• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

わんどらのブログ一覧

2019年06月30日 イイね!

実はLCVが好き pt.15 商用バン電動化編

実はLCVが好き pt.15 商用バン電動化編マニアックなネタながらも地味に続けているブログ、”LCV(Light Commercial Vehicle=いわゆる小型商用車)が好き”シリーズ。
不定期ながらも地味に続けてきた”気になる商用車ネタ”の15回目は、ここにも電動化の波がということで、最近の電動商用バンについて書いてみたいと思います。

もし電動化の最大のミッションが"環境負荷ゼロ"ならば、商用車こそ電動化すべきターゲットであることは、いつしかテスラが電動化された大型トレーラートラックを発表した際のブログに書いた記憶があります。
まあ、私が提唱するまでもなく、物流を支えるモビリティの電動化による環境への影響度が乗用車よりも効果的なのは明白な事で、いくら鉄道シフトだとかドローンだとか言っても、結局はラストワンマイルは自動車に頼らざる得ない部分はかなりを占めているはずです。
そのラストワンマイルに貢献できるのがまさにLCVにて、テスラの電動トレーラーも魅力的だけど、やっぱり小径を走り回るクルマこそ環境負荷や経済性に寄与しないとね。
そんなことでニュースを漁ってみると、昨今の乗用車系の新型電気自動車ラッシュの横で、電動商用車のニューモデルは沢山リリースされている様子。
今回はそんなニューモデルを中心に書いてみます。

まず、タイトル写真にあるのはロンドンタクシー…ではありません。
ロンドンタクシーの顔を持つ商用車なんです。

英国にあるタクシー車両を製造するLEVC社は、電気自動車仕様のタクシーTXをベースにした商用バンを来年2020年に発売するんだそう。
顔はタクシー、お客は荷物、なかなかユニークな取り組みだし、ぜひ日本にも導入して欲しいですね。

次は先駆者日産e-NV200のキッチンカーです。

しかもアイスクリームパーラーの仕様は、これからの季節にびったり。
こちらはスコットランドで人気のアイスクリームショップ"Mackies"とのコラボによるもの。
蓄電したエネルギーで冷蔵庫をキンキンに冷やし、美味しいアイスクリームをお届け!理にかなった用途ですね。

ところで私わんどら、今欧州で最も売れているEV商用車は何だろうと気になり調べてみました。
すると、2018年の1位はなんとルノーカングーZ.E.とのこと。(ZEはゼロエミッションのこと、日産が掲げるメッセージと共通です)
2位はストリートスクーター、3位はe-NV200、4位プジョーeパルトネール、5位シトロエンeベルランゴとなるようです。
で、2位の"ストリートスクーター"って何だ?と調べてみると…、今ドイツを中心に最も導入が進んでいる新興商用車ブランドとのこと。

郵便会社ドイツポストDHLの正式配達車両となり、もう1万台を超える車両がドイツのあちこちで郵便配達しているとか。
そしてなんと来年2020年には日本にも導入開始となるようで、日本法人も設立して着々と準備を進めているようです。
そのうちどこかの輸送会社ど電撃的な導入リリースなどあるかもしれませんね。

さて、そんな日本ではあまり知られていない商用車メーカーが多い欧州LCV市場ですが、英国からはこんな老舗メイクも電動商用バンをリリースしました。
LDV社のEV80とEV30です。


LDV社(Leyland DAF Vans)はその名の通り古くはブリティッシュレイランド社の流れを汲む商用車専門メイクで、ローバーグループから離れた後はM&Aを繰り返し、今は中国の上海汽車(SAIC)を親会社に持つ企業です。
英国と一部の欧州、そして旧大英帝国各国にて主に販売展開されています。
英国を訪れると、意外とこのバッヂをつけた商用バンを多くみることがてきます。
そんなLDVも、既存モデルの電気自動車化か進んでいます。

