• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

わんどらのブログ一覧

2021年01月13日 イイね!

新型日産ノートを試してみたら

新型日産ノートを試してみたら皆さま改めて今年もよろしくお願いします。

毎年、年明け初回のブログは若干スロースタートとなってしまう私わんどら。
今年も例年通りのゆっくり腰を上げて書いてみたのは、こちら時を昨年末に巻き戻しての"試してみたら"です。
去年のクリスマスは、日産から魅惑の新型車のプレゼントがありました…なんて、年の瀬にとっても期待値の高いクルマがリリースされましたね。
そんなことで昨年末最後の週末に、この新型ノートを早速試してみました。

今回の新型は随分小さくなったなぁというファーストインプレッション通り、先代よりも全長が約5.5cmも短くなったのはまず意外なことでした。
欧州マイクラに倣いこちらも大きく、よりショートワゴン的な存在になるかと思いきや、正統派の日本式Bセグハッチになっての登場は、このクルマでマーチのポジションも取り込んでしまえという事の表れなんでしょうね。
個人的勝手な想像としては初代のショートワゴンっぽい雰囲気をもっと感じさせてくれるデザインを期待していただけに(いや個人的妄想です)、あらら、よりコンパクトになったのね、と拍子抜けしてしまいました。
しかし、じっと見ると、昨夏に発表されたSUVアリヤからの新日産デザインフィロソフィーがなかなか効いていて、コンパクトとしてかっこいい仕上がり。

国内の競合と比べても見た目の質の高さはいいじゃんと感じさせてくれるものがあります。

さて、若干重みがなくペラペラ感がある残念なドアを開けて乗ってみると、一転して素敵なコクピット空間が。
これまた日産のデザインスタンダードとなるのか、アリヤ譲りの2段センターコンソールは見た目に"意味あんの?"と思っていましたが、使ってみるとこれまた意外と勝手が良い感じ。
インパネはデザイン形状は良いけど、これでもう少し樹脂パネルのシボなど凝ってくれたらなぁというトリムの安っぽさを感じます。

まあe-Power積んで200万円前半と考えるとどこかコストダウンする必要があるわけで、コストをかけてるだろう内外装デザインとパワトレ、充実のADASに対して、コストダウンを図るためにドアの作りや、インパネ素材や、スチールホイールに安っぽいカバー(一応未来感)という強弱が図られているんだろうなと想像してしまいます。
まあ強弱の"強"となるe-PowerやADAS機能が大事なんだし、"弱"の面まで求めるのは酷だよねとそれも納得してしまうのでしたが…。

さて走りは何と言ってもそのe-Powerの素晴らしさに尽きると言えます。
確かに電気自動車に近いけど、内燃機関車のようないつもの感じもして、かつ本来特徴の加速感や必要なトルクがすぐに得られるレスポンスは試乗という短いコースを走っていても楽しい!
e-Powerでグイグイと来そうな推進力をボディで受け止めて落ち着きある(行きすぎない)加速感を作り出している気がするのは、新型モジュール(クリオと同じCMF-B?)で構成されてるということもあるのでしょうか。
それもまたファミリーカーとして扱い易い気がして好感あります。
こうなったら高速域やワインディングなど、様々な場所で走らせてみたいなぁと感じさせてくれました。
そして、同乗セールス氏も挙げていたように、先代に比べて静粛性が高まったのがこの新型の特徴なんだとか。
確かにすごく静かで、上位カテゴリーのクルマに乗っているような気分になります。
ADAS機能も充実しているし、プロパイロットもちゃんと付いてる。
最近のコンパクトカーは200万円台の価格帯が当たり前になりつつあり、クルマを買うのもなかなか気軽ではなくなったなぁ…と感じるものがありますが、前述の通り、コストの掛け方についてはこのノートは本質的な機能、機構にお金をかけているのではないかと、その商品企画に感心させられます。
ホントこれはいいクルマ。

