
3シリーズが新世代G2x系となり、4シリーズも含めると順当にモデルバリエーションを増やす中、いよいよ登場したモンスター、M3&M4。
普段は比較的フツーのクルマが好みでそちらに着目ばかりしがちな私わんどらですが、M3はちょっと違います。
やはりBMW好きとしては、こちらを放っておく訳にはいきません。
私自身、ライフスタイルを考えると実際のクルマ選びはフツーのファミリーカーとなってしまいますが、実は身の丈無視するとスーパースポーツ系のモデルには憧れがあり、いつかは所有したいと心の中に留め、その時を虎視眈々と狙っています。
最も気になるのはポルシェ911にて、これはいつかパートナーにしたいと家族にも宣言済み。
その他には日産GTRもいいなぁと思うし…なんて考えながらも、結局はやっぱり家族乗せるなら居住空間も必要だしなぁなんて欲が出ると、答えは例えばアウディRS6、そしてこのM3の乗用車派生のモンスターに憧れの方向は向いてしまいます。
私のM3初経験は遥か昔に遡ります。
当時ある業界の宣伝部門にいた頃、サーキットでの仕事が多かったことがあります。
そこではある自動車雑誌を得意とする出版社と組んでJGTCやJTCCなどのレース時にイベントを実施するという役割を担っていたのですが、その贔屓にしていただいていたモータースポーツ専門誌の副編集長が、E30型初代M3に乗っていたのです。
その頃私はサーキットとは縁遠いシトロエンZXに乗っていて、BMWの世界はあまり理解できていなかったので、E30型なんてバブル期に"六本木のカローラ"だったんでしょ?と眼中にありませんでした(それに3シリーズは世代的に既にE36型に移行していたので、"旧型車"というイメージがあった)。
しかし、M3だけはそのE30型が世界中のツーリングカーレースを席巻していただけに、何か特別な違いがあるんだろうなと気になる存在ではあったのです。
そこに副編集長のM3が登場。
おそらくエボリューションモデルだったと思われるクルマは、タイトなバケットシートをはじめ、実にスパルタンな雰囲気を醸し出していて、私は一気に魅了されます。
(おそらく副編集長はモディファイしていたんだと思います)
そしてそんな興味津々な存在に同乗させていただいた時、私の知らなかったロードゴーイングレースカーの走りがもたらす胸のすく思いを得た事をよく覚えています。
そんな遥か昔のM3との思い出はともかく、今回登場した新型M3は、先行して登場した4シリーズクーペで見せた新たなアイデンティティである大きな縦型グリルを装着して私たちの前に現れました。

やっぱりな…と4シリーズクーペにおいては違和感しか感じなかったそのキドニーグリルに目を奪われます。
しかし、このM3を見て感じたのは、あれ、グリルが違和感なくデザインに溶け込んで見えるぞ、というもの。
ボディラインがシンプルで流れを作り上げているクーペでは違和感あったグリルも、セダンの複雑なボディラインとは調和して、あまり違和感を感じません。
(感じ方は個人の主観ですが…)

さらには、モンスターらしく強さをしっかりと感じるスタイリングとなっていて、僅かに膨らむフェンダーとワイドなトレッドがもたらす踏ん張り感にマッチしている気がします。
*一方で同時展開のM4を見ると、やはりこのグリルは違和感でしかありません。
デザインがもたらすイメージって不思議であり、だからこそ好きなものに魅了されるんですね。
さてスペック的には現行型よりもさらにレーシーになった面と、乗りやすそうな両面があるようですね。
3Lストレート6+ツインターボという伝統に沿った最もBMWらしいエンジンはほぼ500馬力(仕様によってはそれ以上)という、5人乗りDセグセダンでそんなチカラをどこで使うの?と思えるパワフルなもの。
一方で8速ATや高度なプログラム制御を持つトラクションコントロール、もちろん各種ADASなど、クルマをドライブしやすくサポートしてくれる機能が充実しているとの事で、この辺はもしパワーの使い所を誤ってもクルマが立て直してくれるだろう安心感をもたらすものと想像します。
まあ、その手の事は技術力のあるメーカーですから、クルマを駆る楽しみを十分マシン側がサポートしてくれて、たぶん私でも楽しいスポーツドライビングが楽しめるんでしょうね。
そうなるとますますこのフツーのファミリー世帯が敢えてのM3なんて選択肢もあり?なんて気になってきます。
しかも海外誌によると、今回のモデルから"M3ツーリング"なるワゴンモデルが遂に登場すると、スクープされています。

*写真はスクープ誌より拝借
歴代のなかではなかった展開にて、これは今の私のライフスタイルにピッタリ!
実は前述の通りのスーパースポーツへの憧れのうち、好きなブランド、ポルシェにラインナップされる"パナメーラスポーツツーリズモ"というワゴン(シューティングブレーク風?)に魅了されていて、中古でも1200万円以上するお相手にいつダイブするか…とため息をついていた面もあり、このモンスター+ベビーカー積載(最近は子供サイクル)が叶うタイプの登場を待ち侘びていたのです。
(そういう面で、アウディRS6アバントなどもイケる!)
そんな中でのM3ツーリングは、BMWファンの私にとって、これ以上ない選択肢を与えてくれていると感じます。
まあ、パナメーラにしろRS6にせよ、今にも購入しそうな論調で書いてますけど、憧れの中での話ですからね(笑)
新世代BMWは何かとビッグキドニーグリルが取り沙汰されては賛否が交わされるような様子がありますが、それはブランド進化の過程として捉えると、やはり本質的な魅力が肝心であると感じつつ、新型M3はそのブランドの進化をデザインと中身の両面から私たちに力強さを感じさせてくれ、そこに更なる"M"への憧れを抱かせてくれる、気になるクルマです。
(そしてツーリングの登場はホント期待しちゃいます!)