普段暮らしをしていると、街でふと見かけたクルマが気になって目で追いかけてしまうことがあります。
そんな"その出会いはまさに一期一会⁈"というテーマの元、最近街で見かけた興味深いクルマをピックアップするシリーズ。
第8回目は、コロナ感染拡大による緊急事態宣言が解けて人々が活動的になった初夏以降に見つけた素敵なクルマたち。
緊急事態宣言下では眠っていたであろう魅力的なクルマがあちこちで元気な姿を見せてくれているではないですか。
では、早速いってみましょう!
*珍しいクルマも多く、見かけた個体そのものの写真は個人特定になってしまう可能性あるので、写真はオフィシャルなものから引用します。
まずはタイトル写真、ホンダシティ(初代)です。
いや今見てもこのトールボディは新鮮!
神楽坂で見つけた赤いコンパクトカーはとても綺麗なオリジナルの状態が保たれている様子で、80年代の古き良きを程よく醸し出した雰囲気でした。
いや、見るとクルマの陰から"ホンダ、ホンダ、ホンダ…"とマッドネスが登場しそうで、頭の中にあのCMのフレーズが繰り返されます。
さて、シティの流れで国内メイクから並べてみます。
シビックタイプR(EP型)
ホンダつながりで見かけた好きなクルマはこちらEP型のタイプRです。
ガンダム的な出で立ちの現行型も気になりますが、このEP型モデルがデザイン的には一番好きなんです。
それは、私がずっとずっと昔に所有していたEF形シビック(グランドシビックと言われた形)のスタイリングに似ているからかもしれません。
しかもこのこの7代目シビックは3ドアハッチがこのUK製造のタイプRしか選べず、そんな志向もお気に入りの理由でした。
世代的にはコンパクトカーフィット登場前のハッチバックモデルとして、そこそこヒットしたんですよね。
中央高速調布付近で見たそのタイプRは、飾らぬシンプルな白いボディに赤バッジが凛々しさを醸し出していました。
日産サニー(初代)
こんなオールドタイマーにふと出会うことができるのもアフターコロナのお陰でしょうか。
可愛らしい丸い目のついた直線基調の小さなボディが街角から現れると、周囲が思わず目を奪われてしまいました。
湘南茅ヶ崎で出会ったクルマはとても綺麗なコンディションの様子。
これぞファミリーカーの原点、良いカタチです。
日産スカイラインGT(S54型)
日産のオールドタイマー系で貴重な発見は早稲田にあり、こちらスカイラインのS54型です。
交差点を少しロール多めにコーナリングするその姿を見た途端、思わず見惚れて自分の運転を忘れてしまうくらい。
ボンネットの長さはまさに6気筒エンジンを搭載した、あの"ポルシェを抜いた"伝説を持つS54Bモデルではないかと。
交差点ですれ違う一瞬の出会いながらもはっきりと見分けられる存在感を放っていました。
トヨタセラ
早稲田界隈でもう1台、いやいや貴重なものと出会いました。
ガルウィングに全面ガラスキャノピーのコンパクトは、未だに異彩を放つ素晴らしい製品だと思います。
販売当時、私はこのクルマがとっても好きでトヨタオート店(だったかと)に見に行った記憶があります。
多分カタログももらっただろうけど、処分してしまい手元にないのは残念な限り。
この開放感溢れるガラスキャノピーを見ると、当時のモノ雑誌にて、ビキニを着た可愛いモデルがセラに乗ってシートを倒し、日光浴している様子を車体上から撮影したカットを載せて、"ピーチまでのドライブしながら日焼けできる"的な特集が組まれていたのを思い出します。
バブルの古き良き時代を思い出します。
トヨタタンドラ
いやとにかくデカい。
迫力があるということだけに惹かれる何かがあります。
ライフスタイル、そして保管の条件さえ合えば、この手のラージサイズピックアップに乗ってみたい気もします。
常磐道谷和原付近で見かけたのですが、以降都内でもこの手のラージサイズに結構出会うではないですか。
タイムス時間貸駐車場の2台分の枠を使って駐めているけど、大きすぎて駐車板が意味を成してない…とか、なかなか都市部での使い勝手は大変そうですね。
さて、続けて輸入車にいってみましょう!
