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わんどらのブログ一覧

2016年06月29日 イイね!

Brexitは新たな英国自動車産業の始まり?

Brexitは新たな英国自動車産業の始まり?先週行われた、英国の国民投票によるEU離脱の結果ほど、世界中が意外性に驚いたニュースはなかったのではと思うくらい、週末はBrexitの話題で持ちきりでしたね。
英国の人々の選択意図は様々な志向があってこそであり、それについての是非や賛否はここで書くつもりはありませんが、この出来事による株や為替への反応という政治経済への影響が、直接日本に住む僕らにダイレクトに響いてくる瞬発力があっただけに、他山の石とは言い切れない面が多々あるのかと思います。
それに、遠い日本にいながらもメディアの取り扱いが凄かった。
NHKは選挙速報ばりに画面にインポーズしっぱなしだし、ニュースもワイドショーもみんなBrexit。
そしてそういう僕も、もちろん一日中テレビに釘付けになっちゃったタイプ。
(たまたま有給休暇だったということもあり…)
テレビを観ていない投票時間でも、BBCのネットニュースでリアルタイム開票速報を見ていました。
(社会的関心事として、そして少しばかりお祭り気分として)
離脱票優勢になり為替が動き始めると、おいおいマジか…とザワザワし始め、特に自動車メーカーで海外業務を担当する友達とのLINEが盛んになり、BBCとLINEを交互に見るという時間を過ごしたのでした。
今回のBrexit、EUから離れることによる様々な社会的、経済的影響も気になるけど、やはり一番気になるのは、自動車のこと。
長い間クラシックミニを趣向していた僕としては、放っておけない想いなんです。

現在英国には、アストンマーチン、ベントレー、ケータハム、ジャガー/ランドローバー、ロータス、マクラーレン、ロールスロイスなどのプレミアム&スポーツカーメーカーと、ヴォクスホール、トヨタ、ホンダ、日産、ミニ、MGといった量産車メーカー、そして商用車メーカーやF1コンストラクターズなど、自動車メーカーが多くあります。
往年の英国ブランドが並んでいますが、残念ながら上記の殆どがもはや外資系。
今となっては、純粋な英国資本ブランドはアストンとマクラーレンくらいじゃないでしょうか。
しかし、これらのクルマたちは"Made in the UK"のバッジをつけて、EUだけでなく世界中に輸出されています。
英国全体での生産数における輸出比率は約80%とのことで、ほぼ輸出向けと言ってもいいかと思います。
ちなみに自動車輸出大国に思える我が日本は約50%程度なので、英国の輸出比率がいかに高いかがわかりますよね。
自動車メーカーは世界中で現地化とグローバル調達が常識化している中、英国にその生産拠点が多いのは、EU域内という貿易上の利点と、そもそも強かった自国産業として、設備資産と経験豊富な労働者が多いからと言われています。
そしてこの英国を欧州拠点としているブランドの中に、日本メーカーが多いのも、そういった戦略の流れがあるようです。
例えばトヨタはオーリスやアベンシスを、日産はジュークやノート、リーフなどを、そしてホンダはジャズ(フィット)やシビックを製造しています。
現在でも日本で販売されるアベンシスや、限定販売のシビックタイプRなどは英国製が輸入されているように、英国から欧州、世界へとデリバリーされている日本車は多いようです。
(例えば、なんとホンダは欧州向けの40%以上を英国で生産してるとか)
それがEU離脱により本来メリットが得られないのでは、存在する意味がありません。
そんなことだから、日本の政府も経団連も、英国の日本企業の利権を守ることに注力宣言しているのは、当然のことなんだろうと思います。