ああ、これでボディがストレッチされたエステート系なんか出てくれたらいいんだけどなと、個人のクルマ選びに照合したら、やはりたくさん荷物が詰める荷室が欲しいと思ってしまいます。
そう思っていたら、春には3ナンバーサイズの派生モデルが出ると日刊自動車新聞に書いてあるではないですか。
セールス氏は"あ、"オーラ"(その派生モデルの名称?)ですね。そうなんですけどね、但し3ナンバーサイズになるのは横幅だけなんですよ…特に後ろが長くなる訳ではないんです"と教えてくれた。
なんだそれは?ワイドのみ広げてどうするのさ!と思ってしまいますが、よく考えてみると、ワイドを足したサイズ感での展開はグローバル用の対応なのかも知れませんね。
クルマのスタイリングはサイズが数ミリ違うとだいぶ違うように見えるともいうので、実際の登場は興味深いですね。

魅惑いっぱいの新型ノートは、果たして今年の国内ベストセラーカーとなるのでしょうか。
わんどら的には国産Bセグとしてはこれがベストと言えるだけに、今度機会があればロングドライブにでも連れ出してみたいなぁと感じた、今年最初の気になるクルマです。

そうそう、最後にオマケネタ。
今回日産のDLRを訪問して"試乗記念品"としていただいたのがこちら、"新型かきのたね"です。

要するに柿の種おせんべいなのですが、煎餅の形状などの企画、デザイン、金型作成などは全て厚木にある日産のテクニカルセンターによるものなんだとか。
23種類のクルマの形となった柿の種は、日産の名車たち(実は細かな形状はさすが表現できてないのでよくわからない)か詰まっていて食べるのが惜しくなる?いや楽しんでいただく事ができました。

*追伸 後で理解したのですが、ノートの200万円台前半の価格帯って先進機能が何もついてない状態なんですね。
やはり国産コンパクトカーの高騰ぶりにはイマイチついていけません…。
2020年12月20日 イイね!

ルノークリオ5を試してみたら

ルノークリオ5を試してみたら私はDLR訪問をすると、対応していただいたセールススタッフに"たくさんDM送ってくださいね"とお願いをしています。
何故なら、ハガキだの封書のDMってミニカタログのような感覚で楽しめるから。
その大抵はゴミ箱に入ってしまう環境的にはイマイチのアイテムだけにイマドキではないのでしょうけど、風呂上がりにビール片手にDMを眺めて、掲載されているクルマたちに想いを馳せる…的な時が小さく楽しかったりします(笑)
最も、イマドキは郵送のDMなんぞや滅多に届かず、大抵はメールでの受信となり、スマホの画面で流し読みというつまらない状況でありつつも、時代はそれがスタンダードなんだと受け入れていますが、秋口から盛んに届くようになった気になる"郵送のDM"がありました。
それが今回ピックアップする、ルノールーテシアです。
秋のデビュー前後から、ある時はハガキで、ある時はミニ冊子風の封書で、毎週のように届いた誌面には、深い赤色のスタイリッシュなコンパクトカーが写し出されています。
そんなことで気になるわんどら、試乗へとDLRを訪れてみました。

今度の新型は見た目がキープコンセプトとのことで確かに一瞬は"ん、フロントのライト周りが例のヒゲがついただけ?"と感じてしまうのですが、実際にみると先代よりワイドになった分踏ん張りの効いたスタイリングとなり、その安定感の上に躍動的な曲線が絡んだグラマラスなボディが乗っかっていて、とっても魅力的です。
この試乗車のオレンジ色も鮮やかでとても綺麗(ちょっと日産テイスト?)。
私、この新型クリオに一目惚れしてしまいました。
それは、見た目の好みだけではなく、ステアリングを握ってみて確信に変わります。
まず内装の質感もなかなか良い。

トリム加飾の好みはありそうだけど、フィットのようなチープさはないし、208のような複雑さもない。
そこそこ落ち着く、リビング的なインテリアになっていると感じます。
しかしあれ、なんかこのインテリアデザイン、見たことがあるような…と思い出したのがこちら、現行日産マイクラ(N14型)です。