最後はラージサイズバンのニューモデル、シトロエンeリレーです。

車両自体は既販車種ではありますが、年末にはいよいよ電気自動車版も販売されることとなったようで、先行するこのクラスのライバルである
メルセデスeスプリンター

VW e-クラフター

のマーケットに、PSA兄弟車(プジョーボクサー&オペルヴィヴァーロ)がチャレンジしていきます。
このラージサイズのバンはホント大きいんですよね。
日本でこのサイズのLCVは馴染みがありませんが、実はマイクロバス的な用途もある、用途の広いモデルレンジでもあります。
(日本ではキャンピングカーのベース車種にてお見かけする機会が多いですよね。)

いかがでしたでしょうか。
今回こうしてまとめてみると、カングーやNV200のスモールLCVからラージクラスまで、電動化は思ったよりも進んでいたんだということがわかります。
(いや、私が知らなかっただけ?)
EVという言葉だけが先行し、なかなかインフラ含めて社会全体には広がりを感じない私たちの住む国でも、こうしたLCVたちが物流の中心を担う時は来るのでしょうか。
e-NV200だけでなく、ハイエースやクイックデリバリー、N-VANなどのメジャープレーヤーが電動化されて、大手宅配運送会社の配送センターや郵便局には充電器並べて…(そして一般の人も使えて)なんて時が来たら、クルマ選びの基準がもっと変わるのかもしれませんね。
Posted at 2019/06/30 16:16:08 | コメント(2) | トラックバック(0) | 実はLCVが好き
2019年06月25日 イイね!

新型BMW3シリーズツーリング(G21)が気になる!

新型BMW3シリーズツーリング(G21)が気になる!長い間BMWと共にカーライフを送っていたにも関わらず、いざ降りてしまうと途端にアンテナはミュンヘン方面へと向かなくなってしまい、さらには長い間お付き合いさせていただいていたDLRの担当者も辞めてしまったこともあり、DMすら来なくなってしまうという、あんなに好きだったBMWとは疎遠になりつつある今の私。
それでもE36型から先代F30型まで4世代通して所有していた3シリーズの動向はちょくちょく気になります。
先日実はこっそりと(?)お台場の大型ショールームを訪れては、遅ればせながらも"どれどれ新型とやらはどんなものなのかな?"と観察してみました。
ファーストインプレッションとしては、メディアや体験者言う、旧モデルからの肥大化の印象が与える影響は拭えず、全長数センチ延長の効果がここまで大きく見えるのかと、クルマがミリ単位で全て変わる繊細な機械であることを思い知らされます。
ショールームは往々にしてクルマを大きく見せがちですが(近づいて見るので)、それを差し引いても大きい。
ただ、そのストレッチとホイールベースの伸びは後席に恩恵をもたらしているということで、確かに後席の居住性は高まった印象です。

ただ、サイドシル跨ぎの高さが増したように感じられて、これが今までとは違う乗りにくさを感じてしまいました。
残念ながら試乗はできていませんし、百聞は一見にしかずなのですが…なんだ、今のところ個人的には新型ってあまりよい印象じゃないじゃん…。
そういや、国内で販売が開始されてそろそろ半年経つけど、未だに街ではあまり見ないのは、販売が鈍いってこと?
いや、5シリーズと見間違えているのかな?
まあ、いつだってベストセラーカーの3シリーズが売れない訳はなく、近い未来にはこれまでのモデル同様に多く見かけるようになるのかと思いますが…。
(実際、欧州では販売も順調なようです)

さて、そんなファーストインプレッションを持つ新型3シリーズですが、予定通りのバリエーション展開が始まりました。
それが今回ピックアップするツーリングです。
基本的には先行するセダンモデルにカーゴルームをプラスしたという他に新しいトピックはなく、車格が大きくなった分、旧型F31型より荷室も広くなりましたよ、というのがニュース。
ただそれだけだけど、やはり放っておけないんですよ…なんだかんだ言ってBMWファンですから。