さて、若干ニュースの単なるトレース的な話題になってきたので、ここは視点を変えて、Brexitでクルマ選びが変わるのか?ということを考えてみたいと思います。
僕の仮説は、ズバリ”クルマ選びの楽しさが更に増えるのでは?”です。
根拠はゼロですが、ここはあえてポジティブに考えてみたいと思います。
今回のBrexitによる経済は、英国とEUという関係においては、そこでビジネスする日本企業も含め深刻な課題があることはニュースで散々やってる(あるいは前述の)通り認識していますが、日本に住む消費者にとっては必ずしも悪い未来にはならない可能性もあるのでは?と思うのです。
まさに、Made in the UKのクルマがより手軽になる、という仮説です。
現在、EUからの輸入品には、当然ながら欧州共同体統合関税率(TARIC)という制度により、基本的にEU加盟国のどこで作られたとしても共通の関税がかかっています。
英国がEU離脱となると、当然ながらこの統合関税は対象とならず、国同士の個別の協定が結ばれると、ニュースでも言ってますよね。
そこでもし、日本と英国との間に”関税不要”のTPPのような協定が結ばれたりしたら!
BMWミニはローバー時代の”フェアプレイ政策”のような価格戦略があるかも知れませんし、オーリスやアベンシス、シビックなどの輸入比率が高まったり、ヴォクスホールの工場で作られるルノートラフィックや日産プリマスターのような商用バンが導入されたりするかもしれません。
それに、並行輸入車だって英国経由で仕入れたらほぼ現地価格(+コミッション)となるために多彩なチョイスができる可能性もあります。
アストンマーチンやマクラーレンのようなプレミアムブランドもう少し身近になるかも?なんてことも。
更に想像を膨らますと、自動車以外の日英間のいろいろな事がもっと自由になるかもしれませんよね。
一度は上陸に失敗したテスコ(世界小売3位のスーパーマーケット)が再び日本で全国チェーンになったり、ウォーカーズのショートブレッドが更に身軽なおやつになったり、夢は広がります。

なんて、あくまでもある一片からの視点でのBrexitを考えてみたりしましたが、実際の情勢はまだまだこれからがスタートである以上、どうなるのかしばらくは興味は尽きません。
ひとつ言えるのは、通貨もパスポートも通行車線も最後までEU化しなかった英国だけど、これを機にもっと近い存在になればいいな、という期待をしてるんですけどね。


*文中の数値資料は英国Dairy Telegragh紙、英国自動車工業会、日本自動車工業会、JETROなどの記事・公表文献から参考としました。
2016年06月24日 イイね!

見渡すと、ライバルが足りない

見渡すと、ライバルが足りない超気になっていた英国の国民投票がまさかの結論を迎え、今後の世の中が気になる私わんどら。
ひとまずこのショッキングなニュースはまたの機会に取り上げるとして、今日はフツーにクルマのお話を。

今年の春に書いたブログ”欧州仕様車という甘い罠”にてピックアップした、既にTVCMに登場してるけどラインナップにないじゃないか…、と嘆いたVWゴルフトゥーランのR-Lineパッケージが、いよいよ国内でも登場しましたね。
TVCMで惹きつけられたあの外観通りのスタイリングはなかなか気になる存在です。
インポーターVGJ曰く”日本のミニバン趣向ユーザーはエアロパーツ好き”とマーケティングしているとの事でしたが、いわゆるドメスティックスタイルのミニバン趣向ではない僕でも、この手のスポーティ加飾にどうも惹かれてしまいます。

エアロスタイルになって、シートがスポーティで…など、動力性能的には必ずしも評価に結びつかないスペックであることもあるけど、見た目優先志向の僕にとっては、どうしても目がいってしまうのです。
例えば、BMWだったらMスポーツ、メルセデスならAMGパッケージのほうがやはり気になる、という感じ。
(でも何故か”トヨタならモデリスタ”とはならないのが不思議な志向でもあるんですけどね…ディーラーオプション的なやりすぎ感は好きじゃないのかも知れません。)

さて、日本では新型トゥーランのラインナップが拡充する中、時同じくして欧州ではトゥーランのライバルMPV、オペルザフィーラCのフェイスリフト版が登場しました。
日本ではザフィーラの名前がとても懐かしく思える存在ですが、欧州ではもちろんフツーに健在のモデルです。
現行型である”C”は、オペルの放つ電気自動車アンペラ同様の”たれパンダ系”フェイスで登場し賛否両論ありましたが、今回はスタンダードでスポーティな表情の”あるべき姿”での登場となったようです。

こちらがザフィーラCの前期型


そしてこちらが今回のフェイスリフト。

機能装備も今年の欧州COTYホルダーであるベース車のアストラに習って、特にスマートフォン連動などの快適系装備が充実したとのこと。
見た目もアストラライクなスポーティさを見にまとい、これはトゥーランを追撃するに相応しい雰囲気です!
…と、欧州の専門誌からの情報をトレースしてはその商品の良さを想像してみるけど、結局オペルって、日本に住む僕の選択肢にはなり得ない存在なんでしたよね。
そんなことわかっているけど、何だか少し選択肢が足りない気がしてしまいます。

