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2024年04月24日 イイね!

膝とドライビングポジション

膝はチャームポイント、でなくってですね。

運転中、膝が伸びきるのが感覚的にダメなんですよ。少し曲げておきたい。
トラックみたいな椅子ポジションも好きではないのですが、足を投げ出すポジションよりはマシです。
そういうわけでスーパーローポジションのシートもあんまり好きではないのです。

自分ではそれは視点の問題なんだとずっと思っていました。視点が高い方が運転しやすい。まあ、それは単に見切りが良いからなんですが。

でももうちょっとなんか違うんですよ。なんというか、膝伸びきってると体の反応が遅れる感じ。そんなことないですかね?

ペダル踏みの操作が遅れる、というのもありますが、ステアも、それどころか目線の取り方まで影響があるような。

ペダル操作は、理屈ではわかります。伸びきってると動かせるのは足首だけ。そして足首を動かす筋肉は細いので同じ力を出すには遅いし、すぐ疲れる。
膝が曲がっていれば膝下、腿を動かす筋肉で操作するので速いし疲れにくい。しかもペダルを踏む方向なら力を抜けば引力で勝手に押し出して踏んでくれるので楽。
ブレーキペダルを踏む時にはその脱力で各部のクリアランスを潰し、ブレーキングを立ち上げて筋力で押し込んで調節しますよね。
調節の範囲でノーズダイブとバランスさせながら前荷重を作って最大減速G出す、みたいな。

その初手が使えないのでダメなんですね。
とはいえ、ステア操作や目線まで遅れるのはなんなんだろう?、腕動かす前の全身姿勢なのか?でもそしたら視線なんて姿勢関係ないのに…

まあ、体繋がってるからなんかあるんでしょうね。結果良くないなら良いやつだけ採用していけばいいんだし。

なんか不思議な話でした。
Posted at 2024/04/24 22:49:02 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライビング | 日記
2023年12月15日 イイね!

クルマの操縦は重心と駆動輪にあわせる

最近はサーキットで走ることもしなくなりましたので、走り方を忘れてしまう前に書いておこうと思います。


ラリーみたいな先の見えない道の走らせ方は別として、いや、見えないなら見えないなりのやり方があるのだけどそんなのもう忘れてしまったので、先のわかる道でめいっぱい速く走るための走らせ方というのを整理してみましょう。
つまり、スポーツドライビングがなんなのかということですが、大事な条件が2つあります。

「そのクルマの重心はどこか? 駆動輪がどれか?」

大きくいえばそれだけ。でもすべてはそこで決まるのです。


ひとつめ、「重心はどこか?」
これは重心をどう動かすのか?というです。

どうにかして重心に思い通りの動きをさせるのがスポーツドライビング、というか運動です。重心以外がどう動くか、どう動かすかは重心を狙った方向に動かすための小技の操作に過ぎません。
そしてクルマの場合、重心は大抵エンジン搭載位置よりちょっと車体中央よりにあります。


ふたつめ「駆動輪がどれか?」
これによってドライバーにできることが決まります。その制約の範囲でしか変化をおこせません。
そしてそれは、前か、後ろか、全部か、の基本3種しかないです。


※なお、話が面倒なので以後LSDがついてて車輪が浮いても駆動が抜けない、という前提にします。スポーツするならどうせ着けちゃうんだし。


重心=エンジン搭載位置、と駆動方式、つまりよく言うFR、FF、MR、(F)AWDで、ほぼできることとできる範囲が決まってしまいます。

そして、重心をどう動かすか、なのですから、この2文字の前側(重心)を意識の中心においていろいろ操作します。

つまり、
フロントエンジンのクルマは、フロントを動かすにはどうするか?
ミド、リヤエンジンのクルマはリヤを動かすにはどうするか?
というところから考えて組み立てるのが正道です。


では、定常円を走るとしましょう。加減速なく曲がれる限界の速度で、です。
すると遠心力で外に引かれます。クルマ全体にかかりますけど、合わせると重心を引っ張られる、とみませます。そしてフロントエンジン車は重いノーズが外に逃げてアンダーステアになります。