個人的なニーズですが、まだ少し先になりそうではありつつも、次期マイカーはやはりワゴンにしたいなぁ、なんて考えている自分かいたりします。
もちろん今やSUVを見ないふりしておくわけにはいかないし、家族の実用を考えるとMPVも悪くない。
ただやはり、背の低いクルマによるドライビングの安定感を求めてしまうのです。
加えて荷室の実用性も魅力にて、スタイリング重視の私にぴったりなのはワゴンではないかと。
そうなるとこの3シリーズツーリングも見方が変わります。
ワイドになった3もなかなかいいかも?とか。
よく見ると、スタイリングはセダンよりも塊感があってコンパクトに見えます。

むしろ旧モデル(F31型)の良いイメージを踏襲していて、セダンよりも若々しさを感じて好感が持てます。
これならばフォーマル化したセダンよりもカジュアルなライフスタイルにも合いそうです。

デビューは今秋のフランクフルトショーとのこと。
いつものパターンから、日本には年末または2020年初頭には届けられるのでしょうか。
4世代の3シリーズを乗り換え続けてきた私わんどらですが、これまで、今回の新型3シリーズには少し躊躇するものがありました。
そんな中で今回登場したツーリングは、私の心の中に"BMWよ、再び"という5世代目のパートナーシップを意識してしまう、とっても気になるクルマです。


(と言いつつも、むしろF31の良さを改めて知る結果にもなったというのもあります。
前所有の320d、よかったですから…ということは、先代320d+ワゴンボディの組み合わせがマイベストということ?
ぜひ、このG20系も試してみたいものです。)
Posted at 2019/06/25 08:42:10 | コメント(0) | トラックバック(0) | BMW
2019年06月22日 イイね!

新型ルノーZoeが気になる!

新型ルノーZoeが気になる!2019年はコンパクトカーの当たり年とは、先日ピックアップした新生"オペルコルサが気になる!"でも書かせていただきました。
加えて欧州では電気自動車の当たり年(というか、これから先の時代は毎年当たり年なんだろうけど)にて、市場ではアウディe-Tron、ホンダUrban EV、キアニロEV、メルセデスEQC、ミニe、ポルシェタイカン、テスラモデル3、ボルボXC40 EV、VW ID.3、そしてPSAからプジョー208にオペルコルサ、シトロエンDS3クロスバック…などと盛りだくさんの発売(予定含む)がされています。

そもそも欧州ではどんな電気自動車がどのくらい売れているの?と気になって調べてみると…

2018年欧州での電気自動車販売ランキング
1位 日産リーフ 38,740台
2位 ルノーZoe 37,782台
3位 VW e-ゴルフ 21,111台
4位 BMW i3 18,018台
5位 テスラモデルS 17,386台
6位 テスラモデルX 12,108台
7位 ヒュンダイアイオニックEV 9,786台
8位 スマートfor Two Electric Drive 8,703台
9位 キアソウル 6,591台
10位 ジャガーi Pace 6,294台
となっています。

そう、今回ピックアップするZoeは昨年こそリーフに王座を奪われましたが、実は欧州で一番売れている電気自動車なんです。
(ちなみに2017年は販売数2位だったリーフが約16,800台だったのに対しZoeは約3万台、圧倒的人気です)
クリオや日産マイクラと共にフランス国内のルノー工場で製造されている、車格的にはBセグメントに属するコンパクトカーは、電気自動車のエントリーカーとして最適で、さらにはフリート(営業車やカンパニーカー)、あるいはカーシェアリングに使用されるなど、使い勝手のよい存在なんだと思います。
日本では全く馴染みがないので、なかなか想像し難いですが、実際にフランスを歩いてみると、パリでも地方都市でも、カーシェアリング車両なのか、路上パーキングにて充電されているZoeをよく見かけます。
オランダ・アムステルダムで見た時も、EVのカーシェアリングはこちらのZoeかスマートfor Twoが目立っている感じでした。