今回の新型はモジュールを新しく鞍替えしてしまったけど、先代クリオ4と同じ工場で生産されていた兄弟車とは、何だかトリムの巻き方とか同じように見えます。
これもアライアンスの成果?ということでしょうか(笑)
でも、個人的にはこの欧州マイクラも大好きなデザインだし、どちらも同じエッセンスであるならばより好感が持てるもの。
そんなインテリアに感心しつつ、走らせてみるとまずは7速になったDCTのスムーズさを感じます。
少し前に試してみたプジョーの8EATのシームレスなシフトチェンジまではいかず、さすがに若干のシフトタイミングでのショック(スイッチが入れ替わったかのようなカチッいう電気的信号を感じますが、気になるほどではなく)は無いとはいえないですが、オートマチックモードによるそのシフト変換は日本の道路事情にもマッチした経済走行に最適なチェンジが行われていて心地よいかと思います。
そして面白いのはスポーツモードにすると運動性能がガラッと変わり、見事にスポーティな加速感が得られるので、走り方はお好み次第です(まあどのクルマにも付いてるモードですが、こういうコンパクトはキビキビした感じが強調されて楽しいですね)。
こうしていろいろ試しながらも感心したのは、室内の静粛性。
必要な音だけが残り、余計な音は吸収されている作りは、上位車種の気配を感じます。
内装の落ち着きと相まって、208の元気ぶりとはまた違う方向性を示しています。

このクリオ、日本での立ち上がりは"おかげさまで"好調なようで、仕様によっては既に来春納車というモデルもあるとのこと。
実はすっかり気に入ってしまった私は、満足の試乗後にもショールームでの現車確認にてあれこれじっと見てしまいます。

観点は、今のピカソの代わりの役割を担えるかということ。
しかし、このBハッチはマイピカソとどう比べても、やはりMPVのユーティリティに叶うことなしで(当たり前ですが)、残念ながらクリオは今の私の手に舞い込んでくることは無さそうです…。
そうなると気になるのが新型カングーの存在。

もしこのクリオのテイストが新型カングーに移植されているならば、まだ見ぬMPVへの期待も湧きます。
ちなみにいつ国内導入?私のクルマは来年11月に車検迎えるけどそれに間に合いますか?と聞いてみると、まだDLRに入った情報としては、先般の発表はあくまでも外観のティーザーにて、スペックは一切発表されておらず、本国フランスでは来春発売だから、国内導入は2022年になるのでは…との想定なんだとか。
(私の通うルノー店舗は日産直営系なので情報は早いと思うけど…)
まあイマドキの輸入車は本国発売とのタイムラグが短くなってきているし、早期販売を期待してしまいます。
ルノージャポンさん、お願いします!

もし私のライフスタイルが今のファミリーど真ん中の状況になければ、このクルマを選択してしまうかもと真面目に思える好みのスタイリングと走りを感じさせてくれたクリオ5。
よく思い出してみれば私わんどら、その昔はこのクリオの祖先シュペルサンクを所有していたルノーユーザーだったのでした。
時々故障で困らせてくれたけど(笑)、あのカジュアルでオシャレなクルマは、私のクルマ遍歴の中でもいまだお気に入りのモデル。
そんなシュペルサンクとのクルマライフの良かった面影を、この最新型で再び享受できればいいなぁと思ってしまう、とっても気になるクルマです。
2020年12月15日 イイね!

プジョー208 II & e-208を試してみたら

プジョー208 II & e-208を試してみたら今秋のプジョーは3車種も新型車がラインナップされて、DLRショールームも一気に華やかな雰囲気になりましたね。
VWとまではいかずとも、フルラインメーカーのように多彩なモデルを導入している状況は、この秋の輸入車販売増に大きく貢献しているようで、フランス車の地位向上に大きな存在になっています。
そんな選択肢のひとつである208を試してみることができました。

昨年秋の六本木で行われたプジョーのプライベートショーで発表され、私自身その場で現車確認させていただいたこともありつつ、その後の国内発売含め、この1年の間にメディアでの接触もありもう既に外観は見慣れてしまった感もあり、イマイチ新鮮味に欠ける再会になった新型208。
先代の丸くて小さい感じからガラリとスクエアな雰囲気になったのは、言われ尽くされた"205の再来"を確かに感じる塊感があります。
(永遠のベンチマーク、205の何をもって再来なのかは解釈いろいろでイマイチよくわからず…笑)
個人的にはこのデザインがベストとは思えてないのですが、それは好みの問題にて、まあ私的にはフェンダーアーチにカバーのない"アリュール"のほうがいいなぁという第一印象を持っています。

