
最近の僕のブログは、新型マイクラ→新型NV300→銀座の新ショールームと、3回に1回のペースで日産の話題をピックアップしていますが、今回もまた日産の話題をひとつ書いてみちゃいます。
先月は国内自動車業界に小さな扱いだけど大きな印象を与えるニュースがありましたね。
それは、月次の国内自動車販売台数において、日産ノートが1位になったということ。
数値を見ると、2位のプリウスと僅差でもあることから、マイナーチェンジ直後の勢いによる一発屋的な記録ではあると思いますが、日産にとっては30年振りの快挙なんだそう。
プリウス&アクア、ないしはフィットという販売ランキング上位に定着したモデルたちと肩を並べ、そして瞬発力でトップに輝くなんて、単に新しいからというだけではない何かがあるはず。
しかもその月販内訳の約7割が、新機軸で登場した”e-Power”モデルなんだそう。
そこで、TVCMでも盛んに訴求している”新しい電気自動車のカタチ”と銘打つこのモデルを試してみようと、横浜の日産グローバルショールームに行ってみました。
久々に訪れた巨大ショールームには、10台以上のノートが展示されていて、今イチオシであることをたっぷりと感じます。
早速お目当のe-Powerモデルの試乗予約を取り、時間が来るまでショールームを視察すると…。

こんな素敵なC10型スカイラインや

こんな憧れだったレパード(しかも、まだ僕自身が運転免許を持たなかったあの頃夢中になった”あぶない刑事”仕様…この劇中車が僕の免許取得へのトリガーとなった)
などが新型車に混じって展示されています。
こういうムーブメントを作ったクルマって見飽きないなぁ…と、ショールームへの訪問主旨を忘れかけた頃、いよいよe-Powerの試乗へ。
メインカラーであるオレンジ色の試乗車、見た目はもちろんいつものノート。(フロントに輝くVモーショングリルがいい感じ)
そのよく見るクルマに搭載された、今回の体験目的である新しい機構のe-Powerは、搭載された1.2Lガソリンエンジンを使って発電し、リーフに搭載されている電力モーター同様のユニットを動かすという仕組み。

なんでそんなにややこしいことするんだろ?とは思いますが、トヨタのように高効率なハイブリッドシステムを持たない日産にとっては、電気モーター技術の有効活用にてコンパクトカーセグメントにアプローチするほうがよりエコで革新的ということなんでしょうか…でもそのほうが確かに日産らしいという気がします。
試乗は、そんな仕組みの話から始まり、約20分間のみなとみらいコースを、ノートの持つ3つのドライブモードで走るというもの。
まずは、ノーマルモードでのスタート。
動き出しにアクセルを踏んでまず思ったのは、なんて軽くスムーズな動きだしなんだ!ということ。
これは電気自動車ならではの加速感なのか、音が静かだからなのか、コンパクトカーの持つこれまでの踏み込み感とは全く違う感覚。
決してドカンとした押し出しがあるわけではないけど、極めてスムーズな走り出しの感覚は好感触です。
それに、街乗りレベルでの巡航スピードでの加速もレスポンスがよく、なかなか楽しい感覚。
それに対して2つめの特徴であるECOモードは、今どきのエコカーによくあるモード同様、エンジン回転数を抑えた走りで、のんびりした感覚(これはエンジンじゃないけど…)。
我がBMWにも付いているECOモードと同じ感覚です。
モーター駆動のためエンジン回転数とは言わないんでしょうけど、あの吹け上がりを抑制されたアクセレーションはいまいち。
もちろん燃費(航続距離)は伸びるようだし、これに慣れると不満なく当たり前の操作感になるんでしょうけど、ノーマルモードのスムーズな走り味を感じてしまうと、ちょっと物足りません。
最後に、Sモードという電気自動車らしい加減速にメリハリのあるモード、これがなかなか面白い。
アクセルだけで加減速の調整ができて、特に減速はアクセルを緩めるだけで、ショックのないエンジンブレーキのような感覚であっという間に停止してしまうのです。
それはBMW i3を運転してみた時と全く同じ感覚です(機能/方式は違うようですが)。
このアクセレーションがうまくできるようになると、なかなか楽しい。
通常の運転をしている限りは(危険回避などのない場合)ブレーキを踏む必要がないので、慣れると運転時のストレスが少ないように感じます。
このe-Power的にもこのSモードが売りのようで、同乗インストラクターも盛んに優位性やドライブの楽しさを説明してくれました。
そんな感じに、この新型車のポイントを絞り込んで堪能できた試乗体験。
コンパクトカーでありながら、既存のどれとも違う運転感覚を味わうことができて、楽しませてもらいました。
日産としては、今までコンパクトカークラスにエコカーを持たなかったという負い目(実際の消費者ニーズも強かったと言われています)を解消する役割として投入した新しい提案ですが、一方でその新技術を快適に享受するなら、高い代金を支払わなければいけないというネックもあるようです。
と言うのも、燃費性能の高い最廉価版にはエアコンがオプションなんだとか。
今どきエアコンがオプションなんてクルマなんて、欧州で売られているコンパクトカーじゃないんだから、高温多湿の日本では現実的ではありません。
まあ、アクアもフィットHVも、デミオスカイアクティブDも、装備を充実させるとなんだかんだ言ってそれなりの価格になってること考えると、なにも驚く事はないかも知れませんね。
ということで、新型ノートe-Powerを試してみましたが、こういう新機軸が登場することは、自動車業界にはもちろん、僕ら消費者にとっても、ライフスタイルや志向に沿ったクルマの選択肢が増えて良いことだとつくづく感じました。
今後も自動車メーカーがこういう技術革新を消費者の手に届きやすいカタチで提供してくれることを期待しつつ、日産贔屓の私わんどらとしては、もっと”やっちゃえ日産”と思うのでした。
ちなみに試乗記念品はIDSコンセプトのミニカーでした!

今どきのトミカって良い出来なんですね〜、これも技術革新!?