そう、見渡すと、いるはずのライバルがいないのです。
今の日本で欧州コンパクトMPVを選ぶとしたら、今時点ではこのトゥーランかシトロエンC4ピカソくらい?
きっと導入されるであろう新型ルノーセニックを入れても、たったこれだけ。
これにザフィーラが加われば、また違った選ぶ楽しさがあるのになんて思うし、ましてや撤退するフォードにだって、(一時期は国内導入されていた)スタイリッシュなMPVであるC-Maxがありますが、もちろん日本で触れることはありません。

当然ながら国産メーカーの充実ラインナップは手厚い商品構成を提案してくれています。
シエンタやウィッシュやノア、セレナやステップワゴンもいいかもしれない。
でもね、個人的にはユニークなシエンタよりも、フツーのザフィーラを選びたいんです、って志向もありじゃないかって思ったりもします。
それに、ひとつのブランドが選べないだけで、何だかとてもマーケットがつまらなくなってしまっているような気がしてなりません。
そうは言っても、”たくさんあってもどうせ選ばないじゃん”という声もあるのかもしれません。
確かにそうかもしれませんね。
しかし、世界の少し離れた所に充実の選択肢があるのに僕らの手には届かないなんて、なんだか勿体無いような気がするのです。
手に入らないからこそ個性的で惹かれるという希少性へのこだわりから、並行輸入という選択肢もありますが(自身、並行輸入車の購入経験ありますし)、やはり誰もが気軽に選べたら楽しいのに、と思ってしまいます。
まあ、いろいろ言ってみたところでオペルもフォードも戻ってこないだろうこと考えると、全てはいち消費者としてのワガママなんですけどね。

海外からのオペルのニュースを見るたびに同じことを繰り返し思う私わんどら。
日本の自動車市場を活性化させるためにも、国際競争力を日本国内に根付かせるのが重要だ!なんて大義名分めいたことを言ってみたりもしますが、単純に手に入れられない”ないものねだり”が、ますます国内未導入ブランドへの憧れを高めているだけなのかもしれませんね。
なんて、待望の”欧州仕様車”トゥーランR-Lineリリースと時同じくして、対岸で登場したライバルザフィーラを遠くに眺めながら、ないものねだりに思いを馳せてみたりするのでした。
2016年06月18日 イイね!

ロングセラーが気付かせてくれるコト

ロングセラーが気付かせてくれるコト突然ですがわたくし、失礼ながらも”この度トヨタエスティマがマイナーチェンジしました”というニュースを聞いて、”おお、まだ売っていたんだね”と正直驚いてしまいました。
と同時に、10年間フルモデルチェンジなしに現役選手であるという事実に、ちょっと感心してしまいました。

今回マイナーチェンジされたエスティマが3世代目として発売されたのは2006年のこと。
小変更だけで10年のロングライフを維持するとは、今時の輸入車でさえもあまりないことなのではないでしょうか。
国産車でも、少し前まではデボネアとかサニートラックとか、180SXといった10年(以上)現役選手がいた記憶がありますが、基本的にはモデルサイクルを4〜6年と設定する国産メーカーにおいて、ここ最近ではあまりないような気がします(把握しておりません…)。
ディスコンとならずに10年間もコンスタントに売れているというのは、何か理由があるに違いません。

さっと最近の国内ミニバン市場を見てみると、モデルとして売れているのは結局のところは1BOXタイプばかり。
アル/ヴェルを筆頭とした高級ミニバン、セレナあるいはノア/ヴォクなどファミリーカーサイズの1BOXなど、まだまだ四角いクルマだらけ。
エスティマの直接ライバルであるオデッセイは背が低くて乗用車っぽい雰囲気ありますが、今となっては市場にインパクトあるほどの販売状況ではありません。
なるほど、エスティマの”四角じゃないけど背が低くない”というポジショニングは他にはないからこそ、決してメインストリームに躍り出ずとも、代替えの効かない需要を創出しているのかもしれませんね。
そう考えると、やはり10年現役は偉大なような気もします。