そんなベストセラーカー、Zoeが発売して7年を経過し、新しくなったとのこと。
俗に言うビッグマイナーチェンジというものでしょうか。
まず外観写真を見ると、現行型と明らかな変化があったのはフロントバンパーのデザインくらい。
もっとデザインを変えて新世代を名乗ればいいじゃんと思いつつも、これまでの7年間、他を追従させずにマーケットを独走していたということは、このデザインへの評価とも言えるのかもしれません。

では何が変わったのか?
それはマイレージに他ありません。
電気自動車にとっての消費者の関心事は、なんといっても1回あたりのフル充電による走行可能距離、それが決め手です。
もちろん、ドライバビリティや信頼性においては機能構造の進化は大きく影響するかと思いますが、消費者は結局、"で、何マイル走れるの?"という感覚なんだと思います。
最近登場したリーフのeプラスは新型のバッテリーモジュールにより従来よりも航続距離が40%以上も伸びたことを売りにし、同時に"ようやく安心して長距離を乗れる"と評されているようですが、この新型Zoeはどうなったのか?
こちらは52kWhのバッテリーを搭載して航続距離は約380kmとのこと。
ちなみに私、これをどう評価すればよいのかはわかりません(笑)
(書いておきながらですが、やはり技術的な評価はイマイチわからない…)
ただ、現行型が41kWhで約300kmということで、セル増設などの工夫により小型ながらキャパシティを増やしたバッテリーユニットにリプレイスしたのはリーフeプラスの考えと同類で、従来からはかなり性能が良くなったと言えるのかと思います。
Zoeが主にシティカーとしての用途であること、都市部でのモビリティサービスに対応したクルマであることを考えると、必要にして十分なスペックなのかもしれません。

インテリアも、特にインパネ周りは大きく変わりました。

なんといってもルノー定番になりつつある縦型のディスプレイが目立ちます。
ルノーの新規インフォテイメントシステムの"イージーコネクト"により、クルマの情報はスマホと連動して機能することができます。
最近はOBDの仕組みにてスマホでの車両管理も珍しくないですが、このルノーのコネクテッドデバイスは、ナビ設定、充電器探し、バッテリー残量管理、室内快適装備の操作などはお手の物とのこと。
このあたりはこれからの当たり前として浸透していくんでしょうね。

さて、単刀直入に申しますと、ルノージャポンさん、このZoeを導入してみませんか?
日本においてもいよいよテスラモデル3が発売開始されて、電気自動車がより身近になる時が到来しています。
(私わんどらは、充電設備もないマンション暮らしながら、実はどうにかして電気自動車をマイカーにできないかを模索中…難しいけど)
そこに、先駆者日産と同じメッセージ"Zero Emission"(ルノーの場合"ZE"と表記)を掲げるルノーがZoeを連れてEVのコンパクトセグメントに打って出るのは、日産との関係性をプラスに受けつつも良いマーケティングストーリーが作れそうな気がします。
それに、このクラスにはホンダからもフォロワーが登場するし、そんな追い風セグメントに欧州ナンバーワンの選択肢があっても良いのではと感じます。
個人的にはこの丸みのあるデザインはかなり好き。
例えインフラや住宅事情で所有はできずとも、このZoeが日本のカーシェアリングに当たり前のように使われるようになったりするといいのになぁなんて思う、とっても気になるクルマです。
2019年06月16日 イイね!

美しき、フツーのオールドタイマー #13 90年代ツーリングカーレース(後編)

美しき、フツーのオールドタイマー #13 90年代ツーリングカーレース(後編)ちょっと古いけど、ちょっと気になっていたクルマをあえてピックアップしてみるこのシリーズ。
今回は前回#12からの続きとして、90年代BTCCモデルをピックアップします。
今も見そうで見ないようなフツーのクルマがレーシングカーとして活躍していた姿を一気に書いてみたいと思います。
いや、改めて今見てもいいなぁと思えるクルマか目白押しなんですよ。

