
木村拓哉さんを起用した日産の新ブランドCMシリーズ、カッコいいですね。
あの木村さんのカッコつけ方も"らしさ"を敢えて出すことで、クサいけど世界観があって、個人的には好感持って観てしまいます(まあ、これも日産贔屓だから?)。
さて最近はDS3クロスバック、Honda eと連続して電気自動車を試してみる機会があった私わんどら。
メーカー、車種ごとの個性ってあるもんだなぁと、体験を通じてこれからの選択肢を習う楽しみを得ています。
そんな中、日産から送られてくるメールマガジンにこんなタイトルが。
"無料で半日体験、日産EV特別体験のご案内"
登録してあったアリヤの情報メルマガにて、"アリヤは試乗準備出来次第ご案内しますが、その前に日産の技術をリーフで体験しませんか"という主旨の内容での試乗誘引です。
そっか、リーフ試してみたいな、しかも半日も借りれるなんて!
実はリーフは初代しか体験したことがなかった事もあり、ここ最近のマイEV試乗プームに乗って、2018年欧州EV販売No.1の実力を体験してみようと申込み、そして実現しました。
クルマを半日試乗できるなんて、たっぷり走ることができます。
そこで欲張って、都心から湘南までを往復してみることにしました。
指定のDLRにてコクピットドリルを受けてさあ出発すると、すぐに"あーこれはちょっと馴染めないな"と感じたことが。

それは、ブレーキの踏みしろの無さ。
これまでも例えばレクサスRX(先代)やプリウスなどのトヨタHV系、それからマツダ3などで感じたことがある、ブレーキペダルのストローク(遊び含む)が短く、短い踏みしろでムギュッと踏み込む感覚の操作性を持つタイプにはどうも慣れず、そして好きではないものであったのです。
まあ完全に個人的嗜好なのですが、結局クルマを運転するのって、ドライバー自身が触れる部分がどれだけフィットするのかが大事な気がしているので、このブレーキの操作感覚はイマイチ…と、半日試乗の出鼻を挫く印象を持ったのでした。
しかし、過激すぎない心地よい加速感、実用域のトルクの太さ、僅かにキーンというあのCMのような飛行機音など、好印象な要素ももちろんあります。
首都高から横横道路という高速走行も安定的で、高速域からのさらなる踏み込みによる加速もスムーズで申し分ありません。
そんな、あれこれ印象を持ちつつクルマに慣れてきた頃、日産お得意のふたつの機能を試してみます。
ひとつ目は、プロパイロット。
要するに自動ブレーキと前車追従型ACCとLKAといったイマドキ定番のADAS機能が統合されたいる機能なので、驚く程のことではないのですが、作動させてみるとなかなか良い。
特に高速走行中あるいは渋滞中など、走行シーンによりスイッチ入れておけば、後はハンドルに手を添えて、ステアリングスイッチでカチカチ微調整しながら前進すれば良いだけと、楽チンかつ安全ドライブが可能です。
ACCの前車追従は停止までのブレーキングに信頼性もあり(実は初めの頃はビビってブレーキペダルの上に足を乗せていた…)、右足はフリーで走行&停止ができる事は素晴らしい機能だと感じました。

ステアリングには手を添えないといけないのですが、LKAは緩いカーブなら機能するし(首都高環状線など鋭角コーナーの多い道は機能せず)、これはプロパイロット2.0のハンズフリードライブも良いものなんだろうなと想像できます。
(アリヤで試したい!)
ただ、プロパイロットでのドライブは暇で眠くなるし、つまらない!
渋滞時のサポートなど、使い方を選んだほうが自分には合いそうな機能です。
もうひとつの試したい機能は、eペダル。
ボタンひとつ押すと始まるワンペダルドライブの機能は、その回生ブレーキの効き具合が極端で、最初こそはグンとスピードダウンする感覚におっと!となります。
しかし慣れてくるとこれがとっても面白く、また便利。
回生ブレーキの効き加減としては、任意調節可能なHonda eの機能のほうが良いと思いますが、日産のそれは、自身の頭の中のクルマの運動パターン思考さえ切り替えれば、便利この上ない効き具合です。
まあ、こまかいペダルワークは慣れが必要で、例えば意図する距離よりも早く止まっちゃったりしたら再度アクセル踏まなきゃいけないなど、同乗者がいたら車酔いしてしまうのでは?という加減をマスターするのに時間を要する気がしましたが…。
しかし前述の通り、最初に感じたブレーキペダルの物理的な踏みしろの好みの問題は一気に解決!
そうeペダル走行にて、ブレーキペダルを極力使わなきゃいいんですから(もちろん、安全第一の前提で)。
そんなeペダルを駆使して、軽いワインディングを伴う山の登り下りを試してみます。
すると、十分なトルク感とキビキビしたハンドリング、そして自ら欧州スペックと謳うしっかり踏ん張る足回りでなかなか楽しいではないですか!
消費電力(っていうのかな?)度外視で使い込めば、ワインディングに連れ出しても楽しいクルマなんて、たまに衝動的に山を走りたくなる私向きと言えます。
さすがにコーナリングを突っ込んでいないので、FFの特徴らしき癖はわかりませんでしたが…。
既販車種のためにあれこれ書くのも今更感ありますのでそこそこにしておきますが、Cセグメントハッチバックの好きな私としてはスタイリングに対する嗜好も一致していますし、内装も、なんといっても荷室の広さは他のCセグハッチにはない余裕があり、好感持てるものでした。

ひとつ難を言うなら、今回半日で約130kmのドライブをしてみたのですが、何故かお尻が痛くなり…。
シート素材?形状?理由はイマイチ掴めないけど、これは気になる部分でした。
DLRに戻り一通りのインプレッションをセールス担当者に伝えます。
すると、"リーフNISMOはどうか?"という提案があります。
どうやらワインディングでのトルクフルな走りや、お尻が痛いという事に着目して、NISMOチューニングでレカロシートの付いたモデルを推奨していただいたのです。
確かに、見た目もかっこいいし気になる!
NISMOには大容量バッテリー版の"プラス"バージョンの設定がないのは気になりますが(バッテリーが大きいとハイパフォーマンスが発揮できない?)、スポーティな味付けは大いに気になるところです。
試乗後はそんな商談攻勢が始まりつつあるのですが(笑)、今回の半日試乗は、たった15分とかの普段の試乗では知り得なかった事がわかった、とても良い機会になったし、日産EVそしてリーフへの好意度は増したのでした。
うん、これは次期マイカー候補になり得るぞと内心思いつつも、やはり決めきれない何かが…それは、夜間にプラグを差しっぱなしという訳にはいかない私の生活環境による、充電するという行為そのものの時間的、手間的な負荷が気になるのです。
EV欲しいけど、充電設備を持たない我が家での所有は叶うのかという心配はインフラとライフスタイルへの受容の問題だけになかなか割り切れないものがあります。
ということで、果たしてそんなオーナーはどのくらいいるのでしょうか?という疑問は、また別の機会に紐解きたいと思います。
ラストに、たっぷり乗って楽しんだ目的地でのワンショットを貼り付け。

リビエラ逗子マリーナ。
カップルがSNS向けに自撮りを楽しんでいる傍で、なんてことないフツーのクルマの写真を撮る私は若干滑稽でしたが笑