さて今回のマイナーチェンジは、イマドキトヨタの定番フェイスになった見た目の変更と、トヨタセーフティセンスの搭載がメインのようですが、僕的な注目はピラーと屋根をブラックアウトする2トーンカラーの採用です。

このカラーリング、世界的に流行りつつあるとのことで、欧州ではトヨタも既にヤリスやアイゴにて特別仕様車の設定をしています。

その流行を国内向けのミニバンに取り入れるなんて、なかなかトヨタもやるなぁ、なんて上から目線に感心してしまいます。

ただ、欧州車好きの私わんどら、この2トーンカラーのモデルを見た瞬間、このクルマを思い出しました。

シトロエンのMPV、初代C4ピカソです。
エスティマのコンセプトであるタマゴ型にとても似た雰囲気のクルマですが、2トーンカラーはシトロエンのほうが早くリリースしていたんですよね。
この初代C4ピカソの場合、5人乗りのショートモデルのみの配色設定だったので、正規導入されなかった日本では殆ど馴染みのない仕様だったのですが、このカラーリングはピカソのスタイリングにとても似合っていると思います。
個人的には断然シトロエン贔屓なので、そう思い込んでいるだけなのかも知れませんが。
しかし、タマゴ型ミニバンの両者には、もしかしたら2トーンカラーが似合う隠された関係性があるのかもしれませんね。

それにしても今回のマイナーチェンジ版エスティマ、10年経つのにフルモデルチェンジすることなく小変更だけでそこそこいけちゃうとは、なんてしっかりした商品企画なんでしょうと、少し尊敬してしまいます。
あえて疑問&不満を呈するなら、動力性能は10年前から何も変わってないのに、全く安くならない車両価格。
もう原価もかなり安いだろうに…この点は少し消費者を小馬鹿にした感じ?
しかし、クルマってちゃんとした企画をすれば、モデル寿命が国産車4〜6年、欧州車8年で終わっちゃう必要ないんじゃない?と、改めて思ってしまうのです。
実はみんな薄々は気づいてるけど、新しいものが一番という心理的なムードと、新技術がもたらす安心感、そしてクルマ普及率が高い先進国ならではの消費喚起に煽られて僕らは”このクルマ欲しい!”なんてすぐに翻弄されてしまっているんでしょうね。
そしてそんなことがわかっていても、”あのクルマが気になる!”なんて毎回ブログを書いちゃっている私。
だってクルマが好きなんだもの、ってことに尽きるのですが、そんな思いを改めて感じさせてくれたのも、この10年現役のエスティマのおかげかも知れませんね。
2016年02月12日 イイね!

去りゆく自動車の父

去りゆく自動車の父最近の自動車業界は、最高益を発表し、またグループ会社の繋がりを濃くしながら、ますます日本経済を牽引するトヨタ自動車のニュースが目立っていますね。
ニュースによると、中国や欧州、東南アジアでは落ち込みが見えるものの、為替設定の影響と北米での販売好調が高収益を押し上げているそうな。
(昨日から始まった急激な為替の変化による影響も気になるところですが…)
北米マーケットが絶好調なんて、いつしかの品質リコール問題も、日本のものづくりがもたらした高い品質であっという間に高い信頼を獲得し、バッシングなんてどこ吹く風なんでしょうね。
良い製品は生活者に選ばれ、愛されていくもの、その市場原理を地道に勝ち取ったブランドのモデルケースなのかも知れません。

しかし、残念ながら市場にマッチせずに生活者の前から去っていく者もいます。
それが、フォードの日本撤退。
あー、やっぱり日本には残れなかったのね…と、その事情がわかるような、勿体無いような気分になります。
フォードの日本での歴史は相当な関わりなんだろうと想像できますよね。
おそらく、国産自動車メーカーに優れた商品や技術がなかった20世紀初めの頃から、日本の道路を走っていたんだと思います。
そんな昔でなくとも、僕がリアルタイムに覚えているフォードと言えば、かつてはマツダの親会社として、日本製の”フェスティバ”や”レーザー”なんてコンパクトカーをオートラマという販売網で展開していたり(この頃のフォードって国産メーカー同様の馴染みがあった気がします)、トーラスというアメリカ発のヒットモデルがあったと思えば、エスコートやフォーカスなど欧州発の名作ハッチがあったりと、まさに多国籍を体現するブランドでした。