一方、ミド、リヤ車ですが、こちらは重いリヤが先にブレークするとは限りません。ぶっといリヤタイヤで支える設計や仕様になっていると、細いフロントタイヤが先に限界になってアンダーになります。
いや、真面目に安全設計してあれば、まずはそういうアンダーになるようにしてあります。すぐリアブレークするのは設計がおかしいクルマですので用心しましょう。


ここでわかることは、あなたが操縦しようとしているものは限界定常円走行でなにも操作しないとまずそうなるように作られている、ということです。普通の(真っ当な)クルマはアンダーが出る(ステアを切り増ししていかないと定常円が大きく膨らむ)ものなのだ、というのを理解しましょう。


そして、これに手心を加えるのがスポーツドライビングです。
動かしかたは2つ、回転運動と直線運動です。回転はヨー、向きを変えたり回りすぎを止める動き、直線は加速と減速。それだけ。そういう力を掛けたり抜いたりする遊びです。

残念ながら直接力をかけることはできません。使える道具はステアリングとブレーキとアクセルペダル。ここを操作して、タイヤ経由で力をかけます。
ステアリングは前進しているとき、基本前輪の向きを直接指定して横に振ることができます。微妙に横に滑りながら、です。

一方ペダルはタイヤに前後方向の力を掛けます。
ブレーキペダルは4輪ぜんぶに制動方向に、アクセルペダルは駆動輪にだけ増速方向に、です。
これが操作中使える道具の全て。そう、これだけしかありません。


では、もっとも簡単なカーブを一つ抜けるを考えます。まっすぐから、曲げて、まっすぐに戻す。すると、まっすぐと曲がるの移行期間が2つできます。直線と定常円は定常なので、この中間がキモです。英語でトランジションと言ってるところもありますが、その前者は進入、後者は脱出ですね。


そして進入と脱出それぞれに手前からの準備と真っ最中の仕事、抜けた後始末の仕事の3つ、がそれぞれありますからで6ステップ、そして定常の3つであわせて最大9ステップの作業がある、と言うかできます。

言ってしまえば、1つのカーブに対して3つの道具を9ステップの操作して最速で抜ける、を繰り返すのがスポーツドライビングというになります。


では、各ステップについて解説しましょう。

・進入
進入の準備は前荷重と減速です。重心はほぼ動かないのですが、加減速を使って姿勢を変えると前後のタイヤ荷重バランスが変わります。そしてタイヤは荷重が掛かってるとグリップし、荷重が抜けると滑りやすくなります。

なので、アクセル全開まっすぐの状態からブレーキの減速Gを使って姿勢を前のめりに変え、前荷重でハンドルが利きやすくします。

フロントエンジン車は元から前が重いので、ブレーキ掛けすぎはダメです。タイヤが限界越えない範囲で進入するのがいいので、最大減速より緩めることもあります、というかほぼ全車緩めます。

リアエンジン車はフロントが軽いので比較的強めブレーキのまま行けます。まあ、フロントタイヤが細いことが多いので、細いタイヤの限界と相談しながらではありますが。

荷重を適度に乗せることが出来れば、ステアを切るだけでシュッとノーズがインに入って行きます。ヨーイング発生成功です。フロントエンジン車は重いのでゆっくりめ、リヤエンジン車は軽いので早めにノーズが動きます。ここではアクセル踏んでいないので、駆動はほとんど関係ありません。

ここでヨー発生が足りない場合は切り増し、多すぎる場合は切り戻しをすることになります。この微調整の範囲で済めば進入は成功、理想的には切り増し、戻しがないのが理想的な進入後始末です。


・定常旋回
続いて定常円に乗りますが、ここはアクセルを使います。アクセルで適切なヨーイング量を維持するのが定常円です。ステアリングも切っていますけどアクセルで積極的に回るのがスポーツです。

FRはパーシャルスロットルから踏んでテールスライドさせるまでの範囲を使います。アクセルオフのままで我慢するのは失敗で、速度が高すぎるか進入での荷重移動で失敗しています。

フロントタイヤは荷重が乗って沢山仕事してますが、リヤはスカスカなのでオフのままではスピンします。ので、アクセルオンでリヤにトラクションを掛け、前に移った荷重を若干内向きの姿勢の状態でリア戻していきます。
ちゃんとしたFRならリヤは柔らかく沈みやすくセットされていますので、アクセルオンで食いついて荷重がリアに戻りながらヨーイングが減ります。
完全にヨーを消しては曲がらないので、パーシャルより若干多めにスライドするあたりでバランスさせ、後ろから押す力を旋回中心側に向けてバランスさせます(車体がイン側向いてるのでトラクションでインに押し込む感じになります)。まあここでのスライドにコントロール幅があるのがFRであり、楽しいところです。

FFの場合はというと、LSDがある前提で、パーシャルから弱加速までを使います。FRほどガツンとは踏めません。それと進入でのヨーもイン側への寄りも少し控えめにしておきます。
と、いうのはFFはLSDさえあればトラクションによりさらにイン側に引っ張れるのです。FRが重心のエンジンを軸にリヤを振り出しながら定常円するのに対し、FFはフロントの2輪が重心を前から引っ張ることで、遠心力で振られてアウトに出ようとするリヤを収束させつつ曲がるイメージです。リヤが出る前にトラクションでフロントを進める。ので進む先になるイン側の余地が必要になります。

4WDもフロントエンジン車ならFFに近いイメージです。ただし、リヤにもトラクションが掛かるので、4輪でバランス良く(ヨーイングが変化せず)横にスキッドアウトしながら前に出ますので、それをみこしてFFよりも若干内側向きを維持するイメージでアクセル量もFFよりスキッドアウトのロス分多めです。

そしてリヤ&ミドエンジン車(以降リヤ車)ですが、実はリヤ車は進入ステップでヨーイングを出しやすいし、その後も速いヨーでの旋回もできます。その分シビアで進入でオーバースピードやヨーイング過多だとスピン挙動が早くて止められません。いやフロントエンジン車もやりすぎるとスピンしますが、リヤ車はその限界とベストなコーナリングが近く、そしてオーバー側の余地がすごく狭いという特性があります。

つまりリヤ車は進入の見極めと正確性が大事なドライバーの見切り能力依存のクルマです。
まあそういう難儀なものではありますが、適切な速度、ヨーで進入ができたとして、定常円に移行するにはやっぱりアクセルです。アクセルオンで荷重がリヤタイヤに戻ります。フロントは元から軽いし、バランス上リヤタイヤを太く大きくしているのでアクセルオンでリヤがグリップしてトラクションが掛かります。

定常円的にはアクセル量でバランスして綺麗に旋回していくことになるのですが、じつは狭いながら幅があります。所謂パーシャルスロットルで横Gをタイヤのグリップで支えさせながら旋回するところと、もうちょっと速い速度でターンインし内側をむけたところで微妙に滑る程度にトラクションを駆ける。ここで上手く出来ているとフロントはもうほとんど仕事しておらず、全荷重がリヤタイアに乗っているような感じになります。バイクだとウイリーしているようなイメージで、ステア操作はヨー維持のため若干フロントをインに入れるか、スライド抵抗で減速(したら失敗なんですが)した分フロントの効きを減らすためのカウンターで脱出待ちになるでしょう。


ご存じのかたは察しがついたかと思いますが、定常円で理想的な状態はよくトラクションステアと呼ばれている技術で旋回していると考えています。旧来のパーシャルスロットルよりアクセルを踏んで曲げる技術のように解説されていますが、実態はダート用タイヤのような縦のグリップを使う走り方です。

最速で、という前提なのでこれはそうですが、タイヤを消耗しますし、タイヤもハイグリップ構造&コンパウンド、幅広、ロープロファイルほどそもそもスリップアングルをつけにくく、つけた分のメリットが少ないので横GMAXな運転の方が楽です。頑張っても微少なミスで横G運転に逆転さてしまうという欠点もあります。


・コーナー脱出
定常円旋回の状態からきっかけをつくって直線加速に移ります。ステアを戻してヨーを減らしつつできるだけ早くアクセルを全開にします。加速は減速やコーナリングに比べ最もGを出しにくいのでなるべく長い時間維持しないといけません。(定常円旋回の最低速度がベストであることも必要ですが。)

FRでの脱出はクリッピングゾーンを抜けたらアクセル全開が理想的です。全開でスライドしながらステアリングでヨーを収束させ、コースのアウト側の端までにスライドを終わらせて直進加速にうつします。カウンターステアであってもステアが切れているのは抵抗なので、脱出の準備でヨーを消したらニュートラルステア&全開のままコースの端まで斜行して縁石で勝手に直進、ができれば完璧ですが、そんなのまあ滅多にできません。