そんなことでまず試したのは1.2LガソリンエンジンのGT Lineモデル。

鋭い目線にフェンダーアーチのボリューム(感)による踏ん張りの効いた見た目は、小さいのにとても強そう!
確かに205GTIっぽい雰囲気と、最新プジョーのアイデンティティがミックスされていて、走りそうな雰囲気があります。
何だか若い、アスリート系の雰囲気は、乗って走り出すと興奮を与えてくれます。
いやいやこれは何で軽快でパワフル!
あれこのプジョーの1.2L PureTecエンジンって初めての体験じゃなかったはずだけど…こんなに素晴らしいレスポンスだったっけ?と、少ない過去経験を思い出しながらも、その出足のトルクの深さとスムーズな加速に驚き、そして楽しくなってしまいました。
少しアイドリング時のカラカラという音が気になるのと、ブレーキが効きすぎる(ストッピングパワーが高いのは喜ばしいし、カローラツーリングのようなメカ制御感の強い不自然さは皆無)のは慣れが必要だけど、それは僅かな印象でありつつ、いやこれは実に運転してて面白い、小さくてキビキビ、そしてイマドキのトルクフルな走りはマイピカソを前世代の遺跡に追いやる衝撃があります。
約12年のテクノロジーの進化をこのコンパクトカーに感じ(いや本来はもっと前の3008あたりから明らかに違うんでしょうけど…)、あれ、マイピカソは無駄なエネルギーを消費しすぎだぞ?なんて焦りを感じたのでした。
なんだろうこの全体的にしっかりとした作りは。
それは新規プラットフォームのせいなのか、サスペンションセッティングのせいなのか、はたまたプジョーお約束の小径ステアリングがもたらす感覚的なものなのか、いずれもが作用しているのでしょうけど、そんな機構的進化など気にしない消費者にとっても、きっとわかるしっかり感があるように感じます。
これからのクルマはBセグメントだろうがこれだけのクオリティを示すのが当たり前なんだとしたら、ヤリスはもっと頑張らないと…なんて。

内装も質感あって、プラスティックな部分をうまくチープに感じさせないようになっていて、走りと同じくしっかり感を感じます。

いただけないのは3D i-Cockpitで、私の着座姿勢(個人的好みではシートを高くポジショニングする)ではメーターがステアリングに隠れてしまい見えないということ。
文字が浮き出ることのメリットもよくわからないけど(演出としては良い)、ドラポジがイマイチ定まらなかったのは残念な感じではあります。
スポーツカーのように着座位置を低く構えればいいんでしょうけどね…。

さて乗り換えにて体験したのは電気自動車バージョンe-208。

どうやら訪れたDLRではまだまだ電気自動車は積極販売には至っていないようで、試乗予約もギッシリというわけではなさそうな様子。
まあラインナップは揃ってきても、やはり実売はまだまだコンベンショナルビークルが担っているのは何処も同じにて、あの日産でさえBEVの国内販売シェアは約9%なのですから、PSAJにおいてもまだ入口に立ったに過ぎないというのは感じるところなんでしょう。
それでもたった数ヶ月で3車種もラインナップ(DS含む)してしまうのだから、フランスそして欧州のEVシフトがそのまま輸入された鮮度の高さは感心しどころです。

そんなニューラインナップの電気自動車は、夏に試乗したDS3クロスバックE-TENSEと同じ動力源を用いたものだろうし、まあ乗らなくても良いか、と思いつつ触れてみると、やはり味付けは若干元気な方向づけがなされているような手答えがあり、そのままひねりなく恐縮ながら、DS3はしっとり上品に、e-208は前のめりに…と、例え同じようなシームレスな加速感であっても、そのブランドや内装、足回りなどから得る体への信号が両者でかなり違う印象へと導きます。
(正直、正確に両者を比較できるほどの記憶はもう薄れてしまったのですけどね)