90年代、若かりし私が最もハマっていた自動車レースがBTCC、British Touring Car Championshipです。
フツーの箱車を少しだけ特別な存在に仕立てた、当時のFIA認定ツーリングカークラスII規定を振り返ると…。
・ベース車両が4輪、4座4ドア以上の量産車
・2L以下の自然吸気エンジン(同一メーカーなら別の車両のエンジンに載せ換えが可能)を車体前方に搭載した車両
・駆動方式により最低重量を決定
・レブリミッターの装着によりエンジンの最高回転数を8,500rpmに制限
など、接戦がなされるようにイコールコンディション化か図られたもの。
それだけに毎戦エキサイティングなレース展開が楽しめる魅力的なものでした。
(フォーミュラレースと比べ音に迫力は皆無ですが)
そして、毎年の参戦メイクが多彩なのも魅力で、普段の街を走るあのフツーのクルマか活躍する姿は見ていて親しみが湧きます。
そんな参戦車両から、前編ではVauxhall Cavalier GSi & Vectra 16v、Toyota Carina E、Nissan Primera eGT、Peugeot 405 Mi16 & 406を紹介してきました。
さて、後編はまだまだある懐かしのモデル満載で行ってみましょう。

5:Mazda Xedos 6 参戦期間:1993-94

広島発のマツダが、自分たちも三河の企業を目指そうと拡大路線に走っていた頃、国内ではユーノス500というプレミアムなセダンが誕生しました。
その欧州名が、このクセドス6です。
(ちなみにユーノス800という上位車種はクセドス9)
マツダは1992年までマツダ323F(日本名ランティス)というモデルで参戦していました。
確かランティスはJTCC初期に国内でも参戦していましたね。
その323Fも、このクセドス6も残念ながら目立った戦績は残せず、最後はカラーリングさえされなくなった超プライベーター感あるクルマで細々と戦う寂しいものでしたが、クルマ自体は今見ても魅力的な雰囲気を感じます。
改めて写真を見ると、現代マツダの魂動デザインに通じるものがあるように思えます。

6:Renault 19 参戦期間:1993

日本では馴染みの薄かったモデルながらも、欧州ではそこそこ売れている車種だったディズヌフ。
街中ではフツーすぎて見過ごしてしまいそうな地味なクルマでしたが(特にセダンは)、こうしてルノーカラーを身につけたレーシングカーとなると、カッコいいと思うものです。

→Renault Laguna 参戦期間:1994-99
*97年総合優勝

ディズヌフの後継として投入したラグナは、フェイスリフトを挟んで6年間も参戦した常連。
97年には総合優勝を遂げています。
最盛期の特徴はなんといっても、ウィリアムズルノーレーシングチームによる運営!
F1ノウハウをたっぷり投入して、レースを盛り上げていました。
個人的にはこのスタイリングは結構好きなんてすよね。

7:Ford Mondeo Si/Gaia 参戦期間:1993-95

かつて世界中のツーリングカーレースを席巻したシエラの後釜として欧州フォードが投入したモンデオ。
欧州カーオブザイヤーを獲得した実用的にも実力を持ったモデルは、タイトルこそ得られなかったけどいつも主役の存在でした。

→Ford Mondeo Ghia 5dr 参戦期間:1996-2000
*2000年総合優勝

93年から参戦し続けてきたモンデオですが、96年のフェイスリフトを機に5ドアハッチバックでの参戦となります。
英国はDセグメントの5ドアハッチが人気の国。
当時はベクトラ、プリメーラ、カリーナE、ラグナなどが5ドアハッチをラインナップしていました。
(プリメーラはUKの銘を打ち日本に輸入されていましたよね)
そんなマーケティング的な要素も込めた5ドアのモンデオは、遂にミレニアムイヤーに総合優勝を果たします。
(もっとも、この2000年にはクラス2レギュレーションによるBTCCも人気に陰りが見えて きていて、参戦メイクも少ないものでしたが…。)

8:BMW 318i 参戦期間:1993-96
*93年総合優勝

BMWとツーリングカーレースの歴史は長いのですが、このカテゴリーで318iは世界中のツーリングカーレースを征します。
BTCCではチームシュニッツァーというドイツの名門チームがデビュー早々に総合優勝を果たします。
そのチームシュニッツァーは94年から日本のJTCCにも参戦し、初年度はコロナに敗れるも、2年目は日本も制覇します。
個人的には、当時は高値の花だったこのE36型BMWに憧れ続け、後に所有するきっかけとなったレーシングカーでもあります。
今見てもカッコいいし、憧れちゃいます。

9:Volvo 850 Estate 参戦期間:1994

こちらは世界中で話題になったワゴンモデルを擁しての参戦。
ボルボと言えば…のマーケティング戦略が功を奏した事例です。
但し中身は真剣そのもの。
チーム運営はかつてF1も率いたトムウォーキンショーレーシング(TWR)にて、最速ワゴンを追求していました。

→Volvo 850 参戦期間:1995-96

ワゴンで参戦し話題をさらった翌年からは、何故かセダンモデルに箱替えしてしまったTWRボルボチーム。
何故?という感じはしますが、やはり話題性よりも本気度というところなのでしょうか。

→Volvo S40 参戦期間:1997-99
*98年総合優勝

850シリーズがフェイスリフトにてS/V70シリーズに置き換わってしまった後は、新たな後継DセグのS40にバトンタッチして参戦し、そしてボルボ悲願の年間チャンピオンに輝いています。
個人的にはエステートこそがボルボのブランドイメージそのものと感じていたので、できればワゴンボディで選手権を制してもらいたかったですね。

10:Alfa Romeo 155 TS 参戦期間:1994-95
*94年総合優勝

打倒BMWとして参戦したイタリアからの赤い刺客。
参戦初年度にいきなり総合優勝してしまう勢いがあり、前年優勝のBMW推しだった私的には見ていてハラハラさせられるライバルでした。
155と言えばドイツDTM参戦車両のごっつい出で立ちに強いイメージがありますが、こちらのクラス2のノーマル感たっぷりの改造範囲でも十分強そうな雰囲気があります。

11:Honda Accord 参戦期間:1995-2000

近年のWTCC、そしてTCRでのシビックタイプRの活躍がホンダのツーリングカーのイメージではありつつ、90年代BTCCでもしっかりと参戦していました。
当時の欧州アコードはホンダとローバーの業務提携により生まれたモデルで、ローバー600が兄弟車という英国生まれ。
その同じモデルが日本ではアスコットイノーバという名で販売されていましたね。
それを知ってか、当時はアスコットイノーバがやけにかっこよく感じたりしていた記憶があります。

12:Audi A4 参戦期間:1996-98
*96年総合優勝

最後はこちらBMW318iやアルファ155が栄枯盛衰する中、現れたシルバーボディの初代A4(B5型)です。
いくつかの国のツーリングカーレースを席巻すると共にBTCCにもやってきて、そしてチャンピオンを獲得するという実力派でしたが、なんだかあまり好きになれなかったのです。
それは、このA4はクワトロだったから。
そりゃ4輪駆動ですもの、不利なわけがありません。
あまりにも強すぎて翌年にはウェイトハンデがかなり課せられて大人しくなってしまいましたが、マーケティング的にはアウディお得意のクワトロシステムの実力を知らしめることに成功したんでしょうね。

今回のピックアップは以上となります。
全12メイク19車種を振り返ってみましたが、改めて見ても、フツーのオトーサンクルマがその普段のカタチを残しつつも速さとかっこよさを身につけている姿には魅了されます。
もちろん90年代以前のツーリングカーレースだって、あるいは21世紀のWTCCだって、興味深いクルマが多々ありますが、この90年代BTCCは個人的に格別な魅力があると感じています。
今回ピックアップしたクルマたちを街で見かける機会は随分と減ってしまいましたが、もし遭遇した際には、当時のレーシングカーの面影を改めて重ね合わせてみたいと思うのでした。
2019年06月14日 イイね!

