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2017年03月30日 イイね!

トヨタC-HRを試してみたら

トヨタC-HRを試してみたらこの週末は、昨年末の発売以来何となく気になっていたクルマにようやく触れることができました。
トヨタの欧州戦略車、C-HRです。
これまでSUV系の車種を積極的に試してみようという気にはならなかったのですが、満を持して登場したトヨタの欧州戦略車を通じて、近年の欧州におけるコンパクトSUVブームに触れてみたいと思った次第。
果たして最新モデルは欧州マーケットを揺るがせることができるのか、そんな視点で書いてみたいと思います。

C-HRは、ショーモデル段階からそのエッジの効いたデザインで期待感を醸成してきました。
量産モデルについては、そのシャープなデザインがほぼそのままカタチになってきて、トヨタの大胆なデザインイノベーションを感じさせてくれます。
実際にクルマを見てみると、その造形はとても立体的で、躍動感があります。

(展示/試乗させていただいたクルマは黒いボディカラーのため、この造形がパッと見はよくわからないのが残念…このクルマ買うなら黒は勿体無いかも)
このリアコンビランプのデザインなんて、かなりアグレッシブな雰囲気。

このエクステリアデザインを好意的に捉えるかの嗜好はハッキリと別れるのでしょうけど、若さや新しさの表現は抜群なんだと思います。
ただし、少し大きい。
これが本気で欧州で勝負したいクルマなら、何でもう少し小さくしなかったのか…。
欧州でのコンパクトSUVのトレンドはBセグメントに移行しているというのに、CセグベースのC-HRはマーケットを読みきれなかったトヨタの鈍感さを感じずにはいられません。

運転席に乗り込むと、ステアリングやインパネからは質感の高さを感じることができます。
僕が試乗したのは上位グレードのモデルだからだったのかと思いますが、効果的にレザーやカーボン調のトリムなどを用いてなかなかクールに、スタイリッシュな設え。
それにエクステリアの大胆さに比べインパネ周りはデザインも程よく落ち着いていて使い勝手も悪くないです。

さて、試乗したのは1.2Lターボのガソリンエンジンモデル。
もちろんもう一方のHVモデルの方がメインのラインナップなんでしょうけど、僕的にはHVよりダウンサイジングエンジンの方がフィーリングが合うのでちょうど良い体験です。
(トヨタHVとの相性については、昨年のブログ”オーリスハイブリッドを試してみたら”を読んでね)
このエンジン、経済性能はHVに比べてもちろんかなり見劣りしますが、トルクフルで軽快な走りができてなかなか良い感じ。
街中での走りに限ってとはなりますが、ハンドリングも悪くないし、サスペンションも良い硬さを出していて、このあたりは欧州的な方向性が表現できていると思います。
もちろん、国内で製造されているクルマと、トルコ生産の欧州仕様車との差はわからないので、ホントに欧州的なのかはわからないのですが、Sachs製のサスペンションのフィーリングは好感が持てます。

こんな感じに、スタイリング、コクピット、街乗りエンジン、足廻りと、出来の良さは確かに感じる(個人に合っているという意味で)のですが、実は本気で所有するのには躊躇してしまう理由を発見してしまいました。
それは、リア席の暗さ。

エクステリアデザインを尖らせるためには、このリア席周りを犠牲にするしかなかったのでしょう。
まずリア側のドアの開閉ノブがなかり使いにくい。
プラスティック樹脂の材質とデザインが合ってないので、開閉時に指を挟んでしまう危険性を感じます。
また、他のメディアやインプレッションで言われているように、リア席スペースは窓が小さく、暗い。
イマドキの2ドアクーペ(例えばBMW2シリーズのような)だってもうちょっとルーミーなんじゃないかな?と思うような閉塞感。
(ハチロクやGTRのようなリア席は補助席的な存在とは違うわけだし…)
僕の感覚としては、”深夜便のエコノミークラス中央席”に座ってる、前も横も景色が見えないあの状況。
これはかなり購買層を限定させるのではないでしょうか。
実際にセールススタッフに聞いてみると、購入者は30〜40歳代の夫婦(no kids)というのが多いようです。
1月、2月の自動車販売台数ランキングを見ると、C-HRの勢いにマイナス影響しているのがアクア、プリウスという結果も見受けられるので、これらのハイブリッドファミリーカーを買いに来た人がC-HRに魅了されたというパターンもあるのでしょうね。
販売は好調で、今オーダーすると納車は7月になるんだとか。
しかし、この絶好調の販売状況も本物か、あるいは初物のお約束に終わるのかが見ものです。
C-HRは価格設定も微妙なのが気になるところ。
上位グレードにて約280万円と聞くと、間も無く日本導入とされるアウディQ2でさえ299万円で買えると言われる中、コンパクトSUVとしてのバリューが見出せません。
(競合対策として廉価版の1.2LガソリンFF車が追って投入されると早速言われていますよね)
国内で引き合いに出されるライバル、ホンダヴェゼルの販売がC-HRの影響を全く受けていない動向を見ると、国内SUVリーダーの座は早々明け渡してはくれないのではないでしょうか。
一方でメイン市場の欧州ではと言うと、どうやら市場を揺るがす存在には程遠い様子。
コンパクトSUVの火付け役である日産キャシュカイが欧州28ヶ国における乗用車販売ランキングトップ10の常連になる中、それらの強者にトヨタがC-HRで食い込むには厳しいこと予想されます。
(参考までに、2015年の欧州マーケットランキングは1位にVWゴルフ、以下フォードフィエスタ、ルノークリオ、VWポロ、フォードフォーカス、そしてキャシュカイ…となり、トップ10の中で唯一のSUVモデル)

そんな、確かに商品性は悪くないけど、趣向に左右されがちな性格を携え敢えて”世界戦略車”を銘打って登場したC-HR。
まあ世界一のトヨタだし、コンパクトSUVマーケット制覇なんて容易いのかもしれませんが、国内も欧州も、真価が問われるのはこれからだし、そういった動向含めて、気になるクルマです。

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「衝動的にプラモデルが作りたくなり、数十年振りに購入してみた。イマドキは塗装も接着剤も不要のプラモがあるなんて、驚きだなぁ。」
何シテル?   01/15 16:42
こんにちは、Suite Sweet Carlifeのわんどらです。 ここでは私のクルマと、ヨーロッパのクルマに関するお話しを、あれこれ不定期ながら書いてみよう...
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