今年はシトロエン生誕100周年にて、国内でもいくつかのイベントが開催されていますね。
春に長野で開催された日本シトロエンクラブ主催のイベントをはじめ、折角このハレの年にシトロエンオーナーであるのだからと、なるべく積極的に繰り出そうとしている中、いよいよ期待のオフィシャルイベントが開催されるということで、居ても立っても居られない私わんどらは、平日に"イベント視察"という名目で職場を抜け出し、赤坂アークヒルズを訪れてみました。
"Centenary Gathering"というイベントタイトルは、日本での100周年記念活動を総称したもの。
フランスでは"Rassemblement du Siècle"(=Gathering of the Centuryとなる?)という周年活動名のため、本国を踏襲している名称のようです。
会場である赤坂アークヒルズのカラヤン広場には、100年のヒストリーを名車で語るラインナップ展示を中心に、モニュメント的なHトラック、現行販売車両の展示、物販ブースなどで構成されています。
イベントの目玉は何と言っても名車展示。
ピシッと綺麗にクルマが並べられていて、そのラインナップは壮観です。
折角なので写真を、それらのクルマたちへの私わんどらの個人的思いと共にアップしてみると…
今流行?のバーンファインドにて見事に復活した5HPというクラシックカーはなんと1923年製なんだそう。
ここまで来るとただただ凄いねと感心するのみ。
トラクシオンアヴァンはとってもいい感じ!
ポストWW2時代のクラシックカーの中では唯一感情込めて"良いものを見た"(見たというより"拝見した"の方が気持ちにあってる)と思えるクルマです。
そしてお隣の2CVもずっと見ていられるモデル。
長い生産期間の中で少しずつ変化があるのかと思いますが、やはりこの50年代のモデルは味がありますね。
お隣にあったお馴染みの後期型?と見比べるだけでも見応えがあり、以前パリを旅行した際に遭遇した2CVのパレードランで見た新旧モデルの表情の豊かさを思い出しました。
お次はDS21パラス。
このクルマもずっと見ていられる"夢のデザイン"です。
イマドキのカーデザインが全て既定路線上の出来事のように感じてしまうようなこのスタイリングは、まさにシトロエンの掲げる"移動する自由"。
しかも当時はこのモデルが特別なスーパーカーではない、タクシーにも救急車にもなる普段の乗用車だったんだから凄いとしか言いようがありません。
お隣はAMI8。
実は個人的好みはクリフカットデザインのAMI6だったりしますが、このワゴンスタイルのモデルを見れたのは貴重な機会です。
なんといってもオシャレでかわいい。
さらに続けて…SMとGSです。
SMは改めて見ると、なんて伸びやかなクーペ?スタイルなんだ!と圧倒されます。
低いスタイリング、大きなボンネットにドア…このクルマの誕生背景をもっとちゃんと知りたくなってしまいました。
そしてGSはこれまた珍しいロータリーエンジンモデル。
実はクラシックシトロエンの中ではこのGSは"欲しい"と思うモデルで、実際に専門店での販売車両を探してみたりしたこともあります(もちろんフツーのエンジンモデルです)。
もちろん今は儚い夢となっていますが、サイズ感、デザイン、シンプルさ、どれをとっても大好きなモデルです。
そんな感じに、まだまだCX、BX、XM、エグザンティア、C6、カクタスと並んでいて、シトロエンって近代モデルでさえコンセプチュアルで美しいと感じさせてくれます。
クルマの横に置かれたパネルはその位置と大きさにもうちょっと配慮が欲しかったなぁ…(だって、クルマが見えないじゃん!)と思いましたが、書いてある内容は読み応えあるものでした。
今回の名車たちは実際のオーナー様が持ち寄られたものですが、パネルにはそのオーナー様たちのひとことコメントが添えられています。
そのコメントはたった数行ながらも、名車を所有することの単なる自慢など感じず、クルマをパートナーとする暖かさが感じられるもので、それらを読んでいたら自身の大好きだった過去所有のクルマたちへの"あのクルマ、もっと長く乗っていればよかったな…"という想いが蘇ります。
さて会場は物販コーナーもあります。
PCJが出店するオフィシャルグッズコーナーと蔦屋書店の出店するシトロエン趣味の本屋さん(代官山蔦屋の模擬店)となりますが、オフィシャルグッズの品揃えは、シトロエンディーラーにあるものあるいはオンラインショップものとほぼ変わらず少々ガッカリ。
もうちょっと今回のイベント用にグッズでも用意してくれていたら興奮したのに…。
(もしかしたら訪れた際には既に売り切れだったのかもしれません)
ただ、その場でアンケートに答えるとキーホルダーが貰えるという嬉しいギフトもあります。
加えて、フォトブースのアトラクションもあったようですが、訪れた際は開店休業状態で、イマイチよくわかりません。
さらに、隣接するカフェはこのイベントとのコラボレーションがなされていて、店内装飾からランチョンマットやコースターがシトロエン仕様で嬉しい限り。
メニューも"シトロン"を使ったデザートや、焼印入りハンバーガーなどユニークで、少し楽しい気分になるかと思います。
こちらのカフェにはテラス席もありますが、残念ながら会場に並ぶ名車たちは殆ど見えません…。
(皮肉なことに展示車両が並ぶ会場の目の前は別のカフェ!こちらはコラボしてませんが、テラス席からは圧巻の眺めです。どちらを取るかは気分次第でしょうか)
イベントでは夕方からシトロエンが登場する映画の上映会があるんだとか。
実際に観てはいないのですが、確かに頭上にある大きなスクリーンに映像は映りますが、まさかの映画を立ち見?という懸念が…。
そんな感じに、実は展示車両の素敵さがイベントのキーとなっていて、他のコンテンツはイマイチだったかな…と思ったのが正直な印象でしたが、全部まとめて考えるとこんなにシトロエンの濃度が高い場所なんて今の日本のどこにもないわけで、そう考えるとやっぱりワクワクしてしまいます。
残念なことに土日の週末はこのイベントのハイライトである展示車両(5HP以外のヒストリックカー)が居なくなるようで(週末なのに…まじイベント企画のツメが甘すぎる?)、一旦は寂しくなる様子ですが、最終日にはこれらのクルマたちにより代官山(モーニングクルーズ)から都心へのパレードランが行われ、再びこちらの会場に並ぶというので、最終日は街角でパレードを見るか、あるいは会場に再訪しちゃおうかななんて思います。
できればここ東京だけでなく、このコンテンツをそのままイベントパッケージにして全国キャラバンすればいいのに…!