美しき、フツーのオールドタイマー #12 90年代ツーリングカーレース(前編)

美しき、フツーのオールドタイマー #12 90年代ツーリングカーレース(前編)ちょっと古いけど、ちょっと気になっていたクルマをあえてピックアップしてみるこのシリーズ。
これまではBMW5シリーズ(E28)、アウディ100(C3)、プジョー505、ローバー800、シトロエンBX、ルノー21、日産プリメーラ、サーブ900、アルファロメオ145、ルノー19、そしてメルセデス(W/S123)と、今見てもいいなあと思えるわんどら的素敵なクルマたちをチョイスしてきました。
そして今回の第12弾は、ずっとやってみたかった90年代BTCCモデルをピックアップします。
今も見そうで見ないようなフツーのクルマがレーシングカーとして活躍していた姿を一気に書いてみたいと思います(長いので2回に分けてお届け)。

90年代…時が経つのは早いもので、あっという間に20年前以上の出来事となってしまいました。
そんな若かりし時代、私がハマっていた自動車レースがこちらのBTCC、British Touring Car Championshipです。
当時のFIA認定ツーリングカークラスII規定である2Lまでのエンジン、4ドア以上の乗用車というルールのもと、各国で選手権が盛んになり、箱車レースとしてはドイツDTMと並んで特に欧州で人気のあったレースです。
日本でも規定に沿ったJTCCが開催され、フツーのお父さんクルマがレースをしていたのでした。
今で言うTCRの前身と言えるのかと思います。
(TCRについては3月に書いた"さあ、レースシーズンが始まるよ"をご覧くださいませ)

私が当時BTCCにハマったのは、そのツーリングカーレースの中でも最も参戦メイクが多く、殆ど性能差のない多種多様なフツーのクルマがまるでオートバイレースのようなサイドバイサイドの戦いを行うシーンがエキサイティングに感じていたから。
また、そのフツーのクルマも超カッコいいレーシングカーに仕上げられていて(まあ、なんでも車高下げて大径ホイールつければそれっぽくなるのですが)、とても親しみが持てたのです。
この90年代のツーリングカー規定によるBTCCは、1993年から98年あたりまでが最盛期(わんどら解釈)にて、メーカーワークスやF1チームによる参戦があったりと、ひじょうに魅力的な要素が詰まっていました。
そんな時代のBTCCを切り取って、かっこ良きフツーのクルマを見ていきましょう。

1:Vauxhall Cavalier GSi 参戦期間:1990-95
*95年総合優勝

キャバリエはオペルベクトラの英国名。
当時日本では確かヤナセがオペルを扱っていて、このクルマもかなりメジャーな存在だったと記憶します。

→Vauxhall Vectra 16v 参戦期間:1996-2000

モデルチェンジ後も引き続き参戦。
名前はこのモデルからグローバル共通のベクトラに。日本でもJTCCにほんの一時期参戦していたような記憶もあります。
ドイツDTMにてカリブラという2ドアクーペか身に纏ったイメージの強い黄色いワークスカラーが似合います。

2:Toyota Carina E 参戦期間:1993-95

日本ではコロナという超オトーサンのクルマでしたが、カリーナEとか名前がついてると途端に欧州車っぽくなると思うのは私だけでしょうか。
BTCCではトヨタGBチームにより、鮮やかなターコイズカラーの車体がカッコいい雰囲気でした。
こちらもJTCC参戦車種にて、ルマンウィナーの関谷正徳により初年度の優勝を得ていました。
私、当時の最終戦インターTECを富士スピードウェイに見に行った記憶があります。
最終レースまでもつれた優勝争い、私自身はBMWチームシュニッツァーを応援していたのですが、コロナごとき(失礼)に負けて悔しい思いをした覚えがあります(実にエキサイティングなレースでした)。
あとこちらのコロナ、会社の業務用車だったのですが、無謀にも富士スピードウェイに持ち込んで走行会に参加したことがあります。
だって、ツーリングカーマシンですよ!
しかし走ってみると挙動はグラグラだしブレーキ効かないしの散々な感じでした。
そりゃそうですよね…笑