フェラーリモンディアル
クラシックフェラーリの中でも数少ない4座のモデル。
どうやら投資的にもイマイチで不人気車種のカテゴリーとなっているらしいですが、私的にはなかなかカッコいいじゃないですかと思ってしまいます。
横浜新道で見たモデルは小さく、四角く、シンプルな平たいフォルムですが、希少性と、それよりもスーパーカーだけど威張っていない雰囲気が良い感じでした。
イタリアからはもう一台、
フィアットプントHGTアバルト
圏央道牛久付近にてスッと追い越ししていった黄色い小さなクルマを見た途端、ハッとした気づきと共に、かつてのフィアットの賑やかだったラインナップを思い出します。
プントの国内デビューは私の中で忘れられない記憶があります。
それは、デビュー前日の新聞広告。
新聞15段の全面広告にて、イタリアの国のシルエットが逆さに描かれた絵柄に、"あした、ひっくり返るぞ"というキャッチコピーが書かれただけの紙面での予告がなされ、今までとは違うフィアットの始まりを感じさせるものだったのです。
その広告には"食事や文化などは讃えられても、クルマだけは褒めてもらえなかった"という内容のリード文が添えられていたように、当時のイタリア車は"壊れる"というイメージが日本では色濃く、プントはそれを塗り替えようというモデルだったのですね。
圏央道を駆け抜けていたコンパクトの元気な姿を見ると、当時、日本人のイタリア車イメージを少しはひっくり返す事が出来たのではないかなと思うのでした。
ローバーミニクーパーBSCCリミテッド
最後のモデルが世に放たれたのがもう20年前なのに、未だに元気に見かけることのあるクラシックミニ。
個人的にも若かりし頃に自ら所有し、熱中し、未だ実は"ミニマニア"と思っているくらい好意を持ち続けているクルマです。
飯田橋で見た、往年の英国ツーリングカーレースマシンをイメージした限定車は、張り出したフェンダに13インチホイール、ブリティッシュレーシンググリーンのボディにピンストライプと、定番ながらもカッコイイ出で立ち。
英国ではミニクーパーLE Sportというグレードだったものを、当時世界で一番売れていた日本ではBSCCなんて銘打ってリリースするなんて、当時の日本のファン層の深さが伺えます。
プジョー406ブレーク
まだ居そうでなかなか見なくなってきた世代のフランス車を巣鴨駅前で発見。
このブレークはその胴長なスタイリングがまさにフレンチバカンスエクスプレスという感じで好きなタイプなんです。
そしてまた、映画"ノッティングヒルの恋人"でロンドンの街を走り抜けるシーンを思い出したりもして、個人的にロンドンに滞在していた頃を思い出す懐かしい気分になります。
プジョー308SW I
続けて同じくプジョーのブレークモデル。
406よりはまだまだよく見かけるタイプだけど、久々に茅ヶ崎で見た途端に、当時何故このクルマをノーマークだったのか自身を問うてしまいました。
何故なら、よく見るとファミリーワゴンとして使い勝手良さそうではないですか!
低重心ながらハイトのある天井、後席は3席独立シート、コーダトロンカ形状のデザインがもたらす広い荷室…これはマイピカソの気に入っている点と同じではないか…!と、今更気づいたのでした。
シトロエンCX
横浜港北ニュータウン界隈のとあるショッピングモールの駐車場に止まっていた名車は、フツーのクルマたちが鼻面を揃えて止まる列の中で、その特徴的なフォルムを突き出し(はみ出し)ていて否応無しに目立つ存在に。
こんな特徴的なのに、本来はフツーの乗用車という存在だったことを考えると、シトロエンの独創性そして時代の許容度を感じます。
ポルシェ911(901型)
今回ラストのピックアップは同じく横浜港北で見つけた、ナローポルシェです。
この小ささ、このシンプルさ、このカエルっぷり!可愛くてかっこよくて素晴らしいではないですか。
911は現行も憧れですが、シリーズ通じて長い歴史の中に変わらぬ魅力があるものだと、この大事にされているだろう様子が伺える個体を見て感じたのでした。
ということで、今回の一期一会は終わりです。
書き留めていつつも少し多めの紹介になってしまいましたが、いかがでしたでしょうか?
(実は宣言解除以降、あまりにも魅力的な出会いが多く、既にネタはたまりつつあります…近日第9弾で披露したいと思います)
またいつか第9弾にて、街を歩き、ドライブしながら見つけた気になるクルマを集めて書き綴ってみたいと思います。