカー見てません。夢と希望と理想の度合いが薄いショーに感じてしまうのは、ボクだけですかね。
Posted at 2025/10/31 10:28:35 | |
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