そんな元気な味付けに感じた新型EV(最も、その元気たる要因は小気味良いハンドリングと硬めのサスによるものと感覚を持っていますが)に乗ってみて改めて感じたのは、私はガソリンエンジンの208の方が良いなぁと感じてしまったのでした。
それは、何だかドライバビリティはほぼ一緒、外観内装もほぼ一緒ながら、EV車の持ち味であるリニアな加速感は何となく似たフィーリングをエンジン車からも感じることができてしまった感があり、より活気ある走りができるのはこっち(208)のほうなのかな…と感じたのです。
もちろん、EVが選択できる環境においてそれを選択しない未来はないと思うんですけどね。
特にe-208は400万円以下という戦略的な価格面でも普及車種に相応しいものがあります。
(それだけに"私だったらコンベ車を選ぶ"という発言も、イマドキは憚れる気もするので小声ではありますが…)
まあ、このコンパクトに何を求めるかという要素により選択が変わるんだろうし、今はインフラ的な課題もなんだかんだ言ってあるんだろうから(既述のように、我が家はマンション暮らしにて充電インフラがない環境…)、小声になる必要はないのかもですが、これからの時代を早くから捉えた、それぞれのニーズにあった選択肢があるのは良いことですよね。

試乗は"自由に乗っていいですよ"ということで、セールススタッフの同乗なしで思う存分楽しんでしまいました。
そんな新型208&e-208から感じるものはまさにこのクルマのキャッチコピー"Unboring the Future"を体現したもの。
走りがワクワクするコンパクトカーに久々出会えたことがちょっと嬉しくなる、そんな気になるクルマです。
2020年10月24日 イイね!

アウディe-tronスポーツバックを試してみたら

アウディe-tronスポーツバックを試してみたら9月のある日、私の元に1通の黒いDMが届きました。
見ると、珍しくアウディからの手紙。
私はDLRを訪れ個人情報などを伝えると、なるべく"DMなど送ってくださいね"とお願いしています。
メールマガジンなども各社から配信してもらっているけど、手紙によるDMって、小さなカタログのように気になるクルマを確認することができて楽しいから。
(エコじゃないですね…)
なかなか縁のないアウディからなんて滅多にDMなんて来ないのに珍しい…と思いタイトルを見ると、”e-tron Test Drive Event”の文字が。
お、遂に導入となりましたか!と、そのインビに誘われるがままにDLRを訪問してみました。

何故か届いたDMの宛名は初めて訪れるDLRだったのですが(どうやらアウディジャパンより振り分けされたらしい)、広くて明るい店内にはありました、鮮やかなブルーのe-tronが。

で、でかい…私は勝手ながらもっとコンパクトなサイズ感を想像していたのですが、しっかりとしたDセグサイズのSUVの姿に戸惑ってしまいました。
まあ何も予備知識なしにクルマに対面したのですから、そんなサイズ感の差なんて考えうることですし、アウディというプレミアムブランドが初出しする電気自動車がチープなサイズな訳ないかと即納得です。
それに、アウディお得意のスポーツバック、クーペSUVのスタイルはとてもスタイリッシュでカッコいいですし、アウディはこのクーペスタイルを締まり良くまとめることが上手いなあと感心します。
そんな現車確認をした後は、セールススタッフに案内されるがままにまずはこのドーム型の風変わりなシアターでコンセプトVTRを視聴して、早速試乗へと向かいます。