さて話を戻して、BTCCです。

3:Nissan Primera eGT 参戦期間:1991-94

日産の欧州戦略車P10型プリメーラにおいて、スポーティなイメージを伴うブランド認知は必須にて、きっとBTCCはマーケティングに有効な手段だったのでしょう。
確かにBTCCが成功したのは、興行的にメディアを活用して人気スポーツへと成長させたからと言われています。
見飽きないように1日で2回行う超スプリントなレースは常に接戦だし、テレビ(しかも確かBBC)も人気のMCを起用しての中継がエキサイティング。
さらに実車&実コースで遊べるプレイステーションソフトになったりと、メディアを活用して英国のクルマ好きを虜にしたのです。
そんなアピールもひと押しし、このプリメーラは英国で人気の車種となっています。
もちろん、地元生産車という親しみもあるのかと思います。
こちらもJTCCに参戦してましたが、JTCC参戦初年度のクルマはこちらのBTCCから持ってきたとのこと。
当時の日産の国内スター選手がこぞって参戦しましたけど、結局数年間のシリーズ通して総合優勝には届かなかったモデルです。

→Nissan Primera 参戦期間:1997-99
*99年総合優勝

日産は94年に一旦は撤退した後、97年からP11型に進化して再び参戦します。
(この頃日本では逆に撤退してしまいます)
そして、戦闘力を身につけたプリメーラは99年、遂に総合優勝します。
プリメーラを生んだ英国にて凱旋優勝、なんて素晴らしいことでしょう。
このクラス規定に関わらず、英国ツーリングカー選手権の歴史の中で、日本車が優勝できることを示した好事例なんだと思います。

4:Peugeot 405 Mi16 参戦期間:1992-95

直線基調の伸びやかなデザインのセダンも、こうしてレーシングカーに仕立て上げられるとよりキリリとした出で立ちになります。
日本でも販売されていたモデルだけに、当時は見かけるたび"お、BTCCマシン"と目で追ってしまっていました。

→Peugeot 406 参戦期間:1996-98

プジョーはモデルチェンジした406を引き続き各国のツーリングカー選手権に参戦させます。
この後、2000年代には新カテゴリーWTCCが始まりますが、そこにも407で参戦するなど、プジョーは意外にもツーリングカーレースに積極的でした。
ちなみにこのレーシングカーの406は、映画TAXiの主役となったクルマのモデルになっています。
カッコいい!

書き始めるとあれこれ長くなってしまいましたが、フツーのクルマをベースとしたBTCCの勇者たちはまだまだいます。
ということで、後半に続く…。

プロフィール

「衝動的にプラモデルが作りたくなり、数十年振りに購入してみた。イマドキは塗装も接着剤も不要のプラモがあるなんて、驚きだなぁ。」
何シテル?   01/15 16:42
こんにちは、Suite Sweet Carlifeのわんどらです。 ここでは私のクルマと、ヨーロッパのクルマに関するお話しを、あれこれ不定期ながら書いてみよう...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2019/6 >>

      1
2 3456 78
91011 1213 1415
161718192021 22
2324 2526272829
30      

リンク・クリップ

わんどらさんのシトロエン C4 ピカソ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2020/09/20 19:58:54
【備忘録】初代C4ピカソのボディカラーラインナップ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2019/02/26 23:16:03
シトロエンZXヨーロッパ版カタログ ~やんぢさんpresents~ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2018/11/26 22:35:36

愛車一覧

シトロエン C4 ピカソ シトロエン C4 ピカソ
Bienvenue dans le monde du Visiospace! フランスの ...
オースチン MINI オースチン MINI
Austin Rover Mini Mayfair Austin Mini 1000 僕 ...
シトロエン ZX シトロエン ZX
1994年式 ZX Super 1.9iです。 フランス本国ではVolcaneというグレ ...
BMW 3シリーズ ハッチバック BMW 3シリーズ ハッチバック
1996年式 E36 318ti Compact 1999年式 E36 318ti M- ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation