ホンダがほこるフラッグシップ・ロードスポーツモデル、CBR1000RR。
大きく分けるとSC57型、SC59型のふたつがあり詳しい人となると「ゴーナナ」「ゴーキュー」と呼び分けています。
新型はSC77になるそうですね。
僕はSC59の2015年国内モデルのフルパワー仕様を所有。
お友達がSC57の2007年国内モデルの同じくフルパワー仕様に乗っていてこれをお借りしたときのインプレッション、乗り比べて感じた57と59の違いをまとめてみます。
大まかなスペックとしては・・・。
SC57型 2007年
・最大出力:172ps/12500rpm
・車体重量:206kg
SC59型 2015年
・最大出力: 178PS/12,000rpm
・車体重量:202kg
どちらも輸出仕様。
場所は慣れた峠道。
しばらく自分のSC59を走らせた後、お借りしたSC57で走り出す。
同じCBR1000RRでも感覚が違うので慎重に。
プリロードというか取り替えられたリアのショック(バネ)が僕の体重に対して硬く沈まないな~というところなどありましたが少し走るとすぐ慣れました。
慣れてくると57もよく曲がるし楽しい。
比較してみると59のほうが全体的に軽い。
57は59と比較すると少し重さを感じます。
旋回性というより動きの重さというか。
たった4kgの違いですがマスの集中化によるものでしょうか。
57の特徴でもあるセンターアップマフラーによる重心の高さも関係していると思われる。
そしてその車体の動きはもちろんエンジン(パワーフィール)にも違いを感じる。
59のほうが軽さ、鋭さを感じ、そして前後のスプロケットをローに振ってるこの57よりギアが低く感じる。
これはギア比の違いもあるのかな。
しかし57のほうがごく低い回転から開けていってもスムーズにトルクが立ち上がる。
59の場合4500回転辺りからグワっとトルクが立ち上がり低いギアではここでフワっと浮き上がることもあるのですが・・・。
この57は燃調をイジってるのでこれが関係するのかもしれませんが元からこんな感じだそう。
聞いた話では59は高回転に振っていて、そして低い回転では薄くしてるとか。
確かにそんなイメージ。
燃費や騒音対策なのでしょうか。
スロットル操作ですが57はドンつきが発生しやすく少し気を使う。
59はスムーズで開け始めやパーシャル調整もキャブ車のように操作しやすい。
それと最近のトレンドでもあるスリッパークラッチの有無も大きな差が出ますね。
シフトダウン後、クラッチミート時のショックを和らげる機構でこれにより神経を使わずに済む。
これがSC59には備わっています。
SC57は低ミューな路面なのもありラフに繋ぐと後輪が振られてしまうこともあるのですが、SC59は実にスムーズ。
そしてクラッチ操作が軽い!これ大事。
SC57はリッターバイクの重さを感じますがSC59は400cc~600cc程度の軽さ。
この機構は非常に楽ができるのでスポーツ走行はもちろんツーリングでも多大な恩恵を受けるでしょう。
最後にポジションに関して。
ハンドルの位置は59のほうが近くて高さは同じくらいかな。
そして59(14年以降)はハンドルが大きく開いていて初めて乗ると違和感を覚えるほど。
僕自身そうですし乗っていただいた57の方も仰っていました。
初めて乗ったとき不思議に思っていたのですがワインディングを走って納得、これによりコーナリング時のフォームに自由ができて操作がしやすい。
57は一般的なポジションで59のようにハンドルが開いているわけではありませんがコーナリング時も違和感なく乗ることができます。
ステップはどちらも変わっていて触れることはできません。
シート高は同じですが57は幅が広いため足つきが悪い。
しかし座り心地はいいかも。
うーん、同じ車種でもまったく違いました。
車体の動きは前後のサスを自分に合わせたらまた印象が変わるのかもしれませんがエンジンのキャラクターは大きく異なりますね。
59のほうがパワフルで加速自体も(体感的に)速いのですが57は落ち着きがありスムーズ。
57は重さというより落ち着きなのかな。
59がピーキーで扱いにくいワケではないのですが57のそれに比べるとヤンチャと言えますね。
イメージとしては2サイクルに近い。
あとは乗り方や場所、速度粋でもまた違ってくるでしょう。
実質的な速さ軽さでは59だと思いますが57のRC-V譲りのスタイルは今でも根強い人気がありますよね。
愛車だけに少なからず59をひいきしてしているところはありますが、57の方も「59のほうが乗りやすくて速い」とのこと。
進化しているだけのことはある。
しかし決して57のレベルが低い、という話ではないので悪しからず。
フルパワー化が安易なのもメリットのひとつかな。
どちらにしてもさすがホンダのRR、初心者から上級者まで受け入れ応えてくれる扱い易さ、懐の深さを持ち合わせています。
Posted at 2017/01/10 18:19:24 | |
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