試乗車はこれまた派手なカラーリングの車体にて、今から特別なアウディ初のEVに触れるという気分の高まりを感じます。

こちらはメーカーの広報車両とのことで、DLR用にはもう1台フツーのカラーリングの試乗車を稼働させているとのこと。
中身は同じだしどうってことないのですが、たまにはこんなレーシングカーあるいはサーキットマーシャルカーのようなカラーのモデルに乗るのもいい感じです(デビューイベントに来たという特別感あります)。
さて乗り味ですが、全てにリニアでスムースな感じ。
高速道路も試乗させていただいたのですが、胸をすくう加速感はあっという間にスピードメーターの数値を跳ね上げます。
このe-tronのコンセプトは、"静けさをもデザイン"したとされています。
電気自動車だからこそシンプルに、そして特徴を殺さずに機能をデザインするというコンセプトはクルマの外観、インテリア、そしてこの静粛性へ現れていて、機関系はもちろん、ロードノイズも聞こえないためか高速走行時のスピード感は全くなく、これはまずいぞとアクセルを緩めてしまうのでした。
さて最近やたら電気自動車を乗る機会に積極的な私わんどらが毎度機になるのが、回生ブレーキの性格。
結論から言うと、このe-tronは回生ブレーキの効き具合が抑え気味で、普通のクルマの感覚で乗ることができるというもの。
ワンペダルドライブ志向のEV体験とはまた違う、ドライブしていて自然なフィーリングは、これまで経験したEVではDS3 E-Tenseに近い感覚(もちろん絶対的なパワーは全く違いますが、回生ブレーキの効き具合に限ってカテゴライズすると…)。
あーそうか、欧州車ってこのフィーリングで括れるのかな?なんて直感で発してみると、セールス氏曰く"いえ、その括りは違います"とのこと。
例えば、このe-tronの直接の競合となるメルセデスEQCは、日産的なググッと回生ブレーキの効くワンペダルドライブタイプの方向だといいます。
よく思い起こしてみると、BMWのEV(i3)もまたググッと効くワンペダルの方向性だったし、設定如何で如何様にもなりそうなこのシステムに、あえてブランドの"らしさ"として味付けするなんて、それぞれのメーカーなりの意味合いがあるに違いません。
コンベンショナル車に近いフィーリングこそがドライバーに与えるべき快適性か、あるいはEVならではの特徴を活かしたワンペダルで新たなドライバビリティを付与するか…最終的にはユーザーの好みがブランド体験にマッチした時に、"これいいね"って事になるんでしょうけどね。
そしてリーフやi3で体験しているワンペダルの面白さ、新鮮さは感じつつも、こうしてe-tronに乗ってみると、やはり自然な味付けがいいかもねなんて感じてしまうのです。

さて走り以外に気になる部分としては…このデジタルミラーの位置。

ドアパネル側にモニターを付けたことはデザイン的に良いアイデアですが、窓枠の延長線上にミラーがない分視線を落とさねばならず、見にくいのです。
デジタルミラーはまだ私自身Honda-eとの2車種しか体験していないのですが、車格は違えど、これはホンダの方が使い勝手良いと感じました。

いやしかし、完成度の高い良いものを体験させてもらったなぁとショールームに戻り、あれこれ感想を話していると、セールス氏は"ぜひいかがですか?"と勧めてきます。
いやこの手の目新しいクルマは新しいもの好きのお金持ちに買っていただければ良いのでは?なんて、アーリーアダプターに委ねてお茶を濁してみました。
いや、欲しくない訳じゃないけど、ここまで立派でなくとも良いし、1200万予算あれば、ポルシェ718ケイマンとシトロエンベルランゴの2台持ちするかなぁ…なんて考えてしまうのでした。
だいたいアウディもこのe-tronはブランドイメージリーダーとしてのポジショニングにて、実売にはQ4 e-tronというVW I.D.4譲りのSUV電気自動車が登場を控えていることを計算してのことなんだと思います。
そうですね、僕には買えませんよ…なんて苦笑いしながらショールームを見渡すと、同じ綺麗なスタイルをしたSUVが鎮座しているのを見て、"私が選ぶならこっちですかね"なんて指差してみたのがこちら、新型Q3です。

なんかスポーツバックの見た目的にはe-tronをそのまま小さくした雰囲気で、"なんだこっちでいいじゃん"なんて、Q3の方がだいぶ実用的で必要十分な気がします。
先日の"カローラツーリングを試してみたら"のブログに書いた、我が家の思わぬクルマ選びの方向性となりそうな"ランドクルーザープラドがいいんじゃない?"という我が家のオーソリティのコメントを発端に、SUVの路線も捨てられなくなってきた事情において、プラドよりも私にシンクロするSUVを探っておかないと…という観点でQ3をあれこれ見ていると、セールス氏はすかさず言います。
"Q3を気に入っていただいたようですね!見積作りましょうか?"
さっきまでe-tronを推していたはずが、実売見込みの咄嗟の切り返しトーク、なかなか頼もしいセールスパーソンだったのでした。