しかし、時代の変化や生活者の嗜好にマッチマッチしなかったのか、国内販売台数は下振れし続け、今回の決断に至ったのかと思われます。

ここから先は私わんどらの独自考察とはなりますが、そんなフォードの撤退は、多国籍企業であるからこそ日本の消費者が感じた曖昧さ上に招いたのではないか、と思うのです。
わかりやすく言うと、アメリカのブランドなのか、欧州のブランドなのか、あるいはその他でもいいから、帰属すべきポジショニングをもっとハッキリしたほうが良かったのではないかと思うんです。

例えば日本の消費者はクルマだけのみならず、ファッションやインテリアなどの製品は欧州ブランド志向にあること考えると、ここは思い切って”フォードは欧州車”というイメージを強く長く打ち出し続けたら、もう少し違う受け入れをされていたかも知れないと思ってしまいます。
欧州車贔屓の僕的には、2000年代前半に日本でのラインナップの中心だった、フィエスタ、フォーカス、モンデオの欧州発3兄弟が揃っていた時代が好きでした。
あの時、ドイツやイギリスの工場で生産された欧州フォードラインナップであることをもっとイメージ付けつつ、”ヨーロッパではVWを凌ぐトップセラーである”と認知させていけば、もっとメジャーブランドになり得たのでは?と思います。
いや、正確にはリーマンショック以降の迷走が、消費者に”フォードって一体何?”という存在にしてしまったのかも知れません。
リーマンショック前までは日本でもフォーカスなど結構人気あったような記憶がありますからね。
しかし2010年前後からモンデオ、フィエスタが消え、フォーカスが消え、フォードから欧州のラインナップは一掃されてしまいます。
これがまた日本におけるオペルの撤退と重なり、フォードにしろGMにしろ、日本ではアメリカンブランドとして進んでいくんだな、と感じさせる分岐点だったのではと思います。
確かに大きなSUVにせよ、名車ムスタングにせよ、個性的でアメリカンな雰囲気を全面に出したイメージは、それはそれでありの戦略だった気もします。
しかし前述の通り、日本の消費者は欧州志向ですので、このアメリカンなブランド戦略は趣味性の高い限られたニーズに絞り込まれる結果になってしまったのでは?と思うのです。
近年、フィエスタやフォーカスを再導入ましたが、もしかしたらそのラインナップの方向転換は残念ながら既に時遅し、一般の消費者には届かなかったのかも知れません。
欧州発のフィエスタもフォーカスも、今や世界120カ国以上で販売されている、まさにグローバルスタンダード。

まさに自動車の父が継いだ進化系がそこにはあります。
しかしそれも、自動車大国日本では通用しなかったということでしょうか。
オペルやヒュンダイ、そしてフォードと世界では競争力を持って展開されるブランドが生き残れない日本。
日本の消費者は自動車を見る目が肥え、またコンサバティブな志向にあるということかもしれませんね。

僕としては、また輸入車の選択肢が少なくなってしまった事が残念でなりません。
ラストフィエスタ、触手伸ばしてみようかなぁ…。
2015年08月06日 イイね!

遅咲きディーゼル大国(の兆し?)

遅咲きディーゼル大国(の兆し?)8月、とにかく暑いですね…。
僕の住む地域は毎日不健康な暑さが続きます。
地理的な要因で猛暑をもたらす場所が毎日ニュースになったりしてますが、僕の生活エリアの場合、エアコンやクルマの排気から作り出された都市部の人工的な暑さが要因だったりもするせいか、太陽の日差しとは違った嫌な感覚の日々です。
…なんて、思わず、季節の話題になってしまいましたが、本日の主題はディーゼルモデルのお話。

先週、PSA(プジョーシトロエングループ)が日本国内向けにディーゼルモデルをラインナップするというニュースが発表されました。
まずは308にディーゼルエンジン搭載車が導入されるとの事。
PSAのオハコ、Blue HDIが導入され選択肢が増えるということは、個人的にはとっても嬉しいニュースです。
何故なら、これまでBMW320dを所有し、欧州でメルセデスA220Dをパートナーにした体験を持つ僕は、ディーゼルモデルにすっかり虜になってしまっているからなんです。
ディーゼルの魅力をヒトコトで語るのは難しいんですが、経済性に加え、あの低速時に感じるトルク感がたまらなく好きなんです。
(正直、ランニング上の経済性をカバーできるほどイニシャル(商品価格)がお得ではないのがネックですが…)

