今回の作業解説対象はワイパーアーム。
みんカラ含め、各種SNSサービス縦覧していると意外に無茶な作業が多いんですよね。
で、みんカラエントリーに、とうとう作業ミスによるガラスの破損がアップされていた事を
良い機会と感じ、アップします。
先ずNG作業の結果ですが、マイナスドライバーで無理矢理コジって外そうとしてガラスを
割ってしまったようです。
車用のガラスは、現行車の殆どが強化ガラスですが、強化といっても特別破損に強い
ワケではありません。
表面についた些細な傷や、一般的には知られていませんが、局部に集中して応力が
かかった場合は簡単に破損します。
(エマージェンシーハンマーはこの特性を応用し、ガラスを割ることができる様になって
おります)
また、炎天下での作業にも注意が必要です。
一部車種の強化複層ガラスには間の層に樹脂フイルムが挟みこんであり、その関係で
ガラスと、樹脂フィルムの伸縮率の関係から軽く手で叩いた程度でもひびが入ってしまう
事例もあります。
また、インポートカーの一部ではポリカーボネイト製のフロントウィンドウとなっており、
当然樹脂ですから扱いには十分な注意が必要です。
前置き諸注意が長くなりましたが、作業に入りたいと思います。
今回の使用ツールはこちら。
ソケットレンチセット
(国産であれば車種によりですが、12ミリ、14ミリ、10ミリのどれかが一般的です。)
ワイパーアームリムーバー
(画像のようなブランドツールでなくとも十分です)
ニードルツール
(私のは100均で5本セットで購入しています。 端子バラシにも便利な消耗ツールです)
作業手順としましては、
①グロメットカバーをニードルツールで外す
(作業前)
(切り欠き等々が在ればそこで一度コヂり)
(起きた所から順に起します)
②ソケットレンチで外す
そうそう大トルクで締まっている訳ではないので、ラチェットハンドルでいきなり
作業しても良いでしょう。
ただし、リンケージ端部にあるジュラコン樹脂製のボールジョイント受け部に
負担がかからないよう、ワイパーアームを片手で保持する事が重要です。
(NGの例)
(片手でワイパーアームを保持しつつ、ラチェットハンドルを短めに持ち緩めます)
(ある程度緩んだ後にエクステンションバーを応用利用して、早回しで
緩めるのも良いでしょう)
③ワイパーアームリムーバーでワイパーアームを外す
セレーション勘合が水垢や錆で固着している事が多いので、ワイパーアームに
ウエス養生を行い、ツールをかけて慎重に外します。
このときも片手でワイパーアームを保持した方が良いでしょうね。
作業終了後はラチェットハンドルで固定ナットを閉めこむのですが、ハンドル端部ではなく
緩める時と同様に、このぐらいの位置を持って、ワイパーアームを保持しつつ占め込む
程度で十分です。
この時、軽く閉め込んだ状態で一度、ワイパーブレードを浮かせた状態で、
ワイパーアームを軽く揺すり、セレーション勘合がきっちり嵌っている事を
確認した後に本締めします。
確認をしないで閉めこむとセレーションを破損してしまい、ワイパーアーム取替と
なりますので要注意です。
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Posted at
2014/09/15 08:16:02