それにしてもe-tron、パワフルなフルサイズSUVのEVは、経済性能や環境意識よりも乗りごたえを伝えてくれる素晴らしいクルマでした。
こうなると同じカテゴリーの日産アリヤも早く試してみたいし、直近では、そのブランドの思想差が如実だというメルセデスEQCを試してみたいなぁなんて思ってしまいます。
身の丈にあったクルマ選びをすると目線には入らないモデルでも、今が旬のEV初出しの時期ならあれこれ触れられそうな、そんな機会をこのe-tronからは得たのでした。
2020年10月17日 イイね!

ルノーカングーを試してみたら

ルノーカングーを試してみたら個人的に大本命と言えるシトロエンベルランゴ、あるいはプジョーリフターの店発があり、さらに新型208や2008の登場など一気に賑やかになったPSAJのラインナップ。
ベルランゴや208などは本販売前のティーザーイベントを足繁く通い、早く乗ってみたい!なんて想いを馳せていたのですが、蓋を開けてみるとDLRに足が向きません。
何故なら、ベルランゴなど改めて見て乗ってしまったら、思わず契約書にサインをしてしまいそうな…そんな気がしてならなく、今はもう少しこのクルマ選びの時間を長引かせたいという心境となり、自ずとシトロエン&プジョーのお店に近づけなくなっています。
マイピカソの車検は残り1年と、その期間は代替タイミングのひとつの区切りになりつつも、このお気に入りのクルマは元気でもあるので代替すべきか迷っているのもあるんですけどね。
さて、前回はメガーヌエステートGTの試乗体験を書いてみましたが、そのルノーへの訪問にはもうひとつの"比較"目的がありました。
それは、ベルランゴを迎える(あくまでも仮)として、そもそもこのフルゴネットバンの日本におけるリーダー、カングーってどんなもんだろう?ということ。
前回のメガーヌに続けて今更感たっぷりではありますが、いやいやモデル末期だからこその熟成がそこにはあるかもしれません。

実は私がこの第2世代カングー(これを通称デカングーっていうんでしたっけ?)に触れるのはこれが初めてではありません。
遥か昔まだみんカラを始める前、私が転勤で名古屋に住んでいた頃、私の職場の同僚Aさんは初代を、そしてBさんはこの現行型を所有していて、それらのクルマを体験させてもらっていたのです。
その時の印象は、大きくなった現行型は、まるでハイエースなどのキャブオーバー商用車に乗る感覚を得たのでした。
そんなイメージをいまだ思い浮かべながらクルマに乗ると、当時の第一印象よりは僅か乗用車感はあるものの、ドアパネルのボディ剥き出し部分や着座したドライブポジションなどより、あ、これはやはり商用車そのものだね、と感じるものがあります。
プラスティッキーなインパネ&内装、フランスの郵便局員が開発協力したという大きなグリップ型のハンドブレーキ、余裕有り余る天井の高さ…全てが無骨でシンプルな雰囲気。
しかしこれぞカングーの真髄、商用車ライクを敢えて楽しむという遊び心がこのクルマの乗用利用のポイントなんだと思います。