FFではアクセル全開にしてステアを戻せば脱出開始になりますからさらに簡単です。そのタイミングをだんだん早めていって、コースアウトしないギリギリがベストになります。
こちらも説明は簡単なのですが、ステアの戻し方はコースにより、タイヤや車両の状態によりベストが変わります。また戻しすぎて加速しすぎたりはらみすぎるとコースアウトするので結構チキンレース的な度胸勝負なところがあります。外の縁石ギリギリが最高です。

AWDはコーナ苦手、加速トラクション最強なのでとにかく早く加速に移るのが正解です。なのでコーナリング中のテクニックよりコーナー攻略の戦略が重要で、V字コーナリングといわれるような旋回速度を犠牲にして加速重視のラインを取ることがあります。そのコーナーのボトムスピードが遅くとも、手前からさっさとコーナリングを終わらせて加速脱出した方がトータルで速い、というやつです。この場合、戦略=ライン取り、ですが、ライン取りの話は今回のテーマとは別ですので機会を改めて。

AWDは操作テクニック的にはFFに近いですが、ちゃんと前後にLSDがあると前が巻き込みながらもリヤがちゃんと蹴り出してくれるますので、加速しながらの脱出旋回になります。

つまりクリッピングゾーンの終わりが思ったよりずっと前、アクセルを踏み込み始めるポイントがかなり手前になります。
FFでも書きましたがこれはかなり度胸が要ります。ストレートの先、消失点がまだ見えていない、アウト側の壁やフェンスしか見えていないところで踏み込んで行ったり、全開にするので視線の置き方も難しくなります。(先方消失点があれば視線も定まりますがそういう目標点がなく景色が全て横に流れていますので)
出口が見えたから全開、ではなくて、コーナーによってはクリッピングゾーンより前でパーシャルから踏み込み始め早めに全開、最強トラクションで加速しながらステアで姿勢の乱れを修正(できればゼロカウンターのままで、コースからはみ出なければ理想的)、という感じです。


リヤエンジン車の場合はというと、スピンせずに最速で定常円に入っていればほぼ成功です。ここまでの進入ヨーイングの残りで旋回しつづけていますのでステアきっかけでヨーを消して脱出、アクセルオンでウイリー加速しながら横スライド量をコースにあわせていければそのまま立ち上がり直線加速までいけます。それがリヤエンジン車の理想的なコーナリングでしょう。



なお、FRとリヤエンジン車の場合脱出に失敗したときはスピンで速度エネルギーを殺しつつ内側に逃げることができますが、FFとAWDはまずコースアウト一択です。


ざっとこんなところでしょうか。ドライビング論とかテクニック解説はこれ以外にもたくさんありますし、そのコーナーの速さ狙いとは違う走らせかたもありますから、これが絶対ではありません。


Posted at 2023/12/18 03:59:10 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライビング | クルマ
2022年09月16日 イイね!

セナ足をドラテク以外の面で考える。

もうセナっていわれてもわかんない人いるよね。ましてやセナ足なんてマニアしかしらない。
まあ、限界コーナリング中にアクセルペコペコするんです。何がいいか、多分本当のところは本人もわかっていないと思う。わかんなくてもやった方が速いか、同じ速さでも安定しているか、制御しやすいのでやっている、というところだろう。

ドラテクとしては検索すればどっかでうまく説明されているので、それはそちらでお願いします。ここでは車両側から見たセナ足操作で各機構がどうなるかを妄想してみます。
まずはエンジン。ECUいじると、まず点火と燃調やります。燃調の基本は空燃比ですが、加速時は加速増量。そこをアクセルペコペコするとどうなるか。
制御方式に大きく依りますが、加速増量はアクセル開度と、開度変化を見るのが一般的で、開度変化なんか1秒程度で終わる話です。
ペコペコしたらその増量が何度もかかる、かはECUの仕様によりますが、燃料的にはすごく濃くなりそうな気がします。下手すると濃すぎでパワーは落ちるかも。

次は駆動系、主にLSDの作動が気になります。タイミングはクリップから先アクセルオン以降なので作動制限は掛かっているはずです。そこでペコペコ。
エンジンがその操作に反応できるなら、トルク変動出ますね。機械式LSDだとカムを叩くかもしれません。秒間6回ですから、インパクトレンチくらいの周期でしょう。ダダダっと。だとすると旋回中に駆動してる内輪がそんな感じでロックしやすそうです。瞬間的なので、グリップ的にはあんまり影響はないかもですが、感覚的には限界がグッと分かりやすくなるかも。止めてベタ踏みしていいかを早く感じ取れればかなり安心ですからね。

クルマと作る側からすると、余計なことはして欲しくないというのが本音。どうなるかわからないですからね。まあ、それで勝てるんだったらなんとか壊れないようにしながら実装するしかないんですが、ECU、加速燃料のところは面倒そうな気がします。実際どうなっているかはもうわかりませんけどね。


Posted at 2022/09/16 22:18:47 | コメント(4) | トラックバック(0) | ドライビング | 日記
2021年08月29日 イイね!

タイヤグリップとヒステリシスロス

コーナリングフォースとかいろいろ言いますけど、その説明で出てくるこのヒステリシスロスというのがどうにもよくわからんのです。なんでロスが力(F:フォース)になるん?っていう。
そもそも物理でいう次元がズレてますよね。ロスされるのはエネルギー、なのでこれは直接的にグリップしている様子を表しているモンではない。そういう現象が起こったときにエネルギーがどれだけの量使われたかを見ているだけなので、このグラフも何も判らないのは当然で、こいつを現象の説明に使うのはそもそも間違い、なにがエネルギーを使っているか?(エネルギーを消費しているのはどういう現象なのか)、まさに理解したいところを説明していないのですから、わからなくて当然です。

でもねぇ、調べてもほとんど無いないんですよね。なので、おそらくはこういうことではないかと、考えました。

まず、前提、タイヤのグリップは静止摩擦+動摩擦、です。
地面に接地している部分(コンタクトパッチ)は叩きつけられてにじりながら張り付くまで動摩擦エリア、張り付いている間は静止摩擦エリア、引きはがされて離れるまで動摩擦エリア、になっているはずです。
この形状や比率はタイヤと荷重によって違いますが、タイヤである以上この構成をしているはずです。
ただし、静止摩擦エリアが無い場合もあります、ホイルスピンしてるような状態がそれですね。そして、動摩擦だけでも、ダートラタイヤでホイルスピンさせてもトラクションがあるようにグリップはあります、感覚的にはグリップという言葉はあわないけど。

これをタイヤ表面の1点で見ると、地面に叩きつけられて離れるまでの一瞬のうちに、ぶつかって、にじって、こすりつけられて、べたっと着いて、引き上げられて、離れる、ということが起こっています。
そしてタイヤ全体としてはこれを連続的に繰り返しているはずです。

大ざっぱに言えば、この、叩きつけられた後、にじって、こすりつけられている状態と、引き上げられている状態がいわゆるヒステリシスロスがグリップ力の一部を成していると言われている部分、と理解すればいいかと。

主にタイヤ表面のコンパウンド部分の話ですが、にじりついてこすりつけられる際の変形と、引きはがす際の変形がヒステリシス特性で、そのロスが大きい=動摩擦に関与するエネルギー量が大きいということなんだと思います。もちろん全てのロスが動摩擦力に変換されるわけではないので、そのロスとやらがデカければでかいほど食うタイヤということは無いですが、目安的なものにはなるのかと。

コンパウンドのにじり以外にもトレッド面を左右に引っ張る動きもロスに含んでいると思います。それは、ダートタイヤがエッジ食い込ませて擦りつけたり土掻いてトラクションにするときの作用が横、コーナリングに働いていると考えればわかりやすいかと。

まあ、ごく大ざっぱに言えば
張り付く分=静止摩擦=粘着
引っ掻く分=動摩擦=ヒステリシスロス(もしくは粘着以外)
でいいかもしれません。
タイヤの感触にそういうイメージを持っておくと、単にグリップしてるor滑った、とは違う対応ができるようになります。

つまり、常に変化しているこの2つ比率がわかれば、それに応じてクルマの操り方を変える判断ができます。雨の降り始めなんかはそうですね。周回なんかではいきなりツルっとくる前に徐々にベタグリップ感が無くなっていく感じがあります。

#山道でコーナー全開で抜けたら一面濡れ落ち葉、は祈るしかありませんが。

そういう感覚を操作とセットにして引出しを蓄積しておければ、ベタベタに粘着グリップする側のSタイヤの使い方や、逆にそれがほとんどなくなるウエット、ダート、でのグリップ(というよりトラクション)の掛け方がなんとなくわかってくればより面白くなってくるはずです。

※厳密に言えば粘着してもコンパウンド層が変形しますね、これ、消しゴムに力を入れてズレる前の変形と同じで、これもヒステリシスロスには含まれています。だからヒステリシスロスで説明するのは不適切なんです。
新品タイヤだとコンパウンド層が厚いのでそれがよれる感じが強く出てわかりやすいです。レースなんかだとムーブが大きいなんて言いますが、G掛かっていくとヌルっと逃げそうになります。でも限界はまだ先まである騙し挙動なので嫌われます。ラインがちょっとはらんだりするのも嫌ですね。

Posted at 2021/08/29 17:32:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | ドライビング | クルマ
2018年10月22日 イイね!

逆手ステアは気になるが助言めいたことをすべきことなのだろうか?

結論のないもやもやした話で恐縮なのですが、表題の逆手ステア、もしくは内掛けハンドルというステアリングワークをされる方がいます。

いや、ここ見てるようなスポーツ走行寄りな方々にはほどんどいないようですけど、仕事などでたまたま乗り合わせたりすることがあります。

自分ではしません。もう普通の回し方でクセついてるから多少重たいくらいではやりません。エンジン切ってる状態で据え切り、みたいな動かない状態?ならやりますが、運転操作で使うことはありません。

逆手にする主な理由はハンドルが重たいから、ということのようですが、いまどきパワステが普通ですからそんなに重くないはずで、なんというか慣れのようなものかと。
教習所では教わらないはずなので、親や兄やセンパイがやってるのを見て、という伝統文化なのかも。

逆手がダメだと言われる理由は戻しが遅れるからということのようです。カウンターステアもそうですけど、タウンスピードで切っていて普通に戻すときも自分で戻さずセルフアライニングトルクでシュルシュル戻るに任せているような印象があります。

では、それは直した方がいいんでしょうか?
個人的にはエラそうに言うべきことでは無いような気がします。なんか、親から受け継いだ運転術を真向否定されるほど致命的な差はあるの?って感じで。
シートベルトしないとか飲酒運転は止めます。現場でなくともそういう話聞いたら進言はしますけど、逆手はどうしたらいいものか微妙なモンではないかと。

相談されたら、しない方がいいって話をすると思いますが、そこそこのスピードで走っててえ、ここで?って場面で逆手されると結構怖いんですよね。
あれ、保舵力を無視して勢いで回すやり方なんで、力は入るけどグリップ感もなにもないんです。ボルト外すのに工具叩く感じ。外れるけど後知らない的な。

なので、そういう時には自分で気づいてもらうようにそれとなく操作の話をします。サーキット走ったりするので、そのネタで。

コーナー進入ではハンドルは押して行くのか、引いていくのか?

何をさせたいかで変わりますよね。
押し上げる捌きは力が必要だけどグリップ感がわかりやすい。
引き下げる動きは力が入る分素早い入力ができる。

そんな話すると、運転を意識してる人はだんだんわかってきて、その差を体感するといつの間にか逆手しなくなります。

まあ、気にしない方は相変わらずなんですが、まあそのくらいでいいのかも。
ハンドル握る人って、大人ですから。自分のことは自分で、がいいんだと思います。
Posted at 2018/10/22 21:51:05 | コメント(2) | トラックバック(0) | ドライビング | クルマ

プロフィール

「@まなひろ 予備校も高くなったなぁ。御茶ノ水行ってました。帰りに途中のゲーセンで1回だけセガラリーするのが好きだった。模試判定上がるよりベストタイム更新の方が嬉しかったなぁ。」
何シテル?   06/13 16:18
クルマ趣味は走る/直す/作る、一通りをできるだけ自分でこなします。Blogの過去記事には、今とは異なる考えの内容もありますので疑問に思ったらコメントなど頂けると...
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