そんな、メルセデスが持ち込み、BMWが育てた日本導入の輸入ディーゼルモデルの流れ。
今年になりボルボ、VW、アウディ、そして今回のプジョーという相次ぐ参入(表明)により、確実に日本にディーゼル元年をもたらしたと言えます。
まさに遅咲きディーゼル大国の夜明け。

…となるかどうかは、これからこれらのブランド(参入表明の輸入車、そしてマツダ!)がもたらす新たな価値訴求次第でしょうか。
厳しい見方をすると、輸入車の与える市場へのインパクトなんて、たかが知れてるというのも事実ですから。
それにご承知の通り、日本はHEVモデル天国です。
トヨタが創りホンダが波に乗ったHEV市場は、今や国内乗用車販売シェア40%を越えてるんだとか。
加えてマーケットリーダーのトヨタやホンダだけでなく、今時はHEVモデルを出していない国内メーカーはないのではないでしょうか?(例えOEMだったとしても…)
一方、国内の乗用車市場におけるディーゼルモデルの割合なんて、現状は限りなくゼロに近いのでは?なんて勘案してしまいます。
それだけ日本でのエコカー市場は、HEVモデルが築き成熟させてしまったことになるんですね。
”21世紀に間に合いました”と言って登場したプリウスはホントに凄いクルマです…。

しかし、日本とは違った視点でのエコカー開発視点で市場を作り上げている欧州では、HEVに強いニーズは見出せず、もはやディーゼルが当たり前なのは周知の通りの事実。
少しデータで見てみると…
EU主要国平均の乗用車ディーゼルモデルの販売シェアは、なんと53.6%!
MM5(欧州主要5ヶ国)を見ると、
フランス:63.9%
イタリア:54.9%
スペイン:64.9%
ドイツ:47.8%
UK:50.1%
という状況のようです。
6割超えのフランス、スペインなどはもはやディーゼルモデルがスタンダードの世の中。
(ちなみにアイルランド、ルクセンブルク、ポルトガルなどは7割超え!逆に低いのは3割台のデンマーク、フィンランドの北欧勢、そして電気自動車の盛んなオランダも何故か低い…それぞれ志向にお国柄があるようです)
しかしまあ、これだけの普及率があるとは、もはやディーゼルモデルの存在は特別な事ではないということ。
そもそも歴史あるディーゼルエンジンを活かしたエコカー作りを志向する欧州と日本の違いは、やはり原油という資源の存在、距離感なんでしょうか。
もちろん技術面の違いはあるのでしょうけど、HEVという概念が生まれる日本のエネルギー事情に対して、そんな発想に至らずに既存技術を探求する欧州、そんな志向差がそれぞれの市場を作っているのかも知れません。
(実際にハイブリッドエンジンに高い技術を持つトヨタですが、ディーゼルエンジンの効率性を追求した自社開発は諦めてると言われてます…BMW製ディーゼルエンジンのトヨタモデルが生産されているのもその理由からなんだそう)

欧州の高い普及率には及ばずとも、私たちの国でもHEVとは異なるアプローチで高効率性を提案してくれる欧州メーカーのディーゼルモデルたち。
ガソリンエンジンにもハイブリッドにもきっとそれぞれの良さがあり、それぞれのライフスタイルや走りの志向に合わせて選ぶのがいちばんですが、今年の輸入車ディーゼルモデル拡充の動きが、市場のスタンダードチョイスとして成長してくれると、クルマ選びがもっと楽しくなるね!なんて思ってしまいます。

プジョーのディーゼルラインナップは東京モーターショーで発表とのこと。
ニューモデルだけではない、TMS散策の楽しみができました。

*文中のデータは日本自動車販売協会連合会、European Automobile Manufacturers' Associationのなどの発表資料から引用しました。

プロフィール

「衝動的にプラモデルが作りたくなり、数十年振りに購入してみた。イマドキは塗装も接着剤も不要のプラモがあるなんて、驚きだなぁ。」
何シテル?   01/15 16:42
こんにちは、Suite Sweet Carlifeのわんどらです。 ここでは私のクルマと、ヨーロッパのクルマに関するお話しを、あれこれ不定期ながら書いてみよう...
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わんどらさんのシトロエン C4 ピカソ 
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