そう頭の中でモードチェンジすると、不思議と乗る姿勢が変わります。
これでいいんだという気持ちは、クルマって乗り味がどうのというより、クルマで何をするかの方が大事なんだという事を思い出させてくれます。
アウトドアキャンプ、ハイキング、自転車、ゴルフ、サーフィン、ジョギング、天体観測、子育て、町歩き…目的はなんでもありですが、それら目的実行の楽しみが、このクルマをドライブする楽しみに繋がるんだと。
勿論運転感覚は戦闘的なものを全く感じず、メガーヌと同じ機構のはずのEDCトランスミッションもエンジンの仕様差でこんなに"慌てない"走りを実現するものかと、モデルに相応しい味付けにしっかり収まっていることに感心させられます。
(若干非力なものを感じたけど、そこを指摘するほど求めるものもないという気にさせてくれます)
こういう"スペック能"からの解放された感覚がフルゴネットバンの面白さなんだとしたら、このカングーよりも随分と乗用車仕様となっているベルランゴは、フルゴネットバンがもたらしてくれる多彩なライフスタイルの実現に加えて、カングーにはないディーゼル&8速ATの走りの楽しさが得られるのかと改めて想像が膨らんでしまうのです(ますますDLRに近づけない?)。

そんな現行型カングーの初出は2007年になるといいます(日本導入は2009年)。
なんと既に13年のロングセラーとは!
なるほど各仕様は前世代じみたものとなっていた訳で(まあそれも商用車ベースのイメージで良しとされるところですが)、比べてベルランゴのような最新のモデルとは時代差というのを感じざる得ません。
このカングーも来年にはニューモデルが発表されると言われていますし、そこにはイマドキのADAS機能などしっかりと付いた洗練されたものとなるのだろうと期待されます。
そんなことで、こちらの現行型カングーのレギュラーモデルは日本では現状在庫を以て販売終了なんだそう。
このチョコレート色のモデルなんか、なかなか素敵なカラーですが、これらのカラードバンパーモデルたちはもう残りわずかとなっているようです(2020年9月末現在)。
今後暫くは、カングー界では人気の限定車シリーズ(ウレタンバンパーにテーマに沿ったカラフルなボディカラーのモデル)の展開を続けていくとのこと。
発売するとすぐに売り切れてしまうという限定車シリーズもなかなか魅力的ですよね。
この訪問時は"ラポスト(La Poste)"というフランス郵便局のデリバリーバン専用の鮮やかな黄色を施した限定車を発売していました。

ラポスト…この名称にぐっと惹かれるけど、どうせやるならせめて3列目は窓無しにして欲しかったなぁ(笑)


いかが?

しかしまあ、メガーヌもカングーもモデルチェンジを伴う輸入一時停止にてルノーDLRは売り物がないじゃん…とセールススタッフに同情すると、"いやいや、ルーテシアが出ます"と僅かに目を輝かせての回答が。
そうか、それは楽しみ!その際はぜひ案内くださいねと依頼をしてから暫くすると、今週、モデル発表のDMと共にカタログが送られてきました。

チラチラと眺めてみると、今度のクリオはとっても良さそうではないですか。
見た目の変化が大きくないのでスルーしてしまうところでしたが、こちらもその変化に興味が湧きますね。
そしてこのクリオからはきっとまだ見ぬ次期カングーのエッセンスが読み取れるのではと予想してしまうのでした。

プロフィール

「衝動的にプラモデルが作りたくなり、数十年振りに購入してみた。イマドキは塗装も接着剤も不要のプラモがあるなんて、驚きだなぁ。」
何シテル?   01/15 16:42
こんにちは、Suite Sweet Carlifeのわんどらです。 ここでは私のクルマと、ヨーロッパのクルマに関するお話しを、あれこれ不定期ながら書いてみよう...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/9 >>

 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930    

リンク・クリップ

わんどらさんのシトロエン C4 ピカソ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/09/20 19:58:54
【備忘録】初代C4ピカソのボディカラーラインナップ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2019/02/26 23:16:03
シトロエンZXヨーロッパ版カタログ ~やんぢさんpresents~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/11/26 22:35:36

愛車一覧

シトロエン C4 ピカソ シトロエン C4 ピカソ
Bienvenue dans le monde du Visiospace! フランスの ...
オースチン MINI オースチン MINI
Austin Rover Mini Mayfair Austin Mini 1000 僕 ...
シトロエン ZX シトロエン ZX
1994年式 ZX Super 1.9iです。 フランス本国ではVolcaneというグレ ...
BMW 3シリーズ ハッチバック BMW 3シリーズ ハッチバック
1996年式 E36 318ti Compact 1999年式 E36 